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2006年11月11日 (土)

これがウワサの秘密基地。

 若干、今更の話題だが。

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 『料理通信』11月号の『PAIN NOUVEAU』のプージョラン特集にショックを受けた。

 パリのパン事情に詳しい方はご存知だと思うが、7区の有名ブーランジュリー「POUJAURAN」の店主、Jean-Luc Poujauran氏は約3年前、店の権利を売り払い、どこかへ消えてしまっていた。

 プージョランという店名は生かしたまま、SECCOとして店は継続。プージョランの味を知らないので、個人的にはそれはそれでおいしいと思い、ありがたく食べていた。今夏、近所に引越し、いつもおいしいパンが食べられるので喜んでいたのだが。

 同誌によると、セッコの横の廃墟然とした入り口のアパートの地下に、本物のプージョランさんのパン工房があり、140軒ものレストランに名前を伏せたまま、パンを卸しているとのこと。(注:契約で、プージョランと名乗れないため) なんと秘密基地に潜伏していたとは!

 そして、その得意先は、デュカスロビュションルドワイヤンのクリスチャン・ル・スケーといった有名シェフのレストランだけではなく、ラミジャンコントワールといった、今をときめくパリの人気レストランが含まれていた! しかも、どれにも行ったことがあるのに、知らなかった。パンのマニアではないから、わかるはずはないのだが、なんとなく、悔しい。

 記事を読んだ後、トボトボと店の前へ行ってみた。
 
 何度も何度も通った道。なぜ今まで、気づかなかったのだろう。はたして、そこには見慣れたプージョラン・ブルーに、JL.P(ジャン=リュック・プージョラン)と無造作に書かれた看板がかかっていた。

 気をつけて見ていると、本当だ、バゲットの束を抱えた人が出てくる。今まではセッコから出てきていたと思っていたが。時にはプージョランさん、本人を見かけることもある。残念ながら、小売はしていない様子(聞いてみたことはないが)。

 この記事を読んだ後、ラミ・ジャンに行ったときは、さすがに味わってパンを食べた(写真右)。酸味が効いて、自家製の田舎風フロマージュ・ブランのディップにぴったりだった。これが名高いプージョランの味なのか、と。P1090177
 念のため、どこのパンか確認すると、「JL・Pだよ。プージョランの横のね!」と強調して答えてくれた。店の料理に合うパン選び。こだわっているのだ。

 記事によると、店の売却契約による3年間の禁はすでに9月末に解かれ、プージョラン氏の新事業が開始されるらしい。

 もう年末も近い。そろそろ、おいしい知らせが耳に入ってくる頃か。

 ○POUJAURAN
  18, rue Jean Nicot,
    75007 Paris
    TEL:01 47 05 80 88

 ※セッコのプージョランのパン(←ややこしい!)も、変わらず、好きです。

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コメント

こんにちはふぁらふぇるさん
えっ!そんなこともあるのですね。さすが名高いPoujauran氏。お店持たなくって、秘密基地でパンを作って食っていけるなんて!!!
こちらには、フランス風のカンパーニュが購入できるお店が一軒あったのですが、最近はもっぱらバケットに力を入れているらしく・・・残念です。

投稿: めひつじ | 2006年11月12日 (日) 05時31分

ふぁらふぇるさん
こんにちは。
ほんとですかあ!
そんなことってあるのー!!
さすがフランス、
看板掲げてなくても、
おいしいものには人が寄ってくるんですねえ。
それにしても、なぜまた、
改築中みたいな店で名乗りもせずに
パンを作ってたんでしょー!
しかも隣りの店ですよー。
なぞだー。
ぜひ後日談求む。


投稿: はなもげら | 2006年11月12日 (日) 23時03分

めひつじさん、こんにちは。

ドイツのパンもおいしそうです。
まだ本当に何も知らなかった10代の頃、「サンドイッチとはこんなにおいしいものだったのだ!」と教えてくださったのは、ドイツ人の友人のお母様でした。今でも私の中のベスト・サンドイッチです。

そこは米国の田舎だったのですが、定期的に、3時間ほど先のダウンタウンへわざわざパンを買いに行かれていたのが心に残っています。欧州の人にとって、パンって大切なんだなー、と実感した出来事でした。

私もバゲットより、カンパーニュが好きです。天然酵母とか、酸味があるパンが好きなので。

投稿: farafel | 2006年11月13日 (月) 07時16分

はなもげらさん、こんにちは。

いやいや、よく読んでくださいよ。
いやいや、私の書き方が悪いのですね。

店を売却したときの契約で、プージョランという名前を使えなかったのですよ。本当は日本に行くことになっていたらしいのですが、土壇場で破談になり、そのままフランスに残ったプージョラン氏。

昔の名前でパンは焼けないけれど、彼の作るパンの味は変わらないわけで、昔からのお客さんが戻ってきたのでしょうね。

こんな感じです。詳しくは、料理通信11月号を参照のこと!

なぜ昔の店の隣なのかは、私もわかりませぬ。

投稿: farafel | 2006年11月13日 (月) 07時47分

ふぁらふぇるさま

詳細な情報、ありがとうございます。
でもねー、別の名前にするとかもありだと思うのだけど
別の名前にしちゃ、ご本人だかどうだか
わかんなくなっちゃうか!
しかし面白いですね。
いったんたたんでも、なおついてくる顧客というのは、
すごいことですねえ。
それにあの廃墟の中は、どうなってるんでしょうねえ。
チャーリーのチョコレート工場みたいになってるんでしょうか。

投稿: はなもげら | 2006年11月13日 (月) 17時00分

こんにちは、ご無沙汰しました。
コントワールは先月初めて行って、パンが美味しくて嬉しいなぁ、と記憶に残っていました。今更ながら思い出すとロブションのアトリエで出て来たプチ・パンが止まらなくなって連れに怒られたんでした。
あれがそうだったんでしょうか。
私もパン屋さんの頃を知らないので‘今、美味しい’と思った事しか
判らないんですけど。

なんだかロマンティックな話ですね。
元のプージョンランのファンの方がふと入ったレストランで口にしたパンが・・・・
名前がわからなくても、顔がわからなくても、私はあなたを絶対に探し当てるわ~・・・って運命の恋人との再会みたい。わははは・・・

投稿: erin | 2006年11月13日 (月) 20時43分

farafel さん、こんにちは。

プージョランのオーナーが変わった、という話は友人から聞
いて知っていたのですが、まさか“秘密基地”に潜伏?して
いたとは! 知りませんでした。
(何かの雑誌には、彼の故郷で店を出すみたいな話も以前
あったような???)

僕は2回ぐらいしか行ったことありませんが、オリーブのパン
と、円筒状のデニッシュ・サレ(塩味のデニッシュ)が美味し
かったです。どちらも「私はこんなパンです」と、しっかり主張
しているところが好きでした。

レストラン向けパンが主流なら、もう作っていないのかもしれ
ませんが、いつかまた食べてみたいパンです。

投稿: seigle | 2006年11月14日 (火) 21時39分

erinさん、こんにちは。

おお、そんなロマンチックなことは思いつきませんでした。

いい話ですね。
料理人にもありそうです。
ソースを味わっているうちに、「ああ、これはあの人の味!」と調理場に走ると、そこにはさすらいの料理人が!という感じでしょうか。
いいですねー。

投稿: farafel | 2006年11月15日 (水) 08時36分

seigleさん、こんにちは。

本物のプージョラン時代をご存知なのですね。
すぐ手に届くところにあるのに、食べられないもどかしさだからでしょうか、できることなら、本物のプージョランさんのお店でいろいろパンを買ってみたいですね。

本当に、なぜそんなに有名なのか、知らないのです。

塩味のデニッシュとは、初めて伺いました。
どんな感じなのでしょう?

投稿: farafel | 2006年11月15日 (水) 08時40分

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