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2007年1月 9日 (火)

アンダルシア 冬の旅  ③エル・ブリ、イイトコドリ 前編

                                                 

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 エル・ブリ? エル・ブジ?                                        
 パエーリャ(パエージャ、パエーヤ)、セヴィーリャ(セヴィージャ、セヴィーヤ)など、ばらつきがあるように、人によって違う。一度スペイン人にたずねてみたが、どちらでもいいそうだ。
 (ちなみにそのスペイン人の発音は、そのどちらでもない、日本語に存在しない音だった。強いて書けば、エル・ブイ? エル・ブギ?)

  
 革新的なスペイン料理を世界に知らしめた天才シェフ、フェラン・アドリア氏
 彼がバルセロナ郊外(といっても2時間くらいかかるらしい)に開くレストランelBulliは、間違いなく、世界一予約困難な店のひとつだ。

 1年のうち、開いているのは4月から10月までのわずか半年間
 欧州滞在中に、一度は行きたいと常々思っているのだが、ぼーっとしている間に、毎年行く機会を逃してしまう。今、HPをチェックしてみると、「2007年度はすでに満席です」と、ウ ェイティング・リストもなく、つれない。
 そんな難易度の高いレストランだが、実は穴場があるのをご存知だろうか。

P1090852 セヴィーリャ郊外にある、エル・ブリの5つ星ホテル、HACIENDA BENAZUZA内にLa Alqueriaというレストランがあり、ここでは過去20年間にわたるフェラン・アドリアのレシピを同店のシェフ、Rafa Moralesが再現しているという。きっと、アドリア氏の代表作ばかりに違いない。イイトコドリだ。

 しかも、2004年にミシュラン2つ星を獲得している実力派。間違いない。
  恐る恐る電話をしてみると、あっさり予約できた。

P1090797  セヴィーリャ市内から高速をタクシーで走り、20分くらい。
 農園を改築して作られたという広大な敷地に立つホテルは、南スペイン特有のインテリア、テラコッタ色の壁が温かい雰囲気を醸し出している。雑誌で見た、モダンな料理の印象とは正反対だ。

 働いている人は、男性が燕尾服、女性はメイド風!の装い。手袋着用に違和感を覚えたが、これは後々、理由がわかるところとなる。

 

 食前酒にシェリーをいただいていると、ヒヤッと冷たい筒を渡される。これは水のメニュー。いきなりジャブが飛んできた感じ。もう、今宵のエンターテインメントは始まっているのだ。

P1090799 料理はおまかせにし、ソムリエの方にコースに合うワインを選んでいただくと、程なくして、サングリア(Sangria in suspension・2005)が運ばれてきた。細かいブリュノワーズに切られたフルーツが彩り良く、サクサク、カリカリ、楽しい喉越し。

 先攻される形で、前代未聞(私にとって)のディナーは始まった。

 いただいた料理は、次の通り(カッコ内は、考案された年)

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 写真左から・・・Fried fish(1998):稚アナゴを揚げたものが紙に包まれて。
 Spherical olives(2005):瓶詰めのオリーブを一粒ずつスプーンに載せてくれる。実は、人工オリーブ! プリッとした皮を破ると、オリーブの芳醇なエキスが広がる。(冒頭の写真)

  Dry nuts covered in honey(2005), Radish "Kataifi"(2003):カダイフの上に、数種の芽が。刺身のツマにインスパイアされた?  来日みやげだろうか、”まきす”を使っているのもおもしろい。Black olive crocant(1998)も一緒に。

 Iced mango and foie gras(1998)

P1090806_1  Peanut praline with bread(2003):チューブに入ったプラリネをパリパリのパンに塗って食べる。

                                                                     

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  Ham baguette(2006):中が空洞になったパリっとしたクラストの上に、ハモン・イベリコを載せて。

 Strawberry with campari and sancho pepper(1998):こんなところで、久しぶりに山椒とご対面。
 "Quicoguaca"(1998):グワカモレ入り。早く食べないと、皮が柔らかくなる繊細さ。

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  Tangerine gelee(2003):セロファンに包まれているのは、日本のみかんの寒天のようだった。

 Caramelized quail egg(2000)

                                                                     

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 Sweet pork cracker with menthol(1996):カリッと揚げられた豚の脂身をトングでつまみ、ハッカ風味の甘酢でいただく。

 Foam patatoes with black olive(1998):ふんわりふわふわのジャガイモのムース、黒オリーブオイルのソースかけ。

 なんと、ここまでがThe Snacks
 楽しい。面白すぎる。次はどんな仕掛けが?と、期待で笑いが止まらない。

 ふと気がつくと、手術台を思わせる器具のセットが脇に準備されている。サービスの方は、さまざまな器具を使いながら、ひとつひとつ、テーブルのそばで最後の仕上げをしてくださる。手袋着用は、このためだったのだ。P1090807
 

 後半は、The Tapasからスタート。驚きのディナーは、まだ始まったばかりだった・・・。

                                                                     

 ※写真はクリックすると、大きくなります。

                                                                     

 ○HACIENDA BENAZUZA
  41800 Sanlucar La Mayor
    Sevilla Spain
  TEL:+34 955 703 344
    FAX:+34 955 703 410
    http://www.elbullihotel.com/

 ○elBulli
   http://www.elbulli.com/
 

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コメント

うわぁ~いいなあアンダルシア!!私もサンセバからスペインに目覚めちゃいました。美味しそう、楽しそう、羨ましい~!
日本に帰国してから、なーんかレストランへ行く気が失せてますぅ。。

投稿: haruka | 2007年1月 9日 (火) 14時06分

harukaさん、こんにちは。

私も、スペインに目覚めてしまいました。
ちょっと、この熱は当分引きそうもありません。
スペイン語、真剣に勉強してみようかなーと思うほどです。

バスクは最近物騒なので、しばらく行けないのが残念!

いやー、まじで、夏、どこかでちょっと働かせてもらえないかなー?

投稿: farafel | 2007年1月10日 (水) 08時04分

私もスペインにはまった一人です。やはりサンセバから・・・。
エルブリは一番最初は2000年頃かなぁ?そんなに予約が難しいレストランと知らずにFAXしましたらOKきました。友人は「いい日を教えてくれ」と言ったら「今年はもういっぱいですから」と断られたらしい。だからあきらめないで予約してみたらいいですよ。私はそれから毎年行ってます。(運よく予約取れた人が誘ってくれたり・・・昨年はハワイ転勤で行けなかったけど)
 それからサンセバでのスタージュなら3つ星のベラサテギが可能性あります。ここは結婚式などのパーティーをよくするので、スタージュは何人いてもということです。(ただし本当に下働きみたいですけど)普通に履歴書送ってみてだめでしたらご一報ください。
 それからそろそろ2つ星にならないかなーと思う私のお気に入りムガリッツですがここはなかなか難しい。まずベラサテギでスタージュしながらお願いするといいかも。ムガリッツのアンドーニはベラサテギさんの弟子でしたので今でも仲がいいから。
 アンドーニ系の料理がよければグッゲンハイム美術館の中にあるレストランはアンドーニの弟子(若い!)。私達は「なんちゃってムガリッツ」と言っているくらい似ています。ここなら受け入れてくれるかも。グッゲンハイムは表は普通のカフェなので、奥のレストランに行かないとだめです。
 あーすみません、つい・・・。スペインの食べ物のこととなると熱くなっちゃいます。
farafelさん頑張ってね。

投稿: madame-Y | 2007年1月10日 (水) 08時49分

madame-Yさん、こんにちは。

熱いスペインの話、ありがとうございます。
かなりのスペイン通でいらっしゃるのですね。内部事情にもお詳しい様子・・・。
いやはや、スタージュinスペインも夢じゃなくなってきましたね。
真剣に考えてみようかしら。

ビルバオのグッゲンハイム、かっこいいですよね。
そんなところでスタージュ・・・。憧れです。

いろいろな情報をありがとうございます。
前向きに検討してみたいと思います。

投稿: farafel | 2007年1月11日 (木) 20時36分

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