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2006年1月18日 (水)

注目の人 ―Akiko Ida―

 エール・フランスの機内誌(no.104)に載っていた写真を見て、「あ、見たことがある!」と思った。aki1

 そこにはお菓子版”マン盆栽”の世界が広がっていた。

 チョコレート仕立ての炭鉱で働く作業員、雪に見立てたスプーンの上のグラニュー糖の山に不時着するスキーヤー。ドーナッツの険しい山道を登る自転車競技者。それに、クレーム・ブリュレを火事現場に見立てた消防士たち。

 記事を読み進むと、ずっと注目していた日本人写真家のAkiko Idaさんと、Pierre Javelleさんによる作品だった。

 私がIdaさんの写真と出会ったのは、写真展ではなく、キッシュ(Quiche)のバリエーションを探しに行った、書店の料理書コーナー。

ak3  一点にピントを合わせ、あとはかなりぼかした感じの食べ物の写真は、見るからに「おいしそう!」。キッシュの本はほかにもたくさんあったが、Idaさんが写真を手がけた『Quiches, cakes & compagnie』を悩まず選んだ。それ以来、注目の人、なのだ。

 冒頭に紹介した、食をモチーフにした物語仕立ての作品もおもしろい。

 そして何より、数あるレシピ本の中でも”売れ筋”の人気の本の多くに、日本人の写真家、Idaさんの名前を見つける誇らしさ。

 フランスの週刊誌L'Expressのサイトで見つけた特集記事などによると、Idaさんは群馬県出身。72年生まれ。東京芸大、パリ国立装飾大学写真科を卒業後、男性が主流だった「食の写真」の世界に飛び込み、めきめきと頭角を現し、28のベストセラー(主にMarabout社から)を世に出した。今ではフランスと米国で活躍する食のフォトグラファーだ。

 記事を書いた記者は「彼女のスタイルは、純粋で、かつ官能的」と評する。Idaさん自身、「素のまま、自然のままにこだわって撮る。お菓子のテクスチャー、木のテーブルの古びた感じ、散らばったお菓子の屑さえも」と語っている。人工的な加工は行わず、ポラロイドも使わず、アシスタントも最小限で、自然光の中で撮るのだという。(参考文献:http://www.lexpress.fr/mag/saveurs/dossier/chefs/dossier.asp?ida=425994

aki2 

 こんなに活躍していらっしゃるのだから、「情熱大陸」あたり、すでに出演されているのだろうか? もし日本逆デビューがまだなら、強力に推薦いたします。

 私のブログは食べ物中心なので、食べ物の写真を撮ることは多いが、所詮、シロウト。おいしそうな食べ物を前にしているのに、そのシズル感や食べ物の持つ温度、匂い、雰囲気は、悲しいほど写ってくれない。どれも冷たく冷めてしまった感じ。撮る人が違うと、こんなにも変わるのだ・・・。

 とりあえず、今、私は”作るほう”の側にいる。いつか、こんな素敵なカメラマンの方に撮っていただける皿を作れるよう、がんばろうと夢を見る。

 ま、取り急ぎ、三脚と照明を買って、自分で練習をしたほうがいい・・・とも思う。

 ○Akiko Ida(井田晃子)さんの公式HP http://www.c-channel.com/c02050/

 

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コメント

farafelさま

私も1番上の写真の連作をみたことがあります。どこでみたかが思い出せないけれど、(1枚の皿の上の)料理はひとつの世界観を表したなんだなと実感したことは思い出しました。

投稿: coyote | 2006年1月18日 (水) 21時55分

はじめまして。
時々お邪魔してたんですけど、初コメントです。
今、井田晃子さんのサイトを拝見しました。
素敵な写真を撮る人ですね。

私も料理写真をブログに載せてるので分かりますが、写真撮るのって難しいですよね。
お皿の周りの空気を写真に収めようと頑張るんですけどなかなかうまくいかない (涙)。
そのうちお料理が冷めちゃったりとか、一緒に食事をする人を待たせちゃいけないと思うと
プレッシャーでうまく撮れなかったりとか。。。

コルドン ブルーに通ってらっしゃるんですよね。
お料理の勉強頑張ってください。

フォアグラのテリーヌは凄かった!
感心しました。

投稿: minoru | 2006年1月19日 (木) 04時03分

coyoteさん、こんにちは。

写真とか、絵とかって、語れないんですよ。「好き!」「いい!」とかそんなレベル。ほんと、このアタリ、お子様です。

いつか”世界観”とか、かっこいいコメントしてみたいです。ははは。無理か。

投稿: farafel | 2006年1月19日 (木) 07時30分

minoruさん、はじめまして。

<お皿の周りの空気を写真に収めようと頑張るんですけどなかなかうまくいかない (涙)。

わかります、わかります。私もそんな感じです。

<そのうちお料理が冷めちゃったりとか、一緒に食事をする人を待たせちゃいけないと思う<とプレッシャーでうまく撮れなかったりとか。。。

お料理が冷めるのは”作り手”としてはつらい。
でも他の人を待たせるのは、だんだん厚かましくなってきました。「もー、ちょっとすみませーん、偏執的でー」とか言いながらバシバシ撮っています。
この場を借りて、皆さん、ごめんなさい。

ブロガーの集いだと、こちらがひいてしまうほどの”激写”大会です。

これからも遊びにお越しください!

投稿: farafel | 2006年1月19日 (木) 07時39分

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