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2010年5月 6日 (木)

修道院のレシピ

 

 なかなか更新が進みません。

 実は引っ越し(また!)した直後に旅行に出かけたため、帰国後、家も気持ちもぐちゃぐちゃ、片付かない状態が続いております。
 のぞいてくださった方、すみません。メールをくださった方、お返事が遅れております。ごめんなさい。気長に待っていてください。

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 新しい街で、気分転換に足を運んだ図書館で、『修道院のレシピ』(猪本典子著/朝日出版社)を借りた。

 この本が出版された当時、書店で手に取ったことはよく覚えている。
 ひときわ目を引く黄色の、横長で分厚い冊子
 シンプルな装丁が素敵だと思った。

 ただ、書店でパラパラっと立ち読みした限りでは・・・。フランス料理のレシピ本で(当時、イタリア料理が好きだった)、料理本なのに写真が少なく文字ばかりで地味、しかもレシピがシンプルすぎて再現が難しいと思った(実際はそんなことは決してない)ため、買わなかったのだ。
 もちろん数年後にフランスで生活することになるなど夢にも思っていなかったわけで。

 約7〜8年ぶりに、初めてじっくり読んでみた。

 巻頭の写真は、見ただけで胸がきゅんとしてくるような臨場感。
 ボウルに無造作に刺さったスプーン、白衣の下に履いた白いサボ、ガシャガシャとかけられたレードルやエキュモア、積み上げられたプラック・・・そうそう、フランスの調理場ってこんな感じだよね、と。
 シンプルながら素敵な器ばかりを使ったスタイリングも自然で美しい。

 著者がこの本を書くきっかけになったのは、米国・サン・フランシスコの料理上手な友人宅で使われていた古いレシピ本、『Cours de Cuisine』との出会いだった。

 レシピを元に友人が作ったおいしい料理を楽しむうち、日本にもこの料理本を紹介したいと考えた著者は、本が書かれたフランス・ブルターニュ地方の街へ向かう。
 そこで、その本が、戦後、修道院が開いた若い女性向けの花嫁学校(?)の料理教室の教本だったことを知る。花嫁になる人に贈る本だったとも。
 現在、花嫁学校はリセに変わったが、”Cours de Cuisine”は教材として今でも使われていた。

 500以上に及ぶレシピの中から、在仏歴10年の著者が特においしいと選んだ”フランスのふつうの家庭で食べているお料理”のレシピ。

 『100文字レシピ』とまではいかなくても、極めてシンプルなルセットが、なんだかまぶしい。フランス料理というと構えてしまいがちだが、そこは家庭料理。肉じゃがに小難しいレシピが不要なのと同じように、ブフ・ブルギニヨンだってわずか8行!

 「白いんげん豆と豚バラ肉の煮込み」「若鶏のココット煮」、etc、etc・・・なんでも簡単に作れる気がしてきて、無性にフレンチを作りたくなる本でもある。

 こんなバイブル的一冊を見落としていたとは。
 再会できて良かった。
 まずは自分の本棚用に、早速、ポチッ。

 もちろん、結婚する友人がいたならば、ぜひ贈りたい一冊。
 おすすめです。

 

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