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2007年6月 8日 (金)

南仏あちらこちら。  ⑧KEISUKE MATSUSHIMA


P1100928 松嶋啓介シェフ。
 2006年版ミシュランで、日本人最年少で星獲得という快挙を成し遂げたというのに、醸し出す軽やかな雰囲気は何だろう? 同じ年に星を取ったステラ・マリスの”悲願達成”という感じとは対照的だ。

 

P1100924 料理界のイチロー、中田
 彼を取材した記事に、海外で活躍する日本のトップ・プレイヤーを引き合いに出したものを、時折、目にする。型にはまらず、独自の道を進む松嶋氏と、従来の慣習を突き破り、己の道を切り開いたスター選手が重なって見えるからだろうか。

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 なるほど、松嶋氏のプロフィールはかなり、独特だ。
 専門学校で仏料理を学んだものの、レストランのサービスからスタート。20歳で渡仏し、レストランを渡り歩いたあと、現在のレストランの前身、"Kei's Passion"を南仏・ニースに開店。わずか3年でミシュランの一つ星を獲得してしまう。P1100927

 

 象徴的なエピソード。フランスのレストランを転々としたものの、労働許可書をなかなか取ってもらえない。ならば、自分が経営者になればいい---。

修行のため渡仏したものの、”紙(許可書)”を取ってもらうために、長い下積み時代を過ごした料理人の方の話を何度か聞いたことがあるが、こんな”逆転の発想”をし、実行に移した人がどれだけいただろうか? しかも、選んだ場所はパリでなく、ニースだ。なぜ、ニース?P1100929_1

 スポーツ選手のマネジメント業務で知られる「サニーサイドアップ」に所属し、効果的な広報活動を行っているのも、料理人の世界では珍しい。

 

P1100934 成功するために、こつこつ働くだけじゃなく、もっと戦略的になる。
 ”職人気質”が根強く残る料理人の世界が、彼の成功を起点に変化していく予 感がする。内外で評価の高い日本のシェフたち が、スポーツ選手同様、海外進出し、スターシェフになる日も近いのかもしれない。

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 さて、”Kei's Passion"改め、”Keisuke Matsushima"


 茶をベースにした明るいシックな店内は満席。意外なことに、日本人は我々だけだった。個性的だが、滑らかなフォルムが美しい、白い器に盛られた料理はどれもシンプルで繊細。
P1100941

 中でも感激したのが、リ・ド・ヴォーのパネ(写真右・上から4番目)。むっちりしたリ・ド・ヴォーがサクサクした衣に包まれ・・・絶妙の味わいだ。見事にツボをついてくる。

 トピナンブールのピュレにライチ(だったか?)のソルベを沈ませたアヴォン・デセール(同・7番目)も特筆すべきおいしさだった。

P1100942 シェフの脇を固めるように、要所に配された日本人スタッフの方々の心配りも温かく。海外でこれはかなり嬉しい。

 タクシーを待つ間に、お言葉に甘えて、キッチンやカーブを案内していただいた。エキップを紹介したり、自ら訪れ、交流するワイン醸造家の話をする時のシェフのまなざしが温かく、軽い驚きを覚えた。P1100946

 自信に満ちあふれた、野心家のイメージが先行していたのだが、それだけではないようで。人を引きつける魅力もたっ ぷり、なのだ。


P1100948○KEISUKE MATSUSHIMA
 22 ter rue de france
   06000 Nice
   TEL:04 93 82 26 06
   FAX:04 93 16 81 02
   www.keisukematsushima.com/


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