道具馬鹿一代 (22)市原平兵衛商店の箸
あけましておめでとうございます。
昨年からあまり更新できていません。
今年もぽつりぽつりと続けていきますので、お時間ある時にのぞいていただければ幸いです。
今年も皆様に美味しい出会いがありますようにお祈り申し上げます。
farafel@Japon
帰国以来初めて、年末年始を家族揃って過ごすことができたので、お節を手作りした。
いい中年だというのに、お節作りは初めて。妙に緊張する。
書店で手に取った『藤井さんちのおいしいおせちとお正月のごちそう』(藤井恵著・主婦と生活社)が、簡単そうに解説していたので購入。スタイリングもすてきだ。
もう一冊、10数年前に購入したまま、毎年眺めるだけだった松本忠子さんの『おせちと年末年始のおもてなし』(文化出版局)も参考にした。
難しい、重箱の盛り込みに欠かせないのが、京都の箸専門店、市原平兵衛商店の竹箸。
以前、あるお鮨屋さんのご主人が何膳かお分けくださったのがきっかけで、知ることができた。(貴重なお品をご紹介いただき、ありがとうございました)
細い細い箸先で、細かいものも容易につまむことができる。お茶碗に残った最後の一粒までつまめるのだ。すばらしい。美しい。そして丈夫でもある。
「弁当男子」なる言葉が生まれるほど、昨今、弁当持参の人は多いが、弁当の盛り込みでもこの箸は重宝されているらしい。
いただいたもりつけ箸などに加え、かわいらしい装飾のついた「のし箸」(写真上の右)をとりわけ用にネットで購入した。よく読めば、松本先生も本の中で、お正月支度用の店リストの筆頭に挙げていらっしゃった。あまりにも有名なお箸屋さんなのだった。
箸を使って細かい盛りつけをしているうちに、フレンチにも活躍しそうだと思いついた。ヴェリーヌの上に何かトッピングする時、皿に小さなパーツをバランスよく盛りつける時・・・。お箸が使える人ならきっと便利に違いない。
さて、初めてのお節作りは、雑に仕上げてしまった部分や小さな失敗などあったものの、まあまあの仕上がり。2日には3段重のほとんどを食べきってしまい、あっけなかった。
○市原平兵衛商店
京都市下京区堺町通四条下ル小石町118-1
TEL:075-341-3831
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