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2008年12月

2008年12月25日 (木)

道具馬鹿の余禄

 

 

Petites_cocotes Joyeux Noel!

 先日、ココット鍋への熱い思いを語ったところ、友人がこんな本を送ってくれた。

 petites cocottes(MARABOUT)

 独り言でも、語ってみるものだ。

  卵料理から肉、野菜、デザートまで、小さなココット鍋を使った料理のルセットがずらり。
 写真はもちろん、Akiko Idaさん

 こうしてみると、STAUBの黒もいいけれど、それに案外グレーもすてきではないか。Revolもシンプルだけに、料理が映える。

 治まっていた物欲がむくむく・・・。ああ、なんと罪作りな一冊!

 なにはともあれ、すてきなクリスマス・プレゼントをありがとうございました。

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2008年12月24日 (水)

プラリーヌ物語 ②praline rose

 

Img_3693

 プラリーヌとは、『料理用語辞典』によると「カラメルでおおったアーモンド」、wikipediaによると「(多様な方法で色づけ・香りづけされた)加熱した砂糖に包まれたアーモンド」とある。

 同じくアーモンドを糖衣がけした「ドラジェ」や、日本の「五色豆」同様、いろいろな種類があるようだ。
 老舗プラリーヌとして知られるMontargisのMazetのものは砂糖をカラメリゼしているので褐色だ。

 もうひとつ有名なのは、鮮やかな発色のpraline rosepraline rougeだろう。(写真右はいただきもの、pralusのプラリーヌ・ロゼ)

  リヨン地方を訪れると、プラリーヌ・ロゼやルージュを使ったブリオッシュやお菓子を見かける。サブレ生地に生クリーム、バターと煮込んだプラリーヌを流し込み、固めた"tarte aux pralines roses"はリヨンの郷土デザートのひとつだ。

 

 では、なぜリヨンのプラリーヌはピンク(赤)なのか?

Img_1698 調べてみると、同じくローヌ=アルプ地域圏でイタリア国境に接するサヴォアには、プラリーヌ・ルージュを使ったBrioche de Saint-Genis(Genix)という郷土菓子がある(写真左)。プラリーヌはサヴォアの旗の赤を表しているという。なるほど。

 ネットの掲示板で同じ疑問が投げかけられているのを見つけたものの、「マーケティングの見地から、赤は目立つから」というような解答。むむむ・・・。

 私は、使用される食紅「コチニール色素」に着目し、仮説を立ててみた。

 cochenilleと呼ばれる染料は、カイガラムシという昆虫を原料に作られる。

 現在はペルー産が80%を占めるが、欧州にもたらされたのはスペインのメキシコ征服の際。ルネッサンス期、ミケランジェロの絵画に使用されるなど高く評価されたという。(参考)
 時、同じくして、15世紀後半より絹織物業が急速に発展したリヨン。染色技術も先駆けていたに違いない。当然、新しい染料コチニールが市場に入ってくる→食べ物にも使ってみよう→最近流行っているプラリーヌなんて、どうかな? 

 ちょっと無理がある・・・かな。
 残念ながら、私には検証能力がない。正解をご存知の方、教えてください。

 

 ※ちなみに、ネット掲示板では「南西部在住なんだけど、プラリーヌ・ロゼはどこで買える?」というような質問が目立ち、地域色の強い菓子だとわかる。(写真右下は、リヨン近郊のホテルの朝食でいただいたプラリネ入りブリオッシュ

Img_2063  パリならG.Detouで。業務用サイズで売られていた記憶が。

 

○G.Detou
  58 rue Tiquetonne
  75002 Paris

  TEL:01 42 36 54 67
  metro:Etienne-Marcel 

○Pralus
     35 rue Rambuteau
     75004 Paris
     TEL:01 48 04 05 05
     metro:Rambuteau

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2008年12月18日 (木)

Banana-Bran Muffins

 

Img_1705_2_2 「朝のフルーツは、金!」

 とのことで、朝食に果物を並べるようにしている。

 朝だけはヨーロピアン
な我が家。(”軽め”という意味です)
 包丁の手間がかからないバナナの出番が多いのだが、頻繁に置いておくと飽きられ、翌日にパス、また翌日に・・・と、気づいた時は熟れすぎに。

 

 もし、2本余っていたらバナナケーキやマフィンにする。
 青みがかった若いバナナが好きだが、お菓子に使うならば、やはり、甘み、香りともに強い完熟バナナだ。

Img_1734

 

 

 「もうすぐだな〜」
 皮が段々黒くなっていくのを見守りながら数日を過ごしたものの、雑事に追われ、お菓子を作る”心の余裕”がなくなってしまい、機を逸することも少なくない・・・。

 冷凍してみる?


 

                      

 ※今回作ったのは、普通のバナナとモンキーバナナ(というのかな?)3本で、バナナ・ブラン・マフィン

Img_1758_2 しっとり、どっしりタイプのマフィンが好きなので、レシピはバターたっぷりめのアメリカンで。今回は愛用のWilliam Sonoma『Muffins & Quick Breads』より。

 

 クルミも1.5倍くらい多めに投入し、ブランのジャリッ、クルミのコリッのうれしい歯ごたえに。軽く温め、ヌテラとバターを塗って、いただきます!

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2008年12月17日 (水)

プラリーヌ物語

 

Img_2384_2 praline(プラリーヌ)praliné(プラリネ)

 よく聞く言葉だけれど、きちんとわかっていないので、尋ねられてもしどろもどろ・・・。
 違いを一度整理してみたい。(←年末っぽく)

 

 『フランス料理用語辞典』によると、

 ・praline:カラメルでおおったアーモンド。
 ・praliné:①煎ったアーモンドやへーゼルナッツにカラメルをからめてつぶしたもの。カカオと合わせてキャンディなどに入れたりする。②プラリネ入りバタークリームをはさんだスポンジケーキ。
 とある。

 さらに、アーモンドやヘーゼルナッツにカラメルをからめてつぶした、菓子用の材料の材料、pralin(プララン)というものもあるそうだ。

 プラリーヌをつぶしたらプラリネになる? まだよくわからない。

Img_8552 wikipediaを検索すると、プラランチョコレートを混ぜたものをプラリネと呼ぶとある。

 このプラリネをもとに大発明をしたのが、ベルギーの王室御用達チョコレートで知られるNeuhausJean Neuhaus氏。1912年、プラランをチョコレートで包み込んだ「プラリネ」を開発。いわゆるbonbon au chocolatの一種で、La praliné belge(ベルギーのプラリネ)と区別されている。

 このため、英語圏やドイツ、オランダ、ベルギーでは総じてチョコレートのことを”プラリネ”と呼ぶという。本当だとしたら、なんと乱暴な!(写真左ベルギー・ブルージュのチョコレートショップ。確かに”pralinéという文字が左端に見える)

 

 一方、プラリーヌの起源はさらに17世紀までさかのぼる。

 1671年、Plessis-Praslin元帥(1598-1675)の料理人、Clement Lassagneは、不器用な給仕がボウル一杯のアーモンドをぶちまけたのに怒り狂い、煮えたぎる砂糖をアーモンドの上にひっくり返してしまった。
 さて、美食家で知られる元帥がデザートをお待ちだ。どうしよう。絶望し、途方に暮れたシェフは仕方なく砂糖の冷めたアーモンドを出したところ、好評を博し、彼の名前をとってプラリーヌと名付けられたという。
 プラリーヌで有名なMontargisのMazetの創業者、Leon Mazet氏はこのPraslin元帥の食卓官吏(officier de la bouche)だったのだとか。(参考)

   ふーん。

Img_8596 チョコレートやケーキに入っているナッツの風味濃厚なクリームがプラリネ?

 パリの街角の露天で売られているピーナッツの砂糖がけはプラリーヌの一種と言えるのだろうか?

 次回へ、つづく。

 

 ○Confiserie Mazet de Montargis
  43 rue du General Leclerc
  45200 Montargis
  TEL:02 38 98 00 29
  FAX:02 38 98 25 59
  http://www.mazetconfiseur.com 

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2008年12月 9日 (火)

アラサーの悦楽。 ③chez L'Ami Jean

 

 ”アラフォー”祝・流行語大賞受賞・・・なんちゃって。

 同名のドラマは、途中から参入したものの、その後はパーフェクトに見た。時にこっけいに描かれる登場人物を人ごとと思えず、自戒しながらも見ずにいられない、ひさびさにハマるドラマだった。

P1000452 ”アラサー(around 30euros)大賞”なるものがあったなら、そしてワタシが選ぶなら、やっぱり、”ラミ・ジャン(chez l'Ami Jean )"。あまりにも有名すぎるレストランだが。 

 日替わりメニュー、marche du jour32ユーロ
 アントレ、プラ、デセールをひとつずつ選ぶのだが、訪れた人はその選択肢の多さにまず驚くだろう。それぞれ7〜8種の中から選ぶのだ。

P1000458  しかも、Emulsion de vieux parmesan,croutons,ciboulettes et lards(熟成パルメザン・チーズのスープ)、Riz au lait grand-mere a disposition, caramel au lait(おばあちゃん風のリ・オ・レ)など、定番メニューらしきものはあるものの、行くたびにメニューが変わっている印象がある。

 アペリティフ片手に、ほかのテーブルの料理を眺めつつ、メニューをじっくり吟味して決める。あーでもない、こーでもないと皆で悩むのも楽しい時間だ。

P1000465  プージョランのパン、フロマージュ・ブランのディップをつまみながら、料理を待つ。ぎゅうぎゅう、満席の間を縫うように、給仕の人たちがてきぱきと料理を運んでいく。
 昼時の日本の定食屋やそば屋さんのような活気が満ちていて、座っているだけで「今日は食べるぞ!」気分が高揚してくる店なのだ。

 

P1000467 テーブルに運ばれてくるのは、趣向を凝らして組み立てられた料理の数々。シンプルと呼べそうな皿はほとんどなく、初めて見る食材や料理も少なくない。器などプレゼンテーションにも凝るため、テーブルが狭くなることもしばしばだが、客も折り込み済み。そんなことはおかまいなしに皿に突撃していく。良心的な価格で、いろんなワインが揃っているのも高ポイントだ。

 はちきれそうなお腹をさすりながら会計をする時に、再び、至福の時が訪れる。

 注文する時にず、黒板メニュー「今日のおすすめ」を薦められる。どれもおいしそうで気持ちが揺れるけれど、単品料金になるため、私はぐっと我慢する。
 ラミ・ジャン最大の醍醐味「珍しくておいしいものをこんなにたくさん食べたのに、32ユーロ!」(←飲み物は別ですが)というところにあると思うからだ。

 1ユーロ=120円前後になった今、その喜びもひとしおに違いない。3,825円(2008年12月9日現在)ですよ、奥さん!


 ※昨夏訪れた時に選んだのは、前菜に”日替わりのおすすめ”アスパラ、プラに農家育ちの子豚のクロック・ムッシュー風、デザートは・・・忘れました。前菜とプラが似ていて、若干、選択失敗の巻。最後の最後で誘惑に負け、おすすめに変えてしまったのが敗因・・・。(写真はクリックすると大きくなります)

 

P1000460 ○Chez l'ami Jean
     27, rue Malar
     75007 Paris
     TEL:01 47 05 86 89
     休:日・月曜日
  metro:Alma-Marceau

 ※panier de saucisson(写真右)も名物のひとつ。数種類のソーセージ、テリーヌ、コルニションが食べ放題。まな板に載せ、ナイフでゴリゴリ、スライスして食べる。
 皆で分け合っておつまみにすると楽しいけれど、肝心のメニューが食べられなくなるので食べ過ぎ注意

 


 

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