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2006年7月20日 (木)

切れない包丁のレゾン・デートル

 
 スタージュ先のキュイジニエには、包丁フェチ(?)が多い。もちろん、みんなフランス人。

 「これ、いいねえ」。私のwusthofdesosseur(肉さばき包丁/コルドンで支給されたもの)をチェックしていく人も。

Kirenai2 GLOBALミソノといった日本製が人気らしい。同僚の工具箱に、ブツブツつきのグローバル包丁がずらりと並んでいたのを見て、ちょっとびっくり。

 砥石も当たり前。空き時間にキュイジニエたちが砥石で包丁を研ぐ光景は珍しくない。

 いまや、日本の包丁文化が、星つきレストランを支えている!と言っても過言ではないのだ。

 
 ただし、おそらく、これは料理人の世界のこと。

 一般の仏人家庭の包丁事情は、料理好きの道具マニアでもない限り、かなり遅れている(と思う)。

 友人のお母様にトマト・ファルシの作り方を教わったときだ。

 いわゆる万能包丁はなく、あるのは、ナイフに毛が生えた程度の頼りない細長いcouteau。この包丁が、おそろしく、切れない。しかも、まな板もない。どうするのだ?

 マダムがボウルの中に次々とファルスの材料を入れていく。

 「エシャロットのみじん切りを入れます」。エシャロットを指で固定し、縦横の切れ目をいれ、垂直にカットするのだ。ニンニクも同様に。なかなか手早い。

 親指の腹がストッパー。切れすぎる包丁だと、指の腹まで切れてしまいそうだ。

 なるほど。

 切れない包丁にも、存在する理由があるのだ。切った断面がザラザラして、味の染み込み具合も良さそうだ。

 お返しに、セロリのきんぴら風と、白髪ネギをのせた照り焼きチキンを作った。物置からまな板を引っ張り出してもらったものの、千切りは、包丁の先を使い、引いて切るしかなかった。

 思いがけないアウェー戦に。次回は必ず、包丁とまな板持参で、と誓う。

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コメント

farafelさまへ

引越しされたのですね?
16区から、他の区へですか?

さて、私、海外に行くとき、必ず包丁持参です。
料理をする予定があってもなくても。
お料理しそうなときは、10センチぐらいのまた板も持参します。
よそのお宅でお料理してと頼まれても、
本当に包丁、泣くぐらい切れないですよね。

投稿: nana (kinotable) | 2006年7月21日 (金) 09時39分

はじめまして!ビストロ”ferrandaise”で検索し、このサイトを発見いたしました。美味しそうなものがたくさんで、食いしん坊の私は、今後も度々訪問し、美味しいもの探しの参考にさせていただきます!
私も初めて見た時、指まな板感動しました。面倒くさがりなので、あんな風に切れたら便利だなあ、とは思うのですが、なかなか技術の習得ができません!

投稿: akko | 2006年7月21日 (金) 20時26分

farafelさん、こんにちは。
イタリアンの家庭も指また板でした。私の包丁使いにびっくりしていましたよ。ドイツに旅行に行った時はヘッケルの包丁の他に日本の包丁も結構見かけました。
砥石が星つきレストランを支えているなんて!すごいですね。
驚きです。一般家庭のお料理いいな。習ってみたいです。

投稿: Sonia | 2006年7月22日 (土) 12時10分

nanaさん、こんにちは。

そうなんです。
住み慣れた16区をあとにし、新たなパリ生活をはじめました。
毎日スタージュなので、まだあまり開拓できていませんが。

包丁持参の旅なんて、すごいですね。
私はせいぜい、ワイン・オープナーくらいです。

次の旅は持っていってみようかな?

投稿: farafel | 2006年7月23日 (日) 03時19分

akkoさん、こんにちは。もう一度、はじめまして。

指まな板! いい表現です。使わせていただきます。

さて、昨日、指まな板で、新タマネギの処理をしていたところ、私のナイフは切れすぎるのか、指の表面の皮が切れていました。
やっぱり指まな板には、切れない包丁に限る! です。

投稿: farafel | 2006年7月23日 (日) 03時21分

Soniaさん、こんにちは。

ドイツだと、普通の家庭の包丁のレベル、高そうですね。
用途は知りませんが・・・。

家庭料理を教わるの、私も大好きです。
すごいところで働いている日本人シェフの方でも、意外に家庭料理はご存知なかったりすることもあり、まったく別のジャンルですよね。

投稿: farafel | 2006年7月23日 (日) 03時24分

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