レストラン情報

2009年9月14日 (月)

あれから1年。

P1130770                          

 昨年9月15日、米証券大手リーマン・ブラザーズが経営破綻し、”リーマン・ショック”という金融危機の大波に世界中がのみこまれた。

  フランスも例外ではなかった。
P1130773_2  「金融危機の余波で観光客がめっきり減り、客足が…」。レストランのシェフを務める知人からの便りで厳しい実情がリアルに伝わってきた。
 不振が続く外食産業の活性化対策として、7月から外食にかかる付加価値税(VAT)を19.6%から5.5%に引き下げたそうだが、どれほどの効果が見られるのだろう? 一度きつく締めた財布のひもをゆるめるのはなかなか大変そうだが。

P1130776 今さらな話題で恐縮だが、パリを代表するホテルのひとつ、Le Crillonのレストラン「Les Ambassadeurs」のシェフで知られるJean-Francois Piegeが、8月で同店を辞めたそうだ。

 

 A.デュカスの愛弟子としてそれはそれは繊細で美しい料理の数々を生み出していた。一つ星に降格していたLes Ambassadeursのシェフに2004年就任。P1130777わずか1年で二つ星を取り戻し話題となった。

 星付きレストランなどそうそう行けない身分だが、「帰国前に最後にもう一度ピエージュの料理を!」とリピートした唯一の店だった。

 クリヨンでの5年間で、ピエージュはとうとう3つ星を獲得することはできなかったが、私にとっては堂々の”三つ星”レストラン。あの豪奢な雰囲気のなか、豪華な食材をふんだんに使った彼の洗練された皿を味わうことはもうできないと思うと少し残念だ。P1130779_2

 最近ではテレビ番組に出演することもあったというから、自分の将来についていろいろと考えるところがあったのだろう。
 富裕層や観光客など限られた客層のグラン・メゾンより、「レガラード」「ラミ・ジャン」「クリスチャン・コンスタン」など、庶民が気軽に足を運べる、”ネオ・ビストロ”のシェフたちが注目を集めていることも関係があるのかもしれない。

 人生の新たなページをめくる第一弾は、なんとサン・ドミニック通りのブラッスリー「Thoumieux」で始まるのだとか。洗練されたピエージュの料理と、古き良きパリのレストラン然とした店のギャップに、イメージがわかない…。でも大散財しなくてもピエージュの料理が食べられるなら、かなりウレシイではないか。

P1130781 知らなかったのだが、ピエージュはデザイン・ホテルのCostesThierry Costesとともにトゥーミューを買収、今年初めの営業からピエージュが監修したメニューで営業しているという。夏の間に改修工事を済ませ、9月には新生Thoumieuxとしてオープンする予定だと7月の記事にはあるが…。

 

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 パリの皆さん、工事の進捗状況はいかがですか? 金融危機のあおりで工事ストップなどなっていませんように。(←まさか!)

 

 

 

P1130784 ※写真は、フランスの最後の思い出に友人らと出かけたLes Ambassadeursでの写真。クリックすると拡大します。

 もう2年も前のことで何がなにやらわかりませんが、おいしくて満腹で、大満足で帰宅したのは確かです。

 


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 新シェフはPark HyattJean Francois Rouquette氏。はたしてどんな料理に変わるのだろうか。

 

 

 

○Les Ambassadeurs

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    10, Place de la Concorde
     75008 Paris
     TEL:01 44 71 16 16


 

○Thoumieux

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 79, Rue Saint-Dominique
   75007 Paris
   TEL:01 47 05 49 75 

 

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2009年7月 4日 (土)

Dinner in The Sky

                            

 Figaroのサイトで、こんなイベントを発見。

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 Dinner in The Sky a Paris.

 イスタンブール、ブダペスト、バルセロナ、そしてドバイなど世界各地で行われてきたイベントが9月パリ、初登場。

 チュイルリー公園上空50メートルの高さにクレーンでつり上げられたテーブルで食事をするのだ。

 シャンゼリゼ、コンコルド広場、エッフェル塔などパリの街を見渡す、360度のパノラマが広がる。

 遮るものはなにもない。(足もブラブラ?)

 この絶景と一緒にいただく料理を作るのは・・・なんと、Pierre Gagnaire、Alain Passard、Yannick Alleno、Guy Martin、Thierry Marx、Michel Rothなど、ミシュラン常連、そうそうたる顔ぶれのシェフたち。
 しかも、シェフ自らテーブルでゲストに料理をサーヴしてくれるのだとか。

 一見、”キワモノ”っぽく感じてしまうイベントなのに、ここまで”銀河系”シェフ軍団をそろえると、俄然、注目してしまう。

 

 いろんな意味で、パリを満喫するイベント。
 本当に、「天にも昇る気持ち」になれるかもしれない。

 高所恐怖症の私には絶対無理ですが。
 (想像しただけで、目の前がクラクラします)

 


 ○Dinner In The Sky Paris 2009
  9月11日〜15日まで。

 ※気になるお値段は、一人924ユーロ(1回22人定員)。そのうち100ユーロはFédération des Maladies Orphelines(病気療養児のための組織)に寄付される。

 予約:http://www.cuisinecreative.com/


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2009年4月 9日 (木)

ミュゼめし!(番外編)④TATE MODERN

 

Img_0772_2 10数年ぶりにPaul Wellerのライブへ行き、気分はすっかりブリティッシュ

 しかし、『ろんどんへ行きたしと思へどもろんどんはあまりに遠し』
  パリ時代のように「週末ユーロスターで!」とはいかない。せめて、ロンドンで撮った写真を眺め、思い出に浸ろう。

 

 ロンドンで訪れたミュゼのなかで一番好きだったのが、テート・モダンだ。
 英国最大の現代美術館は、テムズ川沿い、かつて発電所だった場所にある。対岸の聖パトリック教会側から橋を渡りながら見えるのは見事なシンメトリーの建築物。建物の反対側にある、発電所時代のタービンホールを生かした152メートルのなだらかな坂道のエントランス(写真右上)も壮観だ。

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 英国はもちろん、ピカソ、マチス、ダリ、ウォーホルなど国際的な近代美術品を数多く展示。歩いているだけでアートに触れているような気分になる、アーティスティックな空間もすてきだ。
 ロンドンの他の美術館同様、企画展以外は入場無料。こんなすごいボリュームの展示を無料で見られるとは。ロンドンに住んでいたら、何度でも通いたい。1日中、ぼーっとして過ごしたい。本当にすばらしいシステムだ。

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 じっくり歩き回った後は、7階のレストラン、Tate Modern Restaurantへ。
 ガラス張りの店内。ロンドンを見渡す眺めを楽しみながら食事ができるロケーションがウリだ。 
 席が空くまで、勧められるまま、バー・スペースでドリンクをいただきながらくつろいで待つ。訪れた2007年夏、好況に沸くロンドンの街は建設ラッシュ。あちらこちらにクレーンがそびえていた。

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 行き届いたサービスだが、カジュアルな雰囲気もあり、旅行者でも大丈夫。 
 フィッシュ&チップスだってあるのだから!


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 ○Tate Modern
  Bankside
  London SE1 9TG
  TEL:020 7887 8888

 

 

 

 ※Paul Weller!

Img_2 今や、英国音楽業界における大御所的存在だと聞くが、私にとっては永遠のアイドル。(←マジメなファンの方、スミマセン!)

 予想通り、ライブハウスに似つかわしくない、仕事帰りのスーツ姿のアラフォー世代が多く見られた。
 「きっと、10数年前のあの日も一緒の会場にいたのだろうな」
 見ず知らずの他人なのに親近感を覚えた。

 

 ジャムスタイル・カウンシル時代の曲までやってくれる大サービス。彼も丸くなったものだ。懐メロに沸きながら、すっかり中年になった自分を確認した夜でもあった。オールスタンディングは、アラフォー世代にはつらいよ。腰にきます。

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2009年3月20日 (金)

一生に一度は食べてみなくてはならないものすべて

 

Img_0002 一時、長〜いタイトルの本が流行ったが。

 『Tout ce que vous devez avoir goute au moins une fois dans votre vie(あなたの人生において最低一度は味見しておかねばならないものすべて)』(chene)

 この本もなかなか負けてない。

 2003年に出版された本らしいが、昨夏、渡仏した時に見つけて、買ってしまった。

 Le Caviar d'Iran(イラン産キャヴィア)、 Le Jambon de Race Iberique de Bellota(ベジョータ産イベリコハム)、La coquille Saint-Jacques de Dieppe(ディエップ産ホタテ)、La Truffe Blanche d'Alba(アルバ産白トリュフ)・・・垂涎の食材の数々にページをめくる手が速まる。

 Le Boeuf de Kobe(神戸牛)、Le Fugu(フグ)など日本が世界に誇る食材も。世界の美味なる逸品、70食材を解説している。
 食材をアーティスティックなアプローチで撮影した写真もすばらしい。

 これらの食材を使ったルセット本でもある。
 ルセットはすべて、祝!3つ星!「ル・ブリストル」エリック・フレション氏によるもの。

 Le veau de lait eleve sous la mere(Correze,Limousin ou Perigord)(コレーズ、リムーザン、ペリゴー産乳のみ仔牛)の項目では、Ris de veau braises a la cannelle, epinards, muscades(シナモン風味のリ・ド・ヴォーのブレゼ、ホウレンソウとナツメグ添え)が。

Img_0204_2  ブリストルには1度しか行ったことがないが、その時にいただいて感激した料理に似ている(写真左)

 シナモン(?レモングラスだったかもしれない)10本くらいをしばりつけてブレゼしたリ・ド・ヴォーを目の前でサーブしてくれる。ねっとりした肉質にソースがからみ、うっとりするようないい香り・・・。

 これまでいただいたリ・ド・ヴォーの中で、最高の一皿だった。

 中庭もすてきだし、フレション氏にもお会いでき、大満足した良い思い出ばかり。以来、ブリストルは私の中では「もう一度行きたい店」としてあこがれている、不動の存在なのだ。

 場所柄、要人の利用も多く、私が訪れたときは日本語のメニューがあった。うわさによると、あの”もうろう大臣”もお気に入りなのだとか。本当なら、うらやましい限りだ・・・。

 

 

 

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   ○Hotel Le Bristol Paris
 112 Rue du Faubourg Saint-Honore
 75008 Paris
 TEL:01 53 43 43 00
   metro:Miromesnil/Saint-Philippe-du Roule

 ※訪れたのはリニューアル前、もう4、5年前のこと。

 コルドンの実習の指導に来ていたブリストルのキュイジニエたち注文すべき料理を事前に取材。「今の季節なら、リ・ド・ヴォーかmerlin(タラの一種)だよ!」。おかげで、すべて大当たりだった。

 写真右は「デザートは絶対、これ!」と念を押された”イチゴのファンタジー”。いろんなイチゴ三昧。今もメニューにあるのだろうか?

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2009年1月29日 (木)

道具馬鹿一代  ⑱chocolatiere

 

Img_1560 冷え性なので。
 寒さの中を歩いていると、体ばかりか心まで冷えてしまう感じ。

 そんな時に飲みたいナンバーワンがchocoat chaud(ショコラ・ショー)
 冷たくなった指先をカップで温めながら、どろりと濃厚な液体を流し込めば、さっきまでの心細さも消し飛んでしまう。

 日本では「ココア」とか「ホット・チョコレート」として、どちらかと言えばアメリカ寄りの飲み物だった。
 初めて訪れたLadureeで、初めていただいた香り高きショコラ・ショーは衝撃だった(←決して大げさではなく)。

 まったく違う飲み物だ。

 いかに感動したかを熱く語っていたのだろう、渡仏最初の年のクリスマス・プレゼントにショコラを作る道具、chocolatiere(ショコラティエール・写真右)をいただいた。
  つるんとした白の陶器に、木の質感がマッチ。のついたフランスっぽいデザインだが、無地なのでデコラティブな印象はない。すてきだ。

 18世紀に銀、銅、スズ、陶器など様々な素材で作られた美しいショコラティエールが流行。上流階級の道具から、欧州でのチョコレート人気の高まりとともに一般庶民にも広がっていったという。
 e-bayで検索すると、出てくる、出てくる、お宝(?)ショコラティエールが。 

 さて、ショコラティエールを使って本格ショコラ・ショーを作るには。

 ①湯煎でゆっくりチョコレートを溶かす。
 ②温めた牛乳を①に加え、ヘラでよくかきまぜる。
 ③沸騰したらすぐに火を止め、ショコラティエールに移す。
 ④③に砂糖、ヴァニラ、お好みでシナモン、クローブを加え、よく混ぜる。常温で一晩置く。
 ⑤翌日、ショコラティエールごと湯煎にかけて熱くする。湯煎から取り出し、moulinetmoussoir/フタから出ている木の棒。先端がギザギザになっている)を両手の平で回転させてショコラを泡立たせれば、出来上がり。
 (参考)

Img_1567  うーん、1晩置くとは驚いた。なかなかタイヘン。
 今は有名ショコラティエによるインスタントのショコラ・ショーの品ぞろえも充実しているから、そちらを試すのも楽しいし…。

 というわけで、恥ずかしながら、数年たった今でも未使用。ピカピカの新品。
 食器棚に宝物のように飾り、つやつやと輝いているのを時々眺めるばかりなのだ。

 

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2009年1月26日 (月)

Bend It Like Beckham

 

Img_2426_2_2 ACミランに期限付き移籍した D.ベッカムに注目が集まっているが、遅ればせながら、『ベッカムに恋して(Bend It Like Beckham)』(2002年・英)と、ケン・ローチ監督の『やさしくキスをして』(2004年・英/伊/独/西)を見た。

 『ベッカム〜』の主人公は、ロンドン郊外に住むインド系の女の子。『やさしく〜』は、スコットランド・グラスゴーのイスラム系パキスタン移民二世の男性とアイルランド人女性が主人公。

 二作とも、イギリスに移り住みながらもかたくなに自国文化を貫く家族と、将来の夢、恋人との間でゆれ動く彼らの葛藤が共通した見どころ。
 「家」「家族」を第一と重んじ、我が子や姉弟の心情は「一時のもの」としてしまう、揺るぎない価値観に恐れさえ覚えた。

 心情的な融合は別にして、インド料理はイギリスにしっかりと定着している料理と言えよう。なかでも、イギリス風にアレンジしたカレー、Chicken Tikka Masalaは現在、最も人気のある英国メニューだという。

 イギリス人の友人からたくさんいただいたのは、Kitchen Guruというメーカーのカレー・スパイスセット。
 Chicken Tikka Masalaはもちろん、Prawns in hot & sweet sauce、Lamb Rogan Joshなど、いろいろな種類のカレーが作れるスパイスの詰め合わせだ。

 見たことも食べたこともないカレーばかり。珍しいものをありがとうございました。

Img_2438_2  今回はナツメグが香しい、Chicken Madrasを。
 作り方に沿って材料とカプセルに入ったスパイスを投入していくだけで、本格的なカレーのできあがり。使い切りなので、カレー用のスパイスは余ってしまうから・・・と常備するのをちゅうちょする人にもぴったりだ。

 油にクローブとカルダモンを加え、温めて香りを出し、みじん切りのタマネギを加え、飴色になるまで炒める。みじん切りのショウガ、ニンニク、ターメリック、レッドペッパーを加えて・・・。
 スパイシーだからなのか、作っているはしから発汗してくるので驚いた。青唐辛子は少なめにしたはずだが。それだけスパイスがフレッシュだということだろうか? 

 生のトマトが高かったので、トマト缶で代用したらトマト味が若干強くなってしまったが、ドンマイ。バスマティ米とナンを添えて、いただきます!

 

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※ロンドンで行ったインド料理は、友人オススメ、ピカデリーサーカスにあるCHOWKI。パリ組には超刺激的。久々にありついたおいしいカレーに、全員ガツガツ。

 そういえばオシャレな店だった?

 ○CHOWKI
  2-3 Denman Street
  London W1D 7HA
  TEL:020 7439 1330
  FAX:020 7287 5919
  http://www.chowki.com/

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2009年1月 9日 (金)

Lenotreの思い出

 

Img_2867 製菓・高級総菜などで知られる「ルノートル」の創設者、Gaston Lenotre氏の訃報を読み、パリの思い出が。

 今でこそアコーグループで、13カ国52カ所で展開、1200人の従業員を抱え(フランスで)、シャンゼリゼ通りにはガラス張りのLe Pavillon Elysee Lenotre・・・とフランスの外食産業を代表する企業のひとつだが、1957年にパティシエだったルノートル氏がパリ16区に開いた店がはじまり。

 「オートゥイユの店が最初だったのよ」
 昔からここのサンドイッチがお気に入り・・・と料理教室の仏人マダムが教えてくださったのは、日本人も多く住むエリアにあるお馴染みの店だ。

 といっても高級なので、たいてい、通り過ぎながらガラス越しにキラキラ輝く店内を眺めるくらい。フツーにあれやこれや注文しているマダムたちもキラキラきらめいている。
 パリというところは本当に”階級社会”だ。
 ユーロが高かったこともある。
 生活に慣れるにつれ、「自分には関係ない世界・・・」と、日本では気軽に入れるGUCCIやDiorなど高級ブランドの店から足が遠のいていった。

Img_2863  シャンゼリゼの店も敷居が高く感じられ、もっぱら通り過ぎるばかり。
 吹き付ける北風が冷たい。
 ノエルの時期、店の前にできた仮設の小屋(写真左)で買ったのはショコラ・ショー
 庶民のショコラと違い、入れ物もシックな(スタルク?)濃厚で香り高き一杯だった。この年末も建ったのだろうか?
 クリスマスプレゼントに買ったお菓子の入ったソックスはとてもパリっぽく、かわいかったが、値段もそれなりなのだった・・・。

 

 ○Lenotre
  44 rue d'Auteuil
   75016 Paris
   TEL:01 45 24 52 52

 ○Cafe Lenotre
   10 avenue des Champs Elysées
   75008 PARIS
   TEL: 01 42 65 85 10

 ※L'epiphanie2009。今年のルノートルのガレットは、なんと!マカロンを加えたGalette-macaronトンカ豆を使ったチョコレート風味の「Macaron-Tonka」(マカロンはカラメル味。miam!)と、フランボワーズ風味の「Macarre-Framboise」(四角なのかな?)だそうです。召し上がった方のご感想をお待ちしております。

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2008年12月 9日 (火)

アラサーの悦楽。 ③chez L'Ami Jean

 

 ”アラフォー”祝・流行語大賞受賞・・・なんちゃって。

 同名のドラマは、途中から参入したものの、その後はパーフェクトに見た。時にこっけいに描かれる登場人物を人ごとと思えず、自戒しながらも見ずにいられない、ひさびさにハマるドラマだった。

P1000452 ”アラサー(around 30euros)大賞”なるものがあったなら、そしてワタシが選ぶなら、やっぱり、”ラミ・ジャン(chez l'Ami Jean )"。あまりにも有名すぎるレストランだが。 

 日替わりメニュー、marche du jour32ユーロ
 アントレ、プラ、デセールをひとつずつ選ぶのだが、訪れた人はその選択肢の多さにまず驚くだろう。それぞれ7〜8種の中から選ぶのだ。

P1000458  しかも、Emulsion de vieux parmesan,croutons,ciboulettes et lards(熟成パルメザン・チーズのスープ)、Riz au lait grand-mere a disposition, caramel au lait(おばあちゃん風のリ・オ・レ)など、定番メニューらしきものはあるものの、行くたびにメニューが変わっている印象がある。

 アペリティフ片手に、ほかのテーブルの料理を眺めつつ、メニューをじっくり吟味して決める。あーでもない、こーでもないと皆で悩むのも楽しい時間だ。

P1000465  プージョランのパン、フロマージュ・ブランのディップをつまみながら、料理を待つ。ぎゅうぎゅう、満席の間を縫うように、給仕の人たちがてきぱきと料理を運んでいく。
 昼時の日本の定食屋やそば屋さんのような活気が満ちていて、座っているだけで「今日は食べるぞ!」気分が高揚してくる店なのだ。

 

P1000467 テーブルに運ばれてくるのは、趣向を凝らして組み立てられた料理の数々。シンプルと呼べそうな皿はほとんどなく、初めて見る食材や料理も少なくない。器などプレゼンテーションにも凝るため、テーブルが狭くなることもしばしばだが、客も折り込み済み。そんなことはおかまいなしに皿に突撃していく。良心的な価格で、いろんなワインが揃っているのも高ポイントだ。

 はちきれそうなお腹をさすりながら会計をする時に、再び、至福の時が訪れる。

 注文する時にず、黒板メニュー「今日のおすすめ」を薦められる。どれもおいしそうで気持ちが揺れるけれど、単品料金になるため、私はぐっと我慢する。
 ラミ・ジャン最大の醍醐味「珍しくておいしいものをこんなにたくさん食べたのに、32ユーロ!」(←飲み物は別ですが)というところにあると思うからだ。

 1ユーロ=120円前後になった今、その喜びもひとしおに違いない。3,825円(2008年12月9日現在)ですよ、奥さん!


 ※昨夏訪れた時に選んだのは、前菜に”日替わりのおすすめ”アスパラ、プラに農家育ちの子豚のクロック・ムッシュー風、デザートは・・・忘れました。前菜とプラが似ていて、若干、選択失敗の巻。最後の最後で誘惑に負け、おすすめに変えてしまったのが敗因・・・。(写真はクリックすると大きくなります)

 

P1000460 ○Chez l'ami Jean
     27, rue Malar
     75007 Paris
     TEL:01 47 05 86 89
     休:日・月曜日
  metro:Alma-Marceau

 ※panier de saucisson(写真右)も名物のひとつ。数種類のソーセージ、テリーヌ、コルニションが食べ放題。まな板に載せ、ナイフでゴリゴリ、スライスして食べる。
 皆で分け合っておつまみにすると楽しいけれど、肝心のメニューが食べられなくなるので食べ過ぎ注意

 


 

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2008年11月18日 (火)

オニグラ、始めました。

 

Img_1125_2    ぐっと寒くなってきた。
 北風がぴーぷー、吹いている。
 家の中にいても足元が冷えるほどだ。冬の日本の家は寒い。セントラル・ヒーティングでいつでも暖かなフランスのアパートが恋しくなる季節だ。

 作るのが簡単なこともあり、ついつい鍋物が多くなる我が家の食卓。おでん、キムチ鍋、水炊き、しゃぶしゃぶ、もつ鍋・・・今季すでに2周してしまい、早くも飽きてきた。
                

 ならば、と気分転換に作ったのが、オニオングラタンスープ(Soupe a l'oignon gratinee)(写真左)

 スライスしたタマネギをゆっくり、あめ色になるまで炒める。
 小麦粉、白ワイン、ポルト(あれば。マデーラ酒でもOK)を加え、コンポート状になるまで炒め、ブイヨンを加えて煮る。
 スープ皿に入れ、トーストしたバゲット、グリュイエールチーズ(なければ普通のチーズでOK)をのせ、オーブンで表面をこんがり焼く。甘いような、タマネギの香りが漂い、なんともいえない。

P1100521 ビヨーンと伸びるチーズ。灼熱のスープを吸ったバゲットはおでんのがんもに匹敵する熱さ。アチチ、やけどに注意だ!


 仏人マダムの料理教室でも教わった(写真右と左下)
 オニグラは家庭料理ライオンのエンボスでおなじみの陶器のスープつぼ”tete de lion”ではなく、大人数分をティアン型でまとめて作る。土の素朴で温かな雰囲気がおいしさを引き立てていた。
 大みそかのフェット夜更かしした時や、観劇の後など、”夜食”としていただくことが多いのだとか。

 

P1100523 コルドンの初級クラスでも習った。
 シェフいわく、「レ・アールのレストラン、ピエ・ド・コション(Au Pied de Cochon)のスペシャリテのひとつだよ。昔レ・アールに市場があったころ、そこで働く人たちが仕事帰りに食べたんだ」(注:そのころの名残なのか、レストランはフランスでは珍しく年中無休、24時間営業
  疲れが取れ、元気になるようにと白ワインの代わりに赤ワインを加えるルセットもあるのだとか。

 

 ラーメン、みたいな感じ?

 



 ○Au Pied de Cochon
  6 rue Coquillières
  75001 Paris
  Tél. : 01 40 13 77 00
  metro:Les Halles,Louvre Rivoli,Chatelet

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2008年11月10日 (月)

星に”疲れた”男

 11月9日付朝日新聞朝刊によると、ブルターニュ地方カンカルのレストラン「メゾン・ド・ブリクール」のシェフ、オリヴィエ・ローランジェ氏は同店を12月15日に閉店し、2006年以来キープしているミシュランの三つ星も返上すると発表した。肉体的についていけないのが理由だという。

 1996年のジョエル・ロビュションに始まり、アラン・サンドランス、アンワーヌ・ウエステルマンが星を返上してきた。それだけ、シェフたちにとってミシュランの星がもたらすプレッシャーは大きいということだ。「三つ星は時に、アキレス腱にもなり得る」とローランジェ氏は話す。(参考)

Img  このニュースで、久しぶりに手に取った本が、『星に憑かれた男』
 ブルゴーニュの今はなき名店「ラ・コート・ドール」のオーナー・シェフ、ベルナール・ロワゾーが悪戦苦闘しながらも三つ星を獲得するまでのサクセス・ストーリーだ。
 ご存知の通り、ロワゾー氏は2003年に猟銃自殺。原因は不明だが、ゴー・ミヨーやミシュランでの降格が理由のひとつとうわさされたものだ。

 おいしい料理を提供するだけでは、ミシュラン3つ星を獲ることができない。この本を読むとそんな裏事情が見えてくる。
 そして、ミシュランの星に”憑かれる”と、本当に”疲れる”ことがよくわかる。

 栄光の座を自ら降りたローランジェ氏。
 メゾンは閉めるが、「今後はもっと広く、多くの人々に向けて料理をしたい」と、ビストロ「Le Coquillage」でその創作活動は続けるという。スパイスの研究も。

 思い切った”かじ切り”に拍手を送りたい。

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2008年9月18日 (木)

アラサーの悦楽。 ②L'angle du Faubourg

 

 名門、Tailleventのセコンド店。

 ワイン・ショップ、Les Caves Tailleventの方に薦められ、日本から来たワイン好きメダム(mesdames )をご案内したことがあった。

 料理、サービス、インテリア、すべて、すこぶる好印象。
 ワインの種類も豊富(当然ですが)
 さすがタイユヴァン。さすがミシュラン一つ星
 この時、ソムリエールに薦められていただいた白ワイン、Didier DagueneauSilexのおいしさは今でも忘れられない。自然派ワインとの幸せな出会いだった。

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 「また行きたいな」
 と思いつつも、星付きレストラン。敷居は高く、再訪できずにいたところ、知人の方から「30ユーロ台のムニュがある」とのナイスな情報が!
 「ランチでしょう?」
 「いいえ、夜です!」

P1110134 半信半疑で出かける。
 手渡されたカルトの中に30ユーロの文字を探すのに夢中で、サービスの方が説明してくださっている”本日のおすすめ”も全く耳に入らない。

 ない。
 カルトには載っていない。ムニュは高いデギュスタシオン(70ユーロくらい?)しかない。
P1110137 誤報(!)だったのか?

 恐る恐る尋ねてみると、「ありますよ」とあっさり。
 menu d'un jour(日替わり定食)35ユーロ也
 全員、ホッと胸をなでおろしたのだった。

 

P1110139  注意!:訪れたのは、もう1年以上前のこと。料理の記憶が定かではありません。ご了承ください。

 アミューズ(ポティロンの冷製スープだったか?)のあと、

 前菜に、Gaspacho et tartare de gambas(ガスパチョとエビのタルタル)。上に載っているのはアボカドのムース、だったか?

P1110145 メインに、Longe de veau rotie, petits pois a la francaise(仔牛の背肉のロティ、フランス風グリーンピース添え)

 私には軽めだったので、余裕でフロマージュを追加(別料金)

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 デザートは、Delice aux fruits exotiques(エキゾチックなフルーツのデリス)

                                             

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 誕生日ボーイには、ろうそく付きスペシャルデザートが!(写真左)

 

 食事が手頃にできると知り、気が大きくなったのか、いろんなワインやチーズまで追加してしまい、結局は・・・。な夜になってしまったのだが。



 星付きのサービス、料理がお手ごろ価格で楽しめる穴場的存在。
 豊富なワインのセレクション。グラスワインも充実(なんと、5ユーロから)。

 いろんな意味で、満足度大。なのだ。

 ※同店のHPで確認するとmenu du jourは現在、38ユーロ。もうほとんど”アラフォー”ですな。
  しかもよく見ると、「ランチ」と書いてある・・・。赤面。
  星付きレストランの大らかさ、鷹揚さ、懐の深さはこんなところにもある。ありがとう、ラングル。
 (ワタシ並みに)厚かましい人、トライしてみては?

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 L'Angle du Faubourg
 195 rue du Faubourg Saint-Honore
      75008 Paris
      TEL:01 40 74 20 20
      metro:Charles de Gaulle - Etoile / Ternes

※すっかりいい気分で帰り道、シャンゼリゼまで散歩。途中前を通った映画館、LE BALZAC(写真左)の雰囲気がいい感じで、パシャリ。

 

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2008年9月15日 (月)

アラサー(around 30€)の悦楽。 ①はじめに

                             

 ついに1ユーロ140円台に。

P1110341_2  「ユーロバブル、はじける」などという見出しを見ると、超ユーロ高のなかで(つまりバブル期に)生活していた身としては、複雑な気分になる。
 渡仏した2003年当時は120円台だったのに、徐々に値を上げ、最終的には170円に届くほどになった。そしてこの夏渡仏した時に使ったカードの請求レートは、堂々の(?)170円台だったのだ。
 「今後は行きやすくなるさ」と強がってみるものの・・・。

 ユーロ高を謳歌し、好況にあるパリにあっても、レストラン業界は別なのだろう。
 星付きレストランの多くが外国人観光客や富裕層で占められるのに対し、普通のパリジャン、パリジェンヌでにぎわっているのは、30ユーロ前後のmenu(前菜、メイン、デザート)が食べられる店ではないだろうか。
 ガイドブックを見てみると、例えば、ミシュランでは33ユーロ以下ルベイでは30ユーロ以下のムニュのあるレストランを検索できるようになっている。 
 ”アラサー(around 30€)”の攻防があるのだ。

 円安に苦しんだ私は、滞在後半、”アラサー”レストランに行く回数が増えた。

 ”リーズナブルなレストラン”と、侮るなかれ。
 値段、質、量といったコスト・パフォーマンスだけではなく、独創性に富んだ店のなんと多いこと!
 皿使い、プレゼンテーション、食材の組み合わせ・・・星付きレストランも舌を巻く新たな試みの数々で、パリのレストラン巡りに新たな喜び、魅力を添えているのだ。

 次回から、古くなった画像もあるが、訪れた”アラサー”レストランをポツポツご紹介。
 見てね!

 

 ※写真はドイツ、フランクフルトにある欧州中央銀行本店前のモニュメント

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2008年9月10日 (水)

ミュゼめし!  ③Musee D'Art Moderne

 

Img_5380 パリ市立近代美術館(Musee d'art moderne de la Ville de Paris)は、傾斜したAvenue du President Wilsonから見ても、セーヌ川沿いのAvenue de New Yorkから見ても、ひときわ目をひく建物だ。

 1937年パリ万博に作られたという建物は、パレ・ド・トーキョー(写真右・左側)と対をなすシンメトリーなデザイン。

 バスで通りすぎるたび、開催中のモダンなエクスポジションに並ぶ人の行列を目にすることが多かったが、恥ずかしながら、実は一度も見たことがない。

 

 イエナのマルシェに行ったついで、時折、ぶらりと立ち寄っていたのは、もっぱら、無料の常設展。(入り口で、買い物カートチェック・イン!

Img_5366_2  無料とはいえ、芸術の都、パリ

 ピカソ、マティス、モディリアーニ、レジェ、デュシャン、ボナールなど、私でも知っている、そうそうたる顔ぶれの作品が並ぶ。
 1900年から現在に至る近代美術の変遷をたどることができるのだ。しかも、膨大な数のコレクションで、見ごたえも十分。

 

 もうひとつの目的が、ミュゼ併設のカフェテリア。

 イエナのマルシェには観光客が多いせいか、ブルターニュ風のクレープ屋さんがあるが、やはりマルシェ。おいしそうに並んだ食材を見て空腹を感じても、その場で食べられるものといえば、パンか果物程度。
 そんな時、道路を渡ってこのカフェテリアに行けば、スイーツやサンドイッチ、サラダなど簡単なものをつまむことができるから便利なのだ。

 

P1120197  中庭状の空間で、空に伸びる円柱、セーヌ川の向こうにそびえるエッフェル塔を眺めながらお茶をしたり、食事をしたり。

 

 なにをするわけでもない、パリの土曜日がのんびりと過ぎていくのだった。

 

 ○Musée D'Art Moderne
  11, avenue du Président Wilson
  75116 Paris
  TEL:01 53 67 40 00
       metro:Alma Marceau/Iena

 ※結構、”腹ヘリ”だったこの日はサラダ2種を盛りつけてもらいました。

 

  

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2008年8月15日 (金)

フレンチに飽きたら・・・⑦ードイツ料理ー

 

P1000449  久しぶりの再会の場に友人が選んでくださったのは、ドイツ&オーストリア料理で知られる店、LE STUBLI
 一度は行ってみたいと思いながら、機会がなかったので嬉しい。

 

 凱旋門近く、テルヌmarche ponceletの通りにある。

 おいしそうなスイーツがぎっしり並ぶパティスリを通り、二階のサロン・ド・テ兼レストランへ。

 居心地の良い空間でさっそくおしゃべり開始。
 注文がなかなか決まらない私たちを辛抱強く待ってくれる店のお兄さん。感じの良い人ばかりのようだ。

 5種類(くらい?)の日替わりのメインとデセールを選ぶことができるランチ・セットから、私は「すね肉のゼリー寄せ」(←あまり典型的ではないですが)」を。友人は王道、「ヴィーナー・シュニッツェル(ウィーン風カツレツ)」を注文した。

P1000446
 「夜もあるから軽めに・・・」と選んだつもりだったが、たっぷり盛りつけられた数種類のサラダに食欲が増進され・・・ほぐしたすね肉たっぷりのゼリー寄せ、ペロリと完食してしまった。
 こういう料理、日本ではありそうで、なかなかないので、必要以上においしく感じたのかもしれない。

 

 デセールには、シュトゥルーデルにするか、散々迷った揚げ句、「フォレ・ノワール(foret noire)」(写真左上)選択。
 ドイツ語
ではSchwarzwalder Kirschtorte(黒い森のチェリーのケーキ)。 
 チョコレート・ケーキをベースに、クレーム・シャンティとサクランボを層にしたもの。キルシュの風味豊かで、削ったチョコレートをふりかけているのが特徴だ。 

 お約束。どかんと大きなピースでやってきた。
 隣に座った客の目もくぎ付けにするほどのボリューム、ルックス。
 たっぷりのクリームをよけながらも、ふわふわスポンジが嬉しくて、スイスイ食べ進んでしまう。

 フランス菓子ばかり食べていると、こういうのがたまに食べたくなるのだ。しかも食べていると、なんだか懐かしい気持ちにもなる。ドイツ菓子マジック。

 在パリ邦人に人気なのも、納得。

 

 食後のカフェまでいただき、おしゃべりは尽きることなく・・・。
 (お忙しい中、ありがとうございました。ごちそうさまでした!)

 

Img_5260

   ○LE STUBLI
      11, rue Poncelet
      75017 Paris
       TEL:01 42 27 81 86

     ○Marche Poncelet
     rue Poncelet, 75017 Paris

 ※マルシェと言ってもポンスレ通りに店が軒を並べる、いわば、商店街。
 バカンス中だというのになかなか活気がある。店先に並んだ生き生きした野菜、香り立つような果物の鮮やかさに胸が弾む。
 以前、近くに住む友人が、「ここのマルシェはいいわよ」と自慢していたのを思い出した。

 

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2008年8月 8日 (金)

Velibで駆けるパリ

 

 

P1000509

 自由自在にバスや地下鉄に乗ることができるような、慣れ親しんだ街がある、というのはなかなか嬉しいものだ。

 「スタージュに行くのに、よくこの駅を使ったな」「ラファイエットで買い物した帰り、人混みをよけながらバスまでダッシュしたな」など、思い出に浸るのも楽しかった今回の渡仏。

 一方、パリではマイカーでの移動が多かった家族は、乗り慣れないメトロやバスでの移動に疲れ気味。

 確かにパリは小さい街で、目的地までそれほどの距離がないけれど、メトロの乗り換えが必要だったり、頼みの綱のバスも路線がなかったりする。慣れないと疲れるだろう。
 そして困ったことに、必要な時ほどタクシーはつかまらない街なのだ、パリというところは!

 「Velibで行く?」

 ご存知、パリ市が環境対策の一環で導入したレンタル自転車のサービス。先月、1周年を迎えたばかり。ヴェリブのステーションがずいぶん増えた印象を受けたが、おそらく稼働率も高く、成功を収めているのだろう。(詳しいデータはこちら

Img_5332_2  ただ、パリは、北欧やドイツなどと比べると、自転車レーンの整備が発展途上だ。

 荒っぽいドライビングで知られるパリジャン・パリジェンヌの車と一緒に走らねばならず、慣れないとかなり恐ろしいため、パリ時代はほとんど乗る機会がなかった。事業開始間もなく、物珍しいせいか、空車を見つけるのも難しかった、ということもあった。
 今回、バカンス中で交通量も少なめ。空車も目立つ。大人だけの移動になら使えるかもしれない、と思いついたのだ・・・。

 きれいめな自転車を選び、機械を操作すると、レンタル完了。
 自分の高さにサドルを調整し、恐る恐るペダルを踏み込む。
 家族は、パリの地上なら走り慣れている!と水を得た魚のようにスイスイ進んでいく。

 

 コンコルド広場など開けた場所や、自転車レーンのない交通量の多い道路では抜き去る車が怖かったが、専用レーンに入れば快適、快適。

 車や徒歩では気づかなかった景色に出くわす、うれしいハプニングも。「ちょっと行きにくいから・・・」と敬遠していた場所にも気軽に足を伸ばせた。通い慣れた道も、自転車で走って初めて、「ここ、意外ときつい坂だったんだ」といった再発見もあった(ちゃんと変速もついていますが)。

Img_5270 そして、なにしろ安い!
 30分以内の利用なら登録料の1ユーロのみ!
 メトロやバスの乗り継ぎで予想外にカルネを浪費してしまった後だったので(これが意外とバカになりません)、刺激的な安さだった。
 おかげで、友人の家を訪問した帰り道、ちゃっかりマルシェに立ち寄ることもできた。

 難を言うなら、ステーションの場所がわかりにくいのと、場所によってはあいかわらず満車で、結局回り道になってしまうことがある・・・ということくらいか。

 天気さえ良ければ、ぜひ一度試してみる価値アリ、ですね。


 

P1000293  ※パリで予期せぬエクササイズの後は。
 CDを買いに立ち寄ったシャンゼリゼのVirgin Cafeで飲んだペリエの美味しかったこと!
 agnes.bとのコラボ・ボトル"b. wild!!"だそうな。 

○Virgin Champs-Elysees
    52/60 avenue des Champs-Elysees
    75008 Paris
    TEL:01 49 53 50 00
    FAX:01 49 53 50 41

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2008年8月 3日 (日)

La vie en rose(ばら色の人生)

 

Img_5306

 もし、「国民別、好きな色ランキング」なるものがあったら、明確な違いが表れるに違いないと思っている。

 

 日仏で見るならば。
 白い車が大半を占めるのが日本。下取りで有利になるというのは本当?

 

 洋服でも靴でもキッチン用品でも。同じ商品でも、は人気で、ソルドでも安くなりにくいのがフランス

 日本では黒づくめの服を着ていると、「今日はご不幸?」と聞かれることも少なくなかったが、フランスでは珍しくもなんともなかった。

 ちゃんと売れ筋があるのだ。色マーケティングは、それぞれの国で確立されていそうだ。

 

 黒についで、「日本とは違うな〜」と思うのが、「ばら色(rose)」の使われ方。
 服はもちろん、出版物、小物、食器、文房具・・・と生活のあちこちにバラ色がちりばめられている。本物のバラや香水は言うまでもなく。

 アニョーのキュイッソンはロゼできまり。(←まあ、好みですが)
 冷たく冷えたロゼ・ワインのおいしさは侮れない。ロゼ・シャンパンがもたらすゴージャスな雰囲気は説明不要だろう。

Img_5305 バラ風味のマカロン、バラのエッセンスを使ったマグレブ菓子など、見慣れた感があるものの、日本からひさびさに見るパリはやはり、la vie en roseだった。

 

 今回のパリ滞在で目に留まった”roseコレクション”は以下の通り。


 ○Fauchon
  24-26 place de la Madeleine,
      75008 Paris
      TEL:01 70 39 38 00
      metro: Madeleine
    パリでroseといえば、まずここを思い浮かべる人も多いのでは?
 店頭のピンクのパラソル、テーブルで、バラ風味のパルミエと、フランボワーズ風味のボストックをおやつに(写真右)

Img_5354  ○A&M 
  136 Bld Murat
      75016 Paris
       TEL:01 45 27 39 60
       FAX:01 45 27 69 71
       metro:Porte de Saint-Cloud
  2つ星レストラン「アピシウス」セカンド店(2008年版ミシュランで、Bib Gourmand獲得)では、同店のスペシャリテのひとつ、”フランボワーズのポワレ”がオススメ。砕いたピスタチオ、クレーム・フレッシュのグラースと一緒にいただく。
 真っ白なアイスがほんのりピンクに染まる、温かい&冷たい組み合わせに、にっこり。

 

Img_5295  ○Boulangerie Julien
      75 Rue Saint-Honore
      75001 Paris
      TEL:01 42 36 24 83
      metro:Chatelet/Les Halles
 rue Saint-Dominique(7区)、73 Avenue Franklin D. Roosevelt(8区)にもあるバゲットの有名店では、ピンクが華やかなプラリネ入りヴィエノワズリを。

 



Img_5520 Img_5539

 ○Bonne Maman
   ほんのりロゼがかわいらしいBonne MamanのSables framboises(フランボワーズのサブレ)は最近一番のハマリ。
 サクサクした食感、ブランボワーズの甘酸っぱさ、ココナッツのツブツブ感の調和は止められない、止まらないおいしさ。冷蔵庫で冷やしていただくと、さらにおいしく。


 Img_5252  

 ※番外編

 ロゼではなく、ルージュ(赤)ですが。

 フランスの夏の定番、甘いメロンを食べたくて立ち寄った八百屋さんで、やっぱり買ってしまったのが、フランボワーズ。プラム、ベリー、メロン、モモ、イチジク・・・。この時期のフランスは果物天国でもある。

 朝食に、メロンにフランボワーズを散りばめていただきました。

                            

201512

                            

※追記:そういえば、ROSEという歌手もいましたね。ちょっと古いけれど、La listeがオススメ。なごみます。


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2008年5月23日 (金)

星付きシェフ御用達ハーブ

Img_5073_2  今日、やっと届いた料理雑誌『Regal』の最新号(no.23 )に興味深い記事を見つけた。

 RENNES / Annie Bertin, la passion des herbes sauvages
     (野生のハーブに情熱をかけるアニー・ベルタンさん / レンヌ)

 見覚えのある名前・・・そう、レストラン、Le Chateaubriandでいただいたサラダに書かれていた名前だ。
 ○○のバター、□□のスモーク・サーモン・・・生産者にこだわることで知られるInaki Aizpitarteシェフの店だけに、有名な生産者なのだろうと気になって調べたのだが、あの時はAnne Bertinさんだと思っていたからわからなかった。

 記事に戻ろう。
 アニー・ベルタンさんはモン・サン=ミシェルから南に50㎞離れた場所で100年続く農家の4代目。もともと畜産と穀物主体だったが、アニーさんが野菜を始めたという。
 その鉛筆のように細いポワロ葱に最初に目をつけたのが、ブルターニュの3つ星シェフ、Olivier Roellinger
 角皿を使ったシックな料理に映えるニンジン、カブ、ベットラブなど”ミニ野菜”をはじめ、アニーさんが育てる香り高く、新鮮な野菜は、多くのシェフを魅了するようになる。顧客は、Michel BrasGeorges BlancPascal Barbotなどそうそうたる顔ぶれだ。

P1100635  ロケット、クレッソン、マスタード、ブレットなどの”野菜の若芽”(pousses・プス)や、クローバー/シロツメクサ(trefle)ノコギリ草(?achillee)など摘んできた野草も人気だとか。
 間違いない。シャトーブリアンでいただいたのは確かにクローバーだったのだ(写真右下)

 orties(イラクサ)のスープchenopode(アカザ)のグラタン、そば粉のガレットにはlierre terrestre(カキドオシ)の葉をそえて下草の香りを・・・。日本語でも知らないような植物のおいしい食べ方を熱く語るアニーさん。
 どんな味なのか想像もつかないが、体には良さそうな気がする・・・。(山菜や野草採りをする人ならわかるのかもしれないが)

P1100637 野草をワシワシ・・・馬のようだ(失礼!)。
 フランス料理には香り高いハーブをはじめ”葉物野菜”が欠かせないわけだが、日本ではそこまでではなさそう。セルフィーユ、シブレット、パセリでピンポン玉大に丸くまとめた小さなハーブのサラダを料理に添えたところ、誰も食べなかった(!)ことがある。
 山菜は食べるのに、ね。

 

 さて、アニーさんの野菜を食べたいなら、上記のシェフの店を訪れるか、レンヌのマルシェ(Marche des Lices)か、サンドイッチ店「Miam et caetera」で。

 思いがけなく謎が解けて、スッキリ! 
 (うれしくて、つい、ブログに書いてしまった)


 参考記事①

 

 ○Marche des Lices
     place des Lices, a Rennes
     (Ille-et-Vilaine)
     毎週土曜日午前中開催。

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2008年3月21日 (金)

ミュゼめし!(番外編) ②American Museum of Natural History

 

Img_2142 12年ぶりと言う円高のニュースに、心は、昨夏訪れたニューヨークへ。

 新生MOMAを訪れるのも楽しみだったが(以前訪れた時はブルックリンで仮設だった)、映画『ナイトミュージアム(La Nuit Au Musee)』を見て以来、アメリカ自然史博物館(American Museum of Natural History)を再訪するのを待ち遠しく思っていた。

 そのスケールは体験済み。
 パリの国立自然史博物館(Musee National d'Histoire Naturelle)は一番通った場所のひとつだし、ロンドンのNatural History Museumも良かったが、ニューヨークのそれはケタはずれの広さ、充実度。

Img_2164  恐竜の骨、シーラカンスの化石なども迫力があるが、飽きずに眺めてしまうのが、米国の動物のはく製の展示だ。写真家、杉本博司氏の作品『Dioramas』シリーズでも取り上げられているからご存知の方も多いと思う。
 はく製の技術がスゴイのか、背景作りがウマイのか。あまりにもリアル。動物園以上の臨場感にたじろぐほどだ。

 予約したプラネタリウムの時間までずいぶんある・・・といったんミュゼを後にし、向かったのはホットドッグの店、Gray's Papaya。75th、74th、「まだかなあ」と数ブロック歩き、71st streetまで来ると見覚えのある街並みが。

 

Img_2176  『You've Got Mail』『Sex and the City』などNYを舞台にした映画やTV番組で何度も登場した有名店だが、安くて手軽なおいしさのせいなのか、店は観光客と地元の人でごった返している。

 ホットドッグ2個とドリンクの”Recession Special"を頼み、カウンターに隙間を見つけ、マスタードとケチャップをたっぷりつけてほうばる。3.5ドルくらいだったか? 今の為替だと350円以下。前は2.75ドルだったとか。すごすぎる。
 熱々のホットドッグは案外小さくて、ペロリと食べてしまう量。そう言えば、以前訪れた時は、3個食べても食べ足りなかったのを思い出し、ザワークラウト入りを追加した。

Img_2180 パンはねちっとしているし、ジュースは色水みたいだし、美食家の人なら眉をひそめそうな店だが、NYのおいしい思い出の筆頭に必ず浮かぶのが、この店のホットドッグなのだ。他の場所では食べられない独特の味、とでも言おうか。これぞN.Y.。


 サクサク食べて、リフレッシュ。
 急ごう、T-REXが私を待っている。偉大なる自然の世界に舞い戻ったのだった。


 ※今回のもうひとつの収穫。

 併設のプラネタリウム、Hayden PlanetariumCosmic Collisionsというスペース・ショーを見たのだが、ナレーションをロバート・レッドフォード(!)がつとめる贅沢な作り。ホットドッグで満腹になり、眠ってしまうかも・・・と心配していたが、衝突して砕け散る石をよけようと頭を振ってしまうほどの迫力、見ごたえある内容に大満足したのだった。

Img_2188 

○American Museum of Natural History
 Central Park West and 79th Street
 New York, NY, 10024-5192
   http://www.amnh.org/

○Gray's Papaya
   2090 Broadway, Corner 71st
   New York NY
   TEL:(212)799-0243

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2008年2月12日 (火)

かもめの旅 その一

  欧州に住むというアドバンテージ。

 旅行好きにはたまらない。
Img_2926 できるだけ暇を見つけては、いろんな国、場所を旅した。

 だから、同じ場所を2度訪れるのは、相当好きだという証。
 私の場合、そのひとつが、フィンランドだった。

 

 Finnairだと、パリ発日本行きの途中でヘルシンキにストップ・オーバーできると知り、あっさり再訪を決めたのだ。

 3年ぶり。決め手になったのは映画『かもめ食堂』を見たからだ。『やっぱり猫が好き』世代なので、無条件に楽しめた映画。
 以前訪れた時より、親近感が増したように感じるのは、やはり、映画のせいなのか。

Img_2694   アラビアのアウトレット経由、ロケ地のカフェ・スオミ(写真右下)

 店内は、アラビアで見かけた日本人旅行者でいっぱい。自分も含め、おのぼりさんでちょっと恥ずかしかったけれど、映画も、なぜか北欧フィンランドに集ってしまった日本人の愉快なストーリーだったので、これもまた良し、と大らかに思えてしまう。かもめマジック。

 実際の店内は映画とはインテリアも何もかも全く違う、セルフサービスの食堂だったけれど、店員さんも親切で、違った意味で”心温まる”店だった。

 サーモンのグリルや豚肉のソテーを食べた(と思う)のだが、写真を撮るのを忘れた。

 中心地へ歩いて戻っていると、以前通った道を思い出し。
 おお、少しだけ、地元の人っぽいではないか。なんだかうれしくなってしまった。もたいまさこさんの気分。

 

Img_2703_2 そんなこんなで、フィンランドは二度、おいしいのだった。 

 つづく。

 ○Kahvila Suomi
  Pursimiehenkaku 12  
  00150 Helsinki 
  TEL:09-657-422

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2008年2月 8日 (金)

ミュゼめし! ①Le Musee des Arts Decoratifs

 

Img_8854

 パリ生活も終わりに近づきつつあるころ、ようやくミュゼ(美術館)巡りの楽しさに目覚めた。

 お宝の真ん中に暮らしていたというのに・・・と後悔しても、時、すでに遅し。住んでいる人の特権で、ゆっくり、じっくり鑑賞していると、まったく数はこなせなかった。恥ずかしながら、いまだに「モナリザ」を見たことがない・・・。


 そんな限られた中だが、一番、はまったのは、ルーブルに隣接した装飾美術館、Les Musee des Arts Decoratifs

 数年前にシックに改装された美術館。中世以降の調度品や装飾品のコレクション、15万点を所蔵するほか、服飾やデザイン系のエクスポジションも常時開催している。

Img_8900  アール・ヌーヴォー、アール・デコもすてきだが、チュイルリー側の棟にある60ー70年代のモダン・デザインのプロダクトや、コンテンポラリーな作品を眺めていると、時間がたつのを忘れるほど。

 エーロ・アールニオのバブルチェアをはじめ、”名作椅子”が勢揃いする部屋は特におすすめ。名作に身を沈め、スクリーンに映し出される、名作家具が映画に登場する”場面集”を見ていると、なんとも贅沢な気分になってくるのだ。

 おもちゃ、宝石の展示があるのもおもしろく、親しみやすい。穴場なのか、平日だと、いつ行っても人が少ないのも高ポイントだ。

 さて、じっくり見たらお腹がすいてきた。”ミュゼめし”と行こう。

P1130222_2 館内にはLe Saut du Loupという、黒と白を基調としたミニマルでシックなインテリアのレストランがある。2階のバーもかっこいい感じ。

 

 ハンバーガーを頼んだら、丸くくりぬいたトーストで作ってきた。竹ぐしがブスリ。ボリュームがある。サラダには、ライスクリスピーがパラリ・・・。P1130225

 

 ステーキに添えられた、かっきり長方形のポレンタは”キュビズム”らしい。
 レタスのソースが驚くほどの緑で、絵の具のようだ。

 普通の料理を”ちょいアート”っぽく、冗談みたいに仕上げたところが、おかしいやら、おもしろいやら。

 さすが、ミュゼめし。

Img_8845


 気候が良くなったら、断然、テラス席。

 ルーブルとチュイルリーの真ん中。パリ随一の眺望をお約束。



 ○Musée des Arts décoratifs
  107, rue de Rivoli
  75001 Paris
  TEL: 01 44 55 57 50
  Métro : Palais Royal-Musée du Louvre, Tuileries, Pyramides.
  http://www.lesartsdecoratifs.fr/fr/01museeartsdeco/index.html

 ○Le Saut du Loup
  107, rue de Rivoli
  75001 Paris
  TEL : 01 42 25 49 55
  www.lesautduloup.com


 

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2008年1月22日 (火)

観光地のボン・アドレス  ーAu Bon Accueilー

                              

 「俗っぽいけど、エッフェル塔が好きなの」

 映画「僕の妻はシャルロット・ゲンズブール」(2003年・仏)のせりふ。シャルロットはこの言葉で、T・スタンプのロンドン自慢をやんわり封じ込めてしまう。

P1130712 パリジェンヌの代表選手のようなシャルロットですら、こんな調子。

 春夏秋冬、朝昼晩、晴れの日も雨の日も曇りの日も、遠くから見ても近くから見ても。

 悔しいけれどエッフェル塔はいつだって魅力的だ。コテコテの観光地にもかかわらず。

 

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 「ワインのセレクションがなかなかいいよ」
 帰国間際に訪れたレストラン、Au Bon Accueil
 ワイン通の友人から薦められていたのだが、コテコテの観光地の近く。観光客が多い、ツーリスティックな場所なのでは・・・? なんとなく足が向かなかった。P1130717

 近づいてくるエッフェル塔を眺めて歩いていると、通り過ぎてしまうような控えめな店構え。
 感じの良いサービスの方に迎えられ、席に案内されると、カジュアルながらシックな内装の店内にがぜん、期待が高まる。
P1130720 今夜はなんだかおいしいものが食べられそうだ。

 色とりどりの野菜が鮮やかな前菜をいただいた後、メインにアントレコットを。
 よくよく焼かれた表面とは裏腹に、中は見事なセニャン。肉の旨さをかみしめる。感激。
P1130721 ほかの人が頼んだアニョー(写真左)やフィレ・ド・ブフもおいしそうだ。

 デザートも美しく、パキッとわかりやすいおいしさ。

 

 ボリュームたっぷりで 、シンプル&ダイナミックな料理に思えるが、実際は、細やかな”筆払い”を感じさせる、丁寧な仕上がりの皿ばかり。ほっとする味わいの中にも、それは確かに隠されている。

P1130723 好みのレストラン。これまで来たことがなかったのが、悔やまれるほどだ。

 

 良い店を見つけた。
 上機嫌で店を出ると、ちょうどエッフェル塔の照明がキラキラと点滅していた。見慣れた光景ではあるが。

P1130726  「もう見られなくなるのだなあ」

 柄にもなくセンチメンタルな気持ちに押され、パチリ。

 やっぱりスーパー・モデル。
 誰がどう撮ってもそれなりに絵になるのは、さすがです。

 

P1130727

 


 ○Au Bon Accueil
   14 rue de Monttessuy
      75007 Paris
      TEL:01 47 05 46 11
    FAX: 01 45 56 15 80
      metro:Alma-Marceau

 

 ※気に入ったので、日をおかずにランチで再訪し(食い意地がはっていますね)、子豚をいただいた。
 コションのすばらしさはもちろん、添えられたジャガイモのピュレのおいしさも特筆もの!
 もちろん、ワインもおいしくて手頃なラインが充実。オススメです。

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2008年1月14日 (月)

エル・ブリ N.Y.風味  ーwd-50ー

P1130262

 "cutting edge culinary technique and ingredients"だそうな。

 N.Y.で行ってみたかったレストランのひとつ、wd-50へ。

 旅行者の私には物騒に見える(が、人気の)エリア、Lower East Side(LES)にある。P1130264

 長髪、眼鏡の”博士”っぽいルックスのオーナー・シェフ、Wylie Dufresne氏が創り出す実験的な料理の数々。米国人食べ物ブロガーのブログで料理の写真を見て、 「おもしろそう」とチェックしていたのだ。P1130265

 店のHPからオンライン予約へ。
 日にち、時間、人数を入れると、予約請負会社が可能性のある時間帯を教えてくれる。「テーブルに花束を届けます」などというウェブ広告に驚きつつ、予約完了。すぐに確認のメールが送付されてくるので安心だ。さすがアメリカ。

P1130267 れんが造りのカジュアルな雰囲気。暗めの照明のテーブルから見える妙に明るいキッチンはこの日、 ソフトモヒカンっぽい髪型、縦ストライプのタブリエがポップな感じのスー・シェフが仕切っていた。

 サルデーニャの楽譜パン、carasauみたいなパンからスタートしたディナーは、「これ、食べたことがあるけど何だっ

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け?」なオリエンタルな食材あり、初体験の意外な食材の組み合わせあり、そして化学的なアプローチから生み出される、まか不思議な料理のオンパレードだった。

(数カ月前のことで記憶があいまいです。すみません、写真だけお楽しみください。写真はクリックすると大きくなりますP1130272

 ①イカのかわきものを戻したようなもの。甘酢味だった?

 ②ピーナッツバター味?

 ③フォアグラの紐、あられまぶし。

P1130275 ④リドヴォーのカツ、だったか?

 ⑤薄切りハム。甜麺醤っぽいソース添え。

 ⑥コンソメ。謎の白玉入り。と思ったら、French onion soupだそうだ。

 ⑦スイカ+貝の一種。種に見えるのは豆鼓。

P1130277 ⑧不明

 ⑨デザートその1

 ⑩デザートその2 soft chocolate, avocado,licorice, lime

 ⑪デザートその3

P1130280 ⑫ミニャルディーズ

 

 ニューヨーク版ミシュラン一つ星の店。

 料理に化学を取り入れるシェフとして、エル・ブリのF・アドリアP・ガニェールを引き合いに出した記事も見か

P1130281

けたが、N.Y.風に味付けするとこうなるか。洗練性や味わいの面で、両者と比較するのは厳しいというのが正直な感想。

 ネットのクリティックでも、「すばらしい!」と手放しで絶賛する意見がある一方で、「NASAの宇宙飛行士の食事のほうがマシ」と言うような手厳しい意見も。

P1130283

 ただ、化学料理法を用いることで、斬新な発想を皿に仕立ててしまう表現力はすばらしい。例えば、紐状になったフォアグラ。キューブ状のフライになったマヨネーズ。etc,etc。
 「これは一体???」

P1130290_2

 未知なる体験の連続だ。おいしいだけの料理では飽き足らないニューヨーカーを引きつけてやまないのは、この”知的おもしろさ”なのだろう。

 

P1130292

 ○wd-50
   50 Clinton Street
   New York, NY 10002
   TEL:212.477.2900
      http://www.wd-50.com


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2008年1月 9日 (水)

cakes salesへのいざない ①FAUCHONの塩味マドレーヌ

 

Img_6151

 les cakes sales

 ケーキ・セールではなく、ここはフランス語読みでお願いします。

 塩味(サレ)のケーキはフランスでは一般的だが、日本ではまだそれほど浸透していない食べ物のひとつと言えるかもしれない。

 甘いケーキをあまり食べないせいか、ブランジュリやパティスリに行くとキッシュや野菜のタルト、グジェールといった塩味系に目が行ってしまうほうだ。

 

 昨春(だったか?)、イート・イン・スペースもまばゆい、ハイセンスなパン・コーナーがオープンしたばかりのFAUCHON(写真右)で見つけたのは、やはり、”塩味のマドレーヌ”

 ピスタチオとノワゼット、キャラメル、チョコレート、マロン、カフェ、オレンジ、ハチミツ、フランボワーズの8種の甘いフレーバーに加え、トリュフ、ロックフォール、トマト、ゴマ、バジルの5種類の塩味ヴァージョンがあるのだ。

P1100715_2  「サラダと一緒に、ランチにしても、アペリティフにしてもいいですよ!」と親切な店員さんがひとつひとつ説明してくださる。さすがフォション!

 それにしても、塩味のマドレーヌとは。そうくるか。
 恒例のガレット・デ・ロワといい、エクレアといい、そしてこのマドレーヌといい、伝統菓子をシックに変身させる発想にいつも感心させられる。

 食べてから半年以上も経ってしまったので、記憶があやふやだが(失礼!)、一番気に入ったのはロックフォールだった(ような)。味がわかりやすく、マドレーヌのぱさつきがあまり感じられなかった(ような)。

 小さいサイズで焼いてくれると、いろんな味を食べることができるのに。と思ったのは私だけだろうか?

P1100713                      


 ○FAUCHON
  24-26 place de la Madeleine,
      75008 Paris
      TEL:01 70 39 38 00
      http://fr.fauchon.com/fr/fr/?#/se-restaurer/la-boulangerie

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2007年9月26日 (水)

ラスト・ディネ・イン・パリ


P1130914 日本へ帰国します。
 明日の今頃は飛行機の中でしょう。

 長い間、「食べ物中心。パリ生活。」をお読みいただき、ありがとうございました。
 せっかくパリで生活する機会を得たのに、フランス人社会にも入れないエトランジェのまま、ぼーっと暇を持てあまし、始めたブログでした。

 ブログを始めて、約2年たった今。
 私自身を取り巻く状況はそう変わりませんが、たくさんの方々にブログをお読みいただくようになりました。自分勝手で、つたないブログでしたが、たくさんの温かいコメント、メールをお送りいただき、励まされるような気持ちで日々更新しておりました。ブログを通して、新しい世界も広がりました。
 4年にわたったパリ生活のハイライトのひとつとなりました。

P1130911  心より感謝しております。

 パリからの更新はこれが最後になりますが、書き終えていないトピックが山のように残っています。ご紹介したいレストランや食材の話も。書きかけの旅行記も。日本での生活が落ち着き次第、少しずつ、まとめていきたいと考えております。

 もう一度、長い間、お読みいただき、ありがとうございました。また日本で、または世界のどこかでお会いしましょう。

P1130916 あびあんと〜。


                farafel@Paris


 ※パリ最後の夜は、やっぱりここで決まりでしょう。
 ラミ・ジャンへ。
 ジビエ風味のスープに豚のほほ肉、ライム風味のタタン。日本では食べられなくなるかも…と、”ワイルドで濃いめ”を意識して頼んでみた。キノコとクリ満載で嬉しくなる。もうそんな季節なのだ。意地でもムニュから選んだのでお得感にも大満足。

 隣に座ったオーストラリア人家族にメニュを解説してあげるあたり、自分でも結構、こなれて来たと思うのに、残念ながら、とうぶんお別れなのだ。

 ○Chez l'ami Jean
    27, rue Malar
    75007 Paris
    TEL:01 47 05 86 89
    休:日・月曜日
  metro:Alma-Marceau

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2007年9月20日 (木)

あこがれのBBQ

P1130754  友人宅でバーベキュー・パーティー

 広い庭には大きなピクニック・テーブル。そしてバーベキュー・グリル。

 慣れた手つきで火をおこし、マリネした骨付き豚肉アンドゥイエットソーセージブダン・ノワールなどを次々と焼き、ふるまってくれた。ごちそうさまでした。


 炭火で焼いた食べ物は、なぜ、かくもおいしいのだろう?
 ステーキはもちろん。いつものハンバーグも、バーベキュー・グリルで焼くと数倍おいしさが増す。そのハンバーグを挟んで作るハンバーガーは天国の味わいだ。

 アパート暮らしではまねできない贅沢・・・。でも炭火焼きしてみたい・・・と思っていたら、グッドデザインの卓上七輪を発見。炭火で焼いたサンマ・・・おいしそう。買ってみようかと真剣に思案中なのだ。


 

Img_8003  旅先での炭火焼きのおいしい思い出をご紹介。

 

 ドイツ、フランクフルトにて。
 円形の巨大な網の上でいろんな種類のソーセージが炙られ、あたり一面においしそうな匂いが漂っている。
 パンに挟んでもよし、輪切りにスライスしてもらってもよし。(←専用の機械でカットしてくれるのだが、ちょっとこわい)
 マスタードをたっぷりつけ、パリッと焼けた香ばしいソーセージにかぶりつく。熱々、ジューシーだ。ついつい引きつけられて、何度もビールを片手に食べてしまった。


135  トルコ、イスタンブールにて。
 トルコと言えば、シシカバブ
 男性たちの憩いの場みたいな、炉端焼き風のこの店では、小さく切った肉片を50㎝以上はありそうな長い鉄串にさしたものを、炭火で焼いている。串刺しのトマトもある。
 隣に座った地元の人が食べ方を教えてくれる。添えられた薄いパンを使って肉を串からはずす。野菜と一緒にパンで包んで食べるのだとか。


P1130320  米国、ニューヨークにて。
 ずっと行ってみたかった超有名ステーキ・ハウス、Peter Lugerへ。
 予約したにもかかわらず30分も待たされたけれど(←普通のことらしい)、待ったかいのあるおいしさだった。
 大きなTボーンステーキが熱々の皿に、ダイナミックに盛られてやってくる。ほどよく脂がのった肉は、かみしめるほどに味わい深い。炭焼きの香りが鼻を抜けていく。すばらしい。
 肉がまだたっぷりついた骨をドギー・バッグにする地元の人たちがうらやましかった。
  http://www.peterluger.com/


 在N.Y.の知人の方に教えていただいた炭火焼き鳥の店、鳥人P1130253
 オープンする17時半にはすでに行列ができる人気の店。
 そうだろう。
 日本と違わない、おいしい焼き鳥が待っているのだ。パリとはちょっと違う。
 きりりと頭を手ぬぐいで巻いたお店の方が串を焼くのを眺めながら、陶器のコップにつがれた生ビールとともにいただく。感涙。日本と同じ、きびきびとしたサービスの方の心遣いにも感激。
 つくね、レバー、ハツ、ボン・・・何本頼んだのかわからないほど夢中で食べたのだった。
 ○焼き鳥 鳥人 (とっと)
  251 W. 55th St.
  TEL: 212-245-4555

 

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2007年9月18日 (火)

プティ・デジュネ@LADUREE

 

P1130756_2  英国から友人が遊びに来た。

 夜遅くまでおしゃべりし、翌朝のんびり起きると外は快晴、散歩日和だ。

 

 まだ寝ぼけているというのに、珍しく、名案を思いつく。
 「ラデュレで朝ご飯にしよう」
 友人たちの顔がぱっと輝いた。

 

 日曜日の朝。普段より人けが少ない、静かなモンテーニュ通りからシャンゼリゼの裏通りをジグザグに進み、ラデュレに到着。
 すでに満席。15分待ちと言われたが、おみやげのマカロンを買ったりしているうちに順番が回ってきた。

 

 私はミニ・ヴィエノワズリとカフェ・クレームを。
 パン・ペルデュを注文した友人は、リッチな味わいにうっとり、とろけそうな表情を浮かべていた。

 まったり、おしゃべり。のんびりと過ぎていく時間が心地よい。

 

 パリの散策を続けるという友人たちと別れ、帰り道はわざと遠回りして歩いた。


 ○LADUREE
  75, avenue des Champs Elysées
  75008 Paris
  Tel : 01.40.75.08.75
  Fax : 01.40.75.06.75
  http://www.laduree.fr/index_en.htm

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2007年9月14日 (金)

魅惑のシャルキュトリー ②jambon persille

 
P1120677 7月のある週末。
 「そうだ、ブルゴーニュ行こう」
 ぶらりと出かけたブルゴーニュでいただいた。

 ジャンボン・ペルシエ。この地方の郷土料理のひとつだ。


 安宿の食堂で注文すると、パセリ入りゼリーで固めたハムがどかんと皿に載っている。

Img_0960 同じく郷土料理のエスカルゴにつきもののパセリ・バター(beurre persille)と同様、ニンニクが効いている。プルプルした食感は、ゼラチン・シートだけでなく、仔牛の足を一緒に煮込んで抽出したゼラチン質からなのだとか。

 


 街角のシャルキュトリのウインドーで、目が釘付けになったのは、”まりも”みたいな真緑のジャンボン(写真右上)P1120690

 

 地方はダイナミック!と感心していたら、ジュヴレ・シャンベルタン村にある家族経営のこじゃれたレストラン、Chez Guyでは、薄くスライスされ、上品な感じで登場したのだった。

 誰が考えた料理なのか知らないが、ワインとの相性がすばらしすぎる・・・。


 ○ジャンボン・ペルシエの作り方はこちら。


Img_1198_2 ○Chez Guy
  3 pl.Mairie
      21220 Gevrey-Chambertin
      TEL:03 80 58 51 51
      FAX:03 80 58 50 39
      http://www.hotel-bourgogne.com/chez_guy/

 ※飲んだことはありませんし、これからもご縁はなさそうですが、ロマネ・コンティの畑にも詣でてみました。一応。

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2007年8月30日 (木)

初体験!ボッサム・キムチ

 韓国人の友人に誘われ、韓国料理レストラン、SEOULへ。

Img_25302 在仏の日本人にも人気がある店で、何度も来たことがあるのだが、これは食べたことがなかった。

 

 ボッサム・キムチ

 ゆで豚肉のスライスと一緒に登場したのは、白菜で丸く包まれた物体(写真上の左側)

 葉をめくると下には、松の実が散りばめられた具だくさんのキムチが入っている。
 生ガキまでゴロリ!
 ちょっとビックリな、贅沢キムチだ。知らなかった。

 「アミ漬けと一緒に食べると、消化がとても良いのですよ」と友人が食べ方を教えてくれた。

 ほんのり温かい豚肉、旨みをたっぷり含んだキムチ、アミの塩気の絶妙な組み合わせが忘れられず、日をあけずにリピートしてしまったほど。

P1130235

 

 ○Restaurant SEOUL
  165 Rue Javel
  75015 Paris
  TEL:01 40 60 60 60
      metro:Felix Faure

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2007年8月27日 (月)

なんじゃこりゃ?な食材 ⑱tete de veau

 

 ※注意! 今日は少々、グロテスクな話題&画像付きです。

  内臓系の苦手な方は読まないほうが良いかも・・・。







 

 「市庁舎前のキス」など、パリの街角の風景を見事に切り取った作品で知られる写真家、ロベール・ドワノー(Robert Doisneau)。彼の写真集をパラパラと眺めていたら、あるページで手が止まった。

 L'echaudoir de la rue Sauval(ソーヴァル通りの熱湯処理室/1968年)。ランジスに移転する前、パリの胃袋、中央市場として機能していたレ・アール食肉処理場で撮影された写真だ。中央には、血が点々とついたエプロンを身につけた男性が牛刀を構えている。「なんの用だ?」と言わんばかりにその表情は険しい。

 そして、彼が左手で押さえ、今にも処理を始めそうなのが、tete de veau(仔牛の頭)なのだ。

 肉に限って言えば、何でも食べる国民だなあ、とフランス人には感心させられることが多いが、テット・ドゥ・ヴォーはその典型的な例だろう。
 フランス伝統料理のひとつなのだが、スタージュ先のレストランで、業者が搬入したテット・ドゥ・ヴォーのセットを初めて見た時の衝撃は忘れられない(写真左)

P1060005  お面状にきれいにはぎ取られた仔牛の頭の皮が箱につめられてやってくるのだ。耳の穴にはゴワゴワした耳毛。口の内側のギザギザの突起。ひげが生えた口元は”ゴマちゃん”のよう。

 「こんなものを料理に使うなんて!」
 コルドンでは見たことがなかった。興奮のあまり、しばらくの間、友人に会うたびに、その話をしたものだ。

 ”セット”は、血抜きと臭みを取るため流水に一晩漬けた後、ブランシールする。脳の表面の薄い皮をはぐのが難しい。モタモタしていると、白子のようにとろけてしまいそうだ。

 通常、精肉店で売られているtete de veauは、この状態の皮をロール状に巻き、タコ糸でしばったもの。

P1090139 これにゆっくり火を入れ、スライスし、sauce ravigote(タマネギ、ピクルス、ケッパーなどのみじん切り入りヴィネグレット)をかけていただく。

 レストランでは、やわらかく煮た皮、舌、軽く茹でた脳、トルネしたジャガイモを皿に盛り、ハーブがたっぷり入ったラヴィゴット・ソースを別に添える(写真右はリヨンのブションでいただいたもの)

P1090145

 

 ゼラチン質特有のねっとり感とソースの酸味がぴったり。舌はやわらかく、脳は白子のようなまったりした口当たり。
 口の中を洗い流すようにワインを飲んでは、また一口。
 食べている途中から、翌日は肌がつやつやになりそうな気がしてくるが、冷めてくると少しくどくなってくるのが難点か。

 あらかじめテリーヌにして、表面をカリッと焼いたカフェ・コンスタンや、フォアグラ入りのスライスを温めたA&Mのもの(写真左下)が、個人的には気に入っている。

 さて、ドワノーが撮影した冒頭の男性は、どうやって頭を解体してくのだろう?

P1050529 興味がある方は、こちらを参照ください。(注意! かなりグロテスクです)



 ○Cafe Constant
  139 rue Saint-Dominique
       75007 Paris
       TEL:01 47 53 73 34
       metro:La Tour Maubourg

 ○A et M Restaurant
      136 Bd Murat
       75016 Paris
       TEL:01 45 27 39 60
       metro:Porte de St-Cloud

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2007年8月18日 (土)

スペイン2007夏。 ②バル・ホッピング

 

P1120814_2  マドリッドと言えば、バル(bar)をハシゴした楽しい思い出が強烈で。

  マドリッドには普通のバルのほかに、トルティーヤなど単品専門のバルが軒を並べるエリアがある。

 一品食べては次の店に流れ、また次へ・・・。
 ワイワイガヤガヤ、誰もが話に夢中だから、旅行者も気兼ねすることなく楽しく過ごせるのだ。

 今回も、前回と同じ店3軒をたどった。ツーリスティックな場所ばかりで芸がないのだが・・・。

                                                

P1120807  ○Meson del Champinon(メソン・デル・チャンピニョン)
  Cava de San Miguel 17
      TEL:97-5596790

  プランチャ(鉄板)で焼いたマッシュルーム(写真右)が名物の店だが、他の人が食べているのがおいしそうで頼んだpimiento de Padron(冒頭の写真)がおいしかった。シシトウの一種を油で揚げ、塩を振りかけたものが山盛りになってくる。時々”アタリ”が混ざっているのもシシトウと同じ。ビールにぴったりで、次の日もリピートしてしまった。
 日本人の我々のために、オルガン奏者の方が「3年目の浮気」(!)を演奏してくださった・・・。

                                                

P1120842  ○La Casa del Abuelo(ラ・カサ・デル・アブエロ)
  Victoria 12
  TEL:91-5212319

 甘エビのような小エビをニンニクと一緒に、熱したカスエラで炒めたgambas al ajilloが名物。魚介を甘い赤ワインと合わせるのがおもしろい。
 床にエビの殻、紙ナプキン、つまようじなどが散乱しているのは以前訪れた時と同じ。

                                                

P1120868  ○Museo del Jamon(ムセオ・デル・ハモン)
  San Jeronimo 6
  TEL:91-5210346

 

 ”ハムの博物館”の名前通り、店の天井から骨付きハムがびっしりぶら下がっている。市内に何店舗かある。
 ベジョータだけはテクニックを要するらしく、注文すると、「ベジョータ、一丁!」とばかりに併設の肉売り場にオーダーが飛び、担当者が切ってくれる。おもしろい。

P1120871 朝ご飯の時間から深夜まで営業。ハム以外のメニュもいろいろあるので便利。

 


P1120942_2

 

 マドリッドの夏の夜。
 宵っ張りの地元っ子たちで、街はにぎわいを増すばかり。

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2007年8月14日 (火)

Acqua Pazza

 久しぶりにacqua pazza(アクア・パッツァ)を作ろう。

Img_1915_2 バカンス中なので、マルシェの品ぞろえは寂しい。
 小ぶりのbar(スズキ)を2匹選び、vider(内臓やエラを取る)ecailler(うろこを取る)してもらう。アサリがないので、代わりにムール貝を少し。
 色とりどりのプチ・トマトティエボーさんの店で買い、準備OK。

 アクア・パッツァとは、イタリア、ナポリの郷土料理で、「狂った(暴れる)水」という意味。鍋に入れた水がグラグラとたぎる様から、こう呼ばれると読んだことがある。

 この料理を初めていただいたのは、もちろん、西麻布にあった同名のレストランで。気取らない郷土料理を、日高良実シェフが洗練された一品にして紹介。シンプルながら、知らなかった調理法が気に入り、家でも繰り返し作ったものだ。
 都会的で、独創的な東京のイタリアンを表す「クチーナ・トキオネーゼ」なる言葉もこの時期、はやったような。

 日高シェフのレシピを参考に、私が作るのはこんな感じ。

 油にニンニクと唐辛子を入れ、ゆっくり温めて香りを出し、取り出す。
 塩コショウ、ハーブを振ったスズキを両面、色よく焼く。
 トマト、貝、オリーブ、ケッパー、水を加え、途中、何度か魚に煮汁をかける。(フタをして蒸しても良い)
 仕上げにパセリのみじん切りを加え、上質のオリーブ・オイルをたらせば、spigola all'acqua pazza(スズキのアクア・パッツァ)の出来上がり。

                          
 

Img_1876_2  パセリをハサミで切れば、包丁要らずの超簡単レシピ。
 白身魚ならなんでも。切り身でもいいが、丸もののほうが、何割増しか本格的に見える気がする(プレ・ロティと一緒ですね)。
 今日はトマト・コンフィ(写真左はオーブンに入れる前)を作ったが、市販のドライ・トマトでも生のトマトでもOK。

 魚を取り分け、煮汁をかけていただく。皮はパリッと、中はふわっとした白身に、魚や貝から出るダシの旨みがとろりと乳化したソース。ぷりっとしたムール貝をcozzeと呼びたくなるイタリアンな味わいだ。
 甘酸っぱいトマトと魚の相性も、すこぶる良く。


 ○ACQUA PAZZA
  http://www.acquapazza.co.jp/

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2007年8月 9日 (木)

Arpege



P1120486_2 「野菜ばかりなのに、高い」
 「ワインが法外に高い」
 「サービスがイマイチ」
 「店が狭すぎる」
 etc,etc・・・。

 

P1120482

 三つ星なのに、こんな評判が聞こえてくる店も珍しい。

 一方で、
 「とにかく、野菜の味がスゴイ」

 「肉のキュイッソンがすばらしい」

P1120484_3

 「デセールのミルフィーユは食べたほうがいい」

 と手放しで絶賛する声も。

 

 一体、どっちなんだ?

 真偽を確かめるべく、行ってみたところ・・・素晴らしかった!


 

P1120488

 料理の名前は忘れたが、アントレに選んだ、自家農園で採れた野菜づくしの、この一皿(冒頭の写真)

 

 カブ、ニンジン、トマト、ナス、フヌイユ・・・季節の野菜盛り合わせは、彩りが絵画の ように美しい。一見、無造作なのだ が。
 それぞれの野菜に適した火入れがきちんとなされ、上にかかった野菜のソース、クスクスとのバランスも見事。アルガン・オイルの風味が香ばしい。

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 自家製野菜のおいしさを知り尽くしたAlain Passardだからこそ、生み出すことができた料理なのだろう。

 

 スター・シェフの中でも特にメディア露出が多いせいか、なんとなく良いイメージを持っていなかったのだが、この料理でパッサール・ファンに転向。我ながら現金なものだ。

P1120492

 

 ”心に残る一皿”、”もう一度食べたい料理”
 フランスのレストランではまだ、数えるほどしか出会ったことがないが、私の中で、この料理は間違いなく、それ。
 訪れて1カ月以上たつというのに、いまだにおいしい思い出がよみがえってくるのだ。

 

 

P1120496 ○L'ARPEGE
  84, rue de Varenne
  75007 PARIS
  Tel : 01 47 05 09 06
  Fax : 01 44 18 98 39
  http://www.alain-passard.com
  (8月も営業している模様。珍しい!)

 

 

P1120473

 ※アントレがすばらしすぎ、ほかの料理の印象が薄く、写真だけ掲載。クリックすると大きくなります。
 とはいえ、マイナスな面も評判通り。料理がおいしいので、私には補って余りあるほどでしたが・・・。

 テーブルにスイカをごろんと飾る(写真右下)のは、どうなんだろう。うーむ。

 

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2007年7月 7日 (土)

食わず嫌い、克服?  Riz Au Lait (リ・オ・レ)

 

Img_0265_1

 田舎から送られてくる米しか食べない人、硬めに炊いた米じゃないと嫌な人、柔らかめが好きな人、「お米が汚れる」と丼ものが嫌いな人・・・。
 銘柄から炊き方、食べ方まで、日本人には”米”に大いにこだわる人が多い。

 私もその一人。
 ビカビカに光るくらい、硬めに炊いたご飯が好きで、そこに汁気を足すなんて!と、お茶漬けや雑炊の類を一切食べないので、その(私にとって)奇っ怪な料理を口にすることはなかった。

 Riz Au Lait(リ・オ・レ)
 牛乳で米を炊いたフランスのデザート。と聞いただけで、敬遠していたのだが。

 

 人気ビストロ、Chez l'ami Jean(シェ・ラミ・ジャン)では、大きなカフェオレ・ボウルにどかっと盛ったものに木べらをブスッと刺してやってくる、名物デザートでもある(写真右)

P1110226_1 日本からのお客様をご案内した際、せっかくだからと”人身御供”となって注文し(←大げさ)、初めて食べてみたところ、結構気に入ってしまった。

 これだから、食わず嫌いはいけません。



 さっそく、いくつかのレシピを統合し、試作してみた。

 使うのは、丸い米。リゾット用のイタリア産米Arborioがいいらしい。 
 バニラビーンズ、砂糖、牛乳と生クリームを沸かした鍋に米を入れ、約20分、時々かき混ぜながらゆっくり煮る。米が水分を吸い、柔らかくなったら出来上がり。

 今回はマスカルポーネとはちみつをトッピングしたが(冒頭の写真)、フルーツやチョコレートを入れたりと、バリエーションはいろいろありそう。

 グラン・エピスリーでは、塩バターキャラメル風味ドライ・パインとスパイス風味”リ・オ・レ・キット”を発見(写真右下)

 スーパーの冷蔵のデザート棚には、チョコレートムースやヨーグルト、プリンなどと一緒に、パック入りのリ・オ・レが並ぶ。大パック入りもある。

P1120189_1

 

 ○Chez l'ami Jean
     27, rue Malar
     75007 Paris
     TEL:01 47 05 86 89
     休:日・月曜日
  metro:Alma-Marceau

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2007年6月29日 (金)

直球勝負な店 ーLa Fontaine de Marsー

 

P1120425

 サン・ドミニック通りの人気店、La Fontaine de Marsが、拡張&改装工事を終え、新規オープン。

 古い店の時は、Sud-Ouest中心のトラディショナルな料理、とても感じの良いサービスが印象的だった。
 広くなった店内は、以前の通りの木目調で温かな雰囲気。ピンクのギンガムチェックのテーブルクロス、ナプキンが敷き詰められているのも変わらない。

 シャルキュトリーの盛り合わせ、フォアグラのテリーヌ、鴨のコンフィのジロール添え、フィレ・ステーキ、アンドゥイエット、鶏肉のロティのモリーユ添え。フリットやグラタン。くたっと煮たインゲン。小さなサラダ。
 メニュもほとんど変わっていない様だ。

P1120428  頼んだのは鴨のオレンジソース
 クラシックで見かけるような肉をスライスしたプレゼンテーションではなく、たて半分に切られて登場。オレンジピールを効かせたポレンタ添え。ほんの少しだけ、モダンな感じを目指している?
 とはいえ、脂身が薄くなるほどカリッと焼かれた外側と、噛みしめるほどに鴨のうまみが広がる赤身のおいしさにうなる。

P1120434  話題の「ビストロ・グルマン」的な、ガストロノミックなひねりなど見られないシンプルな料理ばかりだが、サラダの葉はシャキッと新鮮で、肉のキュイッソンは確か。
 一口味見した日替わりの”鴨のパルマンティエ”の素朴なおいしさに驚き、良く焼けた酸味のあるパンをほおばり、ぴったり食べ頃のフロマージュにうっとりした。

 この”直球勝負”な感じがたまらない。

 と思っているのは私だけではないようで。家族連れ、旅行者、そして常連らしき、近所のマダム・ムッシューたち・・・。いろんな人たちでにぎわう店を切り盛りするマダム以下、スタッフの方の感じの良さも相変わらず。

 P1120432

 ○La Fontaine de Mars
  129 rue Saint-Dominique
       75007  Paris
       TEL:01 47 05 46 44
       FAX:01 47 05 11 13

 

  ※以前紹介した隣接の姉妹店L'Auvergne Gourmandeは拡張のため閉店しました。

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2007年6月15日 (金)

おひとりさまのオイスター処 ーL'ECUME ST-HONOREー

P1110074

 珍しくお腹をこわした。
 おととい食べたカキにあたったのだろうか、年中食べられるとはいえ、Rがつかない月はやめたほうがよかったのだろうか・・・などとぼんやり考えていると、ブログにアップしていない店を思い出した。

 L'ECUME ST-HONORE
 鮮魚店の半分のスペースにあるカウンターで、シーフードが食べられる店。北斎っぽいタッチで海が描かれた看板がおもしろい。
 まだ春先の頃、食事しようと友人と出かけたものの、あまり食欲がなく、「そういえば・・・」と思い出して行ってみたのだ。

P1110069  エクスプレスというカキ6個、パン、グラスワインのセットが、たしか、9ユーロ台だった。カモメの鳴き声(効果音)をききながら、新鮮なカキにレモンをしぼり、つるり、つるり。ぶらっと来て、パッと食べるには十分な内容だ。

 お店の方は親切で感じがいいので、一人旅の”おひとりさま”でも大丈夫だろう。この日も、おじさんのおひとりさまが2人、黙ってカキを食べていった。

 もちろん、エビ、サーモン、貝など他のシーフード、お総菜も注文できる。場所柄、日本人客も多いらしく、日本語メニュも準備されているから、難しい(?)魚介類の注文も心配無用だ。

P1110077

 

○L'ECUME ST-HONORE
  6 rue du marche du St-Honore
  75001  Paris
       TEL:01 42 61 93 87


  ※便利な店を見つけたと喜んでいたのだが。
 「フランス人は食後に甘いものを欠かしませんから、魚屋のウチのデザートはこれ」と薦められ、おもしろがって注文したサン・ジャックの刺身が高かった! とろりと甘くてそれはそれはおいしかったのだが、ホタテの貝柱1個に15ユーロ(2400円)とは。高級寿司店並みではないか。
 メインより高いデザートを食べたのは、後にも先にもこの時だけ。

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2007年6月13日 (水)

オサレなcoreen  -GWON'S DINING-

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 ひょっとすると、日本食の店より、韓国料理に行くことが多いかもしれない。

 チャプチェチジミ、辛い皿(エイや豚、イカなどの辛味噌あえ)を適当に頼んだあと、プルコギカルビ定食をいただくのが我が家のパターン。ナムルキムチ佃煮など、定食についてくる小皿を最初に食べられるともっといいのだけれど。

 100%満足できる日本食の店がないのと同様、韓国人の友人にお勧めの店を尋ねても、誰もが「う〜ん」と首をひねるばかり。評判がいいのは、Passyの”ウージョン”「高いけどね」と必ず一言つくけれど。

 私は家の近所のSAMOに行くことが多いが、正直、どの店に行っても、あまり違いがわからない。
 どこでもそれなりにおいしい反面、個性がないと思っていたので、知人の方がGWON'S DININGに案内してくださった時は、少々驚いた。

P1110861 なんと、おしゃれ、シックな内装だろう。
 アンティーク風のチェスト、青磁のつぼがしっくりなじむような、温かみのある空間でもある。

 突き出しに、体によさそうな、重湯のような松の実のスープが出てくる。

 

P1110864

 シンプルな白い皿(ALESSI?)にのせられてくる料理は、他よりやや繊細な印象が。感じのいいスタッフの方が混ぜてくださる石焼きビビンバは、日本で食べていたものに近い、具だくさんで優しい味わいだった。

 土鍋に入ったカルビなど、食べたことがないメニュも多 い。P1110869
 周りの韓国人が頼んでいるものがおいしそうで、気になってしょうがない。満腹なのに意地汚く、「あれは何ですか?」と店の人に尋ねた。

 

P1110868  「パリには、いい韓国料理の店はない!」と悔しそうに言っていた韓国人の友人のことを思い出した。彼女がこの店をどう思うのか、きいてみたいものだ。


P1110870  ○GWON'S DINING 
  51 rue Cambronne
      75015 Paris
      TEL:01 47 34 53 17
      metro:Cambronne 

P1110871    

  ○WOO-JUNG  
  8 bd delessert
    75016 Paris
  TEL:01 45 20 72 82P1110873
  metro:Passy

   

   ○SAMO
   1 rue du Champs de Mars
     75007 Paris
     TEL:01 47 05 91 27
      metro:Ecole Militaire

 ※タイトルは、オシャレと書くのがなんだか恥ずかしくて”オサレ”にしました。誤用ですね。

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2007年6月 8日 (金)

南仏あちらこちら。  ⑧KEISUKE MATSUSHIMA


P1100928 松嶋啓介シェフ。
 2006年版ミシュランで、日本人最年少で星獲得という快挙を成し遂げたというのに、醸し出す軽やかな雰囲気は何だろう? 同じ年に星を取ったステラ・マリスの”悲願達成”という感じとは対照的だ。

 

P1100924 料理界のイチロー、中田
 彼を取材した記事に、海外で活躍する日本のトップ・プレイヤーを引き合いに出したものを、時折、目にする。型にはまらず、独自の道を進む松嶋氏と、従来の慣習を突き破り、己の道を切り開いたスター選手が重なって見えるからだろうか。

P1100925_1

 なるほど、松嶋氏のプロフィールはかなり、独特だ。
 専門学校で仏料理を学んだものの、レストランのサービスからスタート。20歳で渡仏し、レストランを渡り歩いたあと、現在のレストランの前身、"Kei's Passion"を南仏・ニースに開店。わずか3年でミシュランの一つ星を獲得してしまう。P1100927

 

 象徴的なエピソード。フランスのレストランを転々としたものの、労働許可書をなかなか取ってもらえない。ならば、自分が経営者になればいい---。

修行のため渡仏したものの、”紙(許可書)”を取ってもらうために、長い下積み時代を過ごした料理人の方の話を何度か聞いたことがあるが、こんな”逆転の発想”をし、実行に移した人がどれだけいただろうか? しかも、選んだ場所はパリでなく、ニースだ。なぜ、ニース?P1100929_1

 スポーツ選手のマネジメント業務で知られる「サニーサイドアップ」に所属し、効果的な広報活動を行っているのも、料理人の世界では珍しい。

 

P1100934 成功するために、こつこつ働くだけじゃなく、もっと戦略的になる。
 ”職人気質”が根強く残る料理人の世界が、彼の成功を起点に変化していく予 感がする。内外で評価の高い日本のシェフたち が、スポーツ選手同様、海外進出し、スターシェフになる日も近いのかもしれない。

 P1100939

 さて、”Kei's Passion"改め、”Keisuke Matsushima"


 茶をベースにした明るいシックな店内は満席。意外なことに、日本人は我々だけだった。個性的だが、滑らかなフォルムが美しい、白い器に盛られた料理はどれもシンプルで繊細。
P1100941

 中でも感激したのが、リ・ド・ヴォーのパネ(写真右・上から4番目)。むっちりしたリ・ド・ヴォーがサクサクした衣に包まれ・・・絶妙の味わいだ。見事にツボをついてくる。

 トピナンブールのピュレにライチ(だったか?)のソルベを沈ませたアヴォン・デセール(同・7番目)も特筆すべきおいしさだった。

P1100942 シェフの脇を固めるように、要所に配された日本人スタッフの方々の心配りも温かく。海外でこれはかなり嬉しい。

 タクシーを待つ間に、お言葉に甘えて、キッチンやカーブを案内していただいた。エキップを紹介したり、自ら訪れ、交流するワイン醸造家の話をする時のシェフのまなざしが温かく、軽い驚きを覚えた。P1100946

 自信に満ちあふれた、野心家のイメージが先行していたのだが、それだけではないようで。人を引きつける魅力もたっ ぷり、なのだ。


P1100948○KEISUKE MATSUSHIMA
 22 ter rue de france
   06000 Nice
   TEL:04 93 82 26 06
   FAX:04 93 16 81 02
   www.keisukematsushima.com/


 ※写真はクリックすると大きくなります。

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2007年5月27日 (日)

ダ・ヴィンチ・チョコ

 

Img_4767 東京国立博物館で開催中の特別展、「レオナルド・ダ・ヴィンチ — 天才の実像」への入場者が、先日、50万人を超えたとか。 
 『受胎告知』をもうご覧になられましたか?

 ダ・ヴィンチについては、「イタリアのすごい天才!」というくらいで、ほとんど知らなかった(←おばか丸出し)。
 以前、ぶらりと出かけたロワールで、アンボワーズという町に宿をとった時は驚いた。はたして、そこは、ダ・ヴィンチの町なのだった。

 ロワール川に面してそびえる城、アンボワーズ王宮の中にあるサン・ユベール礼拝堂にはダ・ヴィンチの墓がある(写真右)

 

Img_4679 1516年、当時のフランス国王、フランソワ1世に招かれ、画家兼建築家としてアンボワーズにやってきたダ・ヴィンチは、アンボワーズのはずれにあるクロ・リュセの館をついのすみかとしたという。

 現在のクロ・リュセの館には、絵画、彫刻、建築などの様々な分野における彼の作品が小規模ながら展示されるほか、残っていたダ・ヴィンチの構想ノートから実際におこした模型も展示されている。
 庭にある大きな人力ヘリコプターをぶんぶん回してみた。目が回っただけだった。

 

Davinch 町の老舗パティスリー、BIGOTでは、ダ・ヴィンチのプリント入りのチョコを発見(冒頭の写真)。アンボワーズ城と川を挟んだ向かいには、巨大なダ・ヴィンチ像がどっかり(写真左)。   

 ルネッサンスの巨匠とロワールのゆかり。
 全く知らなかった。
 城のイメージしかなかったロワール地方だが、思いがけず、ダ・ヴィンチの天才ぶりを垣間見る機会を得て、すっかり認識を改めたのだった。

                              

P1100238 ※宿泊先のホテル、Le Choiseulのレストランでは、トリュフ、キャビア、サンドルという川魚など、ロワール地方の特産品を使ったガストロノミックな料理を楽しめる。
 最も感激したのは初めて出会った鶏肉、geline!  シャコを思わせる、黒い羽の小型の鶏。噛みごたえがあるのに、しっとりジューシーなのだ。
 戦後、大量生産できず流通しなくなっていたが、その繊細な味わいに目をつけた生産者が近年、復活させたという。どこで買えるのか訪ねたところ、残念ながら、一般には流通していないのだそう。

 

 ○Manoir du clos-LuceImg_4667
  2, rue du Clos-Luce
  Amboise
      http://www.vinci-closluce.com

 ○BIGOT
  Place Michel Debre
  Amboise
  TEL:02 47 57 04 46
      http://www.bigot-amboise.com

   ○Le Choiseul
  36 QUAI CHARLES GUINOT AMBOISE 
  37400, France
  TEL:02 47 30 45 45
  FAX:02 47 30 46 10

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2007年5月11日 (金)

南仏あちらこちら。  ③ウストー・ド・ボーマニエール

P1100853

 小雨が降る中、地獄谷(Val d'Enfer)を抜ける、曲がりくねった山道を走る。

 周りは、むき出しの白い岩。アクセルを踏み込みながら、「もしかして・・・」という思いが強まる。

P1100834 遠くにぼんやりと城壁のシルエットが見えると、それは確信へと変わった。ここは、以前来たことがある。

P1100835 昨年南仏を周遊した友人が絶賛していた二つ星レストラン、Oustau de Baumaniere(ウストー・ド・ボーマニエール)で食事をするために立ち寄った町、レ・ボー・ド・プロヴァンス

P1100837 難攻不落で知られるレ・ボーの城塞へは、以前友人が案内してくれたのだが、その時はそれとは知らず。もちろん、ボーマニエールのことも。

 

P1100841 前回、訪れたのも霧が立ちこめる雨の日だった。そんな思い出に浸りながら、城の中に取った安い宿(でもとても親切)から、お借りした傘をさし、暗い坂道を歩いてレストランへ。いたるところにカタツムリが出てきているで、ゾッとする。

P1100844 16世紀に建てられたという、修道院を思わせるレストランの荘厳な作りに圧倒される。石壁のアーチに照明の光が映え、たまらなくシックだ。こんなロケーションのレストランは、おそらくパリではないのでは? これだけですでに、山道をはるばる来たかいがあったと思えた。

P1100847 注文したのは、EVOLUTIONーLa Ballade des Bauxーという名前のついたムニュ。
 タプナードドライ・トマトのペーストオリーブなど南仏らしいおつまみを皮切りに、軽やかに仕上げられた皿が次々に運ばれてくる。

P1100851


 フォアグラ、ルジェ、舌平目、ハトに、オレンジ、バジル、タイム、パルミジャーノ、ラヴェンダー・・・。
 南仏ならではの食材が多彩に散りばめられている。これぞ、地方のレストラン。プロヴァンス・ブームが起こる以前には、さぞ新鮮に受け止められたことだろう。
P1100855

 フレンドリーなソムリエの方に薦めていただいたジゴンダスを一緒に。

 

P1100856

P1100848


 シックなテーストは、パンにも。
 普段はパンをそれほど食べないのに、フォトジェニックなルックス見たさに、何度もおかわりしてしまった。


 

P1100859

P1100861 ドライアイスの煙の演出つき(今時!)のデザートの後は、南仏名物のフルーツ砂糖漬けが。宝石のような鮮やかな見た目に引きつけられたが、あまりの甘さに完食ならず。無念。

 

 この日、年齢層はかなり高め。スペシャリテの子羊のパイ包み焼きを注文している人が多く、それにすれば良かったと、少し後悔した。

P1100864_1

 ○Oustau de Baumaniere
  13520 Les Baux de Provence
   http://www.oustaudebaumaniere.com/


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2007年5月 9日 (水)

パサージュのサロン・ド・テ ーL'Arbre a Cannelleー

 

P11007042 偶然立ち寄ったパサージュ、Passage des Panoramasで見つけたサロン・ド・テ、L'Arbre a Cannelle

 

 古い、木彫りの装飾が施された店構えに目を奪われた。
 ウインドー越しに見えた、ずらりと並んだタルトにも。パサージュの天井から差し込む光で、一層おいしそうに見える。テラス席も雰囲気がある。

 

P1100701 時計は12時ちょっと前。
 「早いけれど、いいですか?」
 おそるおそるきいてみると、おしゃれでシャキシャキした感じのお姉さんが、快く席に案内してくださった。

 

 普段見慣れない、コロニアル風の装飾。鏡が多用され、古めかしい中に、きらびやかな感じも。
 馴染みがないのは当然だ、以前はMarquisという老舗チョコレートショップの 店舗で、19世紀初頭にできた建物なのだという。

 

P1100693  高さ5㎝はありそうな、ボリュームのあるキッシュに生野菜を添えて。
 具だくさん。申し訳程度に入ったアパレイユが、ようやく具をつなぎとめている感じ。
 歴史的な建物の中だと、素朴な味わいもグレードアップする気がしてくるから、不思議だ。


P1100691

 グループ客の注文が入ったのか、切り分けられたタルトの皿がカウンターに並び、それはそれは、おいしそうだった。

 

 

 ○L'Arbre a Cannelle
      57, Passage des Panoramas
      75002  Paris
  Tel : 01 45 08 55 87

 ○Passage des Panoramas
    11-13, boulevard Montmartre – 151, rue Montmartre
    75002 Paris
    metro: Grands Boulevards

 ※Passage des Panoramasに現存する150のテナントのうち、20軒が19世紀前半から続いている店なのだとか。1800年に完成した、パリの最古のパサージュのひとつであり、公共の場にガス灯がともった最初の場所(1817年)でもあるという。古切手、古銭、ポストカードなどの店が多い。(参考記事)

 

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2007年5月 4日 (金)

フレンチに飽きたら・・・⑥ーPHOー

 

P1110164  先日、ボブンを食べたら、食べたい気持ちが高まった。

 ベトナムのうどん、PHO(フォー)

 パリにはベトナム料理の店は少なくないが、決まって行くのは、13区の中華街にあるPHO14(ふぉー・きゃとーるず)

 行列のできる人気店だが、ラーメン屋さんと同様、客の回転も速いので待つのも苦痛にならない程度。この日も10分程度待つと、テーブルに案内された。

 

P1110166  牛肉ボール入り、センマイ入りなど、数種類のフォーがある。いろいろ試した結果、結局いつも頼むのは、生肉入りフォーの”小”
 ”大”を頼んでも、数十サンチームしか値段は変わらないのだが、「もーちょっと食べたい・・・」くらいにとどめておいたほうが余韻があっていいのだ。(年の功ですね)

 注文するとすぐに、生もやし正体不明の葉っぱが山盛りの皿と、赤唐辛子、ミソ、レモンが運ばれてくる。つまみ代わりに、モヤシにミソをつけてチビチビとかじってみたりするうちに、フォーが運ばれてくる。

P1110169  透明感のあるスープに、米で作った半透明の麺。その上に、薄切り生肉、さらに香菜がこんもりと盛られている。

 熱いうちに、好みの野菜、唐辛子、レモンを加え、肉をしゃぶしゃぶにしながらいただく。薄味がおいしいのだが、好みでミソを溶いて食べてもおいしい。唐辛子が効かない・・・とたくさん入れると、急に辛くなるので注意。

 ほんのり、レモンの酸味でさっぱり。草っぽい野菜も慣れると癖になる。なにより、麺が軽く、食後にもたれない。初夏にふさわしい、さわやかな一品なのだ。


 満足して、窓から、道路に面したテラス席を眺めると、”おひとりさま”のフランス人マダムが大どんぶりを抱え、スープを飲み干していた。
 これも、パリ。

P1110173


 ○Pho 14
      129 Avenue De Choisy
       75013 Paris
       TEL: : 01 45 83 61 15
       Metro : Tolbiac

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2007年4月26日 (木)

わくわくキット

 用事が重なった夕方。
 夕食を作る余裕がなかったので、近所のタイ料理の店、Chez DOemporter(アンポルテ/テイクアウト)することにした。

 カウンターとテーブル席が少しあるだImg_6960けの小さな店。ブログにコメントをいただいた方に教えていただいて以来、時折、通うようになった。

 タイ料理だけに結構辛いのがお気に入りだが、麺料理をテイクアウトするのは初めて。Img_6963

 

 タイ料理の店だが、なぜかボブン(写真上)


 エビと豚ひき肉入りの甘辛い麺料理、スープ・タイ(写真下)


 汁物をどうやってテイクアウトにするのだろう?と思っていたが、こんな感じに。

 とまどっていると、親切な店の方が、「最初にこれをレンジして、次にこの野菜をトッピングして、温めたパテをのせて、このソースをかけて・・・」と、丁寧に手順を教えてくださった。「間違えないように・・・」と、別々の袋に入れてくれる念の入れよう。

 家に戻り、教わった手順通り、組み立てていく(←ちょっと大げさ)。


 Img_6969Img_6967_1

 

 おお、できた!

 

 

 ○Chez DO
  20 rue Jean Nicot
      75007 Paris
      TEL:01 47 05 97 53
      metro:La Tour-Maubourg

  ※最近、コリアンダーが好きになってきた! ひさびさに、フォー14に行きたいなあ。

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2007年4月24日 (火)

骨の髄まで食べ物好き ーL'OS A MOELLEー

 

P1100657_1 「食べることが好き!」と胸を張って言うのは、実は、かなり恥ずかしいと思っている。

 オススメの店、おいしい食材、簡単でおいしいレシピ・・・。
 たずねられれば、嬉々として話すが、相手の顔に浮かぶ、呆れたような表情を、私は見逃さない。「こいつ、食べることしか、考えていないの?」と。

 確かに。世の中にはもっと大切なことがたくさんある。実際に、会社員時代、この趣味が役立ったのは、宴会の幹事をつとめた時くらいだ・・・。

 世界中から食いしん坊が集まるコルドン・ブルーでは、のびのびといくらでも食べ物の話ができたのだが、卒業後、みんな帰国してしまった。家族は早くに聞く耳を持たなくなってしまった。

 食いしん坊は生きづらい。こそこそ、ひっそりと食べ物ブログを続けているのは、こういう訳でもあるのだ。(←かなり、イタイと自覚)


 前置きが長くなった。
 新規開拓で出かけたレストラン、L'os a moelle(ロス・ア・モワル/骨髄)

P1100652  シェフ、Thierry Faucher氏は、コントワールのシェフ、Yves Camdeborde氏と一緒にNYマラソンに出場する仲間だと言う。評判もいいので、行ってみたかったのだ。

 アミューズをいただきながら、黒板を眺める。
 デギュスタシオン(38ユーロくらいだった?)は、前菜2品、魚、肉、フロマージュ、デザートのフルP1100659 コース。それぞれ5種類程度ある中から選んでいく。

 前菜は、フォアグラ入りクリ(?忘れました)のスープとアスパラガスにした。

 狭い店内は満席。通りすがりの客が入ってくるたび、店の人が断っている。
 柱を隔てた隣のテーブルから英語が聞こえてくる。P1100660
 「ソース、○ポイント! 火の通り、○ポイン ト!」
 どうやら、かなり真剣にクリティックをしているらしい・・・。
 ネットには、有名ブロガーから旅行者の方によるものまで、多くのパリのレストランガイド(英語)がある。点数は見ないが、コメントを参考にして、店を選ぶこともある。が、実際に批評している現場を見るのは初めP1100661 てだ。

 注文した、ウズラの卵のポーチド・エッグを添えたアスパラガスが運ばれてくると、「おいしそうだね!」と、お隣さんと会話が始まった。パリのレストランは、これだからおもしろい。

 ザガット・サーヴェイを片手に、パリのレストランP1100663 を昼・夜、食べ歩いている2人は、世界中のおいしいものにやたら詳しかった。

 話が弾むにまかせ、「自分が食べたおいしいもの」について、

骨髄のスライスが載った白身魚のリューに酸味のあるオゼイユの葉をからめながら、 P1100664
香ばしく焼けたハトのローストを切りながら、
ねっとりとしたチーズと生野菜のシャキシャキした歯ごたえを楽しみながら、
デザートの温かいフルーツ・グラタンを口に運びながら、
延々と語り合った。

 「食べながら、よく別の食べ物の話ができるねえ」P1100665 と意地悪を言う人もいなかった。

 満腹になっても、話はつきなかった。
 食べ物オタクの夕べという思いがけない展開が、ちょっと嬉しい夜だった。

                         P1100666

 ○L'OS A MOELLE
  3, rue Vasco-de-Gama
      75015 Paris
      TEL:01 45 57 27 27
      metro:Lourmel

 ※店の向かいには、ワインショップ兼レストランのLa cave de l'os a moelleが。20ユーロ(だったか?)のムニュとワインが楽しめるそうだ。

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2007年4月 2日 (月)

お得です! ーLe Chateaubriandー

 

P1100631 パリの外食は、高い。高すぎる。

 バゲット半分にハムと野菜を挟んだだけのサンドイッチが、軽く3〜4ユーロ(470〜630円)。飲み物、デザートをつけると6〜7ユーロ(950〜1100円)。

 語学学校時代の友人の一人は、「お金がもったいない」と、寒空の下、リュクサンブール公園で毎日バゲットだけをかじっていた。無理もない。

 パン屋で6ユーロもかかるなら。レストランはさらに高い。
 それでもどこも毎日にぎわっているのは福利厚生の一環として、Ticket Restaurantなどの食券(一枚5ユーロ程度?)を社員に支給する企業が多いからかもしれない。

 例え、20ユーロ(3100円)のランチを食べても、チケット2枚を使えば、手出しは10ユーロ。しかも、フランス人の実際のユーロ感覚は、日本人のより安いはずだから、1000円程度の食事をしている気分なのかも。

 毎日20ユーロのランチなんて。
 チケットなどもらえない、円安の国の人としてはたまらない。考えられない。

 そんな私に朗報。

 

P1100634_1 最新号『Figaro』にも紹介されている、Le Chateaubriand(ル・シャトーブリアン)
 

 アントレ+プラか、プラ+デザートのランチが14ユーロ
 プラは一品のみだが、4〜5種あるアントレはどれも魅力的で、迷ってしまうほど。

P1100636 注文したタルタル・ステーキ(写真右上)は、ひき肉ではなく、サイコロ大に切った肉。みずみずしいサラダ(クローバー!?)がこんもりと盛られている。肉にあわせたリンゴのような果物は、カリンだろうか? やわらかい肉の食感とサクサクした歯触りが同居しておもしろい。

 Anne Bertin(? うろ覚えです)のサラダ(写真右中央)というのも、おもしろい。つぼみまでついた”草”のような野菜を、ワシワシ食べる。人気の生産者なのだろうか? 彩りの細やかさ、センスに注目。

P1100642

 この日のプラはサーディンのペンネ(写真右下)。山盛りのパルミジャーノの下には、緑が鮮やかなピストゥ・ソースがたっぷり、軽く焼いた(?)プチトマトがゴロリと入っている。

 ごくごくシンプルなのに、さりげないセンスが光る皿ばかり。
 しかもかなりのボリューム。これで14ユーロとは、パリ価格からすると、かなりお得と言えるだろう。(それでも2000円以上ですが・・・)
 プラ+デザートを注文する一人客も何人か。近くで働く人だろうか。

P1100632 ひかえめで木訥な感じのInaki Aizpitarteシェフをはじめ、お店の方もいい感じ。

 もっと洗練されて、モダンな料理が供される夜は、オサレなパリジャン、パリジェンヌでたいそう賑わうのだとか。


 ○Le Chateaubriand
  129, avenue Parmentier
      75011  Paris
      TEL:01 43 57 45 95
      metro:Goncourt

Img_6041  ※同店のオーナー・シェフ、Inaki Aizpitarte氏は、パリのLa FamilleTransversalなどを経て、同店を開業。
 料理雑誌『Regal』12 号の特集”Sexy cuisine"では、A.パッサールJ-L・プージョランら有名シェフと共に誌面に登場(写真右)
 「僕はシャイだから、セクシーな話は苦手なのだけど・・・」と言いながら、十分官能的なモモのデザートを披露。注目の若手料理人の一人なのだ。

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2007年3月29日 (木)

通称、コンスタン通り?

 

 

Img_4951

 フランス料理の世界に、クリスチャン・コンスタン(Christian Constant)は、2人いる。

 紛らわしいので、一度、おさらい

 

 日本では6区にあるショコラティエ、コンスタン氏の知名度が圧倒的に高いだろうが、考えてみると、70年に創業したこと以外、私は知らない。顔も見たことがない(チョコレートはすばらしいが)。

 

 一方、キュイジニエのコンスタン氏は、かなりの有名人だ。Img_5838
 なんといっても、ホテル・クリヨンのレストラン、「アンバサドール」エグゼクティブ・シェフを務めた人。著書もある。デザイン系の眼鏡とハスキー・ヴォイスが目印。

 独立後は、7区のサン・ドミニック通り(rue Saint Dominique)に、一つ星のViolon d’Ingres(写真右)Cafe Constant(冒頭の写真)、そして2007年版ミシュランで一つ星に昇格したばかりの魚専門レストラン、 Les Fables de la Fontaine(写真左下)の3店を経営している。

Img_5845 さらに!
 5月中旬には、同通りに、4軒目になる、 "Les cocottes de Christian Constant"(タパスの店らしい)をオープンするというではないか。

 一本の通りに、実に4軒!
 売り上げを拡大しようと海外市場に触手を伸ばすシェフたちが多いなかで、地道というか、ドメスティックというか、一点集中型というか。

 クリスチャン・コンスタンのサン・ドミニック通りにおける”ドミナント戦略”(?)は着々と進む。まるで、ブロックごとに、極端な例だと、通りを隔てて2店舗が向かい合わせて立つ、アメリカのスタバの様。

 

 サン・ドミニック通りが、食いしん坊の間で、通称、”コンスタン通り”になる日も近そうだ。

 (参考資料:2月19日付フィガロ紙、ThymCitron1

 


 ○Café ConstantP1100625
  139, rue Saint Dominique
      75007 Paris
  TEL: 01 47 53 73 34

 ○Le Violon d'ingres
     135, rue Saint Dominique
     75007 Paris
   TEL: 01 45 55 15 05
     http://www.leviolondingres.com/

 P1100624○Les Fables de la Fontaine
  131, rue Saint Dominique
  75007 Paris
  TEL:01 44 18 37 55
  休:なし

 

 ※写真は、クロワッサンとカフェ・クレームのプティ・デジュネ@カフェ・コンスタン
 サービスはあまり感心しない店だが、黄身の黄色が鮮やかなミモザ・サラダ、カリッと焼いたテット・ドゥ・ヴォーのテリーヌなど、シンプルながらほっぺたが落ちそうなおいしさに、つい、我慢して、再訪してしまうのだ・・・。悔しい・・・。

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2007年3月27日 (火)

本家はこんな感じ。 ーBENOITー

 

P1100467 日本からグルメなお客様。
 東京・青山の「ブノワ」に感激されたと伺っていたので、パリのBENOITにご案内した。

 

 

 両方とも、アラン・デュカス氏のレストラン。
 店名は同じだが、東京店は”ビストロ・シック”がコンセプト。ビストロで供される伝統的な、あるいは地方料理のフレンチを、モダンで洗練されたかたちで提供するという。
 パリ店は、元々、パリの有名な老舗ビストロだった同店の経営権を、2005年4月にデュカス氏が取得。同氏のグループ傘下になった後も、店名、インテリア、メニュなどを変えることなく、以前のまま、営業を続けているという。

 

P1100466

 訪れてみると、なるほど、店構えに”デュカス色”は感じられない。
 どこにでもある、高級ビストロといった感じだ。
 店内は、予想に反して狭く、ドアを開けるとすぐに テーブル・・・という具合で、訪れる人は、ビストロ特有の活気にすぐに包まれるだろう。

 

P1100470

 シャンパーニュに添えられたグジェール(大きめのサイズが、一人3個も!)をつまみながら、メニュー を眺める。
 パット・オン・クルート、フォアグラ、エスカルゴ、ザリガニのスープ、テット・ドゥ・ヴォー、自家製カスレ、舌平目・・・。堂々たるトラディショナルな皿のラインナップに、新鮮味すら感じる。

P1100471 私が頼んだのは、SAUMON FUME MARINE, salade tiede de pommes rattes et cebettes (燻製のサーモンのマリネ、ラット(ジャガイモ)とセベット(タマネ ギ系)の温かいサラダ添え)

  FILETS de SOLE facon diappoise, epinards(ディエップ風舌平目、ホウレンソウ添え)

P1100472  元々のブノワを知らないので、なんとも言えないが、軽やかに塩が効いた、滑らかな食感のサーモン、ぷりっとした口当たりのヒラメをいただきながら、超上質の素材が使われている に違いないことだけはわかった。"デュカスらしさ”を垣間見る。

 ちなみに、”本日のオススメ”のひとつ、ASPERGES vertes de PERTUIS, sauce vinaigretteP1100475 ou mousseline(ペルテュイ産グリーン・アスパラガス、ヴィネグレットかムスリーヌ・ソースを添えて)。
 茹でただけのアスパラ、5〜6本のシンプルな皿が、38ユーロ(約6,000円!)という目を剥くような値段だが、近くのテーブルの男性グループが頼んでいたのを見た。

 鮮やかに茹で上げられた大振りのアスパラを、客の前で一本一本、布に置き、水気を切りながら熱々の状態でサーブする。
 素材への自信がなければ、とてもこの価格では提供できないだろう。(それにしても高すぎる!)

 

P1100477 デザートは、タルトタタンヴァニラ・アイス
 これまた上質のクレーム・フレッシュを、その場で 盛りつけてくれた。

 

 どの料理もボリュームがあり、小食の人には
ちょっとつらい面もあるかもしれない。

P1100478

 サービスは、気取っておらず、デュカス系らしく、とても感じが良い。ホスピタリティにあふれ、行き届いている。日本人を含め、外国人客も多く、英語はもちろん、「ザリガニ」など片言の日本語も操っていた。

 女性のソムリエの方も、各自が注文したバラバラの料理に合うリーズナブル(大事!)なワインを何本か、選んでくれた。

 なかなか楽しい夜だった。
 満足してコーヒーを飲んでいると、2階からアラン・デュカス氏本人が階段を降りてくるではないか! 本人はニコニコ笑ってらっしゃったが、突然の”生デュカス”に、全員、ぼーぜん。

 クラシックなプレゼンテーションをはじめ、料理はデュカスっぽくなかったけれど、やっぱりここはデュカスの店だった。 

 

 (参考文献:『料理王国』2005年12月号)

 


Img_3485

 

 ○BENOIT
  20, rue Saint-Martin
      75004
      TEL:01 42 72 25 76
      FAX:01 42 72 45 68
      metro:Chatelet, les Halles, Hotel-de-Ville

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2007年3月16日 (金)

アッシ!

                        Img_5219         

 ポトフの残り肉で、アッシ・パルマンティエ(hachi parmentier)を作った。

 

 再生料理と言えども、今年の私のアッシは、格段にレベル・アップしている(ハズ)。
 スタージュ先のレストランで教わったアッシ・パルマンティエを参考にしているからだ。滑らかでバターの風味たっぷりのジャガイモのピュレの下に、しっとりと柔らかく、ほんのり甘く煮込まれた肉が隠れている。

 

 レストランでは、香味野菜、ブーケ・ガルニなどと共に、ゆっくり数時間かけて煮て、ほろりと柔らかくなった牛ホホ肉にさらに手をかけ、仕込んでおく。

 オーダーが入ると、温めた肉を型に入れ、ジャガイモのピュレで覆い、サラマンダーで焼き色をつける。上にソースをかけ、グリーンサラダと一緒にサーブする。

 こうかくと、簡単に聞こえるが。

 アッシ作りはガルニチュールの担当だった。
 オーダーがたてこむなか、他の皿のガルニを準備しながら、サラマンダーで焼き色をつけるという作業は、例えが悪いかもしれないが、針がついた汽車風船を割らないよう、目配りしながら、与えられた課題をこなす、”風船ゲーム”のようだ(『底抜け脱線ゲーム』という番組だった?)。

 うっかり他のことに気をとられていると、アッシは無惨に焦げてしまう。もしくは「ほら、アッシ!」と他のキュイジニエに注意されてしまう。P1090216

 ガルニ担当のアプロンティは、何度も何度も何度も(!)失敗をしたらしく、オーダーが入るたびに苦笑いともつかない、複雑な笑みを浮かべていた。

 失敗したら、作り直すしかない。
 ベテランのシェフたちにかかれば、あっという間だ。マリーズなど使わなくても、スプーン一本でピュレの表面を滑らかにならし、サラマンダーの下に並べる。所要時間、5秒程度か。もちろん、型の周りにピュレがへばりついているようなことはない。
 うっとり眺めてしまう、美しい、プロの技だった。

 

 人手が足りない時、おっかなびっくり、私も何度か作ったけれど、型に入れるまでにモタモタして時間がかかるうえ、焼く間に他の作業をする余裕などなく、サラマンダーの熱を浴びながら、表面が色よく焼けるのを待つしかなかった・・・(ずっと風船を持って、汽車が通り過ぎるのを待っていたということ)。

 

Img_5215 以前、コントワールで食べた、表面がカリッとしたブランダード(写真右上)にヒントを得て。今日は、表面にパン粉パルミジャーノを散らしてみた。いつもより、サクッと香ばしい焼き色がつき、こちらもなかなか良かった。



○Le Comptoir du Relais
  9, CARREFOUR DE L'ODEON
  75006 PARIS 
  Tel : 01 43 29 12 05
  Métro : Odéon.


 

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2007年3月 9日 (金)

酒屋兼ビストロ。 ーLes Papillesー

 

  日本のガイドブックでもよく取り上げられている人気レストラン、Les Papilles(レ・パピーユ)。
 狭い店は、いつも満席。

P1100440 客のお目当ては、店の壁一面にずらりと並んだワインだろう。

 手頃なものからボルドーのグラン・ヴァンまで、ヴァラエティに富んだセレクション。
 それもそのはず、この店はワインを中心としたレピスリー(食材店)でもあるのだ。

 一本一本、値札がつけられたワインは、プラス6ユーロで食事と一緒に楽しむことができる。テーブルに案内された客は、おもむろに立ち上がり、壁のワインを吟味し始める。

P1100444_1 悩むこと、悩むこと。
 隣のグループは、あーでもない、こーでもない、と15分近くもめていた。目が真剣だ。

 だからというわけではないだろうが。
 なんと、日替わりのムニュしかない。料理の選択肢はなし。
 料理の説明を聞いたら、ワイン選びにGO!という訳だ。

 

 とはいえ、丁寧に作られた料理も好感度、大。

P1100451                         

 この日は、アントレに、ハドック入りレンズ豆のスープ。ハドックやクルトン、ハーブが散りばめられたお皿に、自分でスープを注ぐ(ビストロでよく見かけるこのプレゼンテーション、好きだ)。

P1100453


 プラは豚肉のロティ、野菜添え。タプナード風味。トマトとシトロンのコンフィ、鮮やかに茹で上げた野菜がにぎやか。

 

P1100455

 フロマージュは、ブリー・ド・モー、サラダ添え。

 

 デザートに、リンゴのパンナコッタ。スライス・アーモンドとピスタチオかけ。



P1100452P1100448_1

 この夜、いただいたワインはビオ系のこの2本。
   Les Cailloux du Paradisと、Philippe Pacalet

 ワインを買いに、店に立ち寄る客も少なくない。

 カウンターで立ち飲みしながら、席を待つ人も。カウンターで売られているソシソンがおいしそうだ。店の奥にはこだわりの食材 コーナーもある。

 お店の方も、非常に感じ良く。

 P1100456_2


 

 ○Les Papilles
   30, rue Gay-Lussac
   TEL:01 43 25 20 79
   FAX:01 43 25 24 35

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2007年3月 4日 (日)

暖冬でも、アリゴ!

                                 Img_4896_1

 冬のバカンスも、今週末で終わり。
 暖冬のフランス。スキーに行った知人が、雪が少なかった・・・と残念そうに話していた。桜は咲いてしまうし、太陽の光も春めいている。本当に、どうしたことだろう?

 

 気分だけでも、と買ってきたのが、インスタントのAligot(アリゴ)
 ジャガイモ、ニンニク、熟成前のカンタルチーズ、または、トムチーズを混ぜた、中央フランス、オーヴェルニュ地方のペースト(引用:フランス料理用語辞典)。私の中では、ラクレットと並ぶ、冬の食べ物なのだ。

 

P1080638  以前、オーヴェルニュ地方料理の店、Ambassade d'Auvergneで頂いたときは、納豆など目じゃない、糸(?)の引き方に驚いた。(写真左:枠からはみ出てしまっています・・・) 店の方が、汗だくで、アリゴのパフォーマンスをしてくださったのだ。
 スタージュのまかないでも、しばしば登場したが、こんなに伸びるものなので、皿に取るとき、フォークで巻いても巻いても、なかなか糸が切れず、苦労した思い出がある(周りの人が切ってくれた)。

 

 アリゴは、ナイフで知られるライオール近く、AveyronAubrac村が発祥の地。オーブラックの僧が、サンティアゴ・デ・コンポステーラへの巡礼者たちにふるまうため、トム・チーズとパンで作ったのが始まり。後に、パンの代わりにジャガイモを使うようになったという。(参考記事)

 作られて3日以内の tome fraîche(トム・フレッシュ)を使うことが、こつだとか。cuillère en bois(木べら)で何度も引き上げる、と書かれたルセットが多い。マリーズではだめなのだろうか。それにしても、滑らかに、糸を引く状態になるまで混ぜるのは、かなりの力仕事だ。P1080642

 たっぷりのチーズ入り。かなりお腹にぐっと来る。やっぱり冬の料理だな、と思った。

                                 

 ※今日は、マレのオーヴェルニュ地方の食材店、A la Ville de Rodez(写真右下)で、パック入りのインスタントを購入。弱火で温めるだけで、びよ〜んと伸びるアリゴが完成。店内は、ソーセージの独特の香りに包まれた、目移りするような食材の宝庫。店のマダムおすすめの生ソーセージも購入。ポワレし、アリゴを添えた。

 
 ○Ambassade d'Auvergne
  22, rue du Grenier Saint-Lazare
  75003  Paris
  TEL:01 42 72 31 22
  metro:Rambuteau
  http://www.ambassade-auvergne.comP1100426

 ○A la Ville de Rodez
  22, rue Vieille-du-Temple
  75004  Paris
  metro:Hotel de Ville

 ○アリゴのルセット
  http://www.aveyron.com/gastro/rectaligo.html
  
  

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2007年2月28日 (水)

L'Ambroisie(ランブロワジー)

 ランブロワジー

 パリ滞在中に、一度は行っておきたいと憧れていたレストラン。ご縁があって、足を運ぶことができた。

 スノッブな感じの店だと思っていたが。かなりフレンドリーなサービスに軽く驚きながら、メニューを眺める。
 マダムがその日のおすすめ料理を説明してくださるが、心はほぼ決まっている。予習した(!)かいあって、あまり迷うことなく、オーダーを済ませた。

P1100045 周りは、
 「うまいものでも食べましょう!」と集まったような、ムシュー4人組。
 BCBGという言葉を久々に思い出させてくれた、若い男女(20〜30代?)のグループ。
 そして、しっとりと2人の世界に浸る熟年カップル。
 フランス人ばかり。珍しい。

P1100046_1 誰もが、フツーな感じで食事している。きっと、常連ばかりなのだろう。
 流れる空気に、他の三つ星の、「ほらほら! これぞ、エンターテインメント!」といった雰囲気は微塵もないのだ。

 で、私がいただいたものは、上から、

 パン。P1100047

 クリのスープ。

 カエル。

 リ・ド・ヴォー。

 その付け合わせ。P1100051_1

 チョコレートのタルト。

 ミニャルディーズ。

 一皿ずつのコメントをしようとも、注意力散漫で、よく覚えていない(すみません・・・)。あまりに居心地が良く、リラックスしすぎ、話に夢中になり過ぎたのだ。P1100054
 しかも、だらだらと食べていたせいか、料理の途中で、お腹が苦しくなる始末。

 本来なら、「神々しいほど、すべてが完璧だった!」とかなんとか、かっこいいコメントを書きたいところだが、食べ手の役不足。残念ながら、私には、しばしば、”神懸かった”と絶賛される、ランブロワジーの料理のすばらしさを堪能する舌が備わっていないのだ・・・。悔しい。P1100055

 それにしても、こうして写真を見返すと、本当に正統派。美しい。”ネオ・クラシック”という言葉がぴったりくる。

 高級で、上質な食材が、惜しげもなく大量に、しかも普通に使われている。「トリュフですが、何か?」という具合で、これ見よがしではない。しかも、一皿のボリュームは街のビストロ並にあるというP1100060のに、この品の良さはなんだろう。

 食べるほうも、料理がサーブされても、ことさら驚くわけでなく、普通に食べている。これぞ、ブルジョワジー。
 上流社会など全く縁がないが、パリにはこういう世界もあるのだ。

 
 ついに、ムシューたちは、上着を脱ぎ、ネクタイもゆるめ、食後酒シガーを始めた。甘いような、P1100061いい香りが漂ってくる。
 ススメ上手のお店の方に勧められるまま、我々も。
 オー・ド・ヴィーとチョコレートがおいしかったと告げると、親切にアドレスを書いてくださった。本当に気さくな方だ。

 喋りすぎた。気がつくと、とっくに12時を過ぎていた。それほど居心地の良い、楽しい夜だった。

 劇場のようなレストランでもなく、最先端の料理を出すわけでもない。
 特別なことはしない。自分の信じる料理をひたすら続けるだけ・・・。それでも、厚いファン層に支えられ、店は成り立っていく。
 いろんな三つ星レストランのかたちがパリにはあるのだ、と今更ながらのレストラン考。

 ○L’AMBROISIE
  9, place des Vosges
  75004 Paris
  TEL:01 42 78 51 45

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2007年2月25日 (日)

もうひとつのシェフ番付。

                                                                                                                              Img_4866

 ミシュラン2007年版の話題で盛り上がった1週間。
 話題の中心は、久々の女性3つ星シェフになったAnn-Sophie Picだったが、それぞれのレストランに、客足などの影響が出てくるのはこれからだろう。

 そんなことは先刻承知のごとく、ミシュラン発表前の19日、日刊紙フィガロは、もうひとつのシェフ番付ーー売り上げ高による番付ーーを、経済面の見開き2ページにわたり、特集していた。

 フランスの著名シェフの2006年度売上高をランキングした同紙の記事を少しだけ紹介。
   (調査:フィガロ、単位は100万ユーロ。サンドランス、パッサール、ピエージュは無回答。ミシェル・ゲラールは回答の時間なし?)
 
   1.Alain Ducasse    93  
 2.Joel Robuchon    60
   3.Laurent et Jacques Pourcel    37.5
   4.Philippe Legendre    34
   5.Pierre Gangaire    23,2
   6.George Blanc    22
   7.Paul Bocuse    19
   8.Pierre Herme    15
   9.Michel Rostang    15
   10.Michel Troigros    15
   11.Eric Frechon    14.5
   12.Jean-Andre Charial    12.5
   13.Guy Martin    10
    14.Guy Savoy     10
    15.Marc Veyrat    9.2
    16.Yannick Alleno    9
    17.Groupe B. Loiseau    7.8
    18.Jacques Chibois    6.8
    19.Ann-Sophie Pic    5.3
    20.Michel Bras    4.6

   1位は、当然、アラン・デュカス
 去る11日にはモンテ・カルロで、フランス料理界の重鎮、P.ボキューズの81歳の誕生日を、81人の有名シェフ81マカロンで祝う会を仕切った仏料理界の実力者。
 いまや、9カ国、21のレストラン、1400人の従業員を抱え、学校、ホテルなどもグループにおさめる、多角経営・多国籍企業の経営者でもある。

 テロ不安が続く地域、バスクのホテル、オスタペのからの撤退が話題になったばかりだが、エッフェル塔のレストラン経営権を買収するなど、さらに勢いに乗る2007年は1億ユーロを軽く超える?
 
 2位につけるライバル、ロビュションは、Fleury Michon, Legal, Sonyといった企業スポンサーとの契約、テレビ出演が売り上げの大半を占めるという。香港、ラスベガス、ニューヨークなど自分の冠付きレストランの視察を兼ね、1年の75%を飛び回るジェット・セッター。

 3位のローラン&ジャック・プルセル兄弟は、少し意外? モンペリエの2つ星の主たちは、監修するレストランが15店、そのうち6店のオーナーで、今年はさらに7店を開店するという。手広く展開しているのだ。週1パリ、2カ月に一度上海、四半期ごとに東京の店へ顔を出すという、こちらもジェット・セッター。

 同紙記者、F.シモン氏らによる記事によれば、これら著名シェフのように稼ぎ出すには、フランス国内にとどまらず、海外でもスターシェフとして、知名度、ブランド力を持つことが必要だという。

 ルイ・ヴィトン、ディオールといったフランスの高級ブランドに身を包んだ外国人客が、ファッションと同じように、レストランにも最高のフランス・ブランドを求める時代なのだ。
 確かに、レストランの星が多くなるほど、外国人客の比率は高くなる傾向がみられるかもしれない。

 
 シェフにとっても悪い話ではない。

 一度有名になれば。
 見習い時代は月に800、よくても1000ユーロで働いていたシェフたちが、例えば、3日で18,000ユーロという破格のギャラでパーム・ビーチのホテルに招聘されるようになる。
 中でも、シェフたちの夢の土地は、日本だという。
 ランキングの中で、唯一、パティシエとして、P.エルメがランク・インしているのも、日本での多店舗展開があってこそだろう。

 なにはともあれ、フランスのシェフは押しも押されぬ、"roi de l'export" (輸出部門の王様)に違いない。

 (参考記事:2月19日付フィガロ/economie)

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2007年2月20日 (火)

アンダルシア 冬の旅  ⑧マラガのGORKI

                                                                                                                        

Img_4250_1

                                                            

 旅は、ピカソが生まれた街、マラガでオシマイ。

 グラナダから遠回りをし、ヨーロッパ有数のリゾート地、コスタ・デル・ソル(太陽の海岸)経由で入る。

 真っ青な空。太陽の光を受け、輝く海がまぶしい。

 本来なら、ビーチで読書でもしたいところ。冬なのが、本当に残念だ。途中、ガソリン・スタンドの売店で買ったヒマワリの種を食べると、ほんの少しだけ気分が盛り上がった。

 P1090992
 マラガ到着。
 街並みは南国情緒が漂い、かなりエキゾチック。スウェーデン人とドイツ人が多く集まる街・・・と聞いたが、この風景にひきつけられるのだろうか。

 

                                                            

Img_42361

                                                            

 ホテルの方のオススメのタパス屋、GORKIへ。

                                                            

P1100012

  おしゃれなレストランが集まる、賑やかな地域で、この店の混み方は特別だ。次から次へと、人が押し寄せてくる。
 予約を入れ、大通り沿いに出た怪しげな露店を一通りひやかした後、出直した。

 忘れずに、律儀に席を確保してくれていた。ホッ。 P1100017

 品目のあまりの多さに、メニュを見るだけで、時間がかかる。バゲット・サンド、オープン・サンド、クレープの数々。地元名物、マグロの燻製を美しく盛り付けたカナッペもある。
 ヒヨコ豆の煮込み、ホワイトアスパラガスのサラダ・・・。一品料理もかなりのバラエティで、迷う、迷う。P1100019

 タパス屋といえども侮れない、趣向を凝らし、丁寧に作られた皿の数々。
 ラフに見えるサービスも、実はかなり心配りが行き届いている。

 ロンダに向かう山中で、P1100022野生のアスパラガスを売る行商を見た。通り過ぎた後、「買えばよかった」と後悔したが、ちゃんとここで再会できた。パリで食べていたものより、さらにワイルドな感じ(写真右3番目)

 おいしさと居心地のよさが忘れられず、翌日もリピートしてしまった。

 椅子にありつけず、立ち食べしている私たちに、食べ終わった客が「どうぞ、どうぞ」と席を譲ってくれる。
 折につけ、人情の温かさにも触れることができ、感激しきりの旅だった。

                                                           

Img_4290 ○Gorki
  Calle Strachan 6
  Malaga 952221466

                                                            

 ※ピカソ美術館に行く手前の店、"La Exquisita"で買ったroscos de vino他、マラガ地方菓子(写真左)
  素朴な揚げ菓子だが、地元では有名な店らしい。美術館で手荷物として預けると、「誰かが食べちゃうかもよ~」と係のお姉さんたちに大層うらやましがられた。

  

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2007年2月19日 (月)

パエーリャ@Le Fogon

                                                                   

P1100113_2

 1年ぶりに、スペイン料理の店、Le Fogon(ル・フォゴン)へ。

  前回、食べられなかったパエーリャを。

 ムニュでは、数種類あるパエーリャから好きなものを選ぶ。
 4人だったので、野菜と鶏肉、ラングスティーヌと魚介の2種類にした。

                                                                   

P1100103 生のポティロンのアミューズに始まり、エイとロケットのサラダ他、全3品(忘れました)のタパスは丁寧に作られて、好感度大だ。

 
 熱々のパエーリャが鍋ごと運ばれてきた。
 スペインでは、意外にも、この姿でいただく機会がなかったので、かなり嬉しい。

                                                                   

  料理雑誌『Regal』no.15では、同店のシェフ、Alberto Harraiz氏を、”スペイン料理の名人芸”を持って、独自のスペイン料理を作り出す、と紹介している。

P1100106 同誌の中で紹介されたパエーリャは、Riz au lapin, escargots et vinaigre de Xeres(ウサギとエスカルゴのパエーリャ、シェリー・ヴィネガー風味)。ウサギから丁寧に取ったブイヨンで、米を炊き上げる。
 スペイン料理を代表する米料理も、シェフにかかれば、かなり個性的だ。
 
 でも、作り方は、遊ばず、名人芸で。"bomba de calasparra"というスペイン高級米を使い、ふっくらやわらかく、かつ、かすかに歯ごたえが残るような、微妙な加減に炊きあげるという。

 正直、そこまで注意せず、米は食べてしまったが、中がほんのり生っぽい、ラングスティーヌのジャストな火の入れ方は、日本人の私にはぐっとくるものがあった。

P1100118_2 お店の人は、相変わらず、感じが良い。
 満席で大人気の店だが、この日の客の約半数は、日本人なのには驚いた(我々も含めて)。おいしい店や話題の店の情報が本当に早い!

 「日本人客が多い店は、間違いない」
 そのうち、そんな定説がパリに浸透するのでは。

                                                                     

  ○Le Fogon
  45, quai des Grands-Augustins,
  75006 Paris
  TEL:01 43 54 31 33
  休:土曜昼・月曜日
  metro:St Mitchel/Odeon

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2007年2月16日 (金)

アンディーブ、ほろ苦デビュー。

                                  
Ijpg

 アンディーブの季節だ。

 小さな白菜のようなかわいらしい外見だが、シャキシャキと水分たっぷりの葉を噛むと、意外なほろ苦さが広がる。日本の野菜に例えると、近いのは何だろう?


普段は、超簡単レシピで我が家の食卓に登場する。
 ぷっくりしたアンディーブをざく切りにし、鰹節と醤油でいただいたり、はずした葉でディップなどをすくって食べることが多い。
                                  
                                  

Photo_15

 少し手間をかける時は。
 一度さっと茹で、バターで焼いたものを、付け合わせに。
 ハムで巻いたものにベシャメルソースをかけ、グラタンに。
 仏人マダムの料理教室ではアンディーブのスープを教わった(写真右)


 おいしいのだが、最近、なんとなく、ワンパターン。


 旬到来につき、コルドンで習い、ずっとやってみたかったアンディーブ料理に挑戦してみた。

  Tatin d’endives au fromage de chevre, jus aigre-doux(山羊チーズ入り、アンディーブのタルトタタン、甘酸っぱいジュを添えて)

 実は、日本人にも人気のビストロ、L'Epi Dupin(レピ・デュパン)のスペシャリテのひとつ。
 コルドンでは、毎週、有名シェフを招いた”Chef Invite"という授業があるのだが、同店のシェフが実演した際、レシピを伝授してもらったのだとか。

                                  
Photo_13
   
 下茹でしたアンディーブを敷き詰め、中にシェーブルを詰め、焼く。
 本来は、タルトタタンのように、表面がキャラメル状になるはずなのだが、うまく焼き色がつかなかった。

                                  
                                  
 簡単に見えたからこそ、挑戦したのに大失敗。原因は、アンディーブの余分な水分だろうか。
 おそらく、もっとしっかり茹で、もっとしっかり水気を切るべきだったのだ。

 残念・・・。

 珍しく気合いを入れて作ったというのに、ほろ苦デビューに。リベンジはいつにしよう?
                                  
Photo_14

 ○L'Epi Dupin
  11. rue Dupin
  75006 Paris
TEL:01 42 22 64 56
FAX:01 42 22 30 42

 ※写真左が、シェフの作ったお手本です、もちろん。

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2007年2月 8日 (木)

パリジャン気分になれる店 -THOUMIEUX-

 牛肉が食べたい。

P1100145 日本だと、すかさず”焼肉”なのだろうが、パリの焼肉は割高だ。

 ならば、アントレコットを・・・と、シャンゼリゼ近くの行列の店、Relais de l'Entrecoteに行ってみようと思ったが、土曜日の夜だけにいつにも増して長蛇の列。道路に行列がはみ出している。
 向かいのChez Andreも「かなりお待ちいただかないと・・・」。

 こうなったら、なにがなんでも、ステーキが食べたい。
 家の近所に引き返し、以前から気になっていたブラッスリー、Thoumieux(トゥーミュー)へ。
 以前、『パリの老舗ビストロ~』のような豪華本に掲載されていたのを立ち読みしたのだ。
 
 創業1923年。
 ドアを開けると、奥行きのある広い店内に驚く。
 鏡張り、丸い照明、ポスターの類。いかにも、という感じだ。

 働いている人もほとんどが40~50代ではないだろうか。
 加えて、親切だが、押しの強いマダムもいらっしゃる。
 内容は覚えていないが、イブ・モンタンの映画『ギャルソン!』が頭に浮かんだ。
 気さくだが、心地よい、気配りのあるサービス。誰もが抱く”古き良きパリ”の世界なのだ。

P1100126 メニュも期待を裏切らない、トラディショナルなラインナップ。
 エスカルゴ、フォアグラ、オニオン・グラタン・スープ、タルタル・ステーキ、仔牛のレバー、カスレ、etc・・・。ウフ・マヨネーズ(ゆで卵のマヨネーズ添え)まである。

 最近、個性的な店に行くことが多かったので、気の置けないメニューに安心する。

 頼んだのは、前菜にポワロ葱のヴィネグレット・ソース添え(写真左上)
 皿一面に敷き詰められたポワロは、何本分なのだろうか。

P1100132 プラに、リムーザン牛のコット・ド・ブフ1㎏をシェアする。
 セニャンでいただいたが、脂が乗った肉は日本人好みではないだろうか。

 ソースも添えられていたが、塩とマスタードで十分だった。

                                                                                              

P1100134 骨髄と、山盛りのポテト・グラタン付き。かなりのボリュームで、グラタンはほとんど食べることができなかった。

 別腹のデザート。

 隣で新聞を読みながら料理を待つ、常連風ムシューのチーズの盛り合わせも魅力的だったが、さすがにそこまでは。

                                                
 タルト・タタンを。P1100143
 これもまた大ぶりだが、火が通されたリンゴゆえ、すっと入る。添えられたクリームをチビチビ付けると、またおいしい。

 
 大満腹、大満足。
 いろいろ言っても、こういうシンプルでわかりやすい料理が好きなのだ。

 
 客層は、フランス人が半数以上だが、観光客も多い、ツーリスティックなレストランでもある。
 ここにくれば、トラディショナルなフランス料理を食べることができるからだろう。

 誰でもウェルカム!的な気安さが心地よい。英語ももちろん通じる。

 今までは、日本から来られたお客様をラファイエット近くのAu Petit Richeにご案内していたが、これからはここも使える。
 
 
 ○THOUMIEUX
  79, Rue Saint-Dominique
    75007  Paris
    TEL:01 47 05 49 75
    FAX:01 47 05 36 96
    http://www.thoumieux.com

  ○Relais de l'EntrecoteP1100141
    15, Rue Marbeuf
    75008  Paris
    TEL:01 49 52 07 17

  ○Chez Andre
    12, Rue Marbeuf
    75008  Paris
    TEL:01 47 20 59 57
    FAX:01 47 20 18 82

  ○Au Petit Riche
    25, rue Le Peletier
    75009 Paris
    TEL:01 47 70 68 68
    http://www.aupetitriche.com

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2007年1月15日 (月)

アンダルシア 冬の旅 ④エル・ブリ、イイトコドリ 後編

P1090838

                                                   

 「Tapasでございます」

   
 緑色の液体の皿が目の前に置かれる。

                                                                                                      

P1090820 実はまだ、コースの半分も終わっていないことを知り、愕然としていると、白手袋が伸びてきて、スポイドでチュッチュッと入れてくれた。スポイドなど、久しぶりに見た。

 Oil soup & grapefruit & green olive(2004)だ。(写真左)
 オリーブの濃厚な風味が、グレープフルーツの甘さと酸味でバランスを取る。この組み合わせはいい。

                                                   

P1090822

 次に、艶やかな白アスパラガスが載せられた皿が。Asparagus with ham and mollet egg(2003)。目の前で温かいソースをかけてくれる。アスパラガスにはホワイトチョコのような油脂(バター?)がコーティングされている。ほんのり温かなソースは卵系。カルボナーラを分解、再構築した料理なのだろうか。
 添えられた酸味のあるアスパラガスのスープで口の中をさっぱりさせる。P1090825

 Crab Chatka with tartar sauce(2005)
  カニ身の上に、アワアワ。

                                                   

P1090828  Quail thing in soya sauce(1987)
  焼き鳥を思わせる、ウズラ料理。骨を持って、パクリといただく。タレは塩辛め、濃い目。

 

                                                   

 ここからやっと、The DishesP1090830

 Ground rice macaronis with coconut curry and cod fish(2004)
 イタリアでよく見かける米粉のパスタを使って。でも、むっちりした食感で癖のあるタラの内臓(?)を併せるあたり、 むしろ、”腸粉”を思わせるアジアな一皿。

 
P1090832 Hake fish with beetroot raviolis and pistachio(1998)
  「お好み焼き!」と、笑いが止まらなかった皿。ガルニのベットラブが紅ショウガっぽい。

P1090835

 
 Beef sirloin covered in pesto sauce(1989)
 ちょっと休憩? 普通の料理も出た。ちょっとだけホッとする。

 

 Advance Dessert。

 2 metres of parmesan cheese spaghettis(2003)。(冒頭の写真)
 2メートルもあるスパゲッティを出しておいて、フォークもくれない。「ちゅるちゅると吸い込んで食べてください」と言われる。仕方なく、チーズ味の糸コンニャクみたいな麺をすする。かなり恥ずかしかったが、なぜだか楽しかった。P1090839
 

 The Desserts。

  Alphabet soup(2004)。今となっては、なにがアルファベットなのか、思い出せない。すみません・・・。

 P1090845 Warm chocolate mousse with pear sorbet(1998)

 そしてミニャルディーズ

                                                    

P1090846                                                

 コーヒーを飲みながら、手渡されたメニューを読み返し、なんと驚きの連続の食事だったのだろう!と感嘆した。

 聞いていた通り、皿数は多いが、ポーションが小さいので、満腹感に悩まされるほどではない。エル・ブリ本家の”つまみぐい”とはいえ、十分すぎるほど楽しめた夜だった。

 フェラン・アドリアが、温度差テクスチャー香り、などにこだわり、最先端のテクニックを駆使して創造する数々の皿。
 しばしば、『脳で味わう料理』と言われるその世界を垣間見ることが出来たのも収穫だった。

 本物のエル・ブリ。いつか行ってみたいと憧れは募るばかり・・・。

                                                   

 ※写真はクリックすると、大きくなります。

                                                                     

 ○HACIENDA BENAZUZA
  41800 Sanlucar La Mayor
    Sevilla Spain
  TEL:+34 955 703 344
    FAX:+34 955 703 410
    http://www.elbullihotel.com/

 ○elBulli
   http://www.elbulli.com/

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2007年1月 9日 (火)

アンダルシア 冬の旅  ③エル・ブリ、イイトコドリ 前編

                                                 

P1090801_1

 エル・ブリ? エル・ブジ?                                        
 パエーリャ(パエージャ、パエーヤ)、セヴィーリャ(セヴィージャ、セヴィーヤ)など、ばらつきがあるように、人によって違う。一度スペイン人にたずねてみたが、どちらでもいいそうだ。
 (ちなみにそのスペイン人の発音は、そのどちらでもない、日本語に存在しない音だった。強いて書けば、エル・ブイ? エル・ブギ?)

  
 革新的なスペイン料理を世界に知らしめた天才シェフ、フェラン・アドリア氏
 彼がバルセロナ郊外(といっても2時間くらいかかるらしい)に開くレストランelBulliは、間違いなく、世界一予約困難な店のひとつだ。

 1年のうち、開いているのは4月から10月までのわずか半年間
 欧州滞在中に、一度は行きたいと常々思っているのだが、ぼーっとしている間に、毎年行く機会を逃してしまう。今、HPをチェックしてみると、「2007年度はすでに満席です」と、ウ ェイティング・リストもなく、つれない。
 そんな難易度の高いレストランだが、実は穴場があるのをご存知だろうか。

P1090852 セヴィーリャ郊外にある、エル・ブリの5つ星ホテル、HACIENDA BENAZUZA内にLa Alqueriaというレストランがあり、ここでは過去20年間にわたるフェラン・アドリアのレシピを同店のシェフ、Rafa Moralesが再現しているという。きっと、アドリア氏の代表作ばかりに違いない。イイトコドリだ。

 しかも、2004年にミシュラン2つ星を獲得している実力派。間違いない。
  恐る恐る電話をしてみると、あっさり予約できた。

P1090797  セヴィーリャ市内から高速をタクシーで走り、20分くらい。
 農園を改築して作られたという広大な敷地に立つホテルは、南スペイン特有のインテリア、テラコッタ色の壁が温かい雰囲気を醸し出している。雑誌で見た、モダンな料理の印象とは正反対だ。

 働いている人は、男性が燕尾服、女性はメイド風!の装い。手袋着用に違和感を覚えたが、これは後々、理由がわかるところとなる。

 

 食前酒にシェリーをいただいていると、ヒヤッと冷たい筒を渡される。これは水のメニュー。いきなりジャブが飛んできた感じ。もう、今宵のエンターテインメントは始まっているのだ。

P1090799 料理はおまかせにし、ソムリエの方にコースに合うワインを選んでいただくと、程なくして、サングリア(Sangria in suspension・2005)が運ばれてきた。細かいブリュノワーズに切られたフルーツが彩り良く、サクサク、カリカリ、楽しい喉越し。

 先攻される形で、前代未聞(私にとって)のディナーは始まった。

 いただいた料理は、次の通り(カッコ内は、考案された年)

P1090800

P1090804 P1090805

 写真左から・・・Fried fish(1998):稚アナゴを揚げたものが紙に包まれて。
 Spherical olives(2005):瓶詰めのオリーブを一粒ずつスプーンに載せてくれる。実は、人工オリーブ! プリッとした皮を破ると、オリーブの芳醇なエキスが広がる。(冒頭の写真)

  Dry nuts covered in honey(2005), Radish "Kataifi"(2003):カダイフの上に、数種の芽が。刺身のツマにインスパイアされた?  来日みやげだろうか、”まきす”を使っているのもおもしろい。Black olive crocant(1998)も一緒に。

 Iced mango and foie gras(1998)

P1090806_1  Peanut praline with bread(2003):チューブに入ったプラリネをパリパリのパンに塗って食べる。

                                                                     

  P1090810

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  Ham baguette(2006):中が空洞になったパリっとしたクラストの上に、ハモン・イベリコを載せて。

 Strawberry with campari and sancho pepper(1998):こんなところで、久しぶりに山椒とご対面。
 "Quicoguaca"(1998):グワカモレ入り。早く食べないと、皮が柔らかくなる繊細さ。

P1090814P1090817

 

  Tangerine gelee(2003):セロファンに包まれているのは、日本のみかんの寒天のようだった。

 Caramelized quail egg(2000)

                                                                     

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 Sweet pork cracker with menthol(1996):カリッと揚げられた豚の脂身をトングでつまみ、ハッカ風味の甘酢でいただく。

 Foam patatoes with black olive(1998):ふんわりふわふわのジャガイモのムース、黒オリーブオイルのソースかけ。

 なんと、ここまでがThe Snacks
 楽しい。面白すぎる。次はどんな仕掛けが?と、期待で笑いが止まらない。

 ふと気がつくと、手術台を思わせる器具のセットが脇に準備されている。サービスの方は、さまざまな器具を使いながら、ひとつひとつ、テーブルのそばで最後の仕上げをしてくださる。手袋着用は、このためだったのだ。P1090807
 

 後半は、The Tapasからスタート。驚きのディナーは、まだ始まったばかりだった・・・。

                                                                     

 ※写真はクリックすると、大きくなります。

                                                                     

 ○HACIENDA BENAZUZA
  41800 Sanlucar La Mayor
    Sevilla Spain
  TEL:+34 955 703 344
    FAX:+34 955 703 410
    http://www.elbullihotel.com/

 ○elBulli
   http://www.elbulli.com/
 

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2006年12月24日 (日)

リュクスなピュレを作るには・・・

 アントレコットのステーキに添えようと、ジャガイモのピュレを作った。

 スタージュしていたレストランで、欠かせなかったピュレ。

P1090273 茹でたジャガイモをムーランにかけ、バターとクリーム、塩・コショウを加え、火にかけながら、泡だて器でよく混ぜる。
 レストランの1サービス分のピュレ。大鍋に入った相当量のピュレを混ぜる重労働は、たいてい、アプロンティコミの仕事。

 日が浅いアプロンティだと、「声を出し、しっかり混ぜなさい!」とシェフに指導され、「フエットゥ! フエットゥ! フエットゥ!(混ぜる!混ぜる!混ぜる!)」と言いながら、汗だくで混ぜていた。慣れないと、勢いが余り、熱いピュレがはねたり、火の上にこぼれたり。
 メインの脇に、何気なく添えられるピュレは、実はこんな汗と涙の賜物なのだ。

 これが2ツ星になると、さらにすごい。
 ジャガイモは、一個ずつ、タミと呼ばれる裏ごし器にかけ、なめらかに仕上げる。大変な作業だ。想像を絶するような量のバターが投入され、まるで着色料を加えたかのような黄色になる。
 混ぜるのは、やはり、一番下の仕事。毎サービス、ほぼ満員御礼のレストランだと、鍋も巨大だ。汗だくなのは、言うまでもない。
 こうして手間隙かけて作られたピュレは、金の模様入りの美しい器に盛られ、トリュフのジュースをかけてサービスされていた。

 
 リュクスなピュレと言えば。

 最近、感激のおいしさだったのが、"L'Atelier de Joel Robuchon"のピュレ(冒頭の写真)
 小さなSTAUBの鍋に入ったピュレは黄色く、艶やかに光っている。
 口当たりは軽く、滑らかで、通常なら舌に残る、ジャガイモ特有の粉っぽさがない。パッと広がるパターの良い香りが、心地よい。「パンに塗って食べたい!」と友人に言わしめたほどだ。
 おそらく、バターはボルディエで、ジャガイモとほぼ同量程度(!)、加えているのだろう。かなりリッチなピュレだけに、ポーションは他の店と比べるとかなり少なめだ。

 実際にピュレを家で作ってみると・・・。

Img_3761 道具馬鹿なのに、我家にはムーランがない。ザルをタミ代わりに使ったが、途中で疲れてしまった。
 どうしても思い切れず、中途半端な量のバター(しかも普通のPRESIDENT)、クリームの代わりに牛乳を加え、泡だて器で混ぜるが、こちらも途中で手がしびれてしまう始末。アプロンティの苦労が、ほんの少しわかった気がした。

 レストランの滑らかさには程遠い出来上がり。当然、トリュフのジュースなどないので、仕方なく、表面にオリーブオイルをかけた(写真左)

 家庭でも食べる料理、ピュレが、料理人の手にかかると、たかがピュレ、されどピュレになることを実感。

 とりあえず、リュクスなピュレを作る必要条件。気力、体力、財力、そして”思い切り”だろうか。

○L'Atelier de Joel Robuchon
  5,rue Montalembert
    75006 Paris
    TEL:01 42 22 56 56
    休:無
  metro:Rue du Bac

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2006年12月18日 (月)

なんじゃこりゃ?な食材 ⑪ris de veau

Img_0663_1  リ・ド・ヴォー

 胸腺肉。成獣になると消失する、仔牛の気管の前にある白い内臓肉。(引用:フランス料理用語辞典)  味は淡白で繊細だが、ミルクっぽいとでも言おうか、独特の風味、食感が特徴だ。

 消えてしまう肉。フランス料理の高級食材のひとつで、名前はよく聞いていたが、日本で食べた記憶がない。当然、フランスでもレストランで食べる程度で、自分で料理をしたことがなかったのだが・・・。

 
 スタージュ先では、毎日のようにリ・ド・ヴォーの下処理をさせてもらえた。
 下茹でしたリ・ド・ヴォーをザルにあけ、表皮や脂肪、血管を取り除く。水気を含んだリ・ド・ヴォーはぶよぶよしている。たくさんやると、手がふやけてくるほどだ。

 皮をむくときに肉を傷つけないように・・・ともたもたしていると、作業が遅くなり、シェフの半分も終わらせられなかった。
 布を敷いたバットに並べ、冷蔵庫で保管し、余分な水分を出す。ここで重しをする人もいるらしい。

 塊のまま、あるいはエスキャロップにして、ポワレしたものをソースでいただくのが一般的だろうか。
 
 以下、2006年撮影した、リ・ド・ヴォー・コレクション

P1030562 ○Chiberta・・・3r.Arsene-Houssaye
  友人が注文した一品。色よく焼いた(rissolee)リ・ド・ヴォーにエビの天ぷら、ペリグーっぽいソースを添えて。

 

                                    P1050096_1                               
 ○La Ferrandaise・・・8,rue de Vaugirard
  ロニョン(腎臓)、フォワ(レバー)と3種盛りで登場。

 

 

Ris_de_veau

○L'Affriole・・・17,rue Malar
 小さく切られたリ・ド・ヴォー。照り焼き風のソースでからめた皿。中央はパネのスープだったか? 

Ramijanridovo   

 ○Chez l'ami Jean・・・27, rue Malar
  シンプルにポワレしたリ・ド・ヴォーに、色とりどりの野菜を添えて。

 

 

P1090268 ○L'Atelier de Joel Robuchon・・・5,rue Montalembert
  これも友人が注文したもの。食欲をそそる焼き色だが、中はねっとり、やわらかなキュイッソン。繊細だ。

                                                                 

 来年こそは、”あの店”のリ・ド・ヴォーを!

 

 ○リ・ド・ヴォーの下処理の図解付きサイト
  
http://chefsimon.com/rivo.htm
 
 
※家で一度やってみたが、硬くなり、大失敗。茹で時間が長すぎたかもしれないが、一番の原因は、部位選び?
 リ・ド・ヴォーには、喉の部分(la gorge)芯?(la noix)の部分があり、noixのほうが洗練された料理向きという(参考http://www.cooking2000.com/fr/dossier/tripier-ris.htm)。スタージュ先やレストランで目にしているのは、おそらくnoixのほうだろう。
 私が買ったのは、長細かったので、恐らく喉の方? 小さく切れば良かったのかもしれない。

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2006年12月 8日 (金)

”驚き”の店 -CARETTE-

Img_2683

 パティシエールの友人から、”驚き”のマカロンをいただいた。
 トロカデロ広場にある、サロン・ド・テ兼パティスリー、CARETTEのもの。名前はもちろん、目にするのも初めてだ。

 恒例のパリのマカロン大賞"Meilleur Macaron de Paris"の2006年大会において、"Etonnant(驚き)"部門で2位を獲得したマカロンだという。

 何が驚きなのだろう・・・。
 かなり発色の強い、カラフルな見た目だろうか。
 それとも、12種類もの、バリエーションの豊富さだろうか。
 はたまた、パッション・フルーツや、フルール・ド・セル入りキャラメルなど、独創的な味がガツンと主張しているところだろうか。

 確かめるべく、お茶しに行ってみると。

P1090468_1 観光地のど真ん中、シックなマダムが集う16区、周りは派手目なカフェやブラッスリーだというのに、タイムスリップしたかと思うような空間。うっかり見落としそうだ。
 内装、テーブル、椅子、棚、すべてが「いまどき、こんな・・・」的古さだ。
 同店のHPによると、”30年代テーストを残した内装”らしい。かなりの、驚き。

 ドカンと大ぶりのお菓子ばかりだろう・・・と思っていたら、P1090467また驚き。
 トラディショナルなラインナップだが、小ぶりで、きれいに丁寧に作られたケーキが並んでいるではないか。エクレアが特に、美しく見える。ヴィエノワズリーも、パリッと焼き色がつき、おいしそうだ。そういえば、友人が「ここはケーキもおいしい」と言っていたのを思い出した。
 
 思わず、店名のついたプラリネクリーム入りケーキを頼んだ。
 隣の席の、孫を連れた常連風マダムは、ワックスペーパーに包まれた小さなサンドイッチと、エクレアを食べていた。やはり、おいしそうだ。一人で来て、ケーキを食べていく年配の方も多そうだ。
 
 年配のウエートレスさんなど、店の方も感じが良く、ケーキをいただいた後は、ゆっくり読書までしてしまった。
 ツーリスティックなトロカデロに、驚きの穴場、発見。Img_2704_1
 

 ※驚いてばかりで、マカロンの何が”驚き”なのかは、結局わからずじまい・・・。

○CARETTE
 4 place du Trocadero
  75016 Paris
  TEL:01 47 27 88 56
  FAX:01 47 27 26 09
  http://www.carette-paris.com/

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2006年12月 5日 (火)

リヨンとその周辺  ⑧コテコテ、古典! ポール・ボキューズ後編

 結論から、言ってしまおう。
 
P1090076 ポール・ボキューズ。
  フランスで訪れたレストランのなかで、内装、サービス、そして料理、すべてにおいて、もっともクラシックだった(それほど多く行ったことがあるわけではないが)。コンテンポラリー・フレンチが時代の潮流とすれば、むしろ新鮮に感じるほど。
 

 周知の通り、ボキューズ氏はかつて、ヌーヴェル・キュイジーヌの旗手として知られた人。何がきっかけになったか知らないが、ある時から、古典、伝統料理回帰に方向転換したという。
 

 前菜のスープ、2品が運ばれてきた。
 パイで包まれたテット・デ・リオン。Soup aux truffes noires V.G.E (Plat cree pour l'Elysee en 1975)。(冒頭の写真)
 氏が料理人として初めてレジオン・ドヌール賞を受賞したときに、当時の大統領、ヴァレリー・ジスカール=デスタンに捧げたというエピソードで知られる、黒トリュフのスープだ。
 さっくりと焼けたパイ皮を破ると、黒トリュフの香りが、湯気とともに立ち上った。なんとも、贅沢だ。P1090078

 ムール貝のスープ(Soupe de moules de Bouchot Aux pistils de safran)は濃厚ながら、サフランの風味と酸味が効いている。もちろん、ムール貝もプリッと。
 

 ここで、いきなり、トックをかぶったボキューズ氏が登場
 80歳には見えない。想像していたより小柄で、終始にこやか。子どもたちに声をかける姿は、仏料理界の重鎮というより、よく気がつく、優しいおじいちゃんという感じだ。(スープの途中だったのと、興奮と感激で、不覚にも写真撮影をすっかり忘れてしまった! 今も悔やんでいる・・・)

P1090082                                                                     

 メインの、ブレス鶏の豚膀胱包み(Volaille de Bresse en vessie "Mere Fillioux")がやってきた。
 おずおずとカメラをかまえると、「ちゃんとお見せして」とメートルに指示され、白い上着の彼が、にっこりポーズしてくれた。この調子だと、王様のようにふるまっても許してくれる気がする。

                                                                      

 風船のように膨らんだ膀胱のなかに、しっとりと火が通ったブレス鶏が入っていた。メートルが鮮やかな手つきで、さばいていく。

 「胸肉と腿肉、どちらからお召しあがりになりますか?」とたずねてくださる。モリーユのクリームソース、ガルニチュールも、その場で盛り付け。残りは保温のため、再びキッP1090085 チンへ。
 ブレス鶏のおいしさは、言うまでもない。

 
 アントレ、プラともポーションが大きく、さすがに鶏のお代わりの途中でギブ。フロマージュも、パスしてしまった。

P1090095 デザートはワゴンに載ったデザートから選び放題。軽そうなCoupe de fruits rouges beaujolaiseを。ああ、もっと強靭な胃袋があったなら!

                                                                      

 見た目は垢抜けないし、クリエイティブな発見はそこには、ない。が、誰が食べても「おいしい」と感じる、及第点の料理がある。そこがボキューズのすごいところなのだろう。
P1090108 伝統料理、なにが悪い。古臭い料理、いいじゃないか。フランス人はこういうのが好きなのだよ・・・。ムシューの心の声が聞こえてくるようだ。

 コンテンポラリー・フレンチ? 大いに結構。
 でも、フランス料理の「ねっこ」。
 フランスで育つ食材、脈々と引き継がれてきた調理法、その美食を培ってきたフランスの歴史と文化・・・。あなたは、それを知った上で、フレンチを食べていますか?
 やんわりと、そんなことを問いかけられているような気分になった。古典料理に触れるとは、こういうことなのかもしれない。

Img_2334_2  お手洗いに立つと、ガラス張りになったキッチンが見えた。どうぞ、どうぞ、と招き入れてくれる。
 どこから、だれから見られてもいい、鮨屋のカウンターのように整然としたそれ。
 ピカピカに磨きあげられたストーブが美しい。営業が終わるたび、力を込めて磨いているに違いない。

 料理人の「ねっこ」が、しっかりと育っているのだろう、ここでスタートを切る人はきっと幸運なのだろう、と思った。 

  (参考:http://ja.wikipedia.org

 ※写真は忘れたが、サイン入りの特大カルトはいただいた。名前もちゃんと書いてくれ、感激。

○Paul Bocuse
  L'Auberge du pont de Collonges
  69660Collonges-au -Mont-D'Or
  Tel 04 72 42 90 90
    Fax 04 72 27 85 87
  http://www.bocuse.fr/

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2006年12月 4日 (月)

僕らが旅に出る理由  ③デンマークのパン、Hørfrørugbrød

Img_2812_1_1                                                                 

 デンマークみやげにパンをいただいた。
 穀物がブツブツ入ったパンは、何パンと言えばいいのだろうか。

 簡単なもので済ませる、日曜日の昼食。
 イクラ、スモークサーモン、エビを買ってきて、スモーブロー大会に。
 誰が一番、おいしそうに、美しく盛り付けられるかを競うのだ。

 
                                                                

                                                               

 2年前、北欧を旅した思い出がよみがえる。

 かつて、北欧家具、食器、デザインに憧れた時期があり、王室御用達デパートのイルムス・ボーリフースジョージ・ジェンセンイッタラなどで、北欧デザイン・グッズを買い漁るつもりだったのだが・・・。降り立ってみると、なにもかもが高すぎた!
 アールトの椅子なんて、とんでもない。R.コペンハーゲンなど有名ブランドは、セカンド品しか買えなかった。

Img_2826_1 中でも、最も高かった思い出が、デンマーク名物のオープンサンドイッチ、スモーブロー(smørrebrød)専門店、Ida Davidsen
  
 百数十種あるというアーティスティックなサンドイッチ目当てに決めた旅でもあった。きれいにカットし、らせん状にくみ上げた野菜、美しい曲線を描き、パンを包み込むロースト・ビーフ・・・。デザイナーズ・サンドイッチと呼びたくなる端整で、クリエイティブな姿を雑誌の特集で見て、一目ぼれしたのだ。

 なのに。あれや、これやと食べたかったのに。サンドイッチを2皿ずつ食べただけなのに、3人で1万円以上だったと思う。

 デンマーク人の友人に話すと、「有名だけど、行ったことがないわ」。ツーリスティックな場所なのかもしれない。
 とはいえ、細工が凝らされたサンドイッチは、やはり美しく、行って良かったと思っているのだけれど・・・。(写真も撮っていません・・・)

                                                                

Img_2833  そんな、ほろ苦い記憶をたどりながら、それっぽく仕上げてみた。クリームチーズを塗ったパンにアボカド、エビ、イクラ、タマネギ、レモンを載せたスモーブロー。

 ひとつ作るだけで、かなり面倒くさい。箸を使いたくなる、細かい作業だ。油断すると、エビが、イクラが、転がり落ちてしまう。やれやれ。空腹だったこともあり、2皿目以降は、雑になってしまった。

 デザート代わりに、クレーム・フレッシュとミュールのジャムを塗って。朝食にもよさそうだ(写真右下)。

 それほど大きなサイズでもないので、材料の仕込みも手間がかかりそう。高いのは、当然かも、というのが、作ってみた感想。

                                                                

Img_2849 ○Ida Davidsen
    Store Kongensgade 70
    København
    TEL:33-91-36-55

 ※デンマーク、スウェーデンは高かったが、フィンランドの物価は若干安く感じた。近代美術館、artek、アラビア本社、街のところどころに現れる、アキ・カウリスマキの映画を彷彿させる風景・・・。いつか、また行きたい場所だ。

 

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2006年12月 3日 (日)

試食天国!@C'EST BYZANCE

P1090418

                                                                               

 Bellota-Bellotaでチラシをいただき、系列店でのオープンハウス"Rendez-vous Goumands"開催を知る。ハモン・イベリコ好きとしては、行かなければ!

 場所はパリ近郊ブーローニュ市(といってもちょっと出ただけで、ほとんどパリ)にある店、C'EST BYZANCE。車で通るたびに、気になっていたので、ちょうど良かった。
 
 一見、倉庫のような外観だが、中は店舗になっており、レストランもある。Bellota-Bellotaと同じだ。

 11月30日に始まったこのイベントは、17回目。同店で販売するほとんどの商品が試食できる。                                                                           

 「ボンジュール! まずはガチョウのフォアグラから、いかがですか? アルザス産です」。
 試食のお皿を渡され、「パンもどうぞ」と勧められる。口に運ぶと、甘口のワインのグラスも渡され。

P1090411  食べ終わると、隣のソーセージ・コーナーのお兄さんがロモチョリソーなど数種盛り合わせを手渡してくれた。
 ベルト・コンベヤーのように、ズルズルと進むと、骨付きハム担 当のお姉さんがバターを勧めてくれた。もちろん、ボルディエだ。大きな塊からナイフで取る。クリーミーな味わいは、やはり、美味。

                                                                               

Hohoniku こんな調子で、スモークサーモン、コクのあるクレーIkuraム・フレッシュを添えたイクラブリニイベリコ豚のほほ肉の煮込み、アンチョビ赤ピーマンのマリネ、ニンニクの酢漬け、ジャム、ワイン、マンチェゴ・チーズ、チョコレートなど、スペイン産を中心に同店が選んだ”おいしい商品”の試食三昧。

                                                                                

 もちろん、肝心のハモン・イベリコも。
 その道のプロと思われる(たぶん)スペイン系の方が、ハモネロに固定した骨付きハムから切り出してくださった。Bellota_1

 
 
 パリで、これほど試食ができる機会は、そうない。久々のデパ地下気分に大満足。意地汚く、あれも、これもと試食しているうちに、恥ずかしい話だが、ちょっとした”お昼ごはん”になってしまった。

                                                                               

 いろいろと買いたくなり、困ったが、イクラと、クリスマス・ディナー用に”金粉の瓶詰め”を購入した。
  クリスマスの買い物も、そろそろ始めなければ・・・。

 楽しいイベントは、明日、3日夜7時までですよ、奥様!

 ○C'EST BYZANCEP1090428
    27,rue Yves Kermen
    92100 Boulogne
    TEL:01 46 09 00 01
    metro:Marcel Sembat

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2006年11月25日 (土)

リヨンとその周辺  ⑦重鎮に会いに! ポール・ボキューズ前編

 リヨン行きを決めると同時に、”あの店”の予約を手配。

 PAUL BOCUSE(ポール・ボキューズ)。

Bocuse 泣く子も黙る(ほんと?)、フランス料理界の重鎮のレストランだ。

 学生時代、辻静雄氏の著作を読み、フランス食文化に目覚めたので、彼と親交の深いボキューズ氏が”スゴイ人”というのは、なんとなく知っていた。でも、当時フランスはまだまだ遠い国。国立のエコール・キュリネール(現在は、エコール辻 東京)開校時のCMで「mais!(しかし)!」と怖い顔、腕組みして言うおじさんというイメージしかなかった。情報量のせいか、ロビュションやデュカスのほうが、すごい気がした。

 フランスに来て、フランスの料理界にムシューが君臨しているらしいことがだんだんわかってきた。

 スタージュ生をあまり受け入れない某有名レストランも、彼の学校の生徒は断れないとか。(ウワサですが)。「鶴の一声」というような表現がフランスにもあるのだろうか。すごいな、ムシュー・ボキューズ!

 とはいえ、聞こえてくるレストランの評判は、賛否両論。結構、手厳しいものもあるから、自分の目で、1965年以来41年間三ツ星を守るという、驚異的な記録を持つ重鎮のレストランを体験してみたい。しかも、ボキューズ氏はかなり高い確率でレストランに顔を出すというではないか。ここは、ひとつ、生ボキューズ体験しなければ!

 こうして、料理より、ボキューズ氏本人への興味いっぱいで、リヨン郊外のメゾンへ向かった。

 タクシーの運転手さんが、「あれだよ~」と示す先には、冗談のような配色の館が。このセンス、もう誰も止められないのだろう、ほかに類のない、”ボキューズワールド”だ。

P1090123 名物ドアマンの歓迎を受け、席に案内された。フェルナン・ポワンの写真がところ狭しと飾られている。

 氏の写真入りの巨大なカルトを手渡される。

 アラカルトのほかに、ムニュが3つある。
 前菜、主菜、フロマージュ、デザートのMenu Classic、前菜、魚、グラニテ、肉、フロマージュ、デザートのMenu Bourgeois

 そして、Menu Grande Tradition Classique
 フォアグラのポワレ、伝説の黒トリュフのスープ、フェルナン・ポワン風の舌平目、グラニテ、ブレス鶏のヴェッシー包み、フロマージュ、デザート、プチフール。
 
 ”フル・コース”という言葉を久しぶりに思い出した。まさにそんな印象だ。
 ボキューズ体験に来たからには、このムニュを頼むべきなのだろうが、そんなに食べられない。スペシャリテのいくつかを、アラカルトで注文する作戦に。

 黒トリュフのスープ、ムール貝のスープを前菜に。
 プラは、Volaille de Bresse en vessie "Mere Fillioux"を。
 ブレス鶏を注文するやいなや、メートルが若き部下に向かって目配せした。合図を受け、白い上着の彼はキッチンへ直行。さっそく私たちのブレス鶏の調理が始まるのだろう。

 アミューズのポティマロンのスープとグジェールをつまむ。P1090073
 お皿も、ナプキン留めも、どこもかしこもボキューズ印。ディズニーランドのようだ。
 ポロシャツにチノパン姿のお父さんに驚かされた、フランス人の家族は、手回しオルゴールで子どもの誕生日のお祝いをしてもらっている。(演奏?は、やはり、白い上着の彼)

 全く趣味ではないのだが、なぜだかとてもワクワクしてきた。

  ”ボキューズの夕べ”はこうして始まった。 後編へ、つづく。

P1090116  ○Paul Bocuse
  L'Auberge du pont de Collonges
  69660Collonges-au -Mont-D'Or
  Tel 04 72 42 90 90
    Fax 04 72 27 85 87
  http://www.bocuse.fr/

 ※中庭の壁画には、故人、辻静雄氏と小野正吉氏も登場。お二人とも、日本におけるフランス料理に多大な功績を残された方々だ。

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2006年11月21日 (火)

リヨンとその周辺  ⑥ブション

Img_2168  リヨンと言えば、ブション(bouchon)

 ミシュランによると、ブションとは、典型的なリヨン風な雰囲気のなか、地元料理とワインを食べられる店とあり、同誌ではLes Bouchonの欄を設け、6軒のブションを紹介している。

                                                                                           

 Img_2174
 幅の狭い大理石のテーブル、"pot"と呼ばれる上げ底瓶入りのワイン、ソーセージやクネルといった地元の料理、そして何より、その庶民的な雰囲気。食べることが好きな人なら、リヨン滞在中に1度は行ってみたいと、ブションに足を運ぶ。
 あまりにも名物になりすぎ、偽者ブションが乱立したため、近年では"Authentique Bouchon Lyonnais"という、ブションの定義に基づいた認定マークまであるという。(参考記事http://www.bisoupfj.com/html/ville/v_colum_lyon.html

                                                                                           

 滞在中、2回、ブションへ。予約をしていなかったので、ミシュラン掲載の店は入れなかった。

 1軒目は、アルメニア人記念碑近くの、ツーリスティックなエリアにあるブション(レストランの名前は忘れました)。

P1080982 奥行きのある店内。テーブル幅が狭く、頭上に電車の網棚状の荷物置き場がある。テーブルは大理石が埋め込まれている。

 アントレ、プラを一品ずつ選ぶムニュを選んだ。
 
 アントレに、リヨン風前菜の盛り合わせを。ニシンの酢漬け、豆、ジャガイモのサラダなど。

P1080993  プラには名物料理の一つ、タブリエ・ド・サプール(tabliers de sapeur)を。煮た牛の胃袋にパン粉をつけ、焼いた(揚げた?)ものだ。ほとんどクセがないので、内臓系に抵抗がなければ、おいしく食べられる一品。

                                                                                           

 2軒目は、有名どころにフラれ、空席があったChez Paulへ。

 赤いギンガムチェックのクロス。壁中に古い写真がところ狭しと飾られ、なんだかいい雰囲気だ。リヨン名物の人形劇ギニョール(Guignol)の絵がついた"Authentique Bouchon Lyonnais"マークが飾られている。おお、本物だ。

P1090129_1 ここではアントレに、いくつかボウルが運ばれてきた。
 好きなだけ、取って食べていいらしい。
 
 プラにテット・デ・ヴォー(Tete de Veau/仔牛の頭料理)を注文した。やわらかく煮込まれ、プルプルになった頭肉は、コラーゲンたっぷり。ソース・ラヴィゴットの酸味とぴったり。全部食べてしまった。

                                                                                           
 
P1090135 デザートも、ボウルに入ったイル・フロッタンをセルフ・サービス。最後の客だからか、ボウルの中身も残り少ない。なんだか愉快。

 店のマダムがとても感じ良く、庶民的というより、家庭的。フランス人のおばあちゃんの家でごはんをいただいているような。

                                                                                          

P1080984 ○Chez Paul
  11 rue du Major-Martin
    69001 LYON
    TEL&FAX:04 78 28 35 83
    http://www.chezpaul.fr/

 ※残さずぺロリの図。「もう食べられない!」といいながら、”完食”すると、お皿にこんな絵が。いたって普通の料理なのに、大食漢になってしまうのも、リヨンならでは。

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2006年11月17日 (金)

ケ・ブランリーにお越しの際は  -Les Deux Abeilles-

                                                      

                                                      

 今年、新たな美術館としてエッフェル塔近くに開館した、Musée du Quai Branly

P1080848 日本語では、ケ・ブランリー美術館
 言いにくいなあ、と思っていたが、最近慣れてきた。

 毎日のように前を通るのに、実は中に入ったことがない。歩道に埋め込まれた昆虫の標本を辿りながら、庭を散歩した後、行列を見て「やっぱりまたにしよう」とターンしてしまった。(おそらく、それほど待たないと思うのだが)

                                                      

P1080833  ターンして向かったのは、サロン・ド・テ、Les Deux Abeilles。 美術館の裏手の通りにある。
 二匹のハチのマークが目印だ。

 ハチの刺繍入りのクロスが欲しいくらい、ハチ柄にヨワイ。しかも、窓越しに見えるキッシュやタルトがおいしそう。で、ずっと気になっていたわけだが、ちょうどランチの時間。予約をしなければ到底入れそうにない盛況ぶりだ。
 
 予約を入れて、出直し。
 
 かわいらしいお店だ。花柄の壁紙、アンティークの家具、食器。英国というより、米国東部な雰囲気に感じるのは、周りが米国人ばかりだからか? てんやわんやの混み方だが、店のマダムやスタッフの方はとても感じがいいので、気にならなかった。

 サラダも魅力的だったが、飲み物付きの定食にした。

P1080850 飲み物はショウガ入りレモネードを。粗くすりおろしたショウガが入っているので、びっくりしたが、風邪を引いたときに飲むと良さそうだ。

 プラには、普段あまり食べない仏版茶碗蒸しフランを。
 トマトソースがかかった、熱々のフランをすくい、口に運ぶ。プリンのような滑らかな仕上がり。クリームが効いて、コクがある。直径15センチはある大きさで、見た目は大雑把だが、その意外なおいしさに驚いた。添えられたサラダも、パリっとしている。

 デザートは、並べられたタルトから選んだ。
 クエッチュ(行ったのは約1カ月ほど前)のタルト、リンゴのクランブル、ブラウニー、etc・・・。どれにしようと悩んでいる端から、新たに焼きあがったタルトが並べられる。

 切り分けてもらったナシのクラフティは、ほんのり温かだった。ほっぺたが落ちるほどではないが、手作りだからこその素朴なおいしさに、にっこり。

 客の大半が、女性で、おしゃべりはつきない感じ。
 なので、長居しても大丈夫。美術館で歩き疲れた足を休めるには、ぴったりの穴場かも。

 ○Les Deux AbeillesP1080824
    189 rue de l'Universite
    75007 Paris
    TEL:01 45 55 64 04
  営業時間:9時-19時
    metro:Alma Marceau

  ※ジャムなどセレクト食材も販売している。

 ○Musee du quai Branly
  27, 37, 51 quai Branly 206, 218 rue de l'Université
  75007 Paris
  TEL: 01 56 61 70 00
  FAX: 01 56 61 70 01
  http://www.quaibranly.fr/

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2006年11月 6日 (月)

リヨンとその周辺 ③侮れない!田舎の一つ星

 宿泊先のレストラン、Domaine de Clairefontaineで夕食。
 
P1080937  正真正銘、田舎のど真ん中にあるレストラン。シェフ、Philip Girardonについて予備知識はなく、全く期待していなかった。

 こんな辺鄙なところだから、来る人も宿泊客ばかりだろうと高をくくり、若干カジュアルめな感じで出かけたところ。
 やはり、一つ星。きちんとした感じのインテリアだった。大失敗。田舎だけに、地元らしき人々も目一杯おしゃれをしてきているのだ。

 少々居心地の悪い気がしたが、きっと地元の若者であろう、フレンドリーで初々しい感じのサービスの方々のお陰で、すぐにリラックスモードに。

 
P1080939  せっかくなので、ジラルドン・シェフのおまかせコース、Symphonie au 《Piano》を注文した。

 シャンパーニュのお供に。ベトラブのプチフール、帆立貝のタルタル入りクレープなど、手の込んだアミューズが登場。いきなり驚かされた。

P1080942 
  Du Barry風(カリフラワーを使った)スープ、グリーンピースとフォアグラの冷製、エスカルゴのテンプラ。

P1080943

                                                                                          

 フォアグラのテリーヌ、アルデッシュ産栗を添えて。

                                                                                           

P10809501

 ホタテ貝のポワレ、ジャガイモ添え。

  サン・ジャックのシーズンが始まった、とにっこり。中は生。好みのキュイッソン。

 P1080952                                                      

オマールと野菜のスパゲッティ仕立て。

                                                              P1080954                              

 蒸した白身魚(なんだったか忘れました・・・)。軽く燻製にしたカキとポワロ葱を添えて。
 淡白な白身魚をシンプルに調理することで、その味わいを際立たせることに成功。
 

P1080959_1  ジビエ!
 鹿にグルゼイユを添えて。
 クセがある、と先入観のあった鹿なので、身構えたが、かみ締めるほどに、赤身肉独特のミネラルというか、鉄分というか、滋味溢れる味わいが広がる。あっと言う間に食べてしまった。トラディショナルな料理が、小さなポーションで華美さ、古臭さをおさえ、洗練された仕上がりに。

                                                                                           

P1080965

 フロマージュは地元のものを選んでいただいた。パンもおいしかった。オリジナルの、キノコ型に焼いた栗のパンは、少しドライすぎたが、ナイス・トライといえるだろう。

                                                                                           

P1080968  デザート、ミニャルディーズに至るまで、きっちりと、丁寧に作られていて、高感度大。
 このコースでは出なかったが、ストラディヴァリウスをモチーフにしたデザートがスペシャリテらしく、皆食べていた。

                                                                                           

 そしてなにより、この夜いただいた白ワイン、Condrieuの力強かったこと!
 どの皿にも負けない。すばらしいワインとの出会いが嬉しかった。

 吟味した素材を、シンプルだがキュイッソンに心を配った丁寧な調理で、洗練された皿に組み立てる技術。プレゼンテーションも驚きはないものの、美しさ、繊細さは見事。
 これで、一つ星でいいのだろうか? 途中、何度も首をひねった。

 リヨンから約30㎞離れた田舎に建つ、レストラン。
 食事をした後は、燦然と輝いて見える。(←ゲンキン)
 その洗練とは正反対だった私の服装。田舎、田舎と侮っていた。次回は、もう少しおしゃれをして行かねばと深く反省。P10809701

 ○Domaine de Clairefontaine
  Chemin des Fontanettes
    38121 Chonas L'Amballan
    TEL:04 74 58 81 52
  FAX:04 74 58 80 93
    http://www.domaine-de-clairefontaine.fr/

 ※後で調べてみると、フィリップ・ジラルドン氏M.O.F.の称号を持つ著名なシェフだった。ああ、本当にごめんなさい。

 写真はクリックすると大きくなります。

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2006年10月23日 (月)

これからも歩くのだ

 秋晴れの日曜日。
 運動会の日の朝を思わせる、澄んだ空気が気持ちいい。

P1080718_1  散歩がてら、英語の書店、WHSmithへ。ここは年中無休。

 セーヌ川沿いを歩く。封鎖され、歩行者天国になった道路は、散歩する人、自転車、ローラーブレードの人で賑やかだ。日曜日は必ず歩行者天国なのだろうか。いつも車で通りすぎていたから、今のアパートに引っ越すまで知らなかった。

 書店でお目当ての本を買い、料理本コーナーで立ち読みをした後、再び、散歩を続ける。ムーリスのレストランのメニュを眺め、リボリ通りを進む。

 
P1080763_1  行列が目に入る。リボリ通りの行列のできる店、と言えば、ANGELINA

 いつもその行列を眺めるだけで、一度も行ったことがない。知人のフランス人が、「すごい種類のケーキがあるのよ!」と強力に勧めてくれたので、興味はあるのだが。秋だ。モンブランがさぞ、おいしのだろう・・・が、行列は苦手。今日もパス!

 
                                                                
                                                               

 通りを渡り、チュイルリー公園へ。
 
 いつの間に出来たのだろう、ショッキングピンクのコンテナを支える相撲取りのオブジェ?が設置されている。P1080779

 笑いながら足を止める大人たち、つるつる滑りながらも、嬉しそうにお尻によじ登る子ども達。そして嬉々として写真を撮るのが私。パリはベタな観光客のふりをして、どこでも堂々と写真が撮れる、観光客&写真天国

 コンコルド広場からAssemblee Nationale(ブルボン宮殿/仏国民議会議事堂)の脇を抜ける。トリコロールカラーのグッズを販売するブティックがあり、意外にかわいく、心惹かれた。おフランス好きの方、必見かも。

 議事堂の裏のブルボン広場のブラッスリー兼カフェのP1080799 ブラッスリー・ブルボンで休憩。いかにも7区っぽい、シックでインテリな感じの客に混じり、道路にせり出したテラスでコーヒーを飲んだ。

 ブルゴーニュ通りに足を伸ばすと、雰囲気の良さそうなレストランをいくつか見つけた。今度、来よう、とメモ代わりにデジカメでパチリ。

 パリは、断然、歩く街。私の場合、スニーカーでガンガン歩くので、パンプスはほとんど出番がなくなってしまった。

 アンヴァリッドに差しかかると、ローラーブレードを背中に背負ったカップルが歩いていた。いつの間にか、日も暮れかけている。
 日曜日はもうオシマイ。

 今週もがんばりましょう。

 ○WHSmith
    248,rue de Rivoli
    75001 Paris
    TEL:01 44 77 88 99

  ○ANGELINAP1080793
    226, Rue de Rivoli
   75001 Paris  Plan d'accès
    TEL:01 42 60 82 00
    FAX:01 42 86 98 97

 ○Brasserie Bourbon
  1, place du Palais Bourbon
  75007 Paris
  TEL:01 45 51 06 25

 ※歩行者天国のせいだけではないのだろうが・・・。
    日曜日、レプブリック方面へのセーヌ川沿いの道路はかなり混んでいる。やっぱり歩きがいいですね。

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2006年10月18日 (水)

自分にご褒美@PETROSSIAN

  ブログというものを始めて、1年がたちました。

 自分勝手に書き散らしているブログにも関わらず、毎日、驚くほどたくさんの方が読んでくださるようになりました。励みになります。ほんとうにありがとうございます。

 コメントやメールをお送りくださる方も少なくありません。
 ほとんどの方とはお会いしたことはありませんが、メッセージからにじみ出る温かさのせいでしょうか、ずっと以前から存じ上げているような親近感を覚えてしまうから不思議です。

 パリ生活も4年目に突入。いつまで続くかわかりませんが、楽しく書き続けていこうと思います。これからもよろしくお願いいたします。

                                                                                    farafel@Paris

 さて、ここからは、普段どおりに。
 
 3日坊主なのに、日記が1年続くとは、我ながら快挙。Img_1598_3
 振り返ると、夏からずっと慌しく、誕生日のお祝いも、スタージュの慰労会もしていなかったことに気づいた。

 何か自分にご褒美をと、しばし考える。

 が、あまり迷わず、PETROSSIAN(ペトロシアン)のキャビアを買うことに。
 店の前はよく通るのだが、特別な機会がない限り、キャビアを買うこともないので、”特別な機会”とやらを待っていたのだ。

 クリスマス時期にもなると、キャビアやスモーク・サーモンを買い求める人でごった返すこの店も、普段は閑散としている。

                                                                         

 
 以前買ったときは、販売のお兄さんが、こちらが恐縮するほど、いろんな種類をたっぷり試食させてくれたので、調子に乗って高いのを買ってしまった。
 確かに美味しかったが、その価値があるかと尋ねられると、よくわからないというのが正直なところだ。
 私にとっては、ゴージャスな気分になるための対価、とでも言おうか。ま、ご褒美ですから。

 料金表を眺めると、高すぎて選択の余地はあまりない。一番小さい50gの缶なのに・・・。

 真ん中くらいのSevruga Imperialを買う。ご褒美なのに、一番高いのを買えないのが、私の小さいところだ。

P1080618  身の程知らずの買い物だったなーと思いながらも、保冷剤が入る専用の可愛らしい丸い袋に入れてもらい、専用スプーン、ブリニも買い、チマチマと”キャビア・キット”を揃えると、ウキウキしてきた。これに合うシャンパーニュを冷やさねば・・・。
 

 やっぱり、ご褒美度、満点

 がんばった方、いいことがあった方、一緒に清水の舞台から飛び降りませんか?P1080631

 

 ○PETROSSIAN
    18 Bd de Latour Maubourg
    75007 Paris
    TEL:01 44 11 32 32
    FAX:01 44 11 32 35
    ※店内にイート・インスペースがあるほか、レストランも併設。セネガル系の美形シェフの抜擢も話題の店なのだ。

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2006年10月12日 (木)

芸術の秋です。 -Transversal-

                                                                                           

P1080522 芸術の秋です。食欲の秋、でもあります。

                                                                                           

                                                                                             

 『料理通信』10月号の『ミラノ・パリ・東京 今訪れるべきガストロノミー・レストラン』で紹介されていたTransversal(トランスヴェルサル)へ。
 以前も同雑誌で取り上げられていて、一度行ってみたかったのだ。

 パリ郊外にあるMAC/VAL現代美術館の中にある。

 
P1080530  現代美術館のレストランにふさわしく、黒を基調とした、モダンなインテリア。庭に面していて、気持ちが良さそうなテラス席もある。
 キュレーター風のアーティスティックな、あるいはアカデミックな雰囲気を醸し出した人たちが談笑しながら食事している。いい感じだ。

 開催中の展覧会に着想した『展覧会の皿 plat d'exposition』というメニュがあるとのことだったが、ランチだったせいか、見当たらなかった。興味があったので、残念。

 もう一つ目を引いたのが、アラカルト・メニューの”Formule garde-manger(ガルド・マンジェ・食料庫)”。星付きレストランと同レベルの、クオリティの高い作り手による食材、ビオの野菜などを厳選し、アート的コンセプトのフィルターを通して調理する、という。
 ”本日の定食”やムニュもあったが、せっかくなら選び抜かれた食材をいろいろと試食してみたい。ガルド・マンジェから数品を選び、シェアしながら食べることにした。

P1080527  野菜、肉系、燻製系、乳製品、デザートの35種類の中から迷いながら選ぶ。
 結局、頼んだのは、燻製の老舗Safa社Saumon sauvage des baltiques(バルト海の天然サーモン)、Maison FaivreSaucisse de morteaux(モルトー・ソーセージ)、Joel ThieboaultラディJPierre ClotPommes de terre ecrasees(粗くつぶしたジャガイモ)、Anchois Frais Marines(カタクチイワシのマリネ)。

 真っ白なお皿に”川”の字のようにサーモンが並べられてきたり、皿の真ん中にチョコンとソーセージの端が載せられてきたり、そのプレゼンテーションはミニマルなアート、そのもの。驚き、ちょっと笑えた。P1080540

 選んだ品がシンプルなものばかりだったせいか、これらを料理と呼ぶべきかは微妙なところだが、厳選された素材だけに、どれもおいしいので、いいのだ。
 イエナのマルシェでも大人気のビオ野菜生産者、ジョエル・チエボーのラディに、クリスタルの塩がまぶされたバターをつけ、齧る。ひねた見た目だが、辛味、水気のバランスがよく、素直に素材の味を楽しめる。
 ねっとりとしたサーモン、ナイフを入れるとじわりと脂が染み出てくるソーセージ。バターの風味が効いた、ほくほくのジャガイモ。

 『上質素材を必要最小限の調理でサーブ。この手法は、荒素材をミニマルに加工し人間の本質を表現する、コンテンポラリーアートに立脚する』(引用:料理通信10月号P52)
 高級食材店で、おいしいものを買ってきて、家で食べているみたい・・・と思いながらいただいたが、罰当たりな発想だったようで・・・。

 フレンチのシェフの間でも、厳選した食材を見つけ出し、積極的に料理に取り入れるのは大きなトレンド。その調理法も、よりシンプルになっているのは周知のところだ。
 その見地からすると、トランスヴェルサルは料理だけで見ても、最先端を走るレストランといえるのかもしれない。
 素材を生かす料理に慣れている日本人には、いたって普通に見えるのだが・・・。これが、まさに、”コンセプチュアル・アート”というものか。

 
 芸術の秋です。アートとガストロノミーの交錯を試みる、不思議な世界へ・・・一度は、ぜひ!

 ※普通の料理(この日の定食は、Thon grille, coco de pimpolais de coco au Sate, cacahuetes et coriandre)もちゃんとあるので、念のため。写真はクリックすると、大きくなります。

                                                                                           

P1080561 ○Transversal
  MAC/VAL
    Place de la liberation
    94400 Vitry-sur-Seine
    TEL:01 55 53 09 93
    休:月曜日
    www.restaurant-transversal.com

 

 
 ○Atelier de Fumaison Safa
  130 rue de Rosny - 93100 Montreuil
  Tél. 01 42 87 20 20

 ○Maison Faivre
  http://www.salaisonsfaivre.com/

 ○Joel Thiebault
  http://www.joelthiebault.fr/

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2006年10月 9日 (月)

世界最高峰の生ハムを食す。 -Bellota-Bellota-

 世界には、いろいろな生ハムがあるけれど。

 スペイン産の生ハム、ハモン・イベリコのおいしさといったら。
 ほかの生ハムとは、明らかにレベルが違う。申し訳ないが、同じ種類の食べ物ではない。格が違う。個人的には、そんな感じだ。

P1080467_3

 今、一番、心が躍る食材かもしれない。

                                                                                

                                                                                

                                                                                
                                                                                                                                                                 

                                                                                                                                                                   Bellota-Bellotaへ。

 土曜日の夜。近所のビストロで食事しようとぶらりと出かけたものの、どこも満席でフラれ続けていた私たちに微笑んでくれたのだ。(人気の店は必ず予約をしましょう)

 店名でもある、ハモン・イベリコの中でも最高級の生ハム、ベジョータを存分に楽しめる。

 ギー・サヴォアロビュションデュカスなど有名シェフも一目置き、批評家から「ハムの宝石!」と評されるハムだ。

P1080447 ハムを固定したハモネロが数台並ぶ通路には、天井から骨付きのハモン・イベリコがぶらさがっている。
 ハモン・イベリコの蹄が黒いことに、初めて気づいた。

 ひさびさのリオハを飲みながら、突き出しのニンニクのピクルスをつまむ。

 チョリソーナヴァーラ産白アスパラガスイカのオリーブオイル風味を前菜に頼むと、パン・コン・トマーテが一緒にサーブされた。
 ガスパチョみたいなドロドロの液体をすくって、パンに塗りつけていただく。パンはとなりのプージョラン(secco)のものだと思われるおいしさ(思い込んで、確認するのを忘れました)。P1080455
 オリーブ・オイルとニンニクの風味が効き、かつ、爽やか。思わず、にっこり。普段、パンをあまり食べないのに、この夜はどうしたことだろう、パンのおかわりまでしてしまった! それくらいおいしかったということ。

 プラには、ベジョータの”火山盛り”!
 陶器でできたジンギスカン鍋みたいな器に、削いだベジョータを盛りつけ、ろうそくの炎でジンワリと温めながらいただくのだ。

 こんな食べ方は初めて。

P1080466 かすかな熱が伝わり、溶け始めたハムの脂が放つのだろう、かぐわしい香りが。どんぐりを食べて育つという、イベリコ豚独特の香りだ。

 手切りによる、不揃いな断面、厚みのなせる技だろう、かみしめるほどに、脂の旨みがじわっと広がる。ハモン・イベリコの何が好きかといえば、私の場合、断然、脂なのだ。

 軽やかな塩気も、まさに、いい塩梅。

 ハムを注文すると、そのハムの産地についてレクチャーするカードが、スタンドに立てられついてくる。それによると、食べているHabugo(ハブーゴ)村のハモン・イベリコはGrand Cruとなっていた。特級のハムというわけ。 P1080475

 お店の人も本当に感じがいい。

 満腹で、勧められたクレーム・カタランは今回はパス。コーヒーまで透明なお皿で統一されていて、モダンなスペインの雰囲気も少し味わえた。

 ※ハモン・イベリコについては、また後日、改めて。

 ○Bellota-Bellota P1080484_1
  18,rue Jean Nicot
    75007 Paris
    TEL:01 53 59 96 96
    休:日・月
  metro:Alma Marceau
    (パリ市内に他に3店舗あるほか、ラファイエット・グルメにも出店)

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2006年9月30日 (土)

アボカド、どう食べる?

 日本では、それほど出番がなかったアボカドだが、安価で手に入るので、 パリではよく食べるようになった。

Avocat2_1 アボカドを縦半分に切り、種を取ったくぼみにドレッシングを入れ、スプーンですくって・・・という、超簡単な前菜が一番多い。

 和食の時は、皮を剥き、お刺身のようにワサビ醤油で食べる。エビがあるなら、アボカドと茹でたエビ(スリミでもOK)をサイコロに切り、ワサビ醤油とマヨネーズで合えたサラダを作る。

 
 アボカドは甲殻類に合う。
 スタージュ先では、アボカドとクリームをミキサーで混ぜたものを、カニやエビといった甲殻類に添えていた。滑らかで、コクがあって。意地汚いワタシは、混ぜ終わったマリーズ(スパチュラ)についたのを味見するのが好きだった。
 
 コルドンでは、ヒメジのガルニチュールにグワカモレ(guacamole)を添えた皿を習った。
 メキシコ人のクラスメートの作ったグワカモレを味見させてもらうと、私の作ったものより塩が効いて、ピリッとしていた。赤タマネギもどっさり入っていて、パワフルだった。同じ材料でも、本場の人に作らせるとやっぱり違う!と思った。

 
Img_1075_1  さて、トルティーヤ・チップスがあったので、ひさしぶりにグワカモレを作ろうとアボカドを買いに行った。マルシェだと食べごろを選んでくれるが、スーパーや八百屋さんだと自分で選ばなければならない。

 コルドンで習ったのは、先端の部分をさわってみる方法。柔らかければ熟れている。

 取り出した果肉をフォークでつぶし、ライム汁、赤タマネギのみじん切り(今日はエシャロットで代用)、塩・胡椒、タバスコを加え、よく混ぜる。お好みでコリアンダーやトマトを入れても。

 保存する場合は、アボカドの種を一緒に入れておくと、変色しにくいとか。

 
 

Avocat3 ※先日行った15区のレストラン、L'ami Marcel(ラミ・マルセル)にも、エビのtempuraにグワカモレを添えた前菜が。「テンプラ」の発音が良すぎたのか、なかなか通じなかった。「トンプハ」と言えば良かった?
  ランチだからか、料理は普通だったが、サービスの方はとても感じが良く(元ルカ・カールトン?)、すすめられるまま頼んだグラスワインもおいしくて、ついつい長居してしまった。

 ○L'ami Marcel
  33 rue Georges Pitard 75015
  TEL:01 48 56 62 06
    metro:Plaisance
  http://www.lamimarcel.com/

 

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2006年9月18日 (月)

マデイラ旅行 ⑥おすすめレストラン!

Espetada①Adega da Quinta
  
  名物料理のひとつ、エスペターダ(espetada)と呼ばれるケバブを食べるなら、Estreito de Camara de LobosにあるAdega da Quintaへ。

 フンシャウを見下ろす素晴らしい眺めを楽しみながら、テラスで食事する。

 いただくのは、長い串に刺した肉を炭火で焼いたもの。ブラジル料理のシュハスコと同じような感じ。サービスの人がうやうやしくテーブルの中央にぶらさげてくれたものを、自分で取って食べるのだ。

 ニンニクと塩を擦り込んで焼いている。月桂樹の茎に刺して焼いたものもあるらしい、野趣あふれる料理。肉は硬めだが、和牛にはない別の旨みがある。シンプルながら、「また食べたい!」と思わせる味わいだった。

Osusume4_2  親戚一同の会食なのだろうか、20人近い団体客が楽しそうに食べていた。地元の人っぽい。ガイドブックによれば、エスペターダはお祝い事などハレの日に食べる料理なのだとか。食べているうちに、段々冷めてくるので、一串ずつ持ってきてもらうように頼むのがコツのようだ。

 adegaという名前どおり、古そうなセラーがある。木の樽が積まれ、こちらも雰囲気がある。

                                                                                                

Osusume3_1 ②Villa do Peixe
 漁港、Camara de Lobosにある、モダンでカジュアルな魚料理のレストラン。

 オープンキッチンで、カウンターに並んだ魚を選び、計量し、調理法を相談して注文できる。

 頼んだのはカサゴ。炭火で焼き、オリーブオイルをサッとかけてもらった。
 プリプリした身が美味。付け合せに、焼いたサツマイモに甘いシロップをかけたものを。

 オツマミに頼んだ、ニンニクと唐辛子で味付けした貝(写真右の手前、名前を忘れました)もおいしかった。押しピンで身を突付いて食べるのだ。日本にもこういう貝、ありますね。
 
Osusume1_1 それにしても、マデイラのレストランのキッチンには女性を多く見かけた。白衣を着て、帽子をかぶって。レストランの料理がまだ、家庭料理の延長なのか、それとも土地柄なのか。
 気になって。

 ○Adega da Quinta0susume7
  Quinta do Estreito,
    Estreito de Camara de Lobos
    TEL:291 910 530

  ○Vila do Peixe
  Estrada Cr.Joao Abel Freitas,
  Camara de Lobos
  TEL:291 099 909

 ※食後には、マデイラの伝統的なダンスを踊る、楽団のエンターテインメントも。@Adega da Quinta。

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2006年9月15日 (金)

山下農園の夜

 

Yamashita  友人に誘われ、「山下農園」”収穫祭の夕べ”に飛び入り参加させていただいた。

 山下農園は、パリ郊外のChapetという村で日本の野菜を栽培している山下さん夫妻の農家。ペンションでもある。

 内輪の会、と聞いたのにも関わらず、厚かましく参加したのは、友人が農園の野菜を絶賛していたから。

 畑で引っこ抜いたばかりのみずみずしいカブ。スが入っていない大振りのダイコン。フルーツのように甘いプチ・トマト・・・。
 冷凍じゃない、収穫したてのエダマメ。もう何年も食べていない・・・。水菜まであるらしい。

 滞在中の家族は、山下農園を取材した『ぽかぽか家族』というテレビ番組を観たという。
 ちょっと趣向の変わった旅の思い出になるかもしれない、と行くことにした。
 

 A13を降りた後、細い道を通り、農園に到着。
 貴族の狩猟用の別荘だった敷地を農園とペンションにしている。

 大きなテーブルにはエダマメの山が準備されていた。感激していると、次々に料理が運ばれてきた。

 感激のおでん。直径10数㎝はありそうな大ぶりのダイコンは煮汁をいっぱい吸い、実にジューシーだ。
 こんなおいしいダイコンは何年ぶりだろう。いつも直径5センチくらいの貧弱で、スが入ったダイコン(しかも高い!)で我慢しているのだ。Yamashita2

 フランスサイズではなく、日本サイズのナスで作った焼きナスにはちゃんとおろしショウガまで添えてくださった。感激。

 カブとプチトマトのサラダ、シソの葉をふんだんに使える手巻き寿司、地鶏やラム、豚肉のバーベキュー、シシトウやナスなど野菜がいっぱいの天ぷら(山のようなダイコンおろし添え)、オクラ納豆、トウモロコシ水菜と春菊のサラダ・・・食べきれないほどの料理が振舞われた。
 しかもどれも収穫したての”新鮮な日本の野菜”ばかり。
 最後のとどめに、マスクメロン。透明感のある緑色の果肉からは甘い、甘い汁気がしたたっている。

 食べているのか、感激でうなっているのか、わからなくなった。

 フランスで、こんな、日本野菜三昧ができるとは! おいしいけれど、和食にするとちょっと違う・・・とフランスの野菜にストレスを感じるより、ここに来れば良かったのだ。

 

 農園の野菜は、パリの某星付きレストランにも卸されているとか。
 星付きシェフも認める、おいしい野菜なのだ。

 はちきれそうなお腹なのに、勧められるまま、残ったものを山のように持ち帰り、翌日も堪能させていただいた。かなり、満足!

 ひとつ残念だったのは、到着したのが日が暮れた後で、野菜が収穫できなかったこと。
 あのダイコンとカブは買いにいかなくては!

 野菜を買いに、リベンジのドライブはいつにしようか?

 ○山下農園
  Le Kolo Chemin des 3 Poiriers 78130 Chapet
  TEL/FAX : 01 30 91 98 75
  http://a.yamashita.free.fr

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2006年9月 8日 (金)

London ♡ ラブ。 ②Fish&Chips

 フィッシュ&チップス。大好きな英国料理。

Fishchips_1 「ロンドン一のフィッシュ&チップスを」と現地在住の友人に尋ねたところ、「え~、そんなの食べたいの~?」と渋々、教えてくれたのがコヴェント・ガーデンRock&Sole Plaice

 
 店がある通りに入ると、揚げ物独特の匂いが漂ってくる。
 クンクンクンと匂いを辿り、店に到着。

 1871年創業の老舗。店の主なのか、高齢のおじいさんが時々出てきて、地下に通じた紐をひっぱり、ベルを鳴らしている。

 店の前のテラス席は満席。相席の人たちもいる。
 店内に空席があったが、油臭くなりそうなので、テラスが空くのを待ち、着席した。

 トルコ系の人たちが経営しているのだろうか? トルコビール、EFESしかない。

 メニューには、フィッシュ&チップスで一般的なcodhaddockなどのタラ系のほか、ドーヴァー・ソール、ヒラメやカレイなど様々な種類の魚があった。
 全て、揚げ物。「ウチは揚げたものしかないんですよ」。後ろの席の外国人観光客に店の人がぶっきらぼうに説明している。

 まずは基本を、とcodにする。

 皿からはみ出さんばかりの大きさだ。

 サクサクした衣の下には、真っ白でホクホクした身が隠れている。