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2007年1月

2007年1月30日 (火)

いまさらながら、カルチャーショック!

Hitasu                                                            

                                                            

 紅茶に浸したマドレーヌを一口含んだとたん、幼年期の思い出に遡る―。

 読破困難と言われる、M.プルースト『失われた時を求めて』だが、このくだりはよく知られているのではないだろうか。(私も読んだことがありません)

                                                            
 
 紅茶にマドレーヌを浸す・・・。
 表面に油が浮いた紅茶を飲むのだろうか。私は嫌いだが、フランス人には抵抗がないらしい。Img_3524
 なにしろ、朝から丼みたいなカフェ・オレ・ボウルを抱え、パンやビスケットをジャバジャバ浸して食べる人達なのだから・・・。(注:私の知人です。フランス人全員がそうというわけではありません)

                                                            

 昨年末、仏人マダムのお料理教室で習ったBuche de Noel

 Gateau aux petits beurresという名前のこのケーキ、お菓子メーカー、LuTheというビスケットを使うのが必須条件だ。
 「他のビスケットでも試したけれど、これじゃなきゃ、だめ」
 普段はすべてに鷹揚なマダムが、これだけは、強いこだわりを見せた。そのTheを、一枚ずつ、ラム入りのコーヒーにひたし、ブッシュ型に積み上げていくケーキで、その工程はティラミスを思い起こさせた。

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 仕上がりは、コーヒーを吸って柔らかくなったビスケットの風味がすばらしく、意外なおいしさだった。
 

 浸す食べ物・・・。

                                                            

 料理なら、オニオン・グラタン・スープ。スープをたっぷり吸ったパンが溶けたチーズと絡みながら浮かんでいる。P1000389

 フレンチ・トーストで知られる、パン・ペルデュも”浸す”調理法。

 パン屋で働く友人によれば、クロワッサン・ダマンドパン・オ・レザンなどはシロップやラムに、
 「Bien, bien, imbibez! trempez!(よーく染み込ませて!)」
 と漬けたものを焼くのだとか。

 ラムと言えば、ババ
 スポンジにたっぷり、ラム入りシロップを染み込ませている。シロップ漬けの瓶入りすらある。
 ナポリの街角で買ったときは、食べる直前にラムを振りかけてくれた。かみ締めると、ジュッと染み出す、むせ返るようなラムに酔いそうだった。

 とある料理教室では、焼きたてのスポンジに、オレンジジュースのシロップをたっぷり吸わせたケーキを習ったこともある。P1080354(写真右)。
 せっかく焼いたスポンジに、液体をぶっかける暴挙に驚いたが、そのしっとりとした仕上がりはなかなか良かった。

 
 せっかくカリッ、パリッと完成したものに、敢えて、水分を吸わせ、浸す習慣は、私の引き出しにはない。
 3年以上住み、料理を学んでも、カルチャー・ショックを受ける事柄は、まだまだたくさんありそうだ。

 ”浸す”文化も、そのひとつ。

 日本に帰国し、水分をたっぷり含んだ何かを食べたとき、プルーストのように、味覚を辿って、鮮明にパリの記憶がよみがえるのだろう。たぶん、きっと。

 

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2007年1月29日 (月)

アンダルシア 冬の旅  ⑥ロンダのパラドール

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  セビーリャを後にし、ロンダへ向かう。

 高速道路は、「これがアンダルシアの大地なのか!」と思わせる、赤茶けた農地の中を走る。冬とは思えない、強い日差し。夏場はヒマワリの花で埋めつくされるのだろう。

 ロンダに近づくにつれ、だんだんと目の前の景色は岩山へと変わっていった。

 今回の旅の参考文献のひとつ、『スペインおいしい紀行』(高森敏明著、NTT出版)での表記どおり、切り立った岩肌に、山羊の姿が見えた。山羊料理が郷土料理のひとつらしい。

                                                       

 ロンダの街は、深い峡谷にかかったヌエボ橋を境に、旧市街と新市街に分かれている。
Img_4028_2  この地方には、白壁の家が集まった”白い町”が多く見られるが、ロンダの旧市街もそのひとつ。
 迷路のように入り組んだ石畳の路地を歩く。タイル、鉄格子など、白い家のところどころに、アラブの名残が散見される。

 
 宿泊したのは、渓谷の上に建つパラドール・デ・ロンダ。(冒頭の写真の建物)

 ご存知の通り、パラドールは、スペインの国営ホテルチェーンともいうべき存在。
 「なんだ、国民宿舎か」と侮ってはならない。

 『モニュメンタルな価値のある建物を用いながら、現代的な快適さを保証する』という基本方針のもと、発展した宿泊施設で、古城、修道院、貴族の館などの歴史的建造物を改装し、約200㎞ごと(1日の移動距離)に配置、自然を楽しむために自然公園の中などに設置するなど、国立施設ならではのロケーションを誇るという。(参考資料:Esquire,vol.17)

Img_40471_1 ロンダのパラドールは、市役所跡地に作られたもので、当時のファサードだけが保存され、その名残を残している。
 ホテル特有の華美さはないが、清潔で、設備が整い、快適。値段もパラドールの中では、リーズナブル。なにより、絶好のロケーションが嬉しい。

 観光客と地元の人で賑わう商店街をひやかした後、パラドールのレストランで食事をした。
 こちらも、侮れない。
 メニューにはマラガの郷土料理がずらりと並んでいるが、その仕上がりは意外にモダン。
 
P1090962  アーモンド風味の冷たいニンニクのスープ、Ajoblanco de almendrasは、生のブドウ入り。
 この素敵な組み合わせが忘れられず、マラガ料理のレシピ本を買って帰ったほど。

                                                       

 待望の山羊料理は見当たらず、羊料理を。P1090964_1
 しっかりとした味付け、ボリュームは、”郷土料理”級。残念ながら、完食ならず・・・。

 とはいえ、ほどよくカジュアル、ほどよくシックな雰囲気で、こちらも快適だった。

 

 ○Parador de RondaParador
  Pl.de Espana, s/n
  29400.Ronda, Malaga
  TEL:952-877500
  FAX:952-878188
  www.parador.es

 ※今回の旅のバイブルは約3年前のEsquireのパラドール特集。
  表紙を飾るのが、ロンダのパラドール。旅情報も満足の充実度。お世話になりました。

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2007年1月25日 (木)

リヨンとその周辺 最終回  ⑨甘系いろいろ

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 越年してしまったリヨン・シリーズの最終回。リヨンで購入したスウィーツをまとめて。

                                                   

 ①Le Coussin de Lyon

  リヨン銘菓のクサン・ドゥ・リヨン

 リヨンに多店舗展開する老舗菓子店、Voisinの看板商品で、同じくリヨンの特産品、絹でできたクッションをモチーフにしたもの。
  エメラルド・グリーンが、いかにもという感じ。

 パート・ダモンドの中に、ガナッシュ入り。ジャム入りのフルーティーでカラフルな新商品も。

Img_2336                                                   
 コーヒー味のガナッシュをホワイト・チョコでコーティングしたクネル型のクネル・ドゥ・リヨンもおすすめ。

                                                      

          

  Img_2381

                                                                                                                                           

 ②プラリネ
  
 発色の強いピンクに驚かされる、リヨン地方のプラリネ。
 同じくVoisinで、プレーン、コーヒー味とミックスされたものを購入。

                                                   

                                                   

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 ③ピンク・プラリネ入りマフィン
  
 エピスリー兼、仕出しの店、Paulette&Mauriceにて。
 街中のパン屋さんでも、ピンク・プラリネ入りの菓子をよく見かけた。

                           

                        

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 ④Bernachonのチョコレート

 リヨンといえば、Bernachon。訪れたとき、日本から有名ショコラティエの方が来店されているのを目撃。さすがベルナション。

 1953年にMaurice Bernachon氏が修行先の店を引き継ぎ、始めたチョコレートの老舗だ。
  
 スペシャリテのひとつ、Le palet d'orを。コクのあるビターなチョコレートの中には、クリーミーな味わいが。金箔が美しい、外見に違わない一品。

 種類が豊富なタブレットも、魅力的。

Img_2344                                                       

 チョコレートはもちろん、感激したのは、そのパッケージの美しさ、可愛らしさ。種類も多く、チョコレートを選ぶのと同じくらい、目移りしてしまった。

 サロン・ド・テも併設。リヨンに行くなら、ぜひ!

  

 
 
 ○VOISIN
  リヨン市内に数店舗あり。Img_2428
  http://www.chocolat-voisin.com/chocolats/index.html
 
 ○Paulette&Maurice
  9 rue du Garet
    69001 Lyon Opera
    TEL:04 72 87 09 48

  ○BERNACHON
    42, cours Franklin-Roosevelt
    69006 Lyon
    TEL:04 78 24 37 98
    FAX:04 78 52 67 77
    休:月曜日
  http://www.bernachon.com/

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2007年1月23日 (火)

おいしいだけじゃダメですか?

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 『神の雫』(作:亜樹直、画:オキモト・シュウ、講談社)の最新刊を楽しみに待っている。

 有名ワイン評論家の父の遺産―時価20億円のワイン・コレクション―をめぐり、ワインの英才教育を受け、天才的なテイスティング能力を持つ主人公が、ライバルと対決しながら、遺言に秘められたワインの”謎解き”をしていく物語。

 安価なものから超高級ラインまで、多種多様のワインが登場する。ワインをめぐるストーリー、テイスティングにおける豊かで独創的な表現に、ぐいぐいひきこまれる。

 ワインに詳しくなくても、おもしろい。
 でも、ワインの知識があれば、このシリーズ、さらにおもしろく読めるのだろう。残念だ。

 

 銘柄や、セパージュなんて知らなくても、おいしければいい・・・と思っていたら。
 『料理通信』2月号の特集「男のスイーツ」を読んで、がっくり。

 「ワインのようにショコラを味わう」、だそうだ。

 ”テロワール””セパージュ””クリュ”といったワインの視点をショコラにあてはめ、分析している・・・。

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 日本では、”ショコラ・テイスティング”なるものが流行りはじめているのだろうか? 巷では、すでにショコラ・テイスティングのキット的商品が有名チョコレート・ブランドから販売されているとか・・・。

 なんて、マニアック!
 
 こちらも、「おいしければいいじゃない・・・」とぼやく日が近いのかも。

 ※写真は、スーパーMONOPRIXのブドウジュース。"Cepage Merlot"だそうです。

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2007年1月22日 (月)

ジャガイモ三昧。

                                                                   

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 スタージュ(研修)、1週目を終えた。
 

 今回働いているのは、ホテルのキッチンの宴会部門
 レストランとの違いは多々あるが、一番異なるのは、仕込みの量だ。

 以前、スタージュしたレストランでは、”使えないスタージュ生”という理由もあるが、仕事にあぶれ、「仕事、ありませんか~?」と探して回ることも少なくなかった。

 ホテルは、違う。猫の手も借りたい、つまり、”使えない”私の手さえも借りたいらしい。
 「それ終わったら、次、これやっといてね」
 トロ箱3箱分のキノコの処理、5箱のホウレン草の処理、数十本のズッキーニのさいの目、宴会用料理の盛り付け・・・すごい量の仕事が次から次へと押し寄せてくる。これがホテルのスケールなのか!
 
 じっとしている人がいない。ぼーっとしている人なんて、もちろん、いない。その中で、私の動きはスロー・モーションに見えるに違いない。
 「15分で終わらせて!」
 何度も、時間を切られて仕事をした。

 その中で、もっとも登場回数の多い食材が、”ジャガイモ”だった。
 前のスタージュ先では、「スタージュ生に単純作業は極力させない」という方針で、ジャガイモの皮むきはプロンジャーという洗い場の人の仕事だった。
 今回は、ホテルだからか、仕事の線引きがきっちりしており、プロンジャーは洗いもの以外はせず、当然、ジャガイモの下処理はキュイジニエの仕事だ。

 地下の貯蔵庫から、大鍋にジャガイモを入れて階段を上る。
 重いものを持ち上げ、運ぶ度に、なまった身体が、ギシギシと音をたてる気がする。
 前のスタージュでできた、腕の”力こぶ”は、数カ月ですっかり影も形もなくなってしまったのだ。

 

 初日は、茹でたジャガイモをピュレにした。
 ピュレ作りは、以前、書いたとおりの力仕事。腕がしびれる。「熱いうちに裏ごししなきゃダメ、もっと速く!」と注意された。とほほ。

 2日目は、ポテトチップス用に、大バケツ1杯分のジャガイモを、カキ用の金属の手袋をはめ、スライサーでスライスした。
 スライスしたジャガイモは、たっぷり1日、流水にさらす。

 アリュメットという、拍子木切りのポテトフライを作るために、50年くらい前からあるような古い皮むき器でジャガイモの皮をむいた。脱水機みたい。こんな機械があるのだ。

 翌々日、水でさらしたジャガイモを、ひたすら揚げる、揚げる、揚げる。
 一度に入れすぎると、くっついてしまう。少しずつだと、時間がかかる。
 「どうすればカルビーのように、美しく揚げられるのだろう・・・」と悩みながら、5~60㎝四方のトレー(こんなものもあるのですね)にあふれんばかりのチップスを作った。

 揚がるのを待つ間、ジャガイモのトルネ(面取り)をしなくてはならない。案の定、まったくできない。(詳しくは過去記事を参照ください)
 見かねた周りの人が、よってたかって、「こうするんだよ!」と説明してくれる。「頭ではわかっているのですが、できないのですよ」と油くささをふりまきつつ、つい、泣き言を言ってしまった。
 
 練習するしかない。
 変な持ち方、力の入れ方をしているからだろう、手のひらに豆ができた。
 あと少しで、できそう・・・と思ったときに、「もうやめて。時間がかかりすぎ!」といわれてしまった・・・。

 ジャガイモ三昧。ジャガイモの灰汁で黒く染まった爪の汚れが、なかなか取れない・・・。

 
 こんな調子で、へなちょこスタージュを再開した。
 久しぶりで身体がなまっているうえ、全編フランス語の世界で、身体も頭も、かなりぐったり。

 今週も、がんばりましょう。
 

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2007年1月20日 (土)

道具馬鹿一代 ⑥ハモネロ

Img_4264  かなり迷ったのだ、実は。
 いくらなんでも、骨付きの生ハムを固定する器具、”ハモネロ”を買うなんて。

 「お正月に食べよう!」骨付きのハモン・イベリコを購入したら、後の祭り。
 ハモネロがなければ、おいしい厚さにスライスすることは困難だ。
 とはいえ、将来、何回出番があるだろう?

 スペインの家庭では、クリスマス前には、足を一本買い、ハモネロに固定し、来客の度に少しずつ切り出すのが慣わしと読んだ。
 なるほど、ハムも大売出しされているし、ハモネロもよく見かける。

 仕方がない、買って帰ろう。

 スペインのデパート、El Corte Inglesの家庭用品売り場で、安めの価格帯からピックアップ。40ユーロ程度だったか。

 帰宅後、組み立て、恐る恐るハムを固定してみた。杭を打ち込むように、足を固定するのが、少し痛々しかった。Img_4275

 
 ハムのスライスの仕方は、博物館で見たつもりだったが、やってみると結構難しい。
 硬い部分がかなりある。これは煮込みのダシ用に冷凍保存しておこう。

 「脂身とのバランス、一定の厚さに切るのがおいしく食べるポイント」
 これがなかなか難しい。分厚くなったり、反対にカンナで削ったようになったり。店で食べるようには切れない。それもそのはず、スペインには、その道の名人がいるほど、熟練の技を要するものなのだ。

 切り出していくうちに、だんだんコツがつかめてきた。断面をフラットにしていくのがコツなのだろうか。
 

 とはいえ、放置しておくと、脂がにじみ出てくる代物。ハモネロがなければ、滑って、到底、無理だったなあ・・・。

 ハモン・セラーノなら、40~50ユーロ程度で骨付きのものを買うことができる。今後は気軽に骨付きハムが買えると考えることにした。

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 ※食べきれないので、友人を招き、ハモン・イベリコをつまむ新春アペロ・パーティを開催。
 予想通り、「本当にこれ、買ったの?」と呆れられた。

 見事に削り終えた(食べ終えた、とも言える)ハモンの骨は、まるでダリのシュールな世界を思わせた。
 

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2007年1月19日 (金)

アンダルシア 冬の旅 ⑤ハモンハモン!

                                                         

Img_3980 ”ガストロノミー界の宝石”と評される生ハム、ハモン・イベリコウエルバ県ハブーゴ村が名産地だ。
 できれば本場で食べてみたいと思い、リサーチしたが、良い資料を見つけることができず、とりあえず行ってみることに。なぜか、ウエルバの地名ばかりが頭に残っていた。

 「ウエルバまで1時間だから、ドライブにいいわよ」
 セヴィーリャのホテルで聞き、HUELVAの表示を追って、高速を走った。

 ポルトガルが目前。ウエルバの街は港町。豚一匹いない。やっと見つけた小さな案内所で、ハモン・イベリコの博物館がハブーゴ村近くのAracenaという街にあることを知った。最初からハブーゴ村に行けばよかったのに、とんだ回り道をしてしまった。大失敗。

 北に進むこと、1時間半で、アラセナに到着。P1090871
 空腹すぎて、もうどこでもいい。観光客でにぎわう小さなレストランで昼食をとる。お母さんがキッチン、お父さんと息子がサービスの家族経営。
 ハモン・イベリコとビール、メインにイベリコ豚で作ったコショウ辛いソースのかかったピカタ(みたいなもの)を食べた。家庭料理だが、豚肉のおいしさに、うなる!

 満ち足りて、Museo del Jamonへ。Img_3977_1
 
 館員の方のガイドで、館内を見て回る。
 ほとんどスペイン語だったので、理解にはかなりの想像力を要した。手渡された英訳のコピーだけが頼りだ。

 豚の種類、豚の餌となる3種のドングリ(bellota)、それらを育む自然環境、ハムの歴史、作り方、スライスの仕方など、模型、パネル、ビデオなどを使って解説している。(館内の写真撮影はなぜか不可だったので、外観をご覧ください)

                                                          

Img_4286 11月から3月の5カ月間、豚にドングリを与え、太らせる時期を"montanera"と言う。”豚飼い”がドングリの木を棒で叩いて実を落とすと、豚がのそのそ集まってくる。1㎏太らせるのに、9~18㎏のドングリが必要だとか。
 こうして、ドングリをたっぷり食べた豚肉に、あの独特の風味、香りがつくのだ。

 ハモン・イベリコの中に、アミノ酸の結晶である白い点を見つけたら、そのハムはちょうど食べごろだという。
 オレイン酸を高く含み、ビタミンミネラルも豊富なハモン・イベリコは、しばしば、”歩くオリーブの木”と例えられる健康食品でもあるのだ。

 これだけ人気の高いハムだが、実は、モンタネラの時期に与えた餌によって、クラス分けされている。
 

Img_3976_1 ①Jamon Iberico de Bellota(ドングリと自然の牧草だけを食べたもの)
 ②Jamon Iberico de Recebo(ドングリ、牧草、穀類)
 ③Jamon Iberico de Pienso(牧草、穀類、植物のみ。ドングリなし)

 ”ハモン・イベリコ”でも、ドングリの香りがちっともしないものがあるのは、こういうわけだったのだ。

 乾燥・熟成も自然の中で。人工的な空気調整はできず、窓の開け閉めだけで湿度、温度を管理するのだという。

 こうして、最低18カ月を経て(肩なら12カ月)、ハモン・イベリコは完成する。
 
 
  あー、よく勉強した。

                                                          

Img_3978 博物館の方のお勧めの店、Los Romerosで、思い切って、5㎏ちょっとの小さめの一本を購入。
 店員さんが布に包まれたハムに、ブスリと管を刺し、匂いを確認した。こうするのだ。

 これ以降、ハモンが旅の道連れになった。
 最終逗留地のマラガで、トランクから荷物を降ろしてくれたベル・ボーイさんが、「おお、パタ・ネグラ(黒足)! ハブーゴ! べジョータ! すごい!」と過剰に反応したのが愉快だった。

                                                          

 Img_3982○Museo del Jamon
  Gran Via,s/n.
    21200 Aracena
    TEL:959 127 995
  http://www.aracena.es

○Los Romeros
    (Manuel Romero Delgado,S.L.)
   Gran Via,s/n.
   ※Jabugoに本店がある。一番高いのは、骨なしで、㎏あたり51.9ユーロ。骨付きだと㎏あたり32ユーロだった。肩肉はもっとリーズナブルになる。

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2007年1月16日 (火)

ボルディエの新作、ゲット。

 1ツ星レストランで働くキュイジニエの方から、おすそ分けをいただいた。

Img_4429_1  サン・マロの有名なバター屋さん、Jean-Yves Bordier氏の作るバターだ。
 (詳しくは過去記事を参照ください)

 昨年、料理雑誌『Regal』no.14で紹介された記事を読み、気になっていた新作”Sel Fume(燻製の塩)”も入れてくださっている! グラン・エピスリーで何度か探したが、品切れだったのか、見つけられなかったのだ。

 ポスト”海草入りバター”。

 記事によると、”Sel Viking”という名の塩を使った新作のバターは、Terre Exotiqueというスパイスの輸入業者、Erwan de Kerros氏との出会いで、生まれたものだという。

 sel fume入りのバターは、非常に豊かな香りがあり、ジビエ、白身の肉に合う。溶かしたものを、アンディーブやポワロ葱、オーブンで焼いた魚、ジャガイモのグラタンにかけてもおいしいとか。

                             

 わくわくして、まず、パンにつけて食べてみた。

 「燻製はどこ?」と探してしまうほど、スモーキーな香りに驚く。これは、いい。塩加減は、ボルディエらしく、しっかりめ。

 あんな料理に、こんな素材に合わせたら・・・と想像するのが楽しい。

 この日はシンプルに、ベンリナーで薄くスライスした大根で巻いて食べた。
 ラディ+バターより気に入り、バクバク食べてしまった。危険!Img_4434

                             

 ○Fromagée Jean-Yves Bordier
  9 rue de l'Orme 35400 St Malo
  Tel:02 99 40 88 79
  休:日曜日

 

 ○Terre Exotique
  http://www.terreexotique.fr/index.html

 ※表面にはところどころ、黒い点々が見えるのが特徴。貴重な品をいただき、ありがとうございました!

 

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2007年1月15日 (月)

アンダルシア 冬の旅 ④エル・ブリ、イイトコドリ 後編

P1090838

                                                   

 「Tapasでございます」

   
 緑色の液体の皿が目の前に置かれる。

                                                                                                      

P1090820 実はまだ、コースの半分も終わっていないことを知り、愕然としていると、白手袋が伸びてきて、スポイドでチュッチュッと入れてくれた。スポイドなど、久しぶりに見た。

 Oil soup & grapefruit & green olive(2004)だ。(写真左)
 オリーブの濃厚な風味が、グレープフルーツの甘さと酸味でバランスを取る。この組み合わせはいい。

                                                   

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 次に、艶やかな白アスパラガスが載せられた皿が。Asparagus with ham and mollet egg(2003)。目の前で温かいソースをかけてくれる。アスパラガスにはホワイトチョコのような油脂(バター?)がコーティングされている。ほんのり温かなソースは卵系。カルボナーラを分解、再構築した料理なのだろうか。
 添えられた酸味のあるアスパラガスのスープで口の中をさっぱりさせる。P1090825

 Crab Chatka with tartar sauce(2005)
  カニ身の上に、アワアワ。

                                                   

P1090828  Quail thing in soya sauce(1987)
  焼き鳥を思わせる、ウズラ料理。骨を持って、パクリといただく。タレは塩辛め、濃い目。

 

                                                   

 ここからやっと、The DishesP1090830

 Ground rice macaronis with coconut curry and cod fish(2004)
 イタリアでよく見かける米粉のパスタを使って。でも、むっちりした食感で癖のあるタラの内臓(?)を併せるあたり、 むしろ、”腸粉”を思わせるアジアな一皿。

 
P1090832 Hake fish with beetroot raviolis and pistachio(1998)
  「お好み焼き!」と、笑いが止まらなかった皿。ガルニのベットラブが紅ショウガっぽい。

P1090835

 
 Beef sirloin covered in pesto sauce(1989)
 ちょっと休憩? 普通の料理も出た。ちょっとだけホッとする。

 

 Advance Dessert。

 2 metres of parmesan cheese spaghettis(2003)。(冒頭の写真)
 2メートルもあるスパゲッティを出しておいて、フォークもくれない。「ちゅるちゅると吸い込んで食べてください」と言われる。仕方なく、チーズ味の糸コンニャクみたいな麺をすする。かなり恥ずかしかったが、なぜだか楽しかった。P1090839
 

 The Desserts。

  Alphabet soup(2004)。今となっては、なにがアルファベットなのか、思い出せない。すみません・・・。

 P1090845 Warm chocolate mousse with pear sorbet(1998)

 そしてミニャルディーズ

                                                    

P1090846                                                

 コーヒーを飲みながら、手渡されたメニューを読み返し、なんと驚きの連続の食事だったのだろう!と感嘆した。

 聞いていた通り、皿数は多いが、ポーションが小さいので、満腹感に悩まされるほどではない。エル・ブリ本家の”つまみぐい”とはいえ、十分すぎるほど楽しめた夜だった。

 フェラン・アドリアが、温度差テクスチャー香り、などにこだわり、最先端のテクニックを駆使して創造する数々の皿。
 しばしば、『脳で味わう料理』と言われるその世界を垣間見ることが出来たのも収穫だった。

 本物のエル・ブリ。いつか行ってみたいと憧れは募るばかり・・・。

                                                   

 ※写真はクリックすると、大きくなります。

                                                                     

 ○HACIENDA BENAZUZA
  41800 Sanlucar La Mayor
    Sevilla Spain
  TEL:+34 955 703 344
    FAX:+34 955 703 410
    http://www.elbullihotel.com/

 ○elBulli
   http://www.elbulli.com/

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2007年1月11日 (木)

パリ一番のガレット・デ・ロワ2007

                                                       

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 1月8日付の日刊紙『Le Parisien』に、イル・ド・フランス一番のガレット・デ・ロワ(La Meilleure galette des Rois d'Ile-de-France)の記事が。

 Federation francaise de boulangerie(フランス・製パン業連合会?)主催のコンクール。

 約300個の出展作品の中から選ばれたのは、モンマルトル通りのブーランジュリー、Regis Colinさん(42)のガレット。

 コンクールは、「キュイッソン」「デコレーション」「クレーム・ダマンド」「フォイタージュ(クラスト)」「カットした時のバランス」の5つの基準で採点。多くのM.O.F.も参加したという”激戦”を勝ち抜いたコランさんのガレットを買いに行ってみた。

                                                      

 A.Simonの斜め前にある、うっかり見落としそうな、普通の店構え。
 「本当にここ?」と心配しながら覗くと、ウインドーに新聞の切り抜きが。ここだ。

 店の中は、新聞の切り抜き持参のおじさんをはじめ、ガレット目当ての人と、昼食を買いにきた人と半々くらい。焼きたてのガレットを食べようと、時間予約している人もいた。

P1100080 持参した切り抜きを見せると、「あなたも!」とお店のマダムはかなり嬉しそうだ。選ばれたおかげで、ガレットの売り上げは例年の4倍。「フェーブの追加注文をしなければ・・・」と嬉しい悲鳴なのだとか。

 コランさんは2004年にCroissant d'or de Parisにも選ばれているそうで、フォイタージュが得意な人なのだろう。
 記事の中では、「私の秘密は、私の手にあります。触るだけで、良い出来なのか、まだ何か加えなければならないかがわかるのです」と話す。

 選ばれた理由をこうも語る。
 「普通より、ちょっとだけ焼きを強くしています。多くのM.O.F.が参加するなか、選ばれることができたのは、こうしたほんの少しのディテールの違いなのです」

  2人分を購入。日本人には4人分だ。
 添えられた王冠は、コテコテのキャラクターもの。入れてくれた紙袋もおそろいの柄で、メトロの中でじろじろ見られて少し恥ずかしかった。店構え同様、飾りっけなし。

Img_4380 少しだけ温めたガレットにナイフを入れると、サクサクと音がする。
 飾らないガレットだから、手で持ってガブリと食べよう。
 ふんわりしっとりのクレーム・ダマンドが、いい感じだ。お酒の風味もしっかりめ。
 ハラハラと皿に落ちたフォイタージュを見ると、かなり濃い焼き色がついている。バターの香りがプンとする。

  
 シンプルだが、確かにおいしい。素朴さが気に入った。 気になるフェーブは、やはり”キャラもの”だった!

 

Img_4381 パン屋さんでは、ガレット・デ・ロワ作りは、一年に一回のイベント。
 名もなき、街角のパン屋さんが賞を取る、こんなコンクール。

 「うちの店も今年こそ!」 
 ルーティン・ワークから抜け出し、新たな気分になる機会なのかも。

                                                      

 ○Regis Colin
  53, rue Montmartre
    75002
  metro:Les Halle
   

 ※マダムに写真撮影の許可を取ると、「ムシューは今、休憩中。30分後だったら一緒に写真を撮れるわよ!」とかなりノリノリだった。去年の”パリ一番のガレット”は過去記事をご覧ください。

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2007年1月10日 (水)

La Femme Chocolat

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 Olivia RuizLa Femme ChocolatのPVを見ると、チョコレートを食べたくなる。

                                                             

 床にチョコの包み紙の山。太ってパンツがはけないオリヴィア。

 チョコレートの食べすぎで、”チョコ女”になった私を食べて!と恋人に訴える、かなり変わったラブソング。

Olivia_ruiz
 体を流れる血は、ショコラ・ショーだそうな・・・。

 と、呆れながらも、手は棚にしまったチョコレートのストックを探る。

                                                             

 チョコ好きなので、チョコレートのストックは絶やさない。夜中に突然食べたくなっても、買いに走るコンビニはないのだ。

 いただきものがあれば、ラッキー。Img_2434_1
  スーパーの板チョコはもちろん、チョコレートのおいしいお店に行ったとき、余分に買っておき、チビチビ食べている。

 最近のストックは、こんな感じだった(過去形)。

                                                             

 ○ARNAUD LARHER
  12 rue du Ruisseau 75018 Paris
  http://www.arnaud-larher.com/

                                                             

Img_2440

 ○CHOCOLATIER - CARAMELIER LE ROUX
  18, rue de Port-Maria - F-56170 Quiberon
  http://www.chocolatleroux.com
  

  Img_2448
 ○BERNACHON
    42, cours Franklin-Roosevelt
    69006 Lyon
    http://www.bernachon.com/
  

 
  ○Laurent Duchene(冒頭の写真)
    2, rue Wurts
    75013 Paris
    http://www.laurent-duchene.com/

                                                             

 そして今、取り掛かっている(!)大物が、クリスマス・プレゼントにいただいたPierre Marcoliniのツリー型チョコ。

Img_3863 Img_3865

Img_3871
 外側のチョコをはずし、中のオーナメントを取り出し、外側にくっつけて飾る・・・はずなのだが、よく読まずに食べてしまった! 
 軸部分も、分厚いチョコ。クリスマスはとっくに終わってしまったけれど、毎日、少しずつ攻略中。

 

 ファム・ショコラ、まっしぐら・・・。

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2007年1月 9日 (火)

アンダルシア 冬の旅  ③エル・ブリ、イイトコドリ 前編

                                                 

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 エル・ブリ? エル・ブジ?                                        
 パエーリャ(パエージャ、パエーヤ)、セヴィーリャ(セヴィージャ、セヴィーヤ)など、ばらつきがあるように、人によって違う。一度スペイン人にたずねてみたが、どちらでもいいそうだ。
 (ちなみにそのスペイン人の発音は、そのどちらでもない、日本語に存在しない音だった。強いて書けば、エル・ブイ? エル・ブギ?)

  
 革新的なスペイン料理を世界に知らしめた天才シェフ、フェラン・アドリア氏
 彼がバルセロナ郊外(といっても2時間くらいかかるらしい)に開くレストランelBulliは、間違いなく、世界一予約困難な店のひとつだ。

 1年のうち、開いているのは4月から10月までのわずか半年間
 欧州滞在中に、一度は行きたいと常々思っているのだが、ぼーっとしている間に、毎年行く機会を逃してしまう。今、HPをチェックしてみると、「2007年度はすでに満席です」と、ウ ェイティング・リストもなく、つれない。
 そんな難易度の高いレストランだが、実は穴場があるのをご存知だろうか。

P1090852 セヴィーリャ郊外にある、エル・ブリの5つ星ホテル、HACIENDA BENAZUZA内にLa Alqueriaというレストランがあり、ここでは過去20年間にわたるフェラン・アドリアのレシピを同店のシェフ、Rafa Moralesが再現しているという。きっと、アドリア氏の代表作ばかりに違いない。イイトコドリだ。

 しかも、2004年にミシュラン2つ星を獲得している実力派。間違いない。
  恐る恐る電話をしてみると、あっさり予約できた。

P1090797  セヴィーリャ市内から高速をタクシーで走り、20分くらい。
 農園を改築して作られたという広大な敷地に立つホテルは、南スペイン特有のインテリア、テラコッタ色の壁が温かい雰囲気を醸し出している。雑誌で見た、モダンな料理の印象とは正反対だ。

 働いている人は、男性が燕尾服、女性はメイド風!の装い。手袋着用に違和感を覚えたが、これは後々、理由がわかるところとなる。

 

 食前酒にシェリーをいただいていると、ヒヤッと冷たい筒を渡される。これは水のメニュー。いきなりジャブが飛んできた感じ。もう、今宵のエンターテインメントは始まっているのだ。

P1090799 料理はおまかせにし、ソムリエの方にコースに合うワインを選んでいただくと、程なくして、サングリア(Sangria in suspension・2005)が運ばれてきた。細かいブリュノワーズに切られたフルーツが彩り良く、サクサク、カリカリ、楽しい喉越し。

 先攻される形で、前代未聞(私にとって)のディナーは始まった。

 いただいた料理は、次の通り(カッコ内は、考案された年)

P1090800

P1090804 P1090805

 写真左から・・・Fried fish(1998):稚アナゴを揚げたものが紙に包まれて。
 Spherical olives(2005):瓶詰めのオリーブを一粒ずつスプーンに載せてくれる。実は、人工オリーブ! プリッとした皮を破ると、オリーブの芳醇なエキスが広がる。(冒頭の写真)

  Dry nuts covered in honey(2005), Radish "Kataifi"(2003):カダイフの上に、数種の芽が。刺身のツマにインスパイアされた?  来日みやげだろうか、”まきす”を使っているのもおもしろい。Black olive crocant(1998)も一緒に。

 Iced mango and foie gras(1998)

P1090806_1  Peanut praline with bread(2003):チューブに入ったプラリネをパリパリのパンに塗って食べる。

                                                                     

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  Ham baguette(2006):中が空洞になったパリっとしたクラストの上に、ハモン・イベリコを載せて。

 Strawberry with campari and sancho pepper(1998):こんなところで、久しぶりに山椒とご対面。
 "Quicoguaca"(1998):グワカモレ入り。早く食べないと、皮が柔らかくなる繊細さ。

P1090814P1090817

 

  Tangerine gelee(2003):セロファンに包まれているのは、日本のみかんの寒天のようだった。

 Caramelized quail egg(2000)

                                                                     

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 Sweet pork cracker with menthol(1996):カリッと揚げられた豚の脂身をトングでつまみ、ハッカ風味の甘酢でいただく。

 Foam patatoes with black olive(1998):ふんわりふわふわのジャガイモのムース、黒オリーブオイルのソースかけ。

 なんと、ここまでがThe Snacks
 楽しい。面白すぎる。次はどんな仕掛けが?と、期待で笑いが止まらない。

 ふと気がつくと、手術台を思わせる器具のセットが脇に準備されている。サービスの方は、さまざまな器具を使いながら、ひとつひとつ、テーブルのそばで最後の仕上げをしてくださる。手袋着用は、このためだったのだ。P1090807
 

 後半は、The Tapasからスタート。驚きのディナーは、まだ始まったばかりだった・・・。

                                                                     

 ※写真はクリックすると、大きくなります。

                                                                     

 ○HACIENDA BENAZUZA
  41800 Sanlucar La Mayor
    Sevilla Spain
  TEL:+34 955 703 344
    FAX:+34 955 703 410
    http://www.elbullihotel.com/

 ○elBulli
   http://www.elbulli.com/
 

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2007年1月 8日 (月)

ガレット・デ・ロワな風景2007

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 1月は、ガレット・デ・ロワの季節。
 (詳しくは過去記事を参照くださいhttp://farafel.cocolog-nifty.com/escargot/2006/01/post_c5ba.html

 去年に引き続き、今年もいろいろなガレットをご紹介できればと。

 今年の第一弾は、友人からいただいたブリオッシュ生地のヴァージョン、La brioche des rois

 パリでも見かけるが、元々、プロヴァンス地方のものらしい。宝石のように散りばめられたフルーツ・コンフィとあられ糖がレトロな感じ。
 バターの風味が豊かで、朝食にパクパクいただいてしまった。もちろん、フェーブ入り。

 このヴァージョンも、なかなかイケます。

 ○La brioche des roisのルセットはこちら
  http://www.momes.net/dictionnaire/minidossiers/recettes/brioche-des-rois.html

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2007年1月 6日 (土)

アンダルシア 冬の旅  ②リュウジのセヴィーリャ

Img_3996 

 パリからの飛行機の中で、『龍時03-04』(野沢尚著・文春文庫)を読み終えた。
 スペインに渡った高校生サッカープレイヤーのリュウジが主人公の、サッカー小説3部作の最終巻。
 
 臨場感あふれる試合展開と、サッカー選手しか知りえないような心理描写にぐいぐい引き付けられ、あっという間に読んでしまった前二作は、スペインが主な舞台。
 『龍時02-03』ではセヴィーリャレアル・ベティスに移籍したリュウジの活躍が描かれている。

                                                                   

 初めて訪れたセヴィーリャの街。
 車一台がやっと通るほどの細い道、一方通行、大雑把な地図。
 クリスマス時期のせいだろう、警察が通行止めにした道路も多く、奇跡とも言える偶然でホテルの駐車場に辿りつくことができた。

 セヴィーリャの街を歩くと、小説の中の場面を彷彿させる場所に出くわす。Img_3990
 ヒラルダの塔にほど近い、迷路のように入り組んだ路地。リュウジが住んでいたアパートはこのあたりか・・・。
 カフェで朝食に、どろりとしたホット・チョコレートに浸したチュロスをほうばりながら、リュウジがやはり朝食にチュロスを食べるシーンを思い出した。
 日本・韓国・中国料理店とうたう、ちょっと怪しいレストランを見つけると、韓国人選手のパクとリュウジが、パクの持ち込んだタラの内臓の塩辛をおかずに白ご飯を食べているのでは・・・と中を覗き込んだ。

 実在しないはずなのに、リュウジの息遣いが伝わってくる。

                                                                   

P1090857_1  セヴィーリャにはベティスともうひとつ、セヴィーリャFCがあり、両者の人気が拮抗している、他に例を見ない土地だという。

 セヴィジスタVSベティコ
 

 訪れた記念にベティスのグッズを買いに行こうと、ホテルのコンシェルジュに場所をたずねた。滞在したホテルは、従業員全員が熱狂的なベティコだとかで、嬉々として場所を教えてくれる。
 「ベティスファンのあなたは特別・・・」。それ以降、何かしら親切にしていただいたが、もし、セヴィジスタだったら・・・。

 閉店直前のファン・ショップに滑り込む。嫌な顔ひとつせず、ゆっくりと選ばせてくれた。ベティコはいい人たちだ。

 温かい人情に触れたセヴィーリャ滞在。機会をくれた、リュウジに感謝。

                                                                    Photo_8

 残念ながら、野沢氏の死によって、リュウジのその後の活躍を読むことはできない。だが、この街を歩けば、いつでもリュウジの気配を感じることができる。ファンとしては嬉しい限りだ。

                                                                   

 ※『龍時』シリーズを本当に辿ったすごいサイトを発見!
  リュウジ・ファン必見!
  http://www.geocities.co.jp/Athlete/2052/realdebetis/ryuji/ryuujimokuji01.html

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2007年1月 3日 (水)

アンダルシア 冬の旅  ①タパス!タパス!タパス!

                                                         

 スペイン南部、北アフリカに近接するアンダルシア地方を旅した。

Img_4004_1

 太陽、闘牛、フラメンコ・・・。いわゆる”スペイン”のイメージ、そのままの風景を眺めながら、車でゆっくり走る旅。

                                                         

 
 マラガ→セヴィーリャ→ウエルバ→ロンダ→グラナダ→マラガ
ホテルを取っただけで、予定らしき予定もない。
 遅めの朝食を取った後、のんびりお昼ぐらいに次の街へ向かう。15時くらいに到着したら、ホテルの人に教えてもらったタパスのおいしい店に直行――を繰り返した。

Img_3912_1                                                         

 スペインの時間軸は、日本のそれと2、3時間ずれている感じ。
 ホテルの朝食は12時まで、レストランの昼のサービスも16~17時までやって、夜の営業が始まるのは20時半~21時くらいか。
 バルだと簡単なものなら、いつでも食べられる。

                                                         
 
 席に着いたら、まず、セルヴェッサ(ビール)を注文。「とりあえず、ビール!」の習慣が復活だ。Img_3917_1

                                                         

 生ハムボカディーリョと呼ばれる小さなサンドイッチ、トルティーリャポテトサラダパエーリャアンチョビ・・・。
 注文すると、次々にちょこちょことした小皿がテーブルに運ばれてくる。
Img_3943 小さなフォークを伸ばして、各々がお皿を突付く。お願いしないと、取り皿をくれない店もあり、日本の居酒屋よりさらにカジュアルだ。
 一人一皿を食べ、シェアがタブーなフランス流とは違う、気取らない、ざっくばらんな作法。
 これだけで、かなり幸せ。
 

 
P1090989_1_1 バルだと、テーブル席が少ない店も多く、立ち飲み、立ち食いする人でごった返している。
 かなり高齢の方から、ベビーカーに乗せられた赤ちゃんまで。
 よく食べ、よく飲み、そして、実によく喋る。よくもそんなに話すことがあるものだ、と感心するほど話し込んでいる。

                                                         

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 彼らを眺めているうちに、常々抱いていた素朴な疑問を解決するヒントがひらめいた。
 「スペイン人には、なぜ、ハスキー・ヴォイスが多いのか」。友人のマリアも、セルジオも、カタリナも、そしてスター・アカデミーに出ていたギャエル(スペイン系フランス人?)もハスキー・ヴォイスだ。

 私なりの推測はもちろん、”先祖代々、よく喋るから???”。(←冗談です)

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2007年1月 1日 (月)

あけましておめでとうございます

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 あけましておめでとうございます。

 

 パリで迎えるお正月も、4回目。

 今年も、「食べ物中心。パリ生活。」を続けるつもりです。

 呆れるほど、食べる話ばかりのブログです。

 お腹がすいた時に、遊びに来ていただければ。

                                                                  

 今年もよろしくお願いいたします。

                                                                  

                                                                           farafel@Paris

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