Les Annees Sandwiches ①サンドイッチの年
昔、『サンドイッチの年』(1988年・仏)という映画を見た。
内容は覚えていないが(フランス映画はあらすじさえ記憶していないものが多い!)、迷える少年に老人(だったような)がサンドイッチを人生になぞらえ、「マスタードがぴりっと辛いときもある・・・」とかなんとか説く場面があった。
そのサンドイッチのパンはバゲットだったのか、カンパーニュだったのか、パン・ド・ミーだったのか。気になって、もう一度見て確かめたいと思うのだが、レンタルDVDが見つからない。ああ、気になる。
そんなことを考えながら、バゲットでサンドイッチを作った。
バゲットに切れ目を入れてバターを塗り、jambon(ハム)とチーズとbatavia(グリーン・リーフ)を挟んだjambon fromage(写真左)。家で作ると具材をケチらずたっぷり入れられるから、相当おいしい。
バゲット・サンドはブーランジュリはもちろん、スーパーや駅の売店でも買えるし、カフェでも食べられるから、旅行者も滞在中一度くらいは食べたことがあるのではないだろうか。
カマンベールやブリーを挟んだもの、卵と生野菜を挟んだmixte、ツナ入りのthon、リエットとコルニッションを挟んだもの、イタリア風のもの、ベトナム風のもの、カニかま入りのsurimi・・・バリエーションも豊富だ。
この記事によると、2008年に販売されたバゲットサンドは、12億個。日本の”おにぎり市場”と同様に、フランスではサンドイッチ市場が巨大なのだ。
なかでも、ハムとバターを挟んだだけの最もシンプルなjambon beurreは売り上げの72%を占めるという。
食パンで丁寧に作られた日本のサンドイッチと違い、バゲットに具を挟んだだけで3〜5ユーロもするのが悔しくて(特にスーパーのものは冷たく、パンが湿った感じで嫌だった)、あまり買うことはなかったが、買うなら一番安いjambon beurreだった。
なんと味気ない食べ物・・・などと侮ってはいけないらしい。同記事では、
「一、サラダを入れるべからず。一、目の前で作られたものを買うべし。一、バターは有塩を使うべからず。バターの甘みがハムの旨みを純化し、パンの口当たりを滑らかにするであろう・・・」
などなど、jambon beurreはパンとバターがいかに大切かを力説している。さすがフランス人!
固く、パリパリしたバゲットの皮で口の中が切れそうになりながら噛みちぎるのもおいしさのひとつだが、勢い余ってしまうこともある。噛み疲れ、顎が疲れてしまうこともある(←決して大げさではなく)。
それなのに、フランス人は実に上手にサンドイッチを食べる。かぶりついて食べているのに、どこかエレガントでさえある。
日本人の食べ方とは決定的に違う。
姿勢? 持ち方? ほうばり方? 噛みちぎり方? 食べている時に、脇があまり開いていないような。
食べてきたパンの量もケタ違いなわけで、場数の違いだろうか?
※写真左下はFAUCHONのバゲット・サンド。ゴールドのジップ・ロック入り。値段も泣きたくなるほどゴージャス!です。
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