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2006年12月11日 (月)

憧れのCÔTE DE BŒUF!

                                                            

Img_30751                                                            

 話は7月の、2ツ星レストランでのスタージュに遡る。
 ヴィアンド(肉)セクションにいた私が、オーダーが入る度に、うっとりと眺めていた料理があった。

 CÔTE DE BŒUF(コート・ド・ブフ)。

 注文が入ると、店のムシュー自ら、骨付きの大きな塊から肉を切り出す。
 受け取った肉担当シェフは、大きなフライパンで、時間をかけて焼いていく。
 キュイッソンが命。やり直しは、きかない。
 時には肉の下にセルクルを敷き、肉全体を傾けるような細やかさを見せながら、途中、何度もアロゼし、ゆっくりゆっくり、決して慌てず、騒がず、数十分間。

 かなり濃い焼き色がついた表面とは裏腹に、中は見事なセニャン
 ダイナミックな料理ながら、そのシンプルな仕上がりの美しさがまぶしかった、珠玉の一皿。
 客として再び、そのレストランを訪れた暁には、絶対に注文しようと決めていたのだが。

                                   Img_3073_1                         

 機会がないまま、季節は巡り、ある日突然、幸運が訪れた。
 肉担当のシェフが我が家で肉を焼いてくださることになったのだ!
 
 わくわくして、肉の調達に走る。
 卸の肉屋は、調査済み。肉を受け取って帰ろうとすると、星付きレストランのPシェフが列に並んでいたので挨拶をした。やはり、有名レストラン御用達の店らしい。

 買ってきたコート・ド・ブフの塊を前に、時間を計算しながら、大胆に、塩・コショウをまぶし、焼き始めるシェフ。
 我が家のキッチンの設備で事足りるのだろうか、と不安になるが、シェフは意に介せずという感じ。プロは道具を選ばない、のだ。

Img_3082 アントレを食べながらも、途中、何度か席を立ち、肉に油をかけるシェフ。だんだん、香ばしい焼き色がついてきた(冒頭の写真)。肉を指で押して、キュイッソンを確かめている。このテクニック、何度やっても、私は体得できない・・・。
 30分は焼いただろうか。火からおろし、アルミホイルで包み、肉を休ませた。

                                                            

 サービスする前に再加熱した肉を切り分ける。十分休ませた肉からは当然、肉汁は流れ出ない。肉の旨みは、肉の中にしっかりと閉じ込められているのだ。

Img_3090  フルール・ド・セルを散らし、シェフ特製のソース、ジャガイモのローストを添えていただいた。

 一瞬にして、全員が無口になり、そして、唸った。
 和牛と比べると淡白ながら、赤身肉独特の旨みが、ぎゅっと詰まっている。
 6人前、2㎏の肉塊が、あっという間になくなった。

 経験なくしてはありえない、プロの技、キュイッソンの極意を目の当たりにし、全員が感激しきりの夜だった。私はと言えば、憧れのCÔTE DE BŒUFに再会でき、今でも興奮している。この場を借りて、ありがとうございました。

 Img_3088

 ※ジャガイモのローストも、仕上げにニンニク、パセリ、肉汁をプラスし、見事にレストランの味に! こちらも感激。

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コメント

はじめましてfarafelさん。らんぶろさんとこからきました。mです。

しかしおいしそうなコート・ド・ブフですね。そして見事なキュイソン。。
これからもちょくちょく遊びに来させてもらいます。
ウチにもぜひ来てくださいね。

投稿: m et a | 2006年12月11日 (月) 09時29分

に、肉好きとしてはタマリマセン・・・。
なんともうらやましい限りです。

雲泥の差ではありますが、今晩のおかずはお肉に決定です。

投稿: とろっと | 2006年12月11日 (月) 15時53分

 うっうらやましい・・・。超美味しそう!肉好きの私はよだれものです。30分も焼いたんですか?やっぱ十分休ませるのね?
 アメリカも肉がおいしいので(和牛とは別のものとして)うちも良く大きいTボーンを焼きます。こういうシンプルな料理ほど焼きがすべてですよね。わたしは日によって良かったり行き過ぎたり・・・。いつも美味しく焼きたい・・・。

投稿: madame-Y | 2006年12月11日 (月) 19時47分

ふぁらふぇるさん
あああ、これが、私の食べ損ねた肉ですかー!!!
すんごいうまそーですー!!!
ああ!ぐやじいい!!!
ダブルヘッダーで、夜11時から参加すればよかった!!!
と、今日は「!!!」をいくら書いても書ききれない、
地団駄踏みまくりのはなもげらでした。

投稿: はなもげら | 2006年12月11日 (月) 19時47分

mさん、こんにちは。
はじめまして。

でもないのです。
コメントはさせていただいていませんが、ご夫婦のブログ、いつも楽しく拝読させていただいています。

プロのキュイジニエの方から見たら、私のブログなどつまらないものでしょう。お恥ずかしい限りですが、これからもよろしくお願いいたします。

投稿: farafel | 2006年12月12日 (火) 07時36分

とろっとさん、こんにちは。

どんなお肉料理になさったのでしょうか。

自分で撮った写真ながら、何度も見ていると、またまた食べたくなってきました。明日は私もお肉にしましょう。

投稿: farafel | 2006年12月12日 (火) 07時37分

madame-Yさん、こんにちは。

いいでしょう。
自慢です。

年のせいか、霜降りはたまに食べるだけでいいと思うように。
でもアントレコットのステーキとかは、結構、頻繁に食べたいと思うのですよね。あれだと、胃にもたれませんし。
Tボーンも素敵です。
お肉を安定して上手に焼けるようになりたいのですが、難しいですね。

投稿: farafel | 2006年12月12日 (火) 07時41分

はなもげらさん!!!

そうです!!!
これが、あなたの食べ損ねたお肉です!!!

本当は最後に召し上がっていただき、美しいパリの思い出に加えていただきたかったのですが!!!

かないませんでした!!!

投稿: farafel | 2006年12月12日 (火) 07時42分

結局・・・。

鶏レバーのワインビネガー煮「風」
http://www.doblog.com/weblog/myblog/41613/2616963#2616963
にしてみました。あと、モツ鍋、という内臓三昧な夕ご飯でした。(内臓好きです。)


しかし、やっぱり美味しそうです。よだれがでます。

投稿: とろっと | 2006年12月12日 (火) 10時28分

ふぁらふぇるさん

”!!!”返し、ありがとう♪
ほんと残念だったわあああああああ。

投稿: はなもげら | 2006年12月12日 (火) 13時55分

こんな写真を見せられたら、もぅ羨ましすぎて、夢に出てきそうです。私はしばらく猫かぶって、地味に生きます。

投稿: haruka | 2006年12月12日 (火) 18時22分

とろっとさん、こんにちは。

鶏レバー、いいですね。
食べたいです。
しかもワインビネガー煮ですか。
おいしそうです!

投稿: farafel | 2006年12月13日 (水) 07時50分

harukaさん、こんにちは。

ええっ?
だって、まわりの皆さん、キュイジニエじゃないですか!
ていうか、harukaさん、焼いてください。

最初は大変でしょうが、がんばってくださいね。ご活躍をお祈りしています。

投稿: farafel | 2006年12月13日 (水) 07時53分

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