« 手抜きのススメ。 | トップページ | 道具馬鹿一代  ⑦トルコのチャイグラス »

2007年2月25日 (日)

もうひとつのシェフ番付。

                                                                                                                              Img_4866

 ミシュラン2007年版の話題で盛り上がった1週間。
 話題の中心は、久々の女性3つ星シェフになったAnn-Sophie Picだったが、それぞれのレストランに、客足などの影響が出てくるのはこれからだろう。

 そんなことは先刻承知のごとく、ミシュラン発表前の19日、日刊紙フィガロは、もうひとつのシェフ番付ーー売り上げ高による番付ーーを、経済面の見開き2ページにわたり、特集していた。

 フランスの著名シェフの2006年度売上高をランキングした同紙の記事を少しだけ紹介。
   (調査:フィガロ、単位は100万ユーロ。サンドランス、パッサール、ピエージュは無回答。ミシェル・ゲラールは回答の時間なし?)
 
   1.Alain Ducasse    93  
 2.Joel Robuchon    60
   3.Laurent et Jacques Pourcel    37.5
   4.Philippe Legendre    34
   5.Pierre Gangaire    23,2
   6.George Blanc    22
   7.Paul Bocuse    19
   8.Pierre Herme    15
   9.Michel Rostang    15
   10.Michel Troigros    15
   11.Eric Frechon    14.5
   12.Jean-Andre Charial    12.5
   13.Guy Martin    10
    14.Guy Savoy     10
    15.Marc Veyrat    9.2
    16.Yannick Alleno    9
    17.Groupe B. Loiseau    7.8
    18.Jacques Chibois    6.8
    19.Ann-Sophie Pic    5.3
    20.Michel Bras    4.6

   1位は、当然、アラン・デュカス
 去る11日にはモンテ・カルロで、フランス料理界の重鎮、P.ボキューズの81歳の誕生日を、81人の有名シェフ81マカロンで祝う会を仕切った仏料理界の実力者。
 いまや、9カ国、21のレストラン、1400人の従業員を抱え、学校、ホテルなどもグループにおさめる、多角経営・多国籍企業の経営者でもある。

 テロ不安が続く地域、バスクのホテル、オスタペのからの撤退が話題になったばかりだが、エッフェル塔のレストラン経営権を買収するなど、さらに勢いに乗る2007年は1億ユーロを軽く超える?
 
 2位につけるライバル、ロビュションは、Fleury Michon, Legal, Sonyといった企業スポンサーとの契約、テレビ出演が売り上げの大半を占めるという。香港、ラスベガス、ニューヨークなど自分の冠付きレストランの視察を兼ね、1年の75%を飛び回るジェット・セッター。

 3位のローラン&ジャック・プルセル兄弟は、少し意外? モンペリエの2つ星の主たちは、監修するレストランが15店、そのうち6店のオーナーで、今年はさらに7店を開店するという。手広く展開しているのだ。週1パリ、2カ月に一度上海、四半期ごとに東京の店へ顔を出すという、こちらもジェット・セッター。

 同紙記者、F.シモン氏らによる記事によれば、これら著名シェフのように稼ぎ出すには、フランス国内にとどまらず、海外でもスターシェフとして、知名度、ブランド力を持つことが必要だという。

 ルイ・ヴィトン、ディオールといったフランスの高級ブランドに身を包んだ外国人客が、ファッションと同じように、レストランにも最高のフランス・ブランドを求める時代なのだ。
 確かに、レストランの星が多くなるほど、外国人客の比率は高くなる傾向がみられるかもしれない。

 
 シェフにとっても悪い話ではない。

 一度有名になれば。
 見習い時代は月に800、よくても1000ユーロで働いていたシェフたちが、例えば、3日で18,000ユーロという破格のギャラでパーム・ビーチのホテルに招聘されるようになる。
 中でも、シェフたちの夢の土地は、日本だという。
 ランキングの中で、唯一、パティシエとして、P.エルメがランク・インしているのも、日本での多店舗展開があってこそだろう。

 なにはともあれ、フランスのシェフは押しも押されぬ、"roi de l'export" (輸出部門の王様)に違いない。

 (参考記事:2月19日付フィガロ/economie)

|

« 手抜きのススメ。 | トップページ | 道具馬鹿一代  ⑦トルコのチャイグラス »

ニュース」カテゴリの記事

レストラン情報」カテゴリの記事

食関連書籍」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/146440/14038895

この記事へのトラックバック一覧です: もうひとつのシェフ番付。:

« 手抜きのススメ。 | トップページ | 道具馬鹿一代  ⑦トルコのチャイグラス »