星に”疲れた”男
11月9日付朝日新聞朝刊によると、ブルターニュ地方カンカルのレストラン「メゾン・ド・ブリクール」のシェフ、オリヴィエ・ローランジェ氏は同店を12月15日に閉店し、2006年以来キープしているミシュランの三つ星も返上すると発表した。肉体的についていけないのが理由だという。
1996年のジョエル・ロビュションに始まり、アラン・サンドランス、アンワーヌ・ウエステルマンが星を返上してきた。それだけ、シェフたちにとってミシュランの星がもたらすプレッシャーは大きいということだ。「三つ星は時に、アキレス腱にもなり得る」とローランジェ氏は話す。(参考)
このニュースで、久しぶりに手に取った本が、『星に憑かれた男』。
ブルゴーニュの今はなき名店「ラ・コート・ドール」のオーナー・シェフ、ベルナール・ロワゾーが悪戦苦闘しながらも三つ星を獲得するまでのサクセス・ストーリーだ。
ご存知の通り、ロワゾー氏は2003年に猟銃自殺。原因は不明だが、ゴー・ミヨーやミシュランでの降格が理由のひとつとうわさされたものだ。
おいしい料理を提供するだけでは、ミシュラン3つ星を獲ることができない。この本を読むとそんな裏事情が見えてくる。
そして、ミシュランの星に”憑かれる”と、本当に”疲れる”ことがよくわかる。
栄光の座を自ら降りたローランジェ氏。
メゾンは閉めるが、「今後はもっと広く、多くの人々に向けて料理をしたい」と、ビストロ「Le Coquillage」でその創作活動は続けるという。スパイスの研究も。
思い切った”かじ切り”に拍手を送りたい。
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