コルドン・ブルー

2009年10月 6日 (火)

アーティーチョークの食べ方 ②レストラン編


P1100151 にっころがしを作ろうと、土や毛?根?がみっしりついたサトイモの皮をプチ・クトーで力任せにガシガシむいているうちに、アーティーチョークのことを思い出した。

 フランスでアーティーチョークは一般的な野菜のひとつで、家庭でも食べられていると以前の記事で書いた。
 レストランで使われる食材でもあるが、その下処理はやってみないとなかなか難しい。

 コルドンの初級の実習で、いきなり「アーティーチョークのトルネ」が課題に出たときは緊張した。ほとんど馴染みのない食材を、これまた使い慣れないプチ・クトーでガシガシむいていくのだ。

 「よーく研いだナイフを用意して。切れないナイフは問題外」。fusilと呼ばれる研磨棒で「シャーン、シャーン」と自分のナイフを研ぎながらシェフは言った。

P1100154 軸を折り、びくびくしながらアーティーチョークの塊を手に取り、回しながら外側をむいて芯を出す。プチ・クトーに持ち替え、ホッケーのパック(←私的には)をイメージしながら、緑の部分を削りとり、面取りする。見た目通り、かなり固い。勢い余って自分の指を切りそうだったり、なかなか滑らかな切り口が作れず、作業は遅々として進まなかった。
 表面がすぐ黒くなるので、切り口に変色防止のレモン汁をつけるのも忘れてはいけない。

 最後に芯の中心に生えた毛をスプーンなどでかき取る。これも削り取りすぎて
しまうこともあり、なかなか難しい。完成したものはレモン水に漬けた後(写真右上)、小麦粉入りのお湯でブランシールし、白く仕上げる。

 

P1100180_2 こうして下処理を施されたアーティーチョークはサラダの器代わりになったり(写真右)、マリネされたり、ロティやピュレにされて付け合わせになったり(写真右下・ポワブラード)、様々な調理法で供されるわけだ。

 クワイやユリ根を思わせるほっこりした味わいがくせになる味。家でも自主練を重ね、上達したつもりでやる気まんまんだったのに、スタージュ先では

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「スタジエールにはアーティーショーのトルネはやらせるな!」と厳しいお達しが。まったく信頼されていないのだ、トホホ・・・。
 5,6人のキュイジニエが時折雑談しながらも、かご山盛りのアーティーチョークを次々と処理していく。この時ばかりは、みんなのゴム手袋がまぶしかった・・・。(←手が真っ黒に染まってしまうから)。仕方なく写真を撮り、別の作業をした。

 

 サトイモをガシガシ、力任せにむくようになったのは、このときの悔しさからなのかも。(一度水からゆでると簡単に皮がむけるそうです)



Img_3273  ※写真左は、俊輔のサッカーノートならぬ、私のコルドン・ノートの「アーティーチョーク編」。

 久しぶりに見ると、「こんなことまで!」とあきれるようなメモ魔ぶり。動画撮影OKだったら楽だろうに・・・。




 

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2009年4月29日 (水)

道具馬鹿一代 ⑳エコノム

 

Img_2828 フランスで料理を学んで身についたひとつが、”エコノム”を使うことだ。

 エコノム(econome)とは、フランス製の「ピーラー」
 野菜や果物の皮を素早く、薄くむけるし、尖った先端を使えばジャガイモの芽やリンゴ、ナシの芯なども取ることができるスグレものなのだ。

 日本ではT字、Y字、I字型など、持ち手を握り、手首を動かして使うピーラーが主流。私もコルドンに行くまで、ヘンケルスのI字型ピーラーを10年以上にわたり、愛用していた。

 コルドンの実習初日、初めてエコノムを使った時は戸惑ったものだ。
 親指以外の4本指で握り、親指に向かって動かして皮をむく。
 指を切りそうな気がして余計に力が入り、ひどく疲れた。時間も相当かかってしまった。

 「なんでこんな使いにくいものを使わなければならないのか?」

 こっそりマイ・ピーラーを持ち込んで使おうかとも思ったが、同様に使用頻度の高いプチ・クトー/オフィス(プチナイフ)と同じ手の動きなのに気がついた。
 当然、プチ・クトー使いにも悪戦苦闘していたため、自宅でジャガイモ、ニンジンなどで自主練しているうちに、いつのまにかマスター(←大げさですね)!

 ジャガイモの皮むきもシャッ、シャッ、シャッ。あっという間にこなせるようになった。

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 以来、エコノムが手放せない。

 サラダやパスタ、スープの上にパルミジャーノをちょっと削る時にも使う。和食を作るのにも意外に便利で、ダイコンやカボチャ、カブなどの面取りもクルリ。

 包丁より無駄がない。動作にも無駄がない。まさに”エコノム”。

 

 ただし、アスパラにはNG。Y字のものがオススメです。

 


 

 ※冒頭の写真は、マイ・エコノム・コレクション(というほどのものでもないけれど)。
 慌てて作業しているうちに、皮と一緒にpoubelle(ゴミ箱)に捨ててしまったことも幾度か・・・。以来、3〜5ユーロ程度のラインを数本ストックしつつ、愛用している(←本当はWMFとかブランドモノが欲しいのだけれど)。ちなみにコルドンのクラスメート(米国人)は包丁と一緒にエコノムも研ぎに出していた! 研げるものなのだ!
 もちろん、左利き(gaucher)用もある。

   いろんなメーカーがエコノムを製造しているが、1927年M.Pouzetというフランス人が発明したのが始まり。

102401_p  現在、 オーベルニュ地方にある刃物産業の町ThiersのCoutellerie(ナイフ製造業)、Therias & L'Econome社が、L’ECONOME®商標登録をしている。 アンブレラ(Parapluie)マーク(写真右)が目印だ。 (参考)

 

 

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2009年3月20日 (金)

一生に一度は食べてみなくてはならないものすべて

 

Img_0002 一時、長〜いタイトルの本が流行ったが。

 『Tout ce que vous devez avoir goute au moins une fois dans votre vie(あなたの人生において最低一度は味見しておかねばならないものすべて)』(chene)

 この本もなかなか負けてない。

 2003年に出版された本らしいが、昨夏、渡仏した時に見つけて、買ってしまった。

 Le Caviar d'Iran(イラン産キャヴィア)、 Le Jambon de Race Iberique de Bellota(ベジョータ産イベリコハム)、La coquille Saint-Jacques de Dieppe(ディエップ産ホタテ)、La Truffe Blanche d'Alba(アルバ産白トリュフ)・・・垂涎の食材の数々にページをめくる手が速まる。

 Le Boeuf de Kobe(神戸牛)、Le Fugu(フグ)など日本が世界に誇る食材も。世界の美味なる逸品、70食材を解説している。
 食材をアーティスティックなアプローチで撮影した写真もすばらしい。

 これらの食材を使ったルセット本でもある。
 ルセットはすべて、祝!3つ星!「ル・ブリストル」エリック・フレション氏によるもの。

 Le veau de lait eleve sous la mere(Correze,Limousin ou Perigord)(コレーズ、リムーザン、ペリゴー産乳のみ仔牛)の項目では、Ris de veau braises a la cannelle, epinards, muscades(シナモン風味のリ・ド・ヴォーのブレゼ、ホウレンソウとナツメグ添え)が。

Img_0204_2  ブリストルには1度しか行ったことがないが、その時にいただいて感激した料理に似ている(写真左)

 シナモン(?レモングラスだったかもしれない)10本くらいをしばりつけてブレゼしたリ・ド・ヴォーを目の前でサーブしてくれる。ねっとりした肉質にソースがからみ、うっとりするようないい香り・・・。

 これまでいただいたリ・ド・ヴォーの中で、最高の一皿だった。

 中庭もすてきだし、フレション氏にもお会いでき、大満足した良い思い出ばかり。以来、ブリストルは私の中では「もう一度行きたい店」としてあこがれている、不動の存在なのだ。

 場所柄、要人の利用も多く、私が訪れたときは日本語のメニューがあった。うわさによると、あの”もうろう大臣”もお気に入りなのだとか。本当なら、うらやましい限りだ・・・。

 

 

 

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   ○Hotel Le Bristol Paris
 112 Rue du Faubourg Saint-Honore
 75008 Paris
 TEL:01 53 43 43 00
   metro:Miromesnil/Saint-Philippe-du Roule

 ※訪れたのはリニューアル前、もう4、5年前のこと。

 コルドンの実習の指導に来ていたブリストルのキュイジニエたち注文すべき料理を事前に取材。「今の季節なら、リ・ド・ヴォーかmerlin(タラの一種)だよ!」。おかげで、すべて大当たりだった。

 写真右は「デザートは絶対、これ!」と念を押された”イチゴのファンタジー”。いろんなイチゴ三昧。今もメニューにあるのだろうか?

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2009年1月21日 (水)

ないものは作るしかない ④La pate a tarte

 

Img_1668 キッシュが食べたくて、しぶしぶ作るようになったla pate brisee(パット・ブリゼ)
 小麦粉、塩、バター、卵で作るタルト生地だ。

 料理を勉強しておきながら、粉を練った後の片付けがが面倒臭い、怠けモノの私がお世話になっていたのが、即席のpate a tarte(タルト用生地)

 フランスのスーパーの冷蔵コーナーには、筒型にロールされたパット・ブリゼがla pate feuilletee(パット・フォイテ/冷凍が多い) la pate sablee (パット・サブレ)と共に売られている。(la pate a pizzaもありますね)
 生地はクッキングシート(papier sulfurise)と一緒に巻かれているから何も汚れない。くるくると広げればすぐに使え、手軽にタルトを作れるスグレモノ。
 日本人さえ便利だと思うほどだ。甘いの、辛いの。日常的にタルトを食べるフランス人にはさぞ重宝されているに違いない。 

P1030903_2  その歴史は新しい。1984年にスイス人のパティシエ、Werner Leisi氏が、クッキングシート付きの薄く伸ばした即席の生地を考案。knacki(懐かしい!)などソーセージ、ハム類で知られるドイツ系食品メーカー、Hertaが商品化した。この発明はフランス人の食卓に劇的な変化をもたらしたという。
 過去20年間で市場は急成長。フランス家庭の80%が購入し、年間58000トン(!)のパットが販売されている。モノプリなどスーパーのPB商品もあるが、シェアの28%を占めるのが前述のHertaだ。(参考記事:Regal25号、P119)

 Tarte au Chevre et a la Noisette(シェーブルとノワゼットのタルト)、Tarte Banane Coco au Fromage blanc(バナナ、ココナッツミルク、フロマージュ・ブランのタルト)など、タルトのレシピが印刷された包装紙の厚紙を保存し、時々参考にしていた。

 便利だったなあ。

 「パット・フォイテ以外は自分で作るわ」
 フランス人の友人・知人らが口を揃えて言っていたのを思いだし、仕方なく作ることにする。冷凍食品のPicardでもパット・フォイテの売り上げは他のパットのだと言う。材料をざっと混ぜ合わせ、冷蔵庫で休ませたものを型に合わせて伸ばせばできあがり。
 粉が散るのに目をつぶれば、簡単、しかも安心・安全。なによりサクッとしておいしい。余った生地は冷凍保存できる。

P1160092_2  ただ、パット・フォイテ、いわゆるパイ生地はちょっと自信がない。
 コルドンやリッツでも緊張して恐る恐る作っていた。
 生地を休ませながら、何度も折り込む手間もかかるし、下手なので焼いた時のパイの上がりが不揃いになる・・・と尻込みしてしまうが、料理教室の仏人マダムはさっさと作っていた。(写真左は、直径30㎝超のガレット・デ・ロワ。この大きさだと誰にフェーブが当たるのかわからず、なかなかスリリング)。
 マダムの時代は冷凍生地など存在しなかったからだろうが、私にすれば、家でうどんを打つような大イベントの感覚。さすが!としか言えない。


 ※冒頭の写真cuisson a blanc白焼き/ウナギではありません)で、タルトの高さまで重しをぎっしり詰めるのがきれいに仕上げるコツ。火の通りをみながら焼き、重しをはずしてさらに焼く。
 製菓売り場の金属製の重しもいいけれど、全然足りない。などで代用可。

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2008年11月18日 (火)

オニグラ、始めました。

 

Img_1125_2    ぐっと寒くなってきた。
 北風がぴーぷー、吹いている。
 家の中にいても足元が冷えるほどだ。冬の日本の家は寒い。セントラル・ヒーティングでいつでも暖かなフランスのアパートが恋しくなる季節だ。

 作るのが簡単なこともあり、ついつい鍋物が多くなる我が家の食卓。おでん、キムチ鍋、水炊き、しゃぶしゃぶ、もつ鍋・・・今季すでに2周してしまい、早くも飽きてきた。
                

 ならば、と気分転換に作ったのが、オニオングラタンスープ(Soupe a l'oignon gratinee)(写真左)

 スライスしたタマネギをゆっくり、あめ色になるまで炒める。
 小麦粉、白ワイン、ポルト(あれば。マデーラ酒でもOK)を加え、コンポート状になるまで炒め、ブイヨンを加えて煮る。
 スープ皿に入れ、トーストしたバゲット、グリュイエールチーズ(なければ普通のチーズでOK)をのせ、オーブンで表面をこんがり焼く。甘いような、タマネギの香りが漂い、なんともいえない。

P1100521 ビヨーンと伸びるチーズ。灼熱のスープを吸ったバゲットはおでんのがんもに匹敵する熱さ。アチチ、やけどに注意だ!


 仏人マダムの料理教室でも教わった(写真右と左下)
 オニグラは家庭料理ライオンのエンボスでおなじみの陶器のスープつぼ”tete de lion”ではなく、大人数分をティアン型でまとめて作る。土の素朴で温かな雰囲気がおいしさを引き立てていた。
 大みそかのフェット夜更かしした時や、観劇の後など、”夜食”としていただくことが多いのだとか。

 

P1100523 コルドンの初級クラスでも習った。
 シェフいわく、「レ・アールのレストラン、ピエ・ド・コション(Au Pied de Cochon)のスペシャリテのひとつだよ。昔レ・アールに市場があったころ、そこで働く人たちが仕事帰りに食べたんだ」(注:そのころの名残なのか、レストランはフランスでは珍しく年中無休、24時間営業
  疲れが取れ、元気になるようにと白ワインの代わりに赤ワインを加えるルセットもあるのだとか。

 

 ラーメン、みたいな感じ?

 



 ○Au Pied de Cochon
  6 rue Coquillières
  75001 Paris
  Tél. : 01 40 13 77 00
  metro:Les Halles,Louvre Rivoli,Chatelet

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2008年10月23日 (木)

ないものは作るしかない ③ニョッキ

 

Img_0955  最初にお断りしておくが、これは”白玉”ではない。
 ジャガイモの「ニョッキ」だ。

 ニョッキ(gnocchi)
 イタリア料理のパスタの一種。

 隣国なのにフランスは茹ですぎたパスタを平気で食べるような、日本に比べると”パスタ文化後進国”(←私見ですが)だが、なぜか生麺タイプは充実している。アルデンテが嫌いなのだろうか。イタリア総菜店にもよく売られているし、スーパーの冷蔵売り場での品ぞろえも多彩だ。

 生麺は調理時間も短く、使ってみると結構、便利。パスタに関してはかなり頑固者だったはずなのに、冷蔵のニョッキをしばしば買うまで落ちてしまった。茹でてソースに絡めて良し、バターでカリッとソテーしても良し。ちょっとした付け合わせにもなるから何かと重宝していたのだ。

 久しぶりに食べたいと思ったが、日本で売られているイタリアからの輸入ニョッキは高価なので手作りすることに。

 作り方も材料もシンプルだ。茹でたジャガイモを裏ごしし、卵と粉、塩・コショウを混ぜるだけ。今回はオリーブオイルも加えてみた。チーズを加えるレシピもある。
 テキトーに目分量で粉を加えたせいか、少し柔らかすぎた。ひし形に切ったのに、つまみ上げるとビヨーンと伸びて変形してしまった。コルドンの実習で失敗した思い出がよみがえる。私は本当に粉モノが苦手だ。

 一回目は無惨にも”すいとん”みたいになってしまった。
 気をとりなおし、丸めてみると今度はうまくいった。この状態で冷凍保存もできるから多めに作ると便利だ。
 気を良くして茹でてみると、数分で浮き上がってきた。ところが、プカプカ浮いている様はサイズ、形ともに白玉ではないか! 面倒臭がらずに、ちゃんとフォークでつぶせばよかったのだ。

 白玉風ニョッキをソースで和える。今日はトマトソースとジェノヴェーゼソース。
 粉の割合が少ないせいか、ふんわりおいしくできた。でもやっぱり見た目は白玉。緑のほうは、なんだか「ずんだもち」みたい・・・。リベンジせねば。


P1000538_2  ※コルドンで教わったのは、Gnocchis au fromage a la parisienne(パリジャン風チーズニョッキ・写真左)。茹でたニョッキにベシャメルソースグリュイエール・チーズをたっぷりかけ、オーブンで焼いたグラタンみたいな料理だ。

 さすが我が道を行くパリジャン。複数形のgnocchiにさらに"s"を付けているところがスゴイ。
 ジャガイモなぞ使わず、粉と大量の卵とバターで作るところもスゴイ。
 絞り袋をお湯に近づけ、絞り出したのをナイフやはさみで切って茹でるところはもっとスゴイ! 刀削麺も真っ青。

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2008年6月16日 (月)

Bouquet garni

Img_5196 ブーケガルニという言葉は、聞き覚えのあるフランス語だった。

 確か、カレーのCMか何かで、何度も何度も。煮込み料理に使う香りづけのハーブだと、ぼんやりと認識していた。

 実際に見たのは、コルドンのシェフのデモンストレーションで。
 タイム、ロリエ、パセリの茎、セロリなどをポワロネギの緑の部分で包み、タコ糸でグルグルに縛る
 陽気なシェフが
 「ギャラリー・ラファイエットでラッピングしてもらったみたいに、きれいに巻いてね〜」
 と得意げにブラブラさせてみせた。

 最初こそ、おっかなびっくり丁寧に作っていたが、ブーケガルニが入るルセットが多く、段々作り方も大ざっぱに。

 実習のアシスタント(実習のクラスでは生徒が当番制でアシスタントをする。アシスタントはその日に使用する材料を食料庫から運び、準備する)がパセリを準備するのを忘れていた日は、「今日はパセリ抜きでいいや」とか、ポワロがしおれていたら、寸足らずのくるみ方にしたり。

 「要は香りがつけばいいんでしょ」と、ぽいぽいぽいと放り込んでいた。

 上級クラスのデモで、優秀なデモのアシスタントが準備した、きっちり縛られた緑が美しいブーケガルニを目にして、何度反省したことか。

 でも、どうやらこの”ラファイエット型”は、コルドン・スタイルらしい。
 リッツでは違う形のブーケガルニだった。(忘れました)

Img_5201  市販のものを買うという手もある。
 スーパーのスパイスコーナーには、乾燥したロリエとタイムを縛ったもの(タイムの葉が散らばるのが難点)や、ティーバッグ方式のもの(写真右)など数種類が並んでいる。

 日本では、枝付きの乾燥タイムが入手しにくいため、家で栽培しているフレッシュなものを多めに使う。ふにゃふにゃと柔らかで、芯にはなってくれない。
 白ネギの緑の部分はポワロより肉厚(といえばいいのかな?)なので割れやすく、包みにくい。長時間入れていると、ドロリと溶けてしまう。

 と、コルドン方式は日本では難しいので、ティーバッグにヒントを得て”お茶パック”を使うようになった。
 ポケット部分に、好きなハーブ等を適当に入れ、くるくるっと巻き込めば出来上がり。

 紐をつけれけば、深い鍋でも取り出しやすい。便利です。



Img_5184  ※料理事典『Mots de cuisine』で調べてみると、ブーケガルニとは「煮込みやブイヨン、フォン、ソース、ガルニチュールを香りづけするための野菜のコンポジション。パセリの茎、タイム、ロリエ、たまにセロリ、サリエット、ローズマリー、またはポワロの緑の部分をタコ糸でブーケ型に整える」とある。

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2008年5月20日 (火)

ないものは作るしかない。 ①サーモンのマリネ



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 世界中のもの、何でも手に入る国、ニッポン。
 食へ傾けるエネルギーには敬服するが、その価格が高いのも事実だ。

 気軽に食べられるからこそ、フロマージュバゲットはあんなにおいしく感じるのだ。

 と愚痴ってもしょうがない。高くて買えないものは、自分で作るしかない。

 韓国のコルドンブルーの開校に携わったシェフも、ベーコンやソシソンなどすべて手作りしたと言っていた。ならば、作ってみようではないか。

 手始めにサーモンのマリネを。

 日本のスーパーで売られているスモークサーモンは、妙に赤くて、塩気がきついものが多い気がする。入っている量も数枚程度と、上品だ。
 その乾いた食感が好みではなかったが、フランスのスーパーで売られているsaumon fumeはねっとりしておいしかった。
 前菜によし、サンドイッチにしてよし、のり巻きにしてもよし。万能選手のこの食材、遠慮せずにバクバク食べたいものだ。

 燻製は面倒でも、スタージュ先で教わったマリネなら簡単にできる。
 生食用サーモンに10%の塩と砂糖粗く砕いたコショウ(mignonette)、そしてディルをまぶし、待つこと48時間
 ねっとりとしたサーモンマリネの完成だ。

 いろんな大きさのサーモンの切り身で作ってみた結果、切り身は大きいほうがいいが、半身だとマリネする場所に困るので、個人的にはその半分サイズがちょうどいい。

Img_4926 身に沿って水平に削ぐように薄く、薄くスライスしよう。
 そのまま食べるなら、オリーブオイルとレモン汁で和えてもいい。ちょっとしたサラダを添えるだけで、十分なごちそうになる。
 垂直に厚めに切って、茹でジャガイモ、ピクルスと一緒にいただいても。

 いろいろと手作りしてみると、今までは作り方を知らなかっただけで、実は超簡単にできるものが多いことがわかった。

 ご存知でしたか?


 ※「もうできたかな〜?」
 味見と称して、余ったパンをトーストし、なんちゃってロックス(写真右)
 自分で作れば、サーモンもクリームチーズも惜しげもなくたっぷり使えるのがウレシイ。
 保存料や添加物もなし。何が入っているかわかっているのが、実は一番ウレシイのだ。

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2007年8月12日 (日)

耳たぶの柔らかさ


Img_1792 日本では家庭科の授業で作ったきりだったのに、フランスに来て以来、すでに数回、白玉を作っている。日本からのおみやげに白玉セットをいただいたのだ。
 ありがとうございます。

                    
 白玉粉の袋を見ながら作る。白玉と言えば・・・”耳たぶの柔らかさ”! これが苦手なのだ。何度触っても、さっぱりわからない。揚げ句の果てに、耳周りが粉っぽくなる始末。

 どうやら、感触で確かめる才能がないらしい。
 コルドンでは肉の焼き加減を知る方法を2つ教わったが、難しかった。
 ひとつは、手。
 親指と他の指をくっつけた時の親指の付け根の硬さで肉の火の通り具合を見る。人さし指ならsaignant(レア)中指ならa point(ミディアム)薬指ならbien cuit(ウェル・ダン)、だったか?
 もうひとつはほほあご鼻の頭だったと思う。
 両方とも、何度やっても、よくわからない。そのあたりがプロの仕事たるゆえんなのだろう。

 他にもたくさんの目安がある。
 日本でいう”ひとつまみ”は、pincee(パンセ)だが、単位は一緒でも、人さし指と親指で文字通り”つまむ”日本と比べると、中指まで加えた”つかむ”という感じ。スモウ? しかも、手の大きな人のパンセと小さい人のパンセでは数グラムの違いがありそうだ。 
 ちなみに”ひとつかみ(ひと握り)”はpoignee(ポワニエ)で、これはさらに個人差が出そう。

 日本や米国だと当たり前に使う計量スプーンもない。スープスプーン(cuilleres a soup/大)コーヒースプーン(cuilleres a cafe/小)で何杯・・・と言うざっくりした表記に戸惑う人もいるのでは。

 オーブンの温度も、だいたい
 年配のシェフだと「サーモスタット6か7かな〜」などと、理解不能な単位を使うからやっかいだ。(古い型のオーブンは温度表示でなく、サーモスタット表示だった)

 コルドン時代は、正確に教わりたい一心で、レシピ通りの分量で作ろうと躍起になっていた。当然、量りはマスト・アイテム。
 シェフがオーブンの温度を言い忘れると、必ず誰かが「何度ですか?」と質問した。何分間焼くのか、煮るのか、蒸すのかが気になってしょうがなかった。
 分量通りに練った生地がベトつくと、「ルセット、間違ってるよ〜」と不満に思い、材料を目分量でドバドバ加えるクラスメートを「なんと大ざっぱな!」とあきれて見ていた。

 ところが、スタージュでキッチンで働いてみると、”皮膚感覚”が一番大切だということにほどなくして気がついた。
 肉の焼ける音に耳を傾け、オーブンの温まり具合を見ながら、ケーキの焼き色をチェックし、ムースの表面に触れて火の通りを確かめ、何度も味をみながらソースの味を決め、濃度を確かめながら、少しずつバターを加えていく、etc、etc・・・。

Img_1811 そんな中には、大ざっぱな目安があるだけで、グラム単位、正確な温度、調理時間など、あってないようなもの(もちろん、例外もたくさんあるが)。
 舌、目、鼻、感触、耳、体感温度など、五感を稼働して作るものなのだ、料理というものは。

 グラン・シェフによるレシピ本がこれほど巷に出回っても、だれもがその料理を再現できるわけではないのは、そんな経験値の違いだろう。

 

 ”耳たぶの柔らかさ”さえわからない私は、絶望的・・・と白玉を丸めながら考えた。


 ※写真右:フレーズ・デ・ボア、ブルーベリー、アイスクリームをプラスし、”白玉フランセーズ”(←勝手にネーミング)の完成です。

 

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2007年7月24日 (火)

道具馬鹿一代  ⑪シリコンブラシ

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 かなり愛用している道具のひとつが、ドイツで買ったシリコンブラシ(写真右)

 溶かしバターや卵黄を塗ったり、焼きおにぎりに醤油を塗ったり、焼き鳥のタレを塗ったり、プレ・ロティのアロゼに使ったり・・・何かと大活躍。
 毛も抜けず、食洗機にかけられ、手入れも簡単。匂いもつかない。

 そしてなにより、かわいい。時々、寝癖がついているのも愛らしい。シリコン独特の手触りもいい感じ。

                         

 コルドンの実習の時間には
「貸して! 貸して!」
と順番待ちが出るほどの人気アイテムだった。(きっと、誰もが自分の刷毛を使いたくなかったのだろう)

 気をよくして、パティシエールの友人に自慢すると、
「レストランで使ったら、『おまえ、ふざけるな!』って怒られそうですよね」
といい顔をしなかったので、シュン・・・。
 そんなことで怒られてはたまらない。毎朝マドレーヌを焼かねばならなかったスタージュ先には持っていかなかった。

                         

 本来ならMATFER社馬毛の刷毛なぞ、紹介すべきところだが、お菓子を作らないので、これで十分なのだ。コルドンのセットに入っていた刷毛は、ほかのお道具とともにしまい込んだまま・・・。


 ※左はデンマークみやげにいただいたシリコンブラシ。
 PEJというキッチンブランドで、デンマーク人デザイナー、Marcus Vagnbyによるグッド・デザイン。もったいなくて使ったことはまだありません。

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2007年6月23日 (土)

トマト・コンフィを作ったら・・・

 

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 トマトが安くなってきたので、トマト・コンフィ(confit de tomates)を作ろう。

 コルドンでは、romaという細長いトマトを使ったレシピを教わったが、ローマはまだ高い。キロあたり2ユーロちょっとの普通のトマトを十数個買った。


 作り方は簡単。湯むきし、種を取ったトマトに油、ニンニク、タイム、塩、砂糖をふりかけ、120度のオーブンで数時間焼くだけ。
 トマトの味がぎゅっと凝縮されたコンフィは、タイ、タラなどの白身魚はもちろん、豚肉や鶏肉にも合う。パスタは言うまでもない。(写真左:スズキのポワレにトマト・コンフィを散らしてみた)

 

Img_9535_2_1 トマトをオーブンに入れてしまうと、皮と種が残った。
 スタージュ先のレストランで湯むきしたトマトの皮を捨て、注意されたことを思い出した。何に使っていたかは忘れたが、簡単に捨てるものではなかったらしい。
 思いがけない失敗のお陰で、それ以降、何かを捨てる前に必ず尋ねる癖がついてしまった。

 キロ単位の食材を扱うレストランでは、まさに”ちりも積もれば山となる”

 ズッキーニやニンジンなど、何箱もの野菜をさいの目にした時は・・・。へたと先端の落とし方がもったいないと、またもや、注意された。山のように出る切れ端を集め、まかない用にしていたのだ。
 アスパラガスの季節には、やはり、山のように出るで、スープを作るところもあると聞いた。
 パセリのみじん切りだって油断ならない。葉を取り除いた茎はフォン作りに欠かせない香味野菜だから、取っておかねばならないのだ。

 食材を余すところなく活用するプロの技を見習わなければ。ボウル一杯のトマトの皮と種を前にしばし考える。

 ニンニクを加え、ミキサーにかけ、裏ごしする。上等のオリーブオイル、塩、コショウを加え、再び攪拌すると、”パン・コン・トマテ風”ペーストができた。きれいなオレンジ色で、余り物で作ったとは誰も思うまい。

Img_9655 カリッとグリルしたパンにたっぷり塗り、生ハムをのせていただいた。
 キュウリやセロリ、パンなどを加えてガスパチョ風にしてもおいしいかもしれない。


 ※皮と種付きのトマト・コンフィもある。多めの油で文字通り”煮て”作るルセットも。

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2007年5月 7日 (月)

なんじゃこりゃ?な食材 ⑭artichaut poivrade

 

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 2束で3ユーロだったか?
 アーティーショー・ポワブラードが旬、真っ盛り。

 数年前のフィレンツェで初めて食べた。

 薄くスライスしたアーティーチョークがほとんどの状態で、ペペロンチーノのパスタに入っていたのが、衝撃的だった。
 口の中がチクチクするような固い部分があったものの、独特の苦み、えぐみがニンニク風味のオリーブオイルとなじみ、不思議な、癖になるおいしさだった。

 

 
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 L'artichaut violet de Provence(プロヴァンスの紫アーティショー)とも呼ばれ、南仏、スペイン、イタリアで収穫されるこの野菜。普通のアーティーチョークがソフトボールより大きいのに対し、大きめの卵程度のサイズ。
 大きくなる前、まだ小さい時に収穫され、花弁やしんが柔らかいので、生食ができるのだとか。(参考) ドレッシングをつけて食べるそうだ。

 はしりのころは、本当に小さい。そして、結構高い。5〜6本で6ユーロくらいする。
 コルドンのレシピに何度か登場し、家でも練習したものだが、花弁を取り、しんをトルネしているうち、小さく、小さくなってしまった。
 私が削りすぎたせいかもしれない。親指ほどのサイズになったアーティーチョークを前に、悲しくなったものだ。

 

 それ以降、家で食べる時は、フィレンツェ方式を採用。
 固い周りの花弁を取り、薄めにスライスしたものをニンニクと唐辛子、オリーブオイルでさっと炒める。パスタにすることもある。

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 スペインのタパスで食べたのは、フリット(写真左)
 ポワブラードなのか、わからないが、4等分された小さめのアーティーチョークがふんわりと揚げられていた。
 ビールが止まらなかった!

 

 ※たくさんのアーティーチョークを扱う時は、手袋の着用を! 手やつめがあくで染まり、なかなか落ちません!

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2007年4月24日 (火)

骨の髄まで食べ物好き ーL'OS A MOELLEー

 

P1100657_1 「食べることが好き!」と胸を張って言うのは、実は、かなり恥ずかしいと思っている。

 オススメの店、おいしい食材、簡単でおいしいレシピ・・・。
 たずねられれば、嬉々として話すが、相手の顔に浮かぶ、呆れたような表情を、私は見逃さない。「こいつ、食べることしか、考えていないの?」と。

 確かに。世の中にはもっと大切なことがたくさんある。実際に、会社員時代、この趣味が役立ったのは、宴会の幹事をつとめた時くらいだ・・・。

 世界中から食いしん坊が集まるコルドン・ブルーでは、のびのびといくらでも食べ物の話ができたのだが、卒業後、みんな帰国してしまった。家族は早くに聞く耳を持たなくなってしまった。

 食いしん坊は生きづらい。こそこそ、ひっそりと食べ物ブログを続けているのは、こういう訳でもあるのだ。(←かなり、イタイと自覚)


 前置きが長くなった。
 新規開拓で出かけたレストラン、L'os a moelle(ロス・ア・モワル/骨髄)

P1100652  シェフ、Thierry Faucher氏は、コントワールのシェフ、Yves Camdeborde氏と一緒にNYマラソンに出場する仲間だと言う。評判もいいので、行ってみたかったのだ。

 アミューズをいただきながら、黒板を眺める。
 デギュスタシオン(38ユーロくらいだった?)は、前菜2品、魚、肉、フロマージュ、デザートのフルP1100659 コース。それぞれ5種類程度ある中から選んでいく。

 前菜は、フォアグラ入りクリ(?忘れました)のスープとアスパラガスにした。

 狭い店内は満席。通りすがりの客が入ってくるたび、店の人が断っている。
 柱を隔てた隣のテーブルから英語が聞こえてくる。P1100660
 「ソース、○ポイント! 火の通り、○ポイン ト!」
 どうやら、かなり真剣にクリティックをしているらしい・・・。
 ネットには、有名ブロガーから旅行者の方によるものまで、多くのパリのレストランガイド(英語)がある。点数は見ないが、コメントを参考にして、店を選ぶこともある。が、実際に批評している現場を見るのは初めP1100661 てだ。

 注文した、ウズラの卵のポーチド・エッグを添えたアスパラガスが運ばれてくると、「おいしそうだね!」と、お隣さんと会話が始まった。パリのレストランは、これだからおもしろい。

 ザガット・サーヴェイを片手に、パリのレストランP1100663 を昼・夜、食べ歩いている2人は、世界中のおいしいものにやたら詳しかった。

 話が弾むにまかせ、「自分が食べたおいしいもの」について、

骨髄のスライスが載った白身魚のリューに酸味のあるオゼイユの葉をからめながら、 P1100664
香ばしく焼けたハトのローストを切りながら、
ねっとりとしたチーズと生野菜のシャキシャキした歯ごたえを楽しみながら、
デザートの温かいフルーツ・グラタンを口に運びながら、
延々と語り合った。

 「食べながら、よく別の食べ物の話ができるねえ」P1100665 と意地悪を言う人もいなかった。

 満腹になっても、話はつきなかった。
 食べ物オタクの夕べという思いがけない展開が、ちょっと嬉しい夜だった。

                         P1100666

 ○L'OS A MOELLE
  3, rue Vasco-de-Gama
      75015 Paris
      TEL:01 45 57 27 27
      metro:Lourmel

 ※店の向かいには、ワインショップ兼レストランのLa cave de l'os a moelleが。20ユーロ(だったか?)のムニュとワインが楽しめるそうだ。

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2007年3月26日 (月)

なんじゃこりゃ?な食材 ⑬pourpier

 

Img_3812                           

 ナス嫌いの友人が、嫌いな理由を言い放った。
 「意味がわからない」と。

 

 嫌いな理由はいろいろあるだろうに、「意味がわからない」とは・・・と絶句したのだが、その後、同じ思いになろうとは。

 

 pourpier(プルピエ/すべりひゆ)
 英語では、パースレーンと呼ばれる野菜に初めて出会ったのは、コルドンで。(写真左)

                           

P1000855 枝のない、ひょろりと長い茎の先に、ハートを逆さにしたような厚みのある葉がついている。”宇宙人っぽい・・・”が第一印象
                           

 食べてみると、たいした味もないような。シャキシャキして水っぽい。
 「意味がわからない・・・」
 クラスメートと顔を見合わせた。

 その後、なぜか気になって、キュイジニエの方に「意味がわからない野菜がフランスにはある!」と絵を描いて見せたところ、レストランで使われる高級野菜だということが発覚! しかもオメガ3を含む栄養価も高い野菜なのだと。

 

 意味は十分、あったのだった。

                           P1060810

 でも、J.ティエボーさんの店で売られていたsauvage(野生/写真左)のプルピエをよーく見ると、日本でも見かける、雑草ではないか!

 微妙・・・。

Img_3852

 



 ※チーズのお供に、ヒョロリ、ヒョロリと宇宙っぽく(?)盛りつけてみた。 「おいしい! 爽やか!」とかなり好評だったりする・・・。

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2007年3月21日 (水)

付け足し:ちりめんキャベツの裏表。

Img_5520

 

 日本にいたときは、買ったことさえなかったchou vert。 
 ”ちりめんキャベツ”の呼び名の通り、葉の表面がデコボコしているのが特徴だ。

 このキャベツに、裏表があるのをご存じだろうか。

 コルドンで教わったのは、内側の滑らかでつやつやした方が。デコボコしている方が
 ずっと逆だと思っていた。

 デコボコしたほうが、かわいい気がするのだが。

 

 

 

Img_5466_2  詰め物をキャベツで包む料理の実習で、「裏返しだよ!」と注意されたこともあり、レストラン、テレビの料理番組、料理雑誌などでchou vertが出るたびに注意して見るようになったのだが・・・。

 みんな、結構、いい加減。

 日本でも知名度のある某シェフが、テレビの料理番組「carte postale gourmande」で”フォアグラのちりめんキャベツ包み”かなにかを実演していたが、ばっちり裏返しだった。

 本当は、裏表なんて、どうでもいいのかも・・・。

 

 

 

Img_5514

 ※写真は、キャベツの外側の葉で作ったチップス。キャベツの旨みがギュッとつまって、おつまみにイケます。ガルニチュール代わりに飾っても。


○LES ESCAPADES DE PETITRENAUD(Carte Postale Gourmandeから改題?)
http://www.lacinquieme.fr/escapades/

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ロール・キャベツ2題。

 

 ロール・キャベツはあまり好きではない。Img_5543

 キャベツの繊維が切れにくく、食べにくい。
 箸で切ろうするうち、具がころんと出てしまう。
 キャベツを縛る、正体不明の紐状のものが苦手。

 同じような感想を持つ人は少なくないらしい。
 17日付朝日新聞朝刊の『おいしさ発見』には、「ル・マンジュ・トゥー」谷昇シェフによる”おいしいロール・キャベツ指南”が。

 

 好きではないので、一度も作ったことがなかった。その上、コルドンの中級クラスでキャベツ料理をうんざりするほどやった(気がする)ので、しばらくは見るのも嫌だったのだが、あまりにも簡単な種明かしに、やる気になった。

 

 コツは、ただ、ただ、煮込むことだという。弱火で最低2時間

 

 俵型にしたロール・キャベツを、ル・クルーゼにギチギチに並べた。こうすると、あの正体不明の紐はもちろん、楊枝もタコ糸も使わずに済むのだ。

Img_5506  作った当日は時間切れで1時間半しか煮込めなかった。
 chou vertを使っているせいか、すぐに柔らかくなったが、まだ、私の知っているロール・キャベツだ。

 翌日も夕飯の前に冷蔵庫から出し、小さい火でトロトロ。
 かなり、キャベツが柔らかくなってきた。(写真左)

 3日目。(冒頭の写真)
 キャベツはとろけはじめ、もうほとんど、ピュレに近い状態。具にキャベツがまとわりついている感じ。
 皿にそぉっと盛る。箸がすっと入るやわらかさに、にっこり。具との一体感がすばらしい。


Img_5526_1

 成功のカギは、キャベツの煮込み方につきるのだった。

 

 ついでに、大家族用ロール・キャベツ(?)、Chou Farciも作った。(写真右)

 キャベツ、具、キャベツ、具・・・と層になっている。
 見た目は雑だが、こちらも3日目のキャベツのとろけ具合が気に入った。旨みの溶け出したブイヨンも、美味!
 思いつきで作ったため、具にchair a saucisse(味付けされた豚挽肉)を加えなかったのが、唯一、悔やまれるところだ。

 


 

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2007年2月23日 (金)

手抜きのススメ。

 

Img_4840

 Garniture Grand-Mere(ガルニチュール・グラン・メール)が好きだ。

 

 おばあちゃん風、という名のついたこの添え物。
 オリーブ型にトルネしたジャガイモ、焼き色をつけた小タマネギ、ボタン型にトルネした小シャンピニオンベーコンを炒め、パセリで和えたもの。

 素朴だが、なぜだろうか、私にとってはフランスを感じる料理だ。

 コルドンで、コート・ド・ヴォーの付け合わせとして、初めて教わった時は、小さなタマネギやシャンピニオンを目にし、いたく感激したものだ。(写真右)

 


P1000462_1

 ただし、下処理が面倒くさい。

 ニンニクの薄皮が剥きにくいのと同様、小タマネギの皮も剥きにくい。酢入りのぬるま湯に15分程度つけておくといい、と教わったが、不器用な私だと、とにかく時間がかかる。

 しかも小タマネギ、小シャンピニオンは、普通の店だと、いつも置いているとは限らない。小タマネギを求め、以前、数件の八百屋さんをハシゴした苦い経験がある。


 

 そこで、手抜きのススメ
 冷凍食品専門チェーン、PICARDの冷凍小タマネギと小シャンピニオンを使うと、あっという間だ(冒頭の写真)。こういう食材の冷凍食品があるのが、フランスっぽいところ。


Img_4841

 冷凍食品。

 最初は抵抗感があったが、使ってみると、できあがりに大差ない。しかも、気兼ねなく、たくさん使えるのが嬉しい(コルドンでは、処理に時間がかかるので、最小限の数しかやらなかった・・・)。

 作業が遅い私。便利なものは、どんどん利用し、時間を有効に使わなければ!
                              


 

 ※ブフ・ブルギニオンにも(写真右)。(見えにくいが)グラッセした小タマネギ、炒めたベーコン、シャンピニオンを、肉と合わせる。クルトンとトルネしたジャガイモを添えて。

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2007年2月16日 (金)

アンディーブ、ほろ苦デビュー。

                                  
Ijpg

 アンディーブの季節だ。

 小さな白菜のようなかわいらしい外見だが、シャキシャキと水分たっぷりの葉を噛むと、意外なほろ苦さが広がる。日本の野菜に例えると、近いのは何だろう?


普段は、超簡単レシピで我が家の食卓に登場する。
 ぷっくりしたアンディーブをざく切りにし、鰹節と醤油でいただいたり、はずした葉でディップなどをすくって食べることが多い。
                                  
                                  

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 少し手間をかける時は。
 一度さっと茹で、バターで焼いたものを、付け合わせに。
 ハムで巻いたものにベシャメルソースをかけ、グラタンに。
 仏人マダムの料理教室ではアンディーブのスープを教わった(写真右)


 おいしいのだが、最近、なんとなく、ワンパターン。


 旬到来につき、コルドンで習い、ずっとやってみたかったアンディーブ料理に挑戦してみた。

  Tatin d’endives au fromage de chevre, jus aigre-doux(山羊チーズ入り、アンディーブのタルトタタン、甘酸っぱいジュを添えて)

 実は、日本人にも人気のビストロ、L'Epi Dupin(レピ・デュパン)のスペシャリテのひとつ。
 コルドンでは、毎週、有名シェフを招いた”Chef Invite"という授業があるのだが、同店のシェフが実演した際、レシピを伝授してもらったのだとか。

                                  
Photo_13
   
 下茹でしたアンディーブを敷き詰め、中にシェーブルを詰め、焼く。
 本来は、タルトタタンのように、表面がキャラメル状になるはずなのだが、うまく焼き色がつかなかった。

                                  
                                  
 簡単に見えたからこそ、挑戦したのに大失敗。原因は、アンディーブの余分な水分だろうか。
 おそらく、もっとしっかり茹で、もっとしっかり水気を切るべきだったのだ。

 残念・・・。

 珍しく気合いを入れて作ったというのに、ほろ苦デビューに。リベンジはいつにしよう?
                                  
Photo_14

 ○L'Epi Dupin
  11. rue Dupin
  75006 Paris
TEL:01 42 22 64 56
FAX:01 42 22 30 42

 ※写真左が、シェフの作ったお手本です、もちろん。

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2007年2月12日 (月)

なんじゃこりゃ?な食材 ⑫sot-l'y-laisse(ソリレス)

 
Img_4608  ソリレス(sot-l'y-laisse)。

 フランス語で、「馬鹿はそれを残す」という意味。

 なんとも、挑戦的な名のこの食材、鶏、鴨、七面鳥など家禽類の腰骨の付け根の窪みについた肉で、美味といわれる部位(参考:フランス料理用語辞典)

 慣れないとわかりにくいが、鶏の背の中央上にある丸い山がそれ(写真下左:見やすいように、背骨をカットしています)。平べったい骨にへばりついている。知らないと、モモ肉を取り外すことに気を取られ、鶏がらと一緒に捨ててしまう。
 だから、ソリレス。

 コルドンでは、家禽類をパーツに解体する実習が多く、そのたびにシェフが「ソリレスに気をつけて!」と注意していた。
 それなのに、スパッと半分に切ってしまうことも、少なくなかった。
 だから、ソリレス。

 スタージュ先で、鶏肉の切れ端からソリレスを取り出す作業をしたとき。
 「これ、ソリレス。知ってる?」
 「お前は馬鹿か?」と尋ねられたような気がして、「もちろん!」と必要以上に頷いてしまった。

 
 肉片から、ソリレスを包丁でこそぎ出し、周りの脂肪や表皮を取り除き、成形する。Img_4607_1Img_4603
 つるんとした丸い肉片だ。
 炒めた後、トリュフ入りのソースであえ、サラダ仕立てにしていた。

 フランス人は、このソリレスに目がないらしい。
 「おお、ソリレスだね~、いいね~」
 サービスのムシューが目を細め、しげしげと皿を眺めた。
 プレ・ロティ(ロースト・チキン)をするときは、スプーンですくい、きれいに取り出す人もいるらしい。
 
 確かに歯ごたえがよく、鶏一羽から2個しか取れない貴重品だが、個人的には砂肝のほうが好きだ(比較の対象ではないかもしれないが)。Img_4613

 
 英語では、chicken oyster
 日本語では?と調べると、見つけることができなかった。
 焼き鳥屋さんでは、ソリレスから取って、”ソリ”と呼ばれているらしい。
 日本では、モモ肉、胸肉、手羽、内臓系と部位ごとの販売が一般的で、ソリレスにお目にかかる機会も少ないからだろう。

 丸鶏を食べる習慣のある国の言語に存在する単語なのだろうか?

 ※今日はから揚げ用に小ぶりの鶏を2羽購入。よってソリレスは4個。
  大家族だと、取り合い必至?
  さっと炒めたあと、煮詰めたバルサミコ酢でからめて、アミューズに。

 ところで、映画『アメリ』に、ソリレスは登場するとか。どのシーンか、覚えていますか? 

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2006年12月13日 (水)

マイ・ベスト・グラタン・ドフィノワ

 我家の秋冬の定番料理のひとつ、Gratin Dauphinois(グラタン・ドフィノワ)

Img_3108
 東フランス、ドフィネ地方の料理だが、簡単に言えば、ニンニク入りのポテト・グラタン

 作り方は簡単なのに、ハンバーグやステーキに添えるだけで、ビストロ風の皿になる便利な料理。

 初めて食べたのは、10数年前、訪れたブルゴーニュで。
 空腹を抱え、歩き疲れ、ぶらりと入ったレストランの日替わり定食についてきたのだ。ニンニクの効いたクリーミな味わいが忘れられず、日本に帰ってから試行錯誤を繰り返し”なんちゃって・バージョン”を作り続けた。

 
 コルドンでは、昔ながらの作り方(methode ancienne au four)と、現代風の2つを教わった。P3080046

 シェフの説明によると、昔は、土鍋のようなココットに、ニンニクのみじん切り、ジャガイモを並べ、生クリームと牛乳を加えたものを、近所のパン屋さんに持っていき、火を落とした釜のすみでゆっくり火を入れて作っていたという。ココット鍋を抱えて道を歩く、おばあさんの姿が目に浮かぶようだ。

 現代風のルセットでは、ニンニク、ナツメグを加えた牛乳P3080036 でジャガイモを煮た後、グラタン皿に移し、チーズとクレーム・フレッシュを上にかけ、焦げ目をつける(写真右下)。これだと、調理時間はかなり短い。

 これはこれで、おいしいのだが、私の中では、ベスト・グラタン・ドフィノワがある。
 スタージュ先のまかないでいただいたもの。何がどう違うのか説明できないのだが、あまりのおいしさに、おかわりしたほどだった。
 すかさず、コツを伝授してもらったのは、言うまでもない。

 雨と強風が続いたパリ。買い物に行くのが億劫だったが、買い置きのジャガイモならある。「グラタン・ドフィノワならできるなー」と、教わった方法を思い出して作ってみると!
 感激の味の再現に成功!
 油を少し控えめに、表面の焼き色をもっと美しく、など改善の余地はあるが、今後はこの方法にしようと決めた。

Img_3103

 そのコツは、と言うと、超簡単。
 最初にニンニク、ジャガイモをsuerし、旨みを閉じ込めてコクを出すのだ。ドフィネの人からは「違う!」と叱られそうだが。
 フランスとは牛乳やバターの味が違う、日本向きの調理法とも、言えそう。

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2006年12月12日 (火)

リッツ(裏口)デビュー

Img_3127                                                                        

 今日から1週間、料理学校、リッツ・エスコフィエへ。
 
 
 コルドンか、リッツか。
 かなり迷った末、コルドンに決めた経緯があるだけに、一度はリッツに行ってみたかったのだ。

 
 学校の入り口は、きらびやかなヴァンドーム広場側ではなく、裏口のCambon通りにある。
 ホテルの通用口と兼用だ。
 「初日だね!」と守衛のおじさんに声をかけられながら、地下へ降りると、係りの女性がにこやかに迎え入れてくださった。

 聞いてはいたが、ユニフォームはホテルのランドリーから毎日貸与、ロッカールームも新しく、キッチンもかわいらしい。社員食堂で食事もできる。キッチンの横には、小さいけれど快適そうな図書室まである。そして、なんと、授業の前にはポットに入れた紅茶まで勧めていただいた!

 ここでは、私は、 ”お客様””体育会系”のコルドンとは、まったく勝手が違うではないか。これだけで、かなり感激した。

 ただ、授業の進み方も、コルドンとはまったく異なるため、初日の今日、早速受けたパティスリーの実習では、かなり戸惑った。

Img_3123  コルドンでは、まずシェフのデモンストレーションを見た後、実習の時間があり、生徒一人一人が皿を作る。手順を頭に入れ、自分なりの盛り付け、アレンジを考えることができた。

 ところが、リッツではシェフと一緒に、全員で、作業を分担して作るのだ。クレーム・シトロン、リ・オ・レ、パット・ア・シガレット・・・。今日作った2皿のデザートには、少なくとも8種類のアイテムが。
 お菓子の経験がほとんどない私は、ひとつひとつメモを取りたいのだが、あちこちで同時進行しているため、作業は混乱を極めた。

 とはいえ、少人数で先生を囲む、和気あいあいの雰囲気。失敗しても、叱られるようなことはなさそうだ。
 丁寧に作られた多種多様のパーツを組み立て、先生が盛り付けるデザートは、洗練され、いかにも、リッツらしい。まねして盛り付けてみたが、バランスが悪いのか、どこか、やぼったかった。

                                                                      

Img_3145 午後は、一般の人に混ざってデモンストレーションに参加(写真下)

 フォアグラ、トリュフを贅沢に使ったメニューは、さすが、リッツ。
 試食も、結構な量(写真右)をオリジナルの食器とフォークで食べられるのも、さすが、リッツ。

                                                                      

 なにはともあれ、明日から始まる料理の実習が楽しみだ。

                                                                           

                                                                                                                                     

P1090525_1

 ○Ecole Ritz Escoffier
  38, rue Cambon
  75001 Paris
  TEL:01 43 16 30 50
  http://www.ritzparis.com/

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2006年12月 1日 (金)

お料理教室便利帖

Mousse_legere_facon_tiramisu_et_ses_fram                                                                         

 パリのお料理教室について、お問い合わせをいただくことがあるので、まとめてみた。
 
 観光とショッピング、食べ歩きも楽しいパリだけど、参加型アクティヴィティをプラスすれば、さらに充実の旅、間違いなしなのだ。

 

                                                                          

 -行ったことがある料理教室・学校-

                                                                        

Supreme_de_saumon_en_croute_dherbes_flan ○LE CORDON BLEU(ル・コルドン・ブルー)
  8 rue Leon Delhomme 75015 Paris, France
    Tel: +331 53 68 22 75
    http://www.lcbparis.com                                                                     
    生徒と一緒に受けるシェフのデモンストレーションの授業のほか、実際に調理するアトリエクラスも。
  日本人スタッフのセツコさんがいらっしゃるのも、心強い。

                                                                                                                     

P1030908_1_1 ○パスカル・アルマーニ先生の料理教室
  mailto:Pascaldekersenan@aol.com
  日本滞在が長いアルマーニ先生のお教室は、日本語で。
  Picardの冷凍食品など便利なフランス食材を使ったシンプルながら、仏人主婦のセンスが光る献立ばかり。

                                                                            

P1080375  ○Les coulisses du Chef
    7,rue Paul Lelong
   75002, Paris
   TEL+FAX:33 1 45 25 32 39
   http://www.coursdecuisineparis.com
   Olivier BERTEシェフの指導の下、アントレ、プラ、デセールを作る参加型。自分の皿の盛り付けも。シェフの盛り付けをお手本にすれば、カンタン家庭料理がレストラン風に。

                                                                        

P4160017_1 ○Polly's Atelier
  http://atelierpolly.online.fr/
  仏版『エル・ア・ターブル』コンクールで上位入賞など輝く経歴の持ち主、上松美保さんのお菓子教室。
  お菓子、本当にきれい。かわいらしい。さすが!

                                                                        

 ○ABCクッキングパリ校
  366 Ter Rue de Vaugirard 75015 Paris
  http://www.abc-cooking.co.jp/column/paris_13.asp
  フランス料理のほか、和食のコースも。

 

 -その他の料理教室・学校-(いつか、行ってみたい・・・)

 ○Ecole Ritz Escoffier
  38, rue Cambon
  75001 Paris
  TEL:01 43 16 30 50
  http://www.ritzparis.com/
  日本人スタッフの方がいらっしゃいます。

 ○Ecoles Lenotre
  10,Champs Elysees
    75008 Paris
    TEL:01 42 65 97 60
  http://www.lenotre.fr/fr/Pavillon_Elysee/ecole_amateur.html

 ○L'école de cuisine d'Alain Ducasse
  55. Boulevard Malesherbes
  75008 Paris
  Phone : + 33 1 44 90 91 00
  Fax : + 33 1 44 70 90 90
  http://www.atelier-gastronomique.com/
 

 ○L’atelier des chefs
  10,rue de Penthievre
    75008 Paris
    (ラファイエット・メゾン内などほかに数ヵ所あり)
  http://www.atelierdeschefs.com/

 ○Cuisine fraich'attitude
  http://www.cuisinefraichattitude.com/
  新鮮な野菜・果物を使った料理教室。P・バルボF・G・エルメといった有名料理人や料理研究家、ジャーナリストらがゲストシェフで登場するのも話題。

 ○「パリの料理教室アンリシール」
  http://enrichir.exblog.jp/

 ○ブルー・エコー・ツアーズのお菓子・料理研修ツアー
  リッツでの短期特別研修や、大森由紀子先生とのフランス地方菓子ツアーなどを長年手がけていらっしゃる旅行社の、料理・お菓子研修をテーマにした旅。
  http://www.blueecho.net/

                                                                        

  ※どこも要予約です。人気で数カ月先まで満席の教室もあります。

 そのほかに、お勧めお料理教室があれば、お知らせください。情報をお待ちしております。

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2006年10月28日 (土)

SALON DU CHOCOLAT速報 -我らがニコラ様!-

P10809211_1 今年もサロン・デュ・ショコラの季節がやってきた。

 前夜祭に足を運ぶ。

 有名ショコラティエによる、チョコレートを使ったファッション・ショーが始まるまで、メゾン・ド・ショコラJ.P.エヴァンル・ルーなど各店を見てまわる。                                                       
 
 

Img_1855  個人的に、今年の目玉は、ARNAUD LARHERか。フルール・ド・セル入りのちょっと趣向の違うタブレットと、あまりにも有名なMoelleux Chocolatを買った。フランボワーズ入りは食べたことがないので、迷わず買う。まあ、モンマルトルのお店でも買えるのだけれど。

 ル・ルーさんの新作を試食していると、ファッション・ショーが始まった。いい撮影ポイントはもう、ない。食い意地がはっているからだ・・・。仕方なく、人込みの中、デジカメを掲げて撮影する。が、上手く撮れず。撮影場所をちゃんと確保している日本からのクルーがうらめしい。

 フランスでは結構有名なタレントたちがモデルとして登場。私は詳しくないが、時折、観衆がどよめいている。
 
Img_1907_11 私が楽しみにしていたのは、我らがコルドンブルーが誇るM.O.F.、Chef ニコラ
 私は製菓コースではなかったので、あまり話したことはないが、コルドンではいろんな意味で超有名なシェフだ。
 あいかわらずの甘いマスク。しかも、ボンボンを観衆に投げるようなサービス精神で、ある意味、モデルより目立っていた。どっちが主役? (写真右は、客席にボンボンを投げるニコラ様)
 

 Pralusの新しいタブレット、Chaponの美しいディスプレーを眺め、満足して帰路に。

 遅めの夕食はL'ami Jeanへ。満席なので、カウンターで。シャルキュトリーてんこ盛りのバスケットからソーセージを取り出し、スライスして食べる。パテがかなりおいしい。日本に戻ると、こういうのはあまりないだろうと、少しせつない気持ちに。作り方をマスターして帰らねば。

  あいかわらずの盛況ぶり。12時前に着いた客も断らないので、びっくり。 (写真はクリックすると大きくなります)

 
Img_1949 ○SALON DU CHOCOLAT
  10月28日~11月1日まで
  Porte de Versailles Paris
  metro:Porte de Versailles
    http://www.salonduchocolat.fr/

○ARNAUD LARHER
  12 rue du Ruisseau 75018 Paris
  http://www.arnaud-larher.com/

                                                                                                               

○PralusImg_1959
   8, rue Charles de Gaulle
   42300 ROANNE
   TEL:04 77 68 99 36
  FAX:04 77 67 56 34
  http://www.chocolats-pralus.com/

○L'ami Jean
   27, rue Malar
   75007 Paris
   TEL:01 47 05 86 89
   休:日・月曜日
  metro:Alma-Marceau

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2006年10月 5日 (木)

ポティマロンのスープ。

Img_12501  カボチャのスープを作った。
 
 買ってきたのは、鮮やかなオレンジ色のpotimarron(写真右下)potironという大型で、カットして売られているのより、小さめ。

 バターでポワロ葱の白い部分を色づかない程度に炒め、適当な大きさに切ったポティマロン、水、牛乳、チキンブイヨンを加える。

 ポティマロンに火が通ったら、ミキサーにかけ、ナツメグ、塩・胡椒で味を調える。

 お好みでクリームを添えて。

 今日はメインが軽めだったので、スープの中に鶏レバーのコンフィを沈ませ、ボリュームアップさせた。

 
 スープをあらわすフランス語の単語はいくつかある。スープ(soupe)クレーム(creme)veloute(ヴルーテ)そしてpotage(ポタージュ)

 フランス語の学校で習ったのは、スープの気取った言い方が、ポタージュとか。階級によって話し方が変わるというフランス語らしい。なるほど、私など、あまり聞く機会がないはずだ。

 クレームは、クリームでつないだスープのこと。

Img_1186 ヴルーテは、文字通り、ビロードのように滑らかなテクスチャーのスープのこと。元々は、だし(fond)と白いルー(roux blanc)を混ぜた、ソースの基本型。一方で、火からおろし、卵黄とクリームでつないて仕上げるスープ(アスパラガス、セップ、チキンなど)を指す。
 より洗練され、軽くなったコンテンポラリーな料理では、コリアンダー風味のズッキーニのヴルーテ、ミント風味のグリーンピースのヴルーテなど、野菜だけで作るレシピも。
 (参考:Mots de cuisine)
 
 スープは総称する感じか。水分が多いのは、スープだろう。

 今日、私が作ったのはヴルーテのつもり。牛乳の量を増やせば、スープになる?

 ○Vive la soupe.com(「スープ、万歳.com」? スープのレシピが満載のサイト)
  http://www.vivelasoupe.com/

Soupe_cremeuse_de_potion_truffe_et_magre ※コルドンで習った、Soupe cremeuse de potiron truffe et magret fume(トリュフと燻製の鴨風味のカボチャのクリームスープ)
  上に浮かべたクリームに刻んだトリュフ、鴨、シブレットを混ぜ込んでいる。器はもちろん、本物のポティロンをくりぬいたもの。

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2006年9月30日 (土)

アボカド、どう食べる?

 日本では、それほど出番がなかったアボカドだが、安価で手に入るので、 パリではよく食べるようになった。

Avocat2_1 アボカドを縦半分に切り、種を取ったくぼみにドレッシングを入れ、スプーンですくって・・・という、超簡単な前菜が一番多い。

 和食の時は、皮を剥き、お刺身のようにワサビ醤油で食べる。エビがあるなら、アボカドと茹でたエビ(スリミでもOK)をサイコロに切り、ワサビ醤油とマヨネーズで合えたサラダを作る。

 
 アボカドは甲殻類に合う。
 スタージュ先では、アボカドとクリームをミキサーで混ぜたものを、カニやエビといった甲殻類に添えていた。滑らかで、コクがあって。意地汚いワタシは、混ぜ終わったマリーズ(スパチュラ)についたのを味見するのが好きだった。
 
 コルドンでは、ヒメジのガルニチュールにグワカモレ(guacamole)を添えた皿を習った。
 メキシコ人のクラスメートの作ったグワカモレを味見させてもらうと、私の作ったものより塩が効いて、ピリッとしていた。赤タマネギもどっさり入っていて、パワフルだった。同じ材料でも、本場の人に作らせるとやっぱり違う!と思った。

 
Img_1075_1  さて、トルティーヤ・チップスがあったので、ひさしぶりにグワカモレを作ろうとアボカドを買いに行った。マルシェだと食べごろを選んでくれるが、スーパーや八百屋さんだと自分で選ばなければならない。

 コルドンで習ったのは、先端の部分をさわってみる方法。柔らかければ熟れている。

 取り出した果肉をフォークでつぶし、ライム汁、赤タマネギのみじん切り(今日はエシャロットで代用)、塩・胡椒、タバスコを加え、よく混ぜる。お好みでコリアンダーやトマトを入れても。

 保存する場合は、アボカドの種を一緒に入れておくと、変色しにくいとか。

 
 

Avocat3 ※先日行った15区のレストラン、L'ami Marcel(ラミ・マルセル)にも、エビのtempuraにグワカモレを添えた前菜が。「テンプラ」の発音が良すぎたのか、なかなか通じなかった。「トンプハ」と言えば良かった?
  ランチだからか、料理は普通だったが、サービスの方はとても感じが良く(元ルカ・カールトン?)、すすめられるまま頼んだグラスワインもおいしくて、ついつい長居してしまった。

 ○L'ami Marcel
  33 rue Georges Pitard 75015
  TEL:01 48 56 62 06
    metro:Plaisance
  http://www.lamimarcel.com/

 

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2006年8月 5日 (土)

されどホウレン草のソテー。

 今回はホウレン草のソテーについて。

Horenso_1   「なあんだ、そんなの」とがっかりしないでほしい。おふらんす式ホウレン草のソテーの話なのだから。

 まず、フランスのホウレン草は、日本と違い、ほとんどの場合、葉だけが売られている。日本のホウレン草と違い、葉は大きく、厚みがある。葉だけなので、おひたしにしたとき、きれいに揃えられないのが難点だ。

 マルシェでもスーパーでも、バラバラになったほうれん草の大きな葉の山が積み上げられている。スーパーなら自分でビニールに入れなけらばならない。ビショビショに濡れていることが多く、最初はとてもイヤだった。泥もついているし。虫がいそうだし。(←見つけたことはないが)

  買ってきたホウレン草を大きな容器に入れ、3回は洗う。泥がこびりついているからだ。

 コルドンやスタージュ先では、茎を取り除くと教わった。そして水切りでよく水を切り、ソテーする。

 ソテーに欠かせない道具が、フルシェットと呼ばれる尖ったフォーク。これにニンニクを刺す。

 鍋にバターを入れ、ノワゼットになるくらいまで焦がしたところにホウレン草を投入。
 ニンニク付きフルシェットでかきまぜながら、塩・コショウを。仕上げにみじん切りのエシャロットをパッと加える。

 ザルに上げ、余分な水気を切って出来上がり。バターとニンニクの香りが移り、つややかな緑が鮮やかだ。

 レストランでは準備するホウレン草の量も多いため、数回に分けてソテーする。

 2ツ星レストランでは、炒めたての熱々の中からきれいな葉を選び出し、中にホウレン草を詰め、きれいに丸めたガルニチュール(付け合せ)を作った。アチチッと作業しながら、「こんな手間がかけられていたとは!」と驚いた。

 たかがホウレン草、されどホウレン草なのだ。Horensopasta

 ※ホウレン草のソテーを使った「ベーコンとホウレン草のパスタ、醤油風味」。
  バターの香りが、たまには良いものです。

 自宅用なので、茎もいただきました。

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2006年8月 4日 (金)

夏のキノコ、ジロール!

 スタージュ先で、レギュラーの食材だったので、今が旬なのだろう。

Giroruq_1 ジロール茸(girolle)。

 あるシェフによれば、小指の先ほどの大きさが一番なのだとか。食べる分にはいい情報だが、トロ箱3箱分の掃除をするとなると・・・。

 一つ一つチェックし、軸についた土など汚れをナイフで取り除いていく。「後で洗うから、あまり神経質にならなくてもいいですよ」。とは言え、果てしない作業だ。

 スタージュ先に見学者が来たときに、ちょうどジロールの掃除をしていた私。「根気がいる作業ですね・・・」。同情が込められた視線が少し痛かった。

 と思っていたところに『料理通信』が到着。三ツ星、ルイ・キャーンズではジロールを洗わず、一本一本、すべてブラシで汚れを取り去っている。しかも軸の皮をナイフで削り取るという。膨大な作業だ・・・。負けました、さすが三ツ星、さすがデュカス。(参考記事:料理通信8月号、P29、30

 「キノコ類は洗わない。汚れは布巾やブラシで取り除く」。
 日本でフレンチのシェフから教わった鉄則。

 フランスに来てみると、コルドンやスタージュ先では当然のように洗うので(あくまでも、すばやくだが)、軽いカルチャーショックを受けた。
 
Girolle3_1 「お客様の口の中でジャリッとするより、いいでしょ」とコルドンのシェフ。そういう考えかたもアリかもしれない。

 スタージュ中、目の前で何十皿ものジロールが供されたが、家で作ったことはなかった。
 チャレンジしようとマルシェに出かけたが、バカンスで品薄。結局5件目の八百屋さんで買うことができた。でもスタージュ先で見るジロールの2~3倍の大きさだ。

 「今の時期、フランス産が少なくて、大きなのしかないのですよ」と店のムシュー。2人で小さいのを選り分けた。これくらいの量なら、掃除もなんということはない。

 作ったのはジロールのフリカッセ。エシャロットのみじん切りと共にバターでゆっくり炒めた。仕上げにクリームを少々。ニンニクを入れても良い。 パセリがあるとなお、良し!

Finland

 歯ごたえのあるキノコは、風味も豊か。独特のオレンジ色も、食欲をそそる。肉、魚の付け合せはもちろん、パスタやリゾット、卵料理にしてもおいしそう。

 

 ※写真左は2年前の夏、フィンランドのマルシェで見かけたジロール。
  フィンランドでもジロールはよく取れるらしく、同じホテルに滞在していたフィンランド人は、森で40㎏も採ったと自慢していた。腰痛のリハビリで来たと話していたのに、キノコ狩りとは・・・と驚いた思い出が。

  珍しく、ジロールを使ったフィンランド料理Soupe aux chanterelles のルセットを発見。(http://www.saveursdumonde.net/ency_3/champign/chanterel-finland.htm

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2006年8月 2日 (水)

アルデッシュ産栗のアイス

Ardeche 人気のフランス土産、栗ペーストcreme de marronsのチューブをチューチュー吸っている人に朗報。

 creme de marrons de l'Ardeche入りのアイスクリームをスーパーで発見。ペーストと同じく、Clement Faugier社が作っているものだ。

 赤、青、黄、水色の色とりどりのかわいらしいパッケージの詰め合わせは、売り場でもひときわ目立ち、普段アイスを食べないのに思わず買ってしまった。

 栗風味のアイスのなかにはマロングラッセのかけらがポツポツと。なんと贅沢な。

Delice_ardechois ここ数日、先週までの猛暑がウソのように涼しいパリ。
 栗の季節はもう少し先だが、ゆっくりと味わっていると、確実に訪れる夏の終わりを感じてみたり。 
 

 ※フランスの栗の産地、アルデッシュ。年間収穫量1万~1万2000トンの半分がここで収穫され、近い将来、アルデッシュの栗はAOC認定される予定なのだとか。(参考http://www.francezappa.fr/show_article.php?id=204)

  写真はコルドンで教わった栗のデザート。その名も、Delice  Ardechois(アルデッシュの喜び?)。栗風味のアングレーズソースに、メレンゲ、チョコレートのソルベ、ピンクのプラリネ、そしてマロンのシロップ漬けが盛り付けられている。

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2006年7月20日 (木)

切れない包丁のレゾン・デートル

 
 スタージュ先のキュイジニエには、包丁フェチ(?)が多い。もちろん、みんなフランス人。

 「これ、いいねえ」。私のwusthofdesosseur(肉さばき包丁/コルドンで支給されたもの)をチェックしていく人も。

Kirenai2 GLOBALミソノといった日本製が人気らしい。同僚の工具箱に、ブツブツつきのグローバル包丁がずらりと並んでいたのを見て、ちょっとびっくり。

 砥石も当たり前。空き時間にキュイジニエたちが砥石で包丁を研ぐ光景は珍しくない。

 いまや、日本の包丁文化が、星つきレストランを支えている!と言っても過言ではないのだ。

 
 ただし、おそらく、これは料理人の世界のこと。

 一般の仏人家庭の包丁事情は、料理好きの道具マニアでもない限り、かなり遅れている(と思う)。

 友人のお母様にトマト・ファルシの作り方を教わったときだ。

 いわゆる万能包丁はなく、あるのは、ナイフに毛が生えた程度の頼りない細長いcouteau。この包丁が、おそろしく、切れない。しかも、まな板もない。どうするのだ?

 マダムがボウルの中に次々とファルスの材料を入れていく。

 「エシャロットのみじん切りを入れます」。エシャロットを指で固定し、縦横の切れ目をいれ、垂直にカットするのだ。ニンニクも同様に。なかなか手早い。

 親指の腹がストッパー。切れすぎる包丁だと、指の腹まで切れてしまいそうだ。

 なるほど。

 切れない包丁にも、存在する理由があるのだ。切った断面がザラザラして、味の染み込み具合も良さそうだ。

 お返しに、セロリのきんぴら風と、白髪ネギをのせた照り焼きチキンを作った。物置からまな板を引っ張り出してもらったものの、千切りは、包丁の先を使い、引いて切るしかなかった。

 思いがけないアウェー戦に。次回は必ず、包丁とまな板持参で、と誓う。

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2006年6月29日 (木)

魚の皮

 マルシェや魚屋さんに行かれた方なら、おわかりになるだろう。Kawa1

 さばいた魚のフィレが売られているが、大抵、皮がない。フランス人は魚の皮を食べる習慣があまりないようだ。スタージュ先のレストランは、魚料理が人気だが、戻ってくる皿には食べ残した魚の皮が・・・。

 コルドンでも最初、クールブイヨンで煮た魚の皮を取ると教えられ、驚いた。(写真右は、皮なしの焼き鱒)
 筒状に切ったサーモンのグリルも。日本人なら大好きな人も多い、あのカリッとした皮を。クリスピーな皮の表面、肉と皮の間のトロッとしたゼラチン質がおいしいのに。

 鯛のポワレなど、皮つきでサーブされるものももちろんある。が、日本のように「カリッ」と焼かない。
 
Kawa3  日本滞在が長いシェフがデモンストレーションで、「皮をカリッと焼くとおいしいよ~」と焼いて見せたので(写真左、切れ目も日本風)、その通りにやると、他のシェフからは「こんなに焼かないで」と注意されたり。

 色がつかない程度が上品らしい。日本人からみると、生っぽいというか。生魚は食べるが、焼き魚だったら、ちゃんと焼き色がついていないと気持ちが悪い。

 確かに料理本を見ても、日本風の焼き方は少ないし、第一、皮がついている魚料理の少ないこと。A.デュカスは”日本通”らしく、レシピ本『Grand Livre』でも、取り除いた皮を長方形に成型し、カリカリに焼いたものを別に添えていたりする。でもこれはたぶん、例外。

 

Kawa2 皮のみならず、ハラミエンガワアラ血合いの部分・・・。コルドンの授業中、唯一の日本人だった私は、目の前でゴミ箱行きになるのを見て、ひとり、胸がつぶれそうだった。そのお陰で、マグロの大トロがとても安く買える、いいこともあるのだが・・・。

 皮のおいしさを知ってもらうには、バンクーバー名物”BCロール”を流行らせるのも一考かと。カリカリの鮭の皮入り。

※写真右下は今が旬のrouget(ヒメジ、イトヨリ)を使ったFilet de rouget a la mie de pain epicee, guacamole et raisins frits。こちらもヌルッとした焼き上がり。

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2006年6月26日 (月)

フレンチに飽きたら・・・④-モロッコ料理-

 先週までの暑さがウソのように肌寒いパTajineリ。今日は一日中、雨だった。

 こんな天気が続くと、モロッコ料理だってOKだ。

 煮込み料理のタジン、熱々のスープをかけていただくクスクスなど、暑い日にはあまり食べる気がしないからだ。

 
Naisou 今がチャンス! いそいそと、家の近所のEssaouiraへ。
 道ですれ違うことも多く、店のおじさんとはすっかり顔なじみに。フレンドリーな人たちだ。

 オレンジ色の壁にはモロッコの絵皿が飾ってあり、エキゾチックな内装。
 クッションいっぱいのベンチシートにゆったりと座っていると、オツマミの辛いソラマメ、ニンジン、オリーブを持ってきてくれる。

                                                                        

Apero

 今日は鶏肉のタジンを(冒頭の写真)円錐型のフタ付きの土鍋に入ってくる。mijoter(とろとろ煮込む)された鶏肉は骨からほろりとはずれるやわらかさ。野菜も同様。
 プルーンとアーモンドがたくさん入った甘いタジンもおすすめだ。

 クスクスを頼むと、ブイヨンとクスクスをお替わりできる。クスクスにはヒヨコマメ、レーズン、そして辛いペースト”Harissa(アリサ)”をお好みで添えて。鍋料理を思わせるブイヨンの旨みが嬉しくて、ついつい食べ過ぎてしまう。後でお腹の中で膨れ、苦しくなるので、食べすぎにはくれぐれも注意だが。
 
 クスクスだと、棒状の肉団子”ケフタ”や、数種の肉のグリルを添えたものを選ぶことが多い。

Dessert  タジンを注文しても「味見だよ」とクスクスを小皿についでくれるので、だれか一人だけクスクスを頼めばいいのかも?

 デザートは、ハチミツたっぷりのモロッコ菓子の盛り合わせと、お砂糖たっぷりの熱々ミント・ティーを。
 歯が痛くなりそうなほどの甘さだが、あとひとつ、もうひとつ、と手が伸びてしまう・・・。

                                                                        

Couscous

 ○Essaouira
  135,rue du Ranelagh
    75016 Paris
    TEL:01 45 27 99 93
    FAX:01 45 27 56 36
    metro:Ranelagh
    休:日夜・月

 ※写真右は、昨夏、コルドンの友人たち(私より先に卒業)が我が家で作ってくれたアニョーのクスクス。出張料理人を雇った気分。美味しかった!  

 結局私のクラスでは、クスクスは登場せず。残念・・・。

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2006年6月11日 (日)

Desossageに骨を折る・・・。

 スタージュ中のキッチンは少人数。なので、いろいろな仕事をさせてもらえる。どれも初めての体験ばかりなので、ワクワクしながら取り組んでいる。

Zenntai  でも、それがdesosser(骨をはずす)や肉の掃除だと、急に消極的になってしまう。自信がないからだ。

 コルドンでもdesossage(骨はずし)は苦手な作業だった。
 しかも、目の前にあるのは、epaule d'agneau(子羊の肩肉)、gigot d'agneau(子羊の腿肉)、carre d'agneau(子羊の背肉)、rognon de veau(仔牛の腎臓)。
  コルドンでは家禽類はたくさんやったが、子羊の肩肉、腿肉は一度やっただけ。それも自分のメモ(図解入り)を見ながら、時間をかけて。わからなくなったら、シェフに教えてもらえば良かった。ロニョンにいたっては、習ったことがない。

 そんな私にチャンスをくださるとは。勇気あるシェフだ。

Nokogiri_1   「ちょっとくらい失敗しても大丈夫な料理法だから怖がらずに、ゆっくりやっていいですよ」と言われ、肉の塊と、文字通り、”格闘”する。腿肉には、尻尾までついている。シェフならものの数分で終わるところが、気が付くと数十分かかっていたり。
 
 ロニョンは白い脂肪の塊に包まれた状態から始める。見たこともなかった。脂肪と一緒に表面の薄皮を剥き、中に入り込んだ脂肪を、肉を傷つけないように気をつけながら取り除いていく。コツがわからないと、なかなか難しい。
 一度、この作業をアプロンティと一緒にしていたら、「もう止めて。肉が煮える」と取り上げられてしまった・・・。

 使えないっぷり、炸裂中。でも、練習しなければ、いつまでもできないままだ。

 友人(米国人)が「解剖学的構造を頭に入れるといいんじゃない?」とアドバイスしてくれた。そうなのだ。骨格がわからなければ、巨大な肉塊のどこに包丁を入れていいのかわからないからだ。

 久しぶりにコルドンのノートを見ながら、復習してみたり。少し慣れたと思ったら、次は”スピード”だ。「15分以内に!」。1分オーバーする毎に、1ユーロ超過料金を払うきまりらしい(冗談です)。キッチンでは”時は金なり”なのだ。

 慣れない仕事で、気疲れした。After
 疲れを癒しに、Hoshi Coupeの指圧に出かけた。これも人体の骨格が頭に入っていないとできない仕事だ・・・と変に共感してみたり。

                                                         

○Hoshi Coupe
    9,rue Villedo
    75001 Paris
    TEL:01 42 96 23 66
    metro:Pyramides

 ※写真はすべて、コルドン中級クラスで行われた、お肉屋さんによる子羊の解体の実演の時のもの。18㎏の子羊ノコギリ巨大肉切り包丁なども駆使しながら、それぞれのパーツに分けていく。
  普通は1頭を15分くらいで解体してしまうとか。すごすぎる。
  この日は肩肉を使った煮込み、"Navarin d'agneau aux pommes"を習った。

 

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2006年6月 1日 (木)

インゲンの茹で加減

 野菜の茹で加減。日本とフランスには、大きな違いがある。

 日本だと、色よく歯ごたえよく、が大切。

Harico コルドンで、「緑の野菜を茹でたら、氷水で冷やしましょう!」とシェフが何度も何度も”色止め”について注意するので、驚いた。日本だったら、小学生の家庭科(今はなんと言うのかな?)で習うような常識なのに。

 「歯ごたえよく」煮た野菜は、フランスだと「煮えていない」。

 コルドンの実習で、皿に盛った野菜にナイフをブスッと刺され、「C'est pas cuit!(煮えていない)」と何度、シェフに注意されたことか・・・。
 一度、逆ギレしたクラスメート(米国人)は、「クランチーな野菜のおいしさを、そろそろフランス人も学ぶべきだわ!」と言い返し、シェフと喧嘩になりそうだった。

 クタクタになるまで煮たホウレン草、インゲン(haricos verts)・・・。日本とは対極にある、フランスの茹で加減。缶詰のインゲンの水煮は、色も黒っぽく、さすがに好きになれない。

 スタージュ先のシェフ(日本人)は、インゲンをはじめ、野菜の持つ旨みを最大限に引き出す茹で加減が大切、と言う。「茹ですぎて柔らかいのは論外だが、日本のはゴリゴリしすぎ」。

 確かに。
 色や歯ごたえにこだわりすぎては、野菜が本来持つおいしさを、案外、知らないままなのかもしれない。
 

 たまには、いつもより少し長めに、茹でてみませんか?

 
 ※moutarde a l'ancienne(粒マスタード)入りのビネグレットで合えたインゲンのサラダ。スタージュ先で見て、真似してみました。山盛りのインゲンが、あっという間に・・・。

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2006年4月21日 (金)

別格のイチゴちゃん。

 パック(復活祭)の休暇明け。スタージュ先のレスト ランにイチゴが届けられた。

 普段はプラスティックIchigoの箱にゴロゴロ入っているのに、このイチゴ、平たい箱に重ならないよう、そっと並べられている。それを前に、パティスリー担当者がシェフと打ち合わせをしている。明らかに、いつもと違う雰囲気だ。

 そう、これがガリゲット(gariguette)というフランスの高級イチゴ。普段は粉砂糖やホイップクリームなどをイチゴにたっぷりかけて食べるフランス人も、このイチゴはそのまま、そのおいしさを味わうらしい。

 コルドンで、イチゴを使ったデザートのデモの時、食通のフランス人クラスメートが「やっぱりこの季節、断然、ガリゲットですよね~、シェフ」と得意気に質問したのが印象的で、「そんなに偉いイチゴなのか!?」と覚えた食材だ。

 ”春の到来”を象徴する果物らしく、3月から6月まで市場に出回るという。朝、ひとつひとつ手で摘まれたものが、香りが強まっておいしいのだとか。(参考http://www.midilibre.com/miditv/reportagesTV/tf1/video_ind.php?video=gariguettes

 結局、レストランの日替わりのデザートになったのだが、洗って、ヘタを取っただけの状態で出されたので驚いた。イチゴのクオリティ勝負の皿、と言おうか。

 イチゴは苦手で、あまり食べないのだが、余ったイチゴを味見させてもらった。形はやや長細く、上品な赤色で、甘い香りが漂う。酸味は少なく、十分甘かった。

 
 スーパーで見かけたので、買ってみた(写真)。小さなプラスティックの箱入り(たぶん日本の半分の量)で3.5ユーロ。堂々たる価格だ。

 甘かったが、当たり外れがあり、「やっぱりスーパーでの果物・野菜選びは難しい」と少し後悔した。

 
 マルシェでもイチゴは大売り出し。レストランでもイチゴを使ったデザートばかりなので、フランスではさぞかしイチゴが採れるのだろうと思っていたが、調べてみると、2004年では意外にも世界のシェアの2%日本はなんと7%で韓国と並び、世界3位の生産量(1位:米国、2位:スペイン)。(参考http://fr.wikipedia.org/wiki/Fraise_(fruit)#Vari.C3.A9t.C3.A9s
 
 種類、味、イチゴを使った様々なお菓子・・・。”イチゴ狩り”なんて行事があったりして。イチゴに一家言あり、ウルサイのは、実は日本人かもしれない。

 そういえば、年末一時帰国の折、デパートで野球ボールくらいの大きさのイチゴを見て驚いたのを思い出した。

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2006年3月25日 (土)

なんじゃこりゃ?な食材 ④フヌイユ

  今日のパリは生ぬるいような、変な暖かさだった。明日も暖かいらしい。春の到来を感じさせるが、まだまだ油断できない。

  とはいえ、スタージュ(研修)先のレストランで立派なグリーン・アスパラガスの処理をしていると、「もうすぐホワイトアスパラガスの季節・・・」とうっとりしてしまう。fenouile

  春野菜の到来は、すぐそこ。

 駆け込みで、冬が旬の野菜、フヌイユ(fenouil/ういきょう)を紹介。

 日本ではほとんど見かけることがなく、見つけてもびっくりする値段だったので、買ったことがなかった。イタリア料理のレシピ本に「ういきょう(フィノッキオ)のサラダ」を見つけては、「一体どんな味なのだろう?」と想像をめぐらせていたものだ。

 イタリア、フランス南部では魚料理に合う野菜として多用されるとか。サーモンなど北欧の料理で使われるハーブ、ディル(aneth)はフヌイユの仲間。そういわれれば、似た様な葉が茎の部分についている。

 コルドンの初級でFilets de daurade poeles au fenouil(鯛のポワレ、フヌイユ添え) を習f3ったときに、初めて使って以来、大好きな野菜になった。オリーブオイルと水で蒸し煮(etuver)するレシピ。シャキシャキした歯ごたえ、独特の風味が、思いがけずおいしかったのだ。

 白い球状の部分を使う。緑の茎の部分はブイヨンの香味野菜に使ってもいい。

 交互にかみ合った層をはずす。コルドンでは丁寧に、表面をエコノム(皮むき器)で剥き、ジュリエンヌ(千切り)にしていたが、家ではザクザクと。ドレッシングで和えればサラダの出来上がり。

 炒めてもおいしい。きんぴらにしたらおいしいかもしれない。

 
 デザートにも使う。これは驚き。

 かの有名なキュイジニエ、Christian Constant(クリスチャン・コンスタン)のルセット(レシピ)を参考にしたという、Macarons moelleux,glace au fenouil confit et coulis de fruits des bois(マカロンにフヌイユ・コンフィ風味のアイスと森のフルーツソースを添えて)。 (コルドン上級では、時々、有名なレストランやシェフのルセットが登場する)

fenouil2 Glace au Fenouil Confit!

 フヌイユの茎を入れて沸かし、風味をつけた牛乳でアイスクリームを作る。小さい賽の目に切ったフヌイユを砂糖でコンフィにし、アイスに混ぜる。
 
 嫌いではないけど、ビミョーだったような・・・。

※写真はクラシックな盛り付け。角皿に盛られたモダンなバージョンもありましたが、省略しました。

 追記:クリスチャン・コンスタンの肩書きを間違えて表記していたので、後日訂正しました。

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2006年3月14日 (火)

おいしいバスク -完結編-

-バスク地方料理エトセトラ-Pbasque

 ⑨Poulet basquaise
  バスクと言えばベルペッパー、タマネギ、トマト、そして卵を加えた料理、ピペラード(piperade)で知られているが、卵でなく鶏肉を加えて煮込んだのがプレ・バスケーズ(バスク風チキン)。バスク料理だが、フランス家庭料理の定番といってもいいほど。

 写真はビアリッツの一見ファミレス、でもとても感じの良い小さなビストロ(名前を忘れてしまいました)のプレ・バスケーズ。トマトの下に鶏肉が隠れている。

poivron  ⑩Poivrons farcis a la morue
  ポルトガル人ほどではないが、フランス人も干しダラを食べる。前の晩から水を変えながら戻したタラを煮て、piquilloと呼ばれるベルペッパーにつめた料理。上と同じビストロにて。

tapas

 ⑪Tapas
  サン・ジャン・ド・リュズのBar Bodega Chez Kakoで食べたタパス盛り合わせ。シードルと一緒に。
 スペインのバスクの食都、サン・セバスチャンほどのヴァリエーションはなく、しかも肉系中心だ。でも、ピモン・エスプレット入りのブーダン・ノワールはピリッとして美味しかった。

sakana  ⑫シーフード
 海も川もあるバスク。魚料理がスペシャリテなレストランも多かった。写真はサン・ジャン・ド・リュズのLe Kaikuのスズキ?

                                                                                                                                                                             ⑬Foie grasfoiegras
  フォアグラ製品もよく見かけた。名産地ぺリゴーに近いというほどではないが・・・? 

 写真は同じくLe Kaikuのフォアグラ3種盛り。醤油風味のタマネギ炒めを添えたものは、焼肉のタレみたいな味がして郷愁を誘う味だった・・・?

 ピモン・エスプレットはどの料理にも登場。欠かせない調味料なのだ。
 
 バスク出身のシェフに勧められた星付レストランは冬季休業中。ブログで見つけた良さそうな星付レストランは満席。と、”感激のレストラン”には今回出会えなかったのが唯一、残念だった。
 cpouletbasque
 ○Chez Kako
    18,rue Harispe
    64500 St Jean de Luz
    TEL:05 59 85 10 70

 ○Le Kaiku
    17,rue de la Republique
    64500 St Jean de Luz
    TEL:05 59 26 13 20

 ※コルドンで習ったプレ・バスケーズ。8等分した鶏肉をソテーし、ジャンボン・バイヨンヌで巻いている。地方料理が、フランス人も驚く、手間隙かけた一品に。

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2006年3月11日 (土)

卒業しました。

diplom 卒業証書授与式(La remise des Diplomes)はサントノーレの日本大使公邸の隣のメゾンで開かれる。コルドンの親会社、コワントローが所有する建物だ。

  中級と上級の生徒一人一人に、担当シェフから証書が授与されるのだ。

 中級の時は暑い日だったうえ、ゲストのスピーチが長く、生徒数も多く、と大変だったのだが、今回はゲストのスピーチもなくスムーズに進んだ。

 3月で定年退職されるシェフのスピーチに皆がウルウルしてしまうなど、なかなかいい式典だった。

 とはいえ、料理・上級は最後から2番目。ステージで出番を待つシェフも退屈気味だ・・・。

 名前を呼ばれ、ステージに上がり、担当シェフにメダル証書トック(コックさんの帽子)をかぶせてもらう。この間、「○○さんは、ピエール・エルメでスタージュします」「プラザ・アテネでスタージュします」「日本で料理教室を開きます」などそれぞれの今後の予定やプランが紹介される。中級の時はとてもまぶしく見えたものだ。

  私は思いがけなく、上位の成績で卒業することができ、ビックリ(たった15人のクラスですが)。試験で大失敗したというのに。

stage

 最後は製菓・料理コースの全員がステージに上がり、「1,2,3!」でトックを投げるのが慣わしなのだ。

 

 「食べること、料理が好き」という理由だけで、さしたる目標も目的もなく通い始めたコルドン・ブルー。上級に進むのをやめようと思ったこともありましたが、卒業してよかったと今は思っています。

 支えてくれたシェフ、スタッフの皆様、周りの友人達、そして家族に感謝しています。この場を借りて、ありがとうございました。
 

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2006年3月 9日 (木)

打ち上げ@LE CHIBERTA

 結果がどうであれ、試験は終わった。日本人なら、ここは”打ち上げ”しなければ。

 クラスメートと出かけたのはシャンゼリゼのLe Chiberta(ル・シベルタ)ギー・サヴォワが買収してリニューアルしたレストランだ。カルティエの角を入った道にある。

 フィガロのパリ特集で「カウンターで、料理一皿とワインでもOK」と書かれた記事がずっと気になっていたのだ。c7

 インテリアは、黒を基調にしたモダンな感じ。壁にはめ込まれたワインの瓶がおもしろい。

 コの字型のカウンターに座る客は私たちだけで、カップルはカウンターの周りの小さなテーブルで向かい合って食べている。”カウンター文化”はフランスにはないのだろうか。

 
 「ギー・サヴォワ系で打ち上げなんて、パリならではだね~」とGossetのロゼで乾杯し、メニューを決める。60ユーロと100ユーロのコースもあるが、今日は軽く行きたい。

 アントレを2つにしようかとも考えたが、魚介系が多い。数日間、自作の魚料理を食べ続けたので、魚はパスしたい。なので、友人はリ・ド・ヴォー(Noix de ris de veau)、私は牛肉の塩皮包み(Filet de boeuf Simmenthal en croute de sel)にした。

  ワインは、重めが好きな友人に合わせ、選んでもらったChateau de Fonbel

 c1お店の人によれば、フィガロ他、日本の媒体で紹介された効果で、日本人客は少なくないとか。

 アミューズは小さなグラスに入れられたジャガイモとポワロ葱のスープ。パンに添えられたバターは海草入り。

c2 注文していない、ハーブの天婦羅がのっかったラングスティーヌとニンジンのスープ(creme de langoustines et carottes)は、「コルドンの試験、お疲れ様」とシェフからのプレゼント。気が利いている。打ち上げにふさわしいサービスだ。

c3  塩皮包みはまず、写真左の状態で登場。実はこの日の試験で”鯛の塩皮包み”に挑戦し、大失敗したのだ。5、6種類しかないメニューにこの料理法があるのも何かの縁だろう。反省の意味をこめて注文した。c4

 その後のプレゼンテーションはこれ(写真右)。

                              c5                                       

 友人のリ・ド・ヴォー。ボリュームがある。

 ソースは、先日、ブキニストで食べたソースと同じ、甘辛いような味。ギー・サヴォワで食べたハトの腿肉にからめられていたのもこんな感じだった・・・。味の記憶が蘇る。これがギー・サヴォワの味なのだろうか?

 グラス・ワインを追加して、フロマージュを食べているうちに満腹になった。”軽く”のつもりが、結局、しっかり食べてしまった。

 コーヒーとプチフールをつまんでいると、満席だったレストランの客席もまばらに。c6

 だらだらと過ごしてしまったようだ。日本のワインバーで飲んでいるような錯覚におちいる・・・。

 居心地がとても良かった。試験で失敗して落ち込んだ気持ちも吹っ飛び、打ち上げは大成功。

 また来よう。次は本当に”軽く”!

○LE CHIBERTA
  3,rue Arsene Houssaye
  75008 Paris
  Tel:01 53 53 42 00
  Fax:01 45 62 85 08
  metro:CH.DE GAULE ETOILE/GEORGE Ⅴ
 http://www.lechiberta.com/fr/chiberta/chiberta.html
 

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2006年3月 8日 (水)

最終試験!

 決戦の日がやってきた。(←少し大げさ)

sakuhin 持ち時間は4時間。9時にキッチンに入った私は13時ぴったりに、審査員へ4皿を提出しなければならない。

 早く作りすぎてもいけないし、時間をオーバーすると減点になる。

 メインを1点に、付け合せ(凝ったもの2点、簡単なもの1点)、ソースを作る。

 先週、実習の時間を使ったリハーサルがあり、6時間かけ、あれやこれやと試作してみたが、納得がいかなかった。最後の最後まで悩んで決めたメニューだ。

 いつもの陽気なクラスメートたちも、若干、緊張の面持ちだ。米国人のクラスメートがまな板の上にメッセージ付のお守りを置いてくれていた。感激して、少し緊張も薄らいだ。

 アーレ・キュイジーヌ!

 時間配分が悪かったのだろう、時間が足りない。いくつかハプニングも起こり、皿を仕上げるので精一杯。2種類作るつもりだったソースの一つもあきらめた。

 4時間はあっという間に過ぎ、最後は皿にshinsa投げ入れるように盛り付け。気がつくと、アシスタントがひったくるように皿を運んで行ってしまっていた。

 「間に合わない~」と白髪になりそうなストレスで、グッタリ。脱力状態のなか、「本物のキッチンでやっていけるのだろうか?」と不安になってしまった。


 運ばれた料理は2人の外部シェフ、学校のシェフによって採点された。

phototaken 終了後は全員の皿の品評会&いつものように写真撮影会。 納得のいく出来でなかった私は、シェフが横で何を言おうと耳に入らず・・・。

 でもとりあえず、全員合格。金曜日には全員晴れて卒業できることになった。

 私は来週からレストランでのスタージュを始める。

 そう、これまでは単なる練習。本番はこれからなのだ。

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LEONと言えば・・・

 フランスでは、ムールなのだ。モテるオヤジのバイブルではなく。

 LEONはパリのあちこちにある、ムール貝専門のチェーンレストラン

 今から10数年前、初めて渡仏したとき、レオンで食べたときの感動は今でも覚えている。安い、おいしい、量が多い! 山のようなポム・フリット(フレンチ・フライ)!

moule2  それ以来行ったことはないが、レオンのポスターを見るたび、懐かしい気持ちになる。(たとえ、遅刻しそうで焦っているメトロの通路だとしても!) 今でもおいしいのだろうか?

 日本で食べていたムールは大きすぎて、しかも冷凍だったので好きではなかったが、フランスで食べるムールは小粒で(3~4㎝)、生きている。生食もできる。濃厚な潮の風味は、一度食べたら癖になるおいしさだ。

 ヒゲの処理が少し面倒だが、とにかく安いので、レオンに行くまでもない。

 鍋にエシャロットのみじん切り、白ワインを入れ、沸騰させる。掃除したムール貝を加え、フタをする。上下に振る(混ぜてもいい)。貝が開いたらできあがり。お好みでパセリのみじん切りを加えても。

 ムール貝の貝殻を、”トング代わり”にしてつまんで食べるのがフランス式。 

 ポム・フリットとキリリと冷えた白ワインがあれば、延々と、黙々と食べてしまうはず。

 残っても大丈夫。身を取り出し、スープはよく濾して。細めの麺を煮込んだスープ・パスタにしてもいいし、クラム・チャウダーならぬ、”ムール・チャウダー”にしても。 

 ※コルドンの最終試験はいよいよ明日。試験の課題の一つがムール貝。家で練習しようと、掃除済みのパック入りムールを買ってみたが、色が悪かった。本当はもっと黒々として、中はオレンジがかった黄色なのだが・・・。

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2006年3月 2日 (木)

プチ・コルドン・ブルー

 コルドンでは簡単な筆記試験がある。今日がその試験日だった。

 以前はなかったので驚いたのだが、校長が変わって以来、実習の評価をパームで入力したり、実習毎の成績表が配布されたり、この学校にも変革の波が少しずつ押し寄せているようだ。モバイルの操作が苦手そうなシェフがイライラしながら操作しているのを見ると、「ちゃんと間違えずに点数つけてよね~」とハラハラするのだが。 pcb1

 試験の隣の実習室ではプチ・コルドン・ブルー(Petit Cordon Blue)という、子ども向けの料理教室が開かれていた。

 フランスでは毎週水曜日学校が休み。週休3日なのだ。

 水曜日はお稽古の日にしている子どもが多く、バレエだ、フット(サッカー)だ、英語だ、柔道だ、水泳だ、と皆、いろいろと通っている。お稽古事のハシゴも珍しくない。

 送迎する両親も、水曜日を半休、または全休にする人が少なくない。さすが週35時間労働の国(注:最近は引き上げられたようだが)。

 とは言え、休めない両親だっている。水曜日はお爺ちゃん、お婆ちゃんと一緒に歩く子どもをよく見かける。祖父母も悠々自適の引退生活どころではない。孫の世話という重要な任務があるのだ。

PCB2  さて、PCBのメンバー。「料理を習ってきなさい!」と送り込まれ、来ているのだろうか。

 体育会系で知られるシェフの「Allez,allez! Vite,vite!(ほらほら、ぐずぐずするなよ!)」という厳しい指導の下、ちゃんと大人と同じ調理器具を使って、料理に取り組んでいた。白ワインまで使っている!

 小さいときから本格フレンチを習うとは、恵まれている。

 日本にもこういった子ども向けの料理教室はあるのだろうか? 魚さばき教室とか、シブイですね。
 

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2006年3月 1日 (水)

コルドンでマルディ・グラ(謝肉祭)

bugne  28日火曜日はマルディ・グラ(謝肉祭)の日。

 復活祭(Paquesまで質素に過ごすため、この日だけは油で揚げたような、リッチな食べ物を食べるのが慣わしなのだとか。仮装をして学校に行く子どもたちも見かける。

 コルドンではマルディグラにちなんだお菓子、ベニエ(beignet)、ブーニュ(bugne)、クレープ(crepe)、ゴーフル(gaufre)、そしてシードルが振舞われた。

 平べったい形の揚げ菓子、ブーニュが最もマルディグラらしい伝統的な菓子だが、最近の家庭では作るのが面倒なのか、クレープ派が多いという。

                                                                                                                                                                                                                                             

sole

 そういえば、今日のプラも”Sole Farcie Glacee, Crepes Surprise En Aumonieres”(舌平目のファルシのグラッセ、クレープの巾着添え)だった。偶然なのか、計算ずくなのか。                                                                                                  

                                                                             

hinann   そして今日はなぜか、今期二度目の避難訓練が! 不思議なのは、毎回実習中に実施されること。手がベトベトな時だと最悪だ。しぶしぶオーブンの火を落として、キッチンから退室する。

  4回目ともなると、学校前の道路にコルドン生がウジャウジャいる絵も、すっかり見慣れてしまった。

 コルドンもいよいよ、来週いっぱい。

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2006年2月25日 (土)

スペイン料理に”萌え”!? -Le Fogon-

 スペイン料理店、Le Fogon(ル・フォゴン)にコルドンの友人4人で出かけた。F1
 
 『料理王国』1月号「料理人が気になる店」特集で、アストランスパスカル・バルボー氏が推薦していたレストランなのだ。

 ご存知の通り、アストランスは2つ星で、3つ星より予約が取りにくいと言われる大人気のレストラン。バルボー氏が”足しげく通う”レストランなら期待できると思ったのだ。

 しかもエール・フランスの機内誌『AIR FRANCE MADAME』110号でも「パリ一番のスペインレストラン」として、味、店の雰囲気、どれをとってもパーフェクトと紹介されていた。期待は高まる。

f2

 昨年9月に引っ越したばかりという店は白と木目を基調にしたモダン、かつ温かい雰囲気。ほの暗い照明もいい感じ。リーデルの新シリーズのような、ステムのないワイングラスなど、グラスも趣味がいい。テーブルにはそれぞれ引き出し(!?)がついていて、そこにカトラリーが準備されている。小さな麻袋が配られ、驚くと、パンだった! 舞台装置だけでも、すでに気に入った。

 40ユーロのコースなら、テーブル全員同じものを頼まなければならないとのことで、パエリャが食べたかった友人には我慢してもらう。店のスペシャリテだったのに。この場を借りて、ごめんなさい。

f3 季節のタパス(Tapas au marche)がさっそく運ばれてくる。

  シンプルな角皿に盛られたタパスが目の前に並べられると、うれしくなり、激写大会、開始。タパスの一つが運ぶ途中で倒れると「これは撮っちゃだめだよー」とスタッフ。

 ひとつひとつが凝って作られているので、説明してくれる端から何だったのか忘れてしまうほどだ・・・。

f4 料理王国の記事によれば、シェフはエル・ブリフェラン・アドリアとも交流があるそうだ。なるほどとうなづけるプレゼンテーションの美しさ。

 タパスの後、牛肉のステーキ/アンチョビとオリーブの ペーストのせや、ヒメジのソテー、メカジキとアーティーチョークのプランチャ(スペイン風鉄板焼き)などが次々と出てくる。

 大きめの皿に盛られたのを自分で取る、”居酒屋”スタイルもパリでは珍しいのでは。

f6 イカ、貝、魚などをチョコチョコと摘んでいると、魚介が醸し出す”うまみ”だろうか、懐かしささえ感じる。モダンながら、ホッとする味わいだ。

 コルドンで作る”重め”のフレンチから解き放たれ、おいしいスペイン・ワインを片手に楽しく過ごし、食後酒付の3種のデザートもぺロリ。

 訪れた夜の年齢層は高め。「地球の歩き方」にも掲載されているからか、日本人も少なくないとか。

f7
 ○Le Fogon
    45,quai des Grands Augustins
    75006 Paris
    TEL:01 43 54 31 33
    metro:Odeon/St.Michel
    休:月

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2006年2月20日 (月)

Allez,Cuisine! (アーレ、キュイジーヌ!)

 忘れていたが、コルドンの最終試験の課題が発表されたのだった。

 食材はこれ。(バサッと布を取り払うつもり)

 タイホタテムール貝アーティーチョークベルペッパー3種を使ったオリジナルのフレンチを作らねばならないのだ。panier

 課題が発表されてから、すでに1週間。「おいしくて、私らしい皿」を考えるあまり、ノーアイディア状態が続いている。

 「料理の鉄人」出演者には程遠い、シロウト同然の私。

 ヒラメキの天使よ、舞い降りよ!

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なんじゃこりゃ?な食材 ③ブレット

blette

  冬の野菜のラインナップは地味。気がつくと、ジャガイモ、ニンジン、タマネギ、キャベツ、ホウレン草あたりをグルグルまわるローテーションになっている。

 さすがに飽きてきたので、以前から気になっていた野菜に挑戦することにした。

 その名はblette(ブレット)bette(ベット)とも言う。今が旬らしく、マルシェの”レギュラー”なのだ。

 どう調理していいのかわからず、買ったことがなかったのだが、コルドンの食材として登場し、味見する機会が到来。

 シェフが作ったアントレ、Duo de St Jacques et Foie Gras, Poele de Blettes, Sauce Perigourdine(ホタテとフォアグラのデュオ、ブレットの炒め物、ペリグルディーヌ・ソース)

blette3  ブレットの白い部分だけをスライスし、バターとチキンブイヨンでやわらかくなるまでゆっくり煮た。仕上げにパセリのみじん切りをあわせて出来上がり。かすかにほろ苦く、なかなかおいしい野菜だ。

 調べてみると、ベットラブの仲間だという。驚き。
 南欧が原産。古代ローマ時代からある野菜で、フランスでは年間16,000tが生産されている(多いか、少ないか、さっぱりわかりませんが)。ニース料理に多用され、緑の葉の部分を刻んで使う名物料理「ブレットのタルト(tourte de blettes)」があると言う。(参考:http://www.belgique.com/encyclopedia/index.php/Poir%C3%A9e

 ベシャメルソースのグラタンも一般的のようだ。blette2

 
 そんなヨーロピアンなブレットを、オリエンタルに。

 家なので、葉も一緒にザクザク、スライス。ニンニクと軽く炒めた後、ひたひたの中華スープで水気がなくなるまで煮る。仕上げに醤油とごま油をたらり。ご飯が進む一品だ。豚の細切れを加えてコクを出しても。

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2006年2月14日 (火)

St.Valentine's day

salada  今日のシェフのデモンストレーションで作られた前菜、Salada de Langousutines en Trompe L'oeil(ラングスティーヌのサプライズ!サラダ) 。野菜の中にラングスティーヌが隠されており、外側はトマトのピュレのようなもので覆われている。

  「この赤いトマトの色といい、今晩のバレンタインデーのディナーにぴったりだね~」。というシェフの言葉に、ハッとした。

 今日はバレンタイン・デーだった。最近、どこもかしこもバレンタイン商戦が展開され、見慣れてすっかり忘れていvalentinesdayたのだ。

 フランスでは、男性が女性に、花、下着、チョコレート、香水、食事などをプレゼントするという。今晩のパリのレストランは予約でいっぱいに違いない。

 バレンタインにちなみ、スーパーの売り場で見つけた”ハートなお菓子”を紹介(お手軽ですみません)。

 その名もPetits Coeurs(小さなハート)。「私の愛する人」をMon coeur(モン・クール)、恋人をPetit(e) ami(e)(プティタミ)と言うから、ダブル・ミーニングな商品名。いかにも、という感じだ。

 私が売り場で見つけたのは3種類。カリカリのパフが入ったチョコレートのChoco'Croc、サクサクビスケット、チョコ入りビスケット。すべてハート型だ。

 日本の”モチーフもの”お菓子だと、きのこの山、おっとっと、アポロ、小枝、コアラのマーチ(もう思いつかない)・・・と種類が豊富。それに対して、フランスの袋菓子はつくづくシンプル。なにしろ、ハート型が目立つくらいなのだから。

rose2  

 閉店間際、花屋さんは普段ないほどの数の男性で込み合っていたそうだ。

 店の人曰く、「今年の流行のバラはこれ!」なのだとか。

 

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2006年2月13日 (月)

Truc de Chef  -シェフのこつ-

  料理を学校で習っていると、「そうだったのかー」と目からウロコな事柄が多い。

agemono  私の場合、その一つが「衣付け」だ。

 Anglaise(英国風)と呼ばれる衣付けでは、①小麦粉②油と塩入りの溶き卵③生パン粉の順でつける。

 ここまでは、まあ、普通だ。でもこれをもう1周といったらどうだろう?

 ①に戻る人、②に戻る人と、シェフにもよるが、2度付けすることによって、衣がはじけることなく、カリッと揚がる。なにより、形が丸くきれいに仕上がるのがうれしい。

 写真は、実習で作った付け合せのRaisins frits(白ブドウのフリット)。なぜブドウを揚げるのかはさて置き、きれいに揚がった。

 隣でハサミを動かしていたシェフ。「ほら」と、かわいらしい枝を付けてくれた。

 こんなTruc de Chef、なかなかニクイのだ。

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2006年2月 6日 (月)

オマール君、登場。

 コルドン上級コースも、後半戦へ突入。homardkun
 
 この日のお題は、オマール

 Tornedos de Homard Roti, Courgettes Fleurs au Risotto, Puree de Fenouil(オマールのロティ、トゥルヌドー・スタイル、ズッキーニの花のリゾット添え、ウイキョウのピュレ)を作るのだ。(注:料理写真はすべてシェフが作ったものです)

 中級の時にオマールのアメリケーヌ(Homard a l'americaine)を作って以来の対面。土曜日ということもあり、実習室も和やか。オマールを持って記念撮影をしたり。

 普通の日でも、生きた甲殻類を調理する実習室は賑やかだ。

 初級の時はetrilleという大西洋、英仏海峡の海岸で取れるワタリガニの一種でビスク(魚介類のポタージュ)を、中級ではザリガニ(ecrevisses)ナンチュア・ソース(Sauce Nantua)を作った。隙あらば、カサコソと逃げ出そうとする”食材”に手を焼いたものだ。
 うっかり指を挟まれた生徒もいたし、奇声に「なんだ、なんだ」と隣の実習室から見物人が来たり。「どうしても触れない」と実習を休んだクラスメートもいた。

 アメリケーヌの時は、初めて生きたオマールを料理するので、わくわくしていたのだが、包丁を入れると激しくビクビク動くのは知らなかった。身の部分を切ろうとするたび、甲羅の間に指を挟まれて痛かった! それくらい動く。今回は、オマールに竹串を通し、沸騰した湯で茹でたので、大丈夫。

 オマールといえば、ブルターニュ産。そのブランド力は日本でもかなり高いのでは。

 アラン・デュカスGrand livre de Cuisineを開くと、実に38ものHomard (ほとんどがbreton/ブルターニュ産と指定付)のレシピが掲載されている。これは他のどの食材よりも多い。

 デュカスもほれ込む、リュクスな食材といったところか。

 ブルターニュ地方! モン・サン・ミシェルさえ行ったことがなく、未踏の地なのだが、実は今、一番行ってみたいレストランがカンカル(Cancale)にあるのだ。

 Jane & Olivier RoellingerLes Maisons de Bricourt。信頼できる食通の方(3人)がそろって絶賛していたのだ。スパイス使いに特徴があり、とにかくすばらしい、らしい。パリから足を伸ばす価値はおつりが来るくらい十分ある、らしい。

 サイトで、メニューを見てみよう。
 
 アントレにオマール発見。Petit homard cuit à la commande aux saveurs de "l'île aux épices" が2人分で82ユーロ。プラはHomard en deux services au vin de xérès, piment et cacao dans l’esprit du XIXè siècle 。キロあたり148ユーロとあり、その価格は他と比べ、やはりぐっと高めだ。

 ムニュだと、Image du Pays Malouinという一番高いコースにだけオマールは登場。Homard au piment et cacao という皿だ。

 やっぱり、産地でも特別扱い。これは、現地で食べなければ!

homard1  そんな大それた、贅沢な食材を、こんな”ど素人”の私が調理して良いのだろうか~? さっきまで生きていたくらい新鮮なのに、そんなに火を通していいのだろうか~?と遠慮しながら茹で、殻が赤くなったとたん引き上げたので、中はほとんど生だった。

 殻から身をはずし、ソテーするのだが、やはりこちらも控えめになってしまう。こういうところに”日本人根性”が出てしまう。

 案の定、スライスすると中はほとんど生だったので、あわてて一部を焼きなおすはめに。

 シェフには「サシミ風と、火が通ったのと2種類を作りました」とごまかしたが、サシミ風は食べてもくれなかった・・・。

 イタリアンぽい皿だったことだし、homard2”カルパッチョ風”と言えば良かった?

○Les Maisons de Bricourt
  1, rue Duguesclin, 35 260 Cancale
  Tel:02 99 89 64 76
  Fax:02 99 89 88 47
  残念ながら3月の11日まで休業中。春になったら、海を見がてら行きましょう。
  http://www.maisons-de-bricourt.com/index.htm
 

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2006年2月 4日 (土)

Les Bouquinistes

  コルドンの研究熱心なクラスメートのおかげで、ようやく足を運ぶことができたレストラン。

 Les Bouquinistes(レ・ブキニスト)

boo3 ご存知、ギー・サボア(Guy Savoy)セカンド・レストラン。セーヌ川に沿った遊歩道にブキニスト(古本屋)がずらりと出店する、名所通りにある。

 クリスタルのような雪がちらつく寒いパリの金曜日。そのせいか、ブキニストのほとんどがお休みで、緑のカバーがかけられていた。その光景がまた物悲しく。せっかく写真を撮ろうと大回りして歩いてきたのに、残念だ・・・。

 レストランは、同じく緑のファサードとブラインドで、”それっぽい”外観なのだが、インテリアはやっぱり”Guy Savoy"。真っ白い空間に、コンテンポラリーな感じの装飾が施されている。天井にはカラフルなアクリル板みたいなファンが回っている。

 メニュを見ると楽しそう。観光地だからか、ギー・サボアだからか、英仏併記。日本語のメニューもあるそうだ。もちろんスタッフは皆、感じが良い。

 アラカルトで頼みたかったが、最近食べ尽くめで食欲がない。コルドンに通い始めると、どうしてもこうなってしまうのが悲しい。

 山椒風味のフォアグラのポワレ、ピレネー産の乳のみ子羊のロティとコンフィ、”忘れられた野菜”のトリュフ和え、半燻製(mi-fume)のスズキのロティ・・・食材といい、調理法といい、そして複数の調理法のものを一緒に供する手法といい、気になるものばかりだが、残念ながら食べきれない。結局、お得なランチにした。boo2

 アントレ2種、プラ2種、デセール2種からひとつずつ選び、ワイン1杯とコーヒーがついて28ユーロ。セカンドとは言え、三ッ星シェフの店。かなりリーズナブルなのでは。

 アントレにタイとサーモンのフルーツ風味のマリネを。

 プラに、牛肉ほほ肉の煮込み。ジャガイモや黒ダイコンなど野菜のソテーが添えられている。

boo4 デセールはカンキツ系フルーツサラダ。

 友人たちはシャンピニオンのスープ、カレイのポワレのフェジョアーダ添え、マドレーヌのチェリーソース添えを食べていた。

 どれもかなりのボリュームで、お腹がいっぱい。

 おいしさよりも”お得感”が際立つランチだった。

 パリ観光の途中のランチにいいかも、です。

 ○LES BOUQUINISTES
    53, Quai des Grands Augustins
    75006 Paris
    Tel:01 43 25 45 94
    Fax:01 43 25 23 07
    休:土曜昼と日曜日
  metro:Odeon/St.Michel
    http://www.lesbouquinistes.com/fr/bouquinistes/bouquinistes.html

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2006年2月 1日 (水)

Crumble sale(塩味のクランブル)が気になって・・・。

  たまたま入ったオデオンのレストラン、Les Editeurs。月曜日のお昼だからか、編集者のような、きりっとした着こなしの人が多い。本棚があったり、アーティストのポートレートが所狭しと飾られ、ある意味、ちょっと独特な雰囲気の店だ。

crumble  アントレのメニューに見つけた”Crumble de Légumes Tiède, Sorbet Tomate(温かい野菜のクランブル、トマトのソルベ添え)”を迷わず注文した。

 最近、crumble saleが気になっているのだ。

 コルドンで、デザート"Crumble aux Framboises, Sauce Caramel Choco-Framboises(フランボワーズのクランブル、チョコ・フランボワーズのキャラメルソース添え)"を習ったとき、シェフが教えてくれたのが甘くない、塩味の、crumble sale

 その日はバター、小麦粉、砂糖のほかにアーモンドパウダーを使ったクランブルだったのだが、「アーモンドパウダーの代わりに、パルミジャーノを使って。フランボワーズを、トマトコンフィに」

 クランブルはお菓子、とばかり思っていた私には、とても新鮮だった! 塩味のクランブルがあるなんて!

 クランブルの本も見つけた。タイトルも『crumbles』(MARABOUT)hon2 写真はもちろん、Akiko Idaさん

 日本だとリンゴのクランブルが主流だが、coing(カリン)fruit rouges(フランボワーズやグルゼイユなど赤い実のフルーツ)、、ラベンダー風味のアプリコットなど珍しいルセットが。

 塩味(sale)では、ズッキーニニース風インディアンオリエンタルなど。クランブル(miette)にはフェタチーズカシューナッツクルミなどが。おもしろい!

 「こつ」のポイントが書いてあるが、私が注目したのは、「余分な汁気(Exces de jus)」。水気が多く、カリッとしたクランブルにならず、失敗したことがあるからだ。コメ、ビスケット、タピオカ(甘いほうならば)、スムール(クスクスの粉)などを具とクランブルの間に使うといいとある。

 それからクランブルの材料、特にバター冷たく冷やして。できたらフードプロセッサーは使わず手でまぜ、そぼろ状に。一度休ませて、とある。

 
 肝心のLes Editeursのクランブル。crmblesucre

 オーブンから出したばかりの熱々で、松の実が香ばしく、おいしかった。「再現できるかな~」と想像しながら食べた。プラに羊を食べたというのに、デザートもやっぱり”Crumble Pomme Rhubarbe,Glace a la Cannelle(リンゴとルバーブのクランブル、シナモン風味アイス添え)”にしてしまった! 熱くてサクサク、な食感に弱いのです。  

○Les Editeurs
 4, carrefour de l'Odeon - 75006 Paris
 Tel. : 01.43.26.67.76
  metro:Odeon
 http://www.lesediteurs.fr/

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2006年1月29日 (日)

ピエール・エルメのイスパハン

 コルドンのクラスメイトが我が家に集まり、フェット(Fete/パーティ)

 お誕生日の友人のために、学校の昼休みを使って、パストゥール(Pasteur)Pierre Herme(ピエール・エルメ)にケーキを買いに行った。学校の冷蔵庫に入れておけば、夕方まで大丈夫。ispahan

 本当は、フィガロで紹介されたなかで、最高額だったガレット・デ・ロワ(40ユーロ)を買い、真剣に”王女の座”を狙おうとも思ったが、さすがにもう生産終了だった。残念。

 いろいろ迷ったが、女の子らしいIspahan(イスパハン)にした。結局いつも、これを買ってしまう。ケーキはあまり得意ではないので、冒険できないのだ。

 なので、おいしさは保証付。

 バラ風味のマカロン、濃厚なクリーム。中にはライチとフランボワーズが入っている。マカロンのサクサクとした食感とねっとりしたクリームに、ライチの甘さ。フランボワーズの酸味がほどよいバランスをとる、絶妙な組み合わせ。

 飾られたバラの花びらの表面には、ちゃんと水滴が落ちている芸の細かさなのだ。

 マカロンで有名なLaduree(ラデュレ)にも、ハート型で同様のケーキがある。P.エルメはラデュレのパティシエだったから、彼の置き土産なのだろうか。

raichi  ところで、このライチとバラ。

 日本人にはなかなか馴染みのない組み合わせと言えるだろう。

 日本では冷凍のライチしか食べたことがなく、おいしい印象はなかったのだが、フランスでは生のライチ(litchi/リチー)をよく食べる。ちょうど、今が旬。八百屋さんの店先には必ず並べてあり、スコップでビニール袋に入れて買う。甘さが強く、なかなかおいしいのだ。

 バラの香りと同様、甘い独特な香りがフランス人好みなのだろう。

 

 フランボワーズ(franboise)も手軽に生で食べられる食材。ふわふわの産毛のような毛がはえた柔らかな実が小さな箱入りで売られている。旬は初夏だが、年中見かける。

 フロマージュ・ブランとまぜたり、粉糖をふったり、ちょっと立てたクリームとあわせてもいい。ケーキに入れて焼いてもおいしい。日本だと、生のフランボワーズは相当高いだろうし、ほとんどは冷凍なのでは? 
 
 驚いたのは、こういったベリー系のものは、決して洗わないということ。シェフによっては、イチゴさえも「洗わず、濡れ布巾で拭きなさい」。franboise
 
 水っぽくなるのを防ぐためなのだが、農薬は?雑菌は?と毎回ためらってしまう・・・。と言いながら、「こんなに手軽に食べられるのも、今のうち!」とバクバク食べてますけどね。

  ○PIERRE HERME
  185, Rue de Vaugirard
    75015 Paris
    TEL:01 47 83 89 96
  Metro:Pasteur
    http://www.pierreherme.com

 ○Ladurée Champs Elysées
    75, avenue des Champs Elysées
    75008 Paris
    TEL:01 40 75 08 75
  Metro:GeorgeⅤ/Franklin D.Roosevelt
    http://www.laduree.fr/
   
  

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2006年1月28日 (土)

オルセーの”ガラ”の裏方さん

 オルセー美術館。駅を改造して作られた、この美しいミュゼのレストランで行われたパーティに参加した。gala

 と言っても、"裏方さん"としてなのだが。

 ご存知の方も多いだろうが、コルドン・ブルーは「アリアンス・フランセーズ」という世界中にネットワークを持つ語学学校の系列だ。私も渡仏後、しばらくお世話になった。

 アリアンスが、世界中からのゲストを招く、年に一度のパーティをオルセーで開催するにあたり、コルドン生のボランティア・スタッフを募集していた、というわけ。

T1  招待客400人の立食パーティー。

 飲食店でのアルバイト経験もないのに、大丈夫だろうか? とモジモジする間もなく、トレトゥー(traiteur/ケータリング)会社のスタッフの指示に従い、皿盛りに加わる。

 とにかく、その種類と数に圧倒された。

 一口サイズのありとあらゆるおつまみ、カップに入ったサラダ各種、四角い透明の小皿に盛られたマリネ、ミニマルな感じのフォアグラ巻き、上品な竹串にささったスモーク・サーモン、鶏肉、リエット、生ハムなど多彩なオープンサンド・・・。

 四角の白い皿、ガラスが張られた黒いトレイ、石板など、四角い皿が多い。並べやすさと、モダンさが簡単に演出できるからだろうか。 tana

 彩りやデザインを考えつつ、すばやく盛り付け、棚にどんどん並べていく。

 40人近くのコルドン生が参加しているのに、なかなか終わらない。盛っても、盛っても、次々に新しい種類が運ばれてくるのだ。 

 それにしても、ケータリングの仕事は大変そうだ。小さいのに一つ一つに手間がかかる上、プレゼンテーションもよく練らねばならない。友人がコルドンでケータリングのコースを履修していたが、1週間かけて準備していたのを思い出した。

 
 やっと盛り付け終わり、おしゃれなお弁当(写真右下)が出てウキウキして食べていると、「次はデザートですよ!」。

traiteur そうなのだ。日本と違い、フランスではデザートは絶対に欠かせないもの。

 何箱ものマカロン、プチフール、スプーンに載ったお菓子、チョコレート、エクレア、焼き菓子・・・。こわれやすいので、少し緊張する。

 最終的には皿の置き場がなくなってしまった。

 パーティが始まった。

 私は飲み物スタンドに配置されたのだが、フランス人のシャンパン好きを目の当たりにすることに。「シャンパン、もう一杯!」。「このシャンパン、まあまあね」とブツブツ言いながらグラスを差し出すマダム。シャンパンはあっという間に売り切れ、「もうないの?」と不服そうに言われる損な役回りになってしまった。

 食べ物のはけかたもすごかった。料理の皿を補給しようと移動するうちに、持ってきた皿は空っぽになってしまう。bento

 「食べ物はゆっくり出して! まだアペリティフなんだから!」。宴会を統括する男性の指示が飛ぶ。

 400人規模のパーティのすごさを知った。

 最後は外に出していたレストランの大理石のテーブルの搬入までして、疲れきって帰宅したのだが、いい体験だった!

 残念だったのは、ただの1つもツマミ食いできなかったこと! お料理の報告が大雑把なのは食べていないからです・・・。

orsay
 
 ○Musee d'orsay

  Quai Anatole-France
  75007 Paris
  TEL:01 40 49 48 14
    metro:Solferino
   http://www.musee-orsay.fr

 ○Alliance Francaise
  101 Bd.Raspail
  75006
  TEL:01 42 84 90 00
    metro:Renne/St Placide/N.D.Des Champs
    http://www.alliancefr.org/

 ※ひと気のないオルセーは、なんだか奇妙な感じ・・・。

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2006年1月23日 (月)

LEDOYENのキッチン

 コルドンでは授業の一環として、クラスの生徒、みんなでパリのレストランに出かけ、食事するイベントがある。table
 
 レストランはレベルで変わる。初級コースなら気さくなビストロ系、中級なら1つか2つ星クラス、そして上級なら3つ星クラスのレストランへ行くのだ。

 私は初級ではMartyというゴブランのレストラン、中級は有名シェフ、Roland DurandLe Passifloreに行った。

 今回は三ッ星のLEDOYEN(ルドワイヤン)へ。シャンゼリゼ通りに建つ一軒家だ。

 入り口に「ル・コルドン・ブルーご一行様はこちら」という看板が立てられ、メインエントランスからは入れず、庭を通って個室へ・・・。修学旅行生のようじゃない?

  シャンパーニュとおつまみをつまんだ後、キッチンを見せてもらうことに。

  当然だが、キッチンは広い!

kitchen 同店のシェフ、クリスティアン・ル・スケー(Christian Le Squer)氏が銀器に固定したヘンテコなマイクで説明してくれた。サービス精神旺盛で、気さくな感じの方だが、輝くような経歴の持ち主でもある。

 ル・スケー氏は1962年生まれ、ブルターニュ地方出身。リュカ・カールトンレスパドンなど有名店を経て、インターコンチネンタルホテルのメイン・ダイニング「オペラ」のシェフに。ほとんど知名度のなかった同店をわずか4年で2つ星レストランに昇格させた。その凄腕を買われ、ルドワイヤンへ。2002年版ミシュランで同店に三ッ星をもたらし、それ以降星を維持している。

 受けた印象は、「Passion(パシオン/情熱)の人」だ。その言葉に、何度「Passion」が出てきたことか。かなり”熱い”シェフのようだ。

kitchen2  キッチンで働くシェフの若さにも、驚く。20代前半が中心といったところか。日本人の方も数人働いていらっしゃった。

 その外観から、(勝手に)クラシックな印象を持っていた同店だが、キッチンで作られていた料理にはかなりモダンな要素が。デコレーションされた透明なシートを一枚、一枚、皿に貼り付けていくシェフ。緑色の液体を別の液体に入れ、丸いゼリー状の球にしていくシェフ。

 目の前で作られているものが何なのか、何がなんだか、さっぱりわからない。kichen3

 やはり、本当のキッチンで働いてみなくては、”フレンチ最前線”を知ることができない!と痛感したのだった。

 

 さて、テーブルに戻り、ディナー開始。

 この日の「コルドン生向けメニュー」。やっぱり修学旅行生な私たち・・・。

 Cremeux d'Oignons Doux, Lait Glace de Romarin(甘いタマネギのスープ、ローズマリーの牛乳アイス添え)
  Poudre de Foie Gras facon Saint-Honore, Consomme de Canard(サントノーレ仕立てのフォアグラパウダー。鴨のコンソメ添え)
  Pastilla de Volaille epicee et Citronnee(レモンとスパイス風味の鶏肉、パイ包み)
  Pre-Dessert(プレ・デザート)
  Baba/Pommes au Cidre, Chantilly de "Granny Smith"(シードル風味のババ、”グラニースミス”のクリーム添え)
  Cafe et Mignardise(コーヒーとプチフール)

  Chateau Gaudiet, Loupiac,1996
  Coteaux de Languedoc, Pic Saint-Loup Mas Bruguiere, 2000
 

 ヒラメリ・ド・ヴォーなど、シェフのスペシャリテをちゃんと食べたかった・・・。行かれた方のサイトを拝見すると、お皿はJ・L Coquet? むむむ。本館は、かなりゴージャスな雰囲気なのだ・・・。 

 三ッ星は団体で行くものではない。あーだ、こーだと悩みながら、好きなものを注文するのが楽しいのだ。リベンジを誓い、帰宅したのだった。

  ○LEDOYEN
  8 AVENUE DUTUIT - CARRE DES CHAMPS-ELYSEES
  75008 PARIS
    Tel : 01 53 05 10 01shuugaku
    metro:Champs-Elysees-Clemenceau
    休:土日、月曜昼

  ○J・L Coquet
  http://www.porcelaine-jlcoquet.com/lang.php

  ※年末のCDG空港で、制服の集団に遭遇し、思わず撮影。これが本物の修学旅行生です。

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2006年1月17日 (火)

それはあまりにお好みソース

 コルドンで先日、シェフが作ったアントレ、Gambas Frites A L'Aigre-Doux(揚げたエビ、甘酸っぱいソース添え)

  「このソースはかなりアジアっぽいよ。日本というより、むしろ中国かな」とシェフ。手元にはすでに煮詰めた真っ黒のソースの鍋。

okonomi  生パン粉(mie de pain)の衣をつけて揚げた大きめのエビ(gamba)と、ポワロネギをゆっくりパリパリに揚げたものを、ソースをスプーンでササッとなでた皿に盛る。仕上げにカレーパウダーを散らした。

 試食すると、日本人生徒は皆、「どこかで食べたことがある味だね」と複雑な表情。

 そう、これはまさに、お好み焼きソース!

 コルドンでお好みソースまで習ってしまうとは・・・。

○フレンチ風お好み焼きソース(正式には、Sauce reduite a glaceです。よろしく)
 ハチミツ、バルサミコ酢、パイナップルジュース、丁子、シナモンスティック、タイム、サフランを煮詰めて濾せば、できあがり。

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2006年1月14日 (土)

こんなの便利です。

 コルドン上級コースの2週目はあっという間に終わった。

 1日3コマ、そのうち実習が2コマの日があった。帰宅したのは22時。足がパンパンにむくみ、翌日も疲れがとれない。ぐったりしていると、「本当のキッチンはもっと大変だよ~」とシェフ。

 そうなのだ。卒業後、スタージュという研修をしている友人たちの生活はハードだ。1日15時間くらい働くのは珍しくない。「帰っても寝るだけ」という、やはりハードに働く友人は、なぜか靴下にしょっちゅう穴があくという。以前見たドキュメンタリーでは、レストランに泊り込み、仮眠をとるシェフたちの様子が映し出されていた。

 華やかなレストランの舞台裏。そこはまさしく”戦場”なのだ。20代後半の若いシェフが采配を振るう店が多いのも納得。創造的である前に、体力的にも精神的にも強くなければ。books

 「あと10年早く料理を勉強すれば良かったなー」と後悔して も仕方がないので翌日の予習・復習をする。

 食に関する語彙はさすがに増えたとはいえ、ルセット(レシピ)の中に登場するソースの名前や食材で「?」なものはたくさんある。普通のフランス語の辞書でもわかる場合もあるが、『フランス料理用語辞典』(白水社)ならソースや料理の由来やそのバリエーションの説明がある。

 そのフランス語版が”Mots de cuisine(料理用語)"。調理法・調理器具の部と食材の部の2部構成で、項目は少ないが、辞典に載っていないのでこちらで探すとある、というケースもある。簡単なルセットも収容されているし、イラストが素敵だ。

 それからピエール・ガニェールとのコラボで有名なエルヴェ・ティス博士の「フランス料理の「なぜ」に答える」(柴田書店)を読んで、授業で聴いたシェフの説明を補足してみる。化学用語ばかりで難しいけれど、拾い読みしているとなんとなくわかった気分になる(ホント?)。

 ガニェール、エル・ブリのフェラン・アドリアを中心とした化学的なアプローチの料理はまだまだ続きそう。

 これからのシェフは体力・気力・発想力に加え、化学的知識も求められる? こちらも「もっと勉強しておけば良かったなー」なのだが。

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なんじゃこりゃ?な食材 ①セロリ・ラブ

 フランスには日本人に馴染みのない食材が当然ある。店頭で売られているのだが、どう調理すればいいのかわからない。見た目がそんなにおいしそうでないので、知らなければ絶対に買いそうにない、でも食べてみると「おいしい!」。そんな経験はフランスに限らずあるだろう。

celerirabe 今回は、セロリ・ラブ(celeri-rave)。フランスに来て初めての冬、仏人マダムにポトフを教わったときに知った食材だ。

 根セロリとも呼ばれるセロリの仲間で、地下部がボール状に肥大している。大きさは子どもの頭くらい。ずっしり重いが、一個1~2ユーロ程度。セロリ特有の風味がやはりある。

 包丁で半分に切るときは、カボチャのように力が要る。中は白く、スカスカになっている部分がある。

 皮を厚めに剥き、生のまま、おろし金の大きな穴の部分でおdanmenろす(raper/ラペ)。 ドレッシングであえれば、ニンジンのサラダと同じくらい一般的なお惣菜、Salade de Celeri-rave(根セロリのサラダ)の出来上がり。

 セロリ・ラブのピュレ(puree)もおいしい。

 先日、コルドンで習ったのはジャガイモ(お米でもいいそうだ)を加え、牛乳と水で煮る方法だ。バターとクリームを加え、ミキサーにかけると、私のはジャガイモが足りなかったのだろう、少し水っぽかった。
 シェフのアドバイス通り、湯せんにかけ、時々混ぜているうちに、焦げることなくちゃんともったりしたピュレになった。さすが!
 ふんわりとセロリの香りが漂って。この日は鹿のローストの付け合せにした。独特の味わいは、グリルした肉、魚にもぴったりだ。
 
 もちろん、煮込みにしても、スープの具にしてもおいしい。
 

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2006年1月 6日 (金)

コルドン、再開。

 5日からLe Cordon Bleu(ル・コルドン・ブルー/後は”コルドン”でいいですよね?)に復学。昨年前半、料理の初級・中級を終えた後、しばらく休んでいたのだ。

salada  雪のちらつくなか、ナイフセットとユニフォーム、安全靴などを担いで地下鉄に乗る。
 もちろん、Navigo(ナビゴ/カルト・オランジュが進化したカード)もちゃんとチャージした。これから約3ヵ月、再び学生だ。

 顔なじみのスタッフ、アシスタントをしている友人に会い、ホッとする。入り口手前の高い位置のロッカーも確保。これもホッ。

 今回のクラスは15人。以前は50人くらいで、争って場所取りをしていたのに比べると、ずいぶんこじんまり。いい感じだ。 

 今日はシェフのデモンストレーションだけ。
 
 アントレ:Feuilles de mache a la truffe noire, ventreche croustillante et noisette dorees(黒トリュフとマーシュのサラダ。カリカリベーコンとノワゼット添え)(写真:この日はフレッシュな黒トリュフがなく、缶詰で代用・・・)

 プラ:Effeuillee de saint-pierre aux epices rouges(まとうだいのフィレ。赤いスパイス風味)

 デセール:Banane rotie en peau a la vergeoise et son sorbet(皮付きバナナのロティ。赤砂糖?風味。バナナのシャーベット添え)

  上級ではモダンなフランス料理を学ぶ。

 今日のプラも"インドのスパイスとトロピカルフルーツによるフュージョン料理”というサブタイトルつき。タンドーリスパイス、パパイヤ、マンゴーをSaint-pierre(まとうだい)にあわせたもの。

 デセールのソースはなんと、”ハイビスカスの花”入り。初めて見る食材だ。

 ハイビスカスの花の香りと、機関銃のようなシェフのトーク(当然、全編フランス語)にクラクラ。初日で早くもノックアウト気味?

○Le Cordon Bleu Paris
  8 rue Léon Delhomme, 75015 Paris
  TEL:01.53.68.22.65 
  FAX:01.48.56.03.96
 http://www.lcbparis.com/

knives 

 ※これが私のお道具セット。うろこ取り、骨抜き、アク取り、菜ばし、小さいボウルなど、100円グッズが大活躍。

 生徒は皆、同じナイフなので、全部にちゃんと名前を書く。小学生みたいで、おかしい。

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