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2007年1月 6日 (土)

アンダルシア 冬の旅  ②リュウジのセヴィーリャ

Img_3996 

 パリからの飛行機の中で、『龍時03-04』(野沢尚著・文春文庫)を読み終えた。
 スペインに渡った高校生サッカープレイヤーのリュウジが主人公の、サッカー小説3部作の最終巻。
 
 臨場感あふれる試合展開と、サッカー選手しか知りえないような心理描写にぐいぐい引き付けられ、あっという間に読んでしまった前二作は、スペインが主な舞台。
 『龍時02-03』ではセヴィーリャレアル・ベティスに移籍したリュウジの活躍が描かれている。

                                                                   

 初めて訪れたセヴィーリャの街。
 車一台がやっと通るほどの細い道、一方通行、大雑把な地図。
 クリスマス時期のせいだろう、警察が通行止めにした道路も多く、奇跡とも言える偶然でホテルの駐車場に辿りつくことができた。

 セヴィーリャの街を歩くと、小説の中の場面を彷彿させる場所に出くわす。Img_3990
 ヒラルダの塔にほど近い、迷路のように入り組んだ路地。リュウジが住んでいたアパートはこのあたりか・・・。
 カフェで朝食に、どろりとしたホット・チョコレートに浸したチュロスをほうばりながら、リュウジがやはり朝食にチュロスを食べるシーンを思い出した。
 日本・韓国・中国料理店とうたう、ちょっと怪しいレストランを見つけると、韓国人選手のパクとリュウジが、パクの持ち込んだタラの内臓の塩辛をおかずに白ご飯を食べているのでは・・・と中を覗き込んだ。

 実在しないはずなのに、リュウジの息遣いが伝わってくる。

                                                                   

P1090857_1  セヴィーリャにはベティスともうひとつ、セヴィーリャFCがあり、両者の人気が拮抗している、他に例を見ない土地だという。

 セヴィジスタVSベティコ
 

 訪れた記念にベティスのグッズを買いに行こうと、ホテルのコンシェルジュに場所をたずねた。滞在したホテルは、従業員全員が熱狂的なベティコだとかで、嬉々として場所を教えてくれる。
 「ベティスファンのあなたは特別・・・」。それ以降、何かしら親切にしていただいたが、もし、セヴィジスタだったら・・・。

 閉店直前のファン・ショップに滑り込む。嫌な顔ひとつせず、ゆっくりと選ばせてくれた。ベティコはいい人たちだ。

 温かい人情に触れたセヴィーリャ滞在。機会をくれた、リュウジに感謝。

                                                                    Photo_8

 残念ながら、野沢氏の死によって、リュウジのその後の活躍を読むことはできない。だが、この街を歩けば、いつでもリュウジの気配を感じることができる。ファンとしては嬉しい限りだ。

                                                                   

 ※『龍時』シリーズを本当に辿ったすごいサイトを発見!
  リュウジ・ファン必見!
  http://www.geocities.co.jp/Athlete/2052/realdebetis/ryuji/ryuujimokuji01.html

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コメント

遅ればせながら、明けましておめでとうございます。今年も楽しいブログを楽しみにしています。ところで野沢尚氏。ワタシも大好きで、昨夜「魔笛」という本を読み終えたところです。彼の作品に出てくる人物は、実在しないはずの人物なのに本当にいるかのような錯覚に陥りますよね。息遣いが伝わってくる、というのが分かります。また決して飽きさせない物語の展開で、長編であってもあっという間に読み終わってしまいます。向田邦子氏と同様、彼らたちの素晴らしい作品に限りがあることが残念でなりません。

投稿: kao | 2007年1月 8日 (月) 00時39分

kaoさん、あけましておめでとうございます。

『魔笛』、私も一気に読んでしまいました。
コワイのですが。すごい展開ですね。
ちなみに今は、『深紅』です。
野沢作品、ブックオフで買い占めてきました。

kaoさんのおっしゃるとおり、限りがあるのですよね。
本当に残念です。仕方がないので、ゆっくり読みます。
向田邦子さんの作品も好きです。

なにはともあれ、今年もよろしくお願いします。

投稿: farafel | 2007年1月 8日 (月) 07時03分

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