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2006年4月 6日 (木)

シアワセなSurprise。 -Astrance-

  やっと、アストランスへ。

 昨秋から何度も予約を試みていたのだが、何しろ普段から休みが多いうえ、長期休暇もちゃんと取る。席数も少ないというウワサだ。「じゃ、いつなら空いているの?」と作戦変更し、やっと予約が取れた。半年がかりだ。Astrance3 (ランチなら、比較的、予約しやすいとか)

 ストの日で、開催を危ぶまれた食事会だったが、大遅刻をすることもなく、全員集合。皆の期待度が計り知れる。

 黄色を基調にした明るい店内。中二階と合わせても40席あるか、ないかというこじんまりした空間だ。

 シャンパンで乾杯し、ブリオッシュ、スプーンに載ったパルミジャーノのペースト状の”不思議”アミューズをぺロリ。

Astrance1  アラカルトはなく、Menu Surpriseと、お皿に合わせたワインがついたMenu Surprise et Vin Surprise(だったかな?)しかない。「30皿に、30種類のワインが付いてきます」とすまして冗談を言うサーヴィスの方につられ、ワイン付きのムニュにした。いろいろ飲めそうだ。

 タイトル通り、驚きの10数皿は以下の通り。ちゃんと説明してくださったのに、メモしていないのと、久しぶりに会う友人との話に夢中になり、記憶が・・・。間違っていたらごめんなさい。 (以下ネタバレ注意! お店でSurprise!したい方は、読まないほうがいいかも、です)Astrance2

 まず、緑のスープ。グリーン・アスパラガスとレモン、だったような・・・。

 シャンピニオンとフォアグラ。その繊細な美しさはため息をつくほど。お花も食べていいそうだ。ちなみにアストランスは、”山の花”という意味があるらしい。料理にしばしば、花が添えられるのはそのせいだろうか?

 ほたての皿は、この夜、一番のSurprise。たたいた身が入ったお椀に注がれたのは、"DASHI"! (冒頭の写真)。 どんな日本食レストランより、はるかに香り高く、おいしいお出汁に驚く。日本人の私達Astrance5 のハートを鷲づかみ。木の芽に似せた、独特なハーブもおもしろい。ソテーした貝柱はタマリンドの入った甘酸っぱいソースで。アジアな皿だ。Astrance6

                                               

 ホワイト・アスパラガスと的鯛のポワレ。配色の美しさに、感激。

                                              

Astrance7_1 小さいルジェにニンジンのソースを添えて。ニンジンのソースが、「なぜこんなにおいしい?」と首をひねるほどのおいしさだった。目玉はくりぬかれていたけれど、魚が一匹、のプレゼンテーションにちょっとびっくり。Astrance8

 "artis?"というハーブのスープ。つづりが不明のため、今も正体不明。”粉末青汁”や抹茶に似た、粉っぽさがある。青汁好きの私は好きだった。

Astrance9

 仔牛のロースト。チョコと炒りゴマをまぶした梨。そしてなぜかナス田楽! なぞの取り合わせだが、ちゃんと調和した、見事な一皿。

Astrance10

 デザートに突入。唐辛子入りのソルベ。添えられたワインを飲むと、発Astrance11火! のどにくる。

 冷たいヌガーとルバーブ。オゼイユの葉がポイント。

                                              

 Astrance12シトロンのマカロンとチョコレートケーキ。緑は、アンジェリカ!のアイス。スパイシーな赤ワインと 絶妙にマッチ。

Astrance13  最後は、アストランス名物、卵の殻入りミルクセーキ?(というのがピッタリの味)。

 マドレーヌ型のフィナンシェ。最後に出された、ただのフルーツの皿盛りに、「ここは高級クラブ?」と全員、目が点に。最後に脱力? それも計算済み?

 ワインはフォアグラに合わせた、ロワールの甘口白ワインの説明があっただけ。こちらもすっかり忘れ、出されたものを次から次へと飲んでいた。おいしかったので、良しとしよう。

 気が付くと、終電(というか終メトロ)に間に合わない時間。すっかりくつろいでしまった。

 最後にキッチンをのぞくと、エプロンをしたパスカル・バルボ氏が。忙しそうだったが、日本風のおじぎをしてくれた。

 ガニェールより”とんで”いないが、さすがの独創性。吟味され、選ばれた食材の組み合わせも新鮮だった。付かず、離れずのサービスもちょうど良く。

 また行きたい、と思わせるシアワセなSurpriseが、ここにある。
 
 ○Astrance
  4,rue Beethoven
    75016 Paris
    TEL:01 45 50 84 40
    休:土、日、月曜日
  metro:Passy

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コメント

farafelさま
今までで一番、その場の幸福感を伝えようという意気込みというか、気合を感じました。もはやプレゼンテーションの域。それにしても料理って最も複製が難しい芸術ですね。今回、文章を読んだり、写真を見ていて、しみじみそう思いました。

投稿: coyote | 2006年4月 7日 (金) 22時25分

farafelさまへ

DASHIですか。
何の出汁だったのか興味があります。

昔、母が読んでいた暮らしの手帳の中に、
辻嘉一さんのコーナーがあって、
カーター元大統領が日本を訪問された時、
和食を作られたときのコメントが忘れられません。

お椀物を出されたようですが、
「外国からのお客様には、出汁はほんの少し入れるだけです。
 西洋のブロスと全く味が違いますから。
 この味、ちょっと違うな?と思ったところで、
 出汁がなくなるのがちょうどいいのです。
 それ以上出汁があると、外国のお客様にとって苦痛になります。」

日本の味が不思議な時代から、
当たり前になった時代、
そして、フレンチでも当たり前になった今、
ちょっと、昔の話を思い出しました。

投稿: nana (kinotable) | 2006年4月 8日 (土) 09時45分

coyoteさん、こんにちは。

そうですか? 気合、入ってましたか? うーん、肩の力が抜けた感じを心がけているのに。読むの、疲れました? すみません。まだまだですな。


写真の言い訳をさせていただくと、料理の配置が”シンメトリー”でないので、どこから撮るか、決めにくいのです。どの角度もいい感じで、捨てがたく。上から撮ると、影が出る。こういう場合は、どうすればいいのでしょう?


投稿: farafel | 2006年4月 9日 (日) 21時37分

nanaさん、こんにちは。

暮らしの手帖、私も小学生のときから愛読していました。
でも出汁のエピソードは知りませんでした。

出汁はまだまだ、一部の食通に知られているだけだと思います。
出汁のグルタミン酸の「うま味」は外国料理にないので、そのまま「ウマミ」という単語で流通しているとずいぶん前に読んだことがあります。
日本人特有の味覚だと。

そうすると、nanaさんの読まれた辻氏のコメントにもうなずけますね。

投稿: farafel | 2006年4月 9日 (日) 21時53分

こんにちは。始めまして。
アストランスで検索してたらたどり着きました。
僕もパリで料理人をしているもので今は「Pre Catelan」というところで働いています。
実は僕も先週の金曜日アストランスに食べに行きました。
近々その報告を僕のブログにて紹介したいと思ってます。
料理の内容はほぼ同じ。・・・でも料理に対する「感じ方」が全然違って面白かったです。
結構辛口です・・・。でもあくまで僕の意見なので気を悪くさせるような事があったらごめんなさい。
では、お邪魔しました。

投稿: げっちゃん | 2006年4月11日 (火) 16時50分

はじめまして。
ずっとアストランスに行きたいと思いつつ
なかなかタイミングがあわずに行けずにいます。
お写真もきれいで、とってもおいしそうですね。
よーし、今度はがんばって予約とっちゃうぞー、
と心に決めました。
「なぞ」の緑のハーブのことなんですが、
もしかすると、この季節と発音から想像するに
Ortieではないでしょうか?
辞書を見ると「いらくさ」と出ていますが、
そこらへんに雑草のように生えている
紫蘇に外見のよく似た草ですが、茎と葉っぱに
小さなとげとげが生えていて、ちくちくします。
春にOrtieの柔らかい葉を食べると、鉄分も多くて
体にいいとされているようです。
ではまた。

投稿: 柚子 | 2006年4月12日 (水) 01時51分

げっちゃんさん、こんにちは。はじめまして。

プレ・キャトランで働かれていらっしゃるのですか。素晴らしい!
本物の料理人の方のご意見、ありがたく参考にさせていただきます。私は”食べ専”ですので、理解力の幅に差があると思います。
もっと勉強したいです!

今後ともよろしくお願いします。

投稿: farafel | 2006年4月12日 (水) 08時06分

柚子さん、こんにちは。はじめまして。

Ortieですか!
そうですね、きっと。
料理用語辞典に載っていました。
いらくさなんて食材を、フランス人はよく食べるのでしょうか? マルシェで売っているのでしょうか? 興味しんしんです。
教えてくださり、ありがとうございました。
これからもよろしくお願いいたします。

投稿: farafel | 2006年4月12日 (水) 08時09分

いらくさ、僕の住んでるアパートの裏に大量に生えていらっしゃいました。
たまたまなのか、そういうものなのか。
ありがたく家で使わせてもらってます。

投稿: げっちゃん | 2006年4月13日 (木) 04時24分

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